23 / 1,194
ガイドブック噺
しおりを挟む
現代同様、江戸時代にも旅のお供としてガイドブックは欠かせないものでした。
ポピュラーなものとしては、道中記と称する各地の案内本や袖珍版と称するポケットサイズの地図や案内書があります。
また東海道、中山道の宿場間の距離や、荷物の運賃、上方の観光案内などを詳細につづった「諸国道中袖鏡」や、五街道すべての施設や距離などがわかりやすいイラストで描かれた「五街道中細見独案内」、そして参拝の目的から丁寧に説明してくれる「伊勢参宮細見大全」など、時代を経るにつれて中身もどんどん多様化していきました。
そして江戸時代後期になると、旅の心得をまとめた本も登場するようになります。
それが1810年に出版された「旅行用心集」で、著者の八隅蘆菴は「わたしが旅好きなことを知る人たちが、いざみずから旅をする段になると、心得をあれやこれやと問い合わせてくる。いっそのこと一冊にまとめたほうが早い」と前書きしています。
その前書きのとおり、本にはふさわしい旅装束はもとより、旅の必需品、旅籠の選び方、旅籠に着いた後の心得、寒い地方に旅するときの心得、船で旅するときの心得、諸国の温泉ガイドなどが、箇条書きでわかりやすく解説されています。
当然ながらこの本は大人気となり、初めて旅をする人はもちろん、旅慣れた商人たちも持ち歩く旅の必須アイテムとなったのです。
では、今回はこの辺で失礼いたします。
ポピュラーなものとしては、道中記と称する各地の案内本や袖珍版と称するポケットサイズの地図や案内書があります。
また東海道、中山道の宿場間の距離や、荷物の運賃、上方の観光案内などを詳細につづった「諸国道中袖鏡」や、五街道すべての施設や距離などがわかりやすいイラストで描かれた「五街道中細見独案内」、そして参拝の目的から丁寧に説明してくれる「伊勢参宮細見大全」など、時代を経るにつれて中身もどんどん多様化していきました。
そして江戸時代後期になると、旅の心得をまとめた本も登場するようになります。
それが1810年に出版された「旅行用心集」で、著者の八隅蘆菴は「わたしが旅好きなことを知る人たちが、いざみずから旅をする段になると、心得をあれやこれやと問い合わせてくる。いっそのこと一冊にまとめたほうが早い」と前書きしています。
その前書きのとおり、本にはふさわしい旅装束はもとより、旅の必需品、旅籠の選び方、旅籠に着いた後の心得、寒い地方に旅するときの心得、船で旅するときの心得、諸国の温泉ガイドなどが、箇条書きでわかりやすく解説されています。
当然ながらこの本は大人気となり、初めて旅をする人はもちろん、旅慣れた商人たちも持ち歩く旅の必須アイテムとなったのです。
では、今回はこの辺で失礼いたします。
2
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる