よもやまメモ噺

疑似餌噺

　疑似餌を用いる生き物といえば、代表格はアンコウだ。

　頭から出た竿状のものの先にふさや発光器を付け、それを巧みに動かして小魚などをおびき寄せて、大きな口でにとのみにしてしまう。

　なお、この疑似餌は前方の背びれが変化したものだ。

　一方で体の一部とかではなく、本当に疑似餌を用いる生き物もいる。

　それはササゴイという渡り鳥だ。

　ササゴイは木片などを疑似餌として用い、水面に投げたそれに寄ってきた魚をクチバシで釣り上げるという、ルアー釣りのような手法で魚を捕えるのである。

　しかも1度で失敗すれば何度でもやり直し、それでも釣れなければポイントを変え、疑似餌も変えたり加工したりするとのこと。

　ちなみに、ササゴイがこの手法を用いるようになった理由はよくわかっていないが、一説には魚にエサをやっている人間からヒントを得て釣りを始めたともいわれている。

　では、今回はこの辺で失礼をば。