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旅の荷物噺
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旅行などでお土産品を大量に買った場合、たいていの人はそれを持ち歩くことはせず、宅配便などで送ってしまうと思う。
実は、江戸時代にもこれと似たものが存在していたのだ。
それは、当時の旅籠と飛脚が組んで行った荷物輸送のサービスであった。
土産物を含めた客の荷物を国元・実家へと輸送することで帰りの道行きを楽にしたり、逆に旅立つ前に国元から旅先に荷物を送っておけば、客の到着までそれを預かっておいてくれたという。
京都の旅籠「備前屋」の引札(宣伝チラシ)には「御荷物、御預かり候」の一文がみられ、京や大坂の旅籠では、伊勢参りのついでに足を延ばす客の確保が目的で、荷物預かりのサービスを行う宿も珍しくなかった。しかも、荷物の預かり賃や輸送代は旅籠もちだ。
ただ一方で、荷物を送ってしまったら、客は必然的にその旅籠に泊まらなければならないので、そういったサービスは遠い場所からの無言の客引きであるとも言えた。
では、今回はこの辺で失礼をば。
実は、江戸時代にもこれと似たものが存在していたのだ。
それは、当時の旅籠と飛脚が組んで行った荷物輸送のサービスであった。
土産物を含めた客の荷物を国元・実家へと輸送することで帰りの道行きを楽にしたり、逆に旅立つ前に国元から旅先に荷物を送っておけば、客の到着までそれを預かっておいてくれたという。
京都の旅籠「備前屋」の引札(宣伝チラシ)には「御荷物、御預かり候」の一文がみられ、京や大坂の旅籠では、伊勢参りのついでに足を延ばす客の確保が目的で、荷物預かりのサービスを行う宿も珍しくなかった。しかも、荷物の預かり賃や輸送代は旅籠もちだ。
ただ一方で、荷物を送ってしまったら、客は必然的にその旅籠に泊まらなければならないので、そういったサービスは遠い場所からの無言の客引きであるとも言えた。
では、今回はこの辺で失礼をば。
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