騎士団長の秘密

交際6ヶ月と1日 いつからなんてわかりません

「ダイダ殿、申し訳ないが俺はアルクとこの先の人生を歩んでいきたいと思っている。
なので、結婚は無理だ。」

いつもと同じトーンで普通に断るシーナはやはり大物だ。
そして続けざまにこう言った。
 
「だが、俺は今後定食屋を開きたいと思っている。

デザートも出す予定だ。
ダイダ殿さえよければ食べにきてほしい。

ダイダ殿はその……いつも美味しそうに食べてくれるから……俺も嬉しいんだ。」

極僅かだが、照れたように少しだけ口角をあげるシーナは破壊的に可愛らしい。

初めて見るシーナの笑顔を会議室にいる誰もが驚愕の眼差しで見ていた。

「ダメーー!!ダメっすよ。そんな可愛い顔俺以外に見せちゃ!」

そう言って、ポーラールは焦ったようにシーナの顔を自分の胸に押し付けて隠す。

「プッ、ウケるw。
アルクお前、ベタ惚れじゃん。
前はデカい男は抱けねぇとか言ってたくせに。
いつシーナに落とされたわけ？」

「ハッ!?ポーラール殿、私の敬愛するシーナ団長にそんなことを言ったのですか!?……殺すぞ(ﾎﾞｿｯ)。」

リオーネはニヤニヤ笑い、ウィルフィは牙を剥き出して威嚇している。

「っ、確かに前はそう言いましたけど、今はもうリューセーさんにしか起たねぇしっ！

リューセーさんと会えなくなって、喪失感半端なくて……めっちゃ後悔しました。

リューセーさん……許してくれる??」


「アルク……//」
「リューセーさん、愛してます。」

「……イチャつくなら帰れよ」


シーナとポーラールが頬を染めて見つめ合っているところを見て、リオーネは嫌そうに顔を歪める。
そして、そのまま二人を部屋の外へと蹴りだした。



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「しかし、シーナ団長の笑顔破壊力バツグンでしたねっ。
めちゃめちゃ美しくてバックに華が見えましたよ。」

「ほんとだよねぇ、しかもあのお菓子とお茶もシーナが用意してたとかさぁ。

いつも皆が来る前に準備して待ってたってことでしょ。
健気だよねぇ……」

西軍二人は帰り道、先程のシーナの姿を思い出す。
思わず溜め息が洩れて、胸の奥がむず痒くなったのはポーラールには内緒だ。