よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

文字の大きさ
上 下
183 / 965

上下関係噺

しおりを挟む
 人間社会では敬語などで上下関係を表したりするが、他の動物も様々な態度で上下関係を表している。

 たとえばイヌ科の動物の場合、下位のものは首を下げて姿勢を低くし、尻尾を後ろ足の間にしっかり入れ、できる限り身体を小さくして攻撃の意思がないことを前面に出す。

 またチンパンジーの場合、劣位のものがボスに対して頭を下げてゴマをするような卑屈な態度をとったり、敵意がないことを示す意味で、甘えた表情の幼児的行動や儀式的に尻を出す性的行動をとったりする。

 そして爬虫類では、トカゲの仲間は劣位のものが足をバタバタさせて攻撃の意思がないことを示し、魚類でも劣位の個体が頭を下げたり、ヒレをたたんだり、体色を暗い色にしたりして同様の意思を示す。

 このように、動物たちは上下関係をしっかりと表すことで、できる限り争いを避けようとしているのだ。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
しおりを挟む

処理中です...