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1話

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 癌家系は無いというけれど我が家は癌家系だと思っている。幼い頃にじいちゃん60才で亡くし、中学生の時に母親36才で亡くしおばさんに当たる母親の妹50才で亡くなっている。
 
 父親は母親が死んだ時、出て行き私と弟はばあちゃんに育てられた。
 身寄りがほぼお互い同士しかいない私と弟は
「病気になるなら癌だね」
と何度か話をした。

 そんな弟の最初の大病は40過ぎて腎臓だった。癌ではなかったが透析一歩手前のけっこう深刻だったが今のところ落ち着いている。

 私は大病する事も無いが女1人の不安と寂しさをペットで紛らわせて不安定な仕事で細々暮らしていた。
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