よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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トリと大喜利噺

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 トリと大喜利。
 どちらも普通に使われている言葉ですが、元々は落語に関わる言葉なんです。

 まずトリですが、これは寄席で最後に登場する噺家のことを指す言葉で、昼の部と夜の部がある場合は、それぞれの部の最後に登場する噺家を指します。
 
 昔はトリが全出演者の報酬をいったん”取って”、そこから出演者に配分したので、トリと呼ばれるようになったとされています。

 そして大喜利ですが、多くの人がイメージするのは、司会役が何かお題を出して、それに対して回答者が色々な答えを言うといった感じのものでしょう。

 実はこれ、大喜利の一形態にすぎないんです。

 というのも、大喜利というのは本来、寄席で一番最後に行う演芸のことだからです。
 つまりやることではなく、やるタイミングを指す言葉なんです。

 なので一人で演じる大喜利もありますし、番組の中ほどで噺家が数人出てきて、謎かけやお題噺をしても、決して大喜利とは言わないんです。

 では、今回はこの辺で失礼いたします。
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