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甘くない獣のまぐわい ※R18
しおりを挟むレオが客室に向かって廊下を進むと、微かに部屋から声が漏れ聞こえてきた。
「んっ、あっ・・・・レオさまぁ」
甘えるような艶っぽいハルの声だ。
ドアの隙間からは芳しいヒートフェロモンの匂いも漂っている。
レオは躊躇なく扉を開くと、ベッドの上で乱れるハルに釘付けになった。
乳首をイジりながら、レオの寝巻きに陰茎を擦り付けている。
その妖艶な光景にレオは思わずゴクリと唾を飲んだ。
「レオさまっ、苦しっです、レオ様、助けて・・・・」
扉の前にいるレオに気付くとハルは、眉を歪めて懇願する。
レオの陰茎もすでに臨戦態勢ではあったが、ふとゼノウのアドバイスを思い出した。今日は優しくハルを抱きたい。
「ハル、苦しいの?」
「苦しっ、です。」
「そっか。じゃあ、自分で気持ちよくしてごらん?ここで見ててあげるから。」
レオはベッドの脇に椅子を引き摺ってくるとそこに座る。
ハルは訳が分からず、ポロポロと涙を零しながら呆然とレオを見ていた。
「ほらっ、早くやって?」
ハルはふるふると首を横に振り、陰茎を手で隠す。
「できな・・・・」
「できる、できないじゃなくてやるんだよ、ハル。」
レオは相変わらず微笑んでるというのに、有無を言わせぬそれは人を動かすのに慣れた者の口調だ。
ハルはその命令に体を震わせた。
「・・・・はぁー、分かった。じゃあ、今日は特別に俺が指示を出してあげる」
ため息をつかれたことに恐怖が芽生える。
レオに嫌われることがハルは何より恐ろしい。
「ごめ、ごめんなさい。やるから、嫌いにならないで・・・・」
「嫌いになんてならないよ。俺はハルを愛してるんだから。ハルのこと大好きだから気持ちよくしてあげたいんだ。だから俺の言うこと、聞いてくれるよね?」
ハルは、『愛してる』という言葉を聞くと、うっとりした嬉しそうな顔で一つ頷いた。
レオは、「いい子だね。」と、アンバーの光る目を細める。
「ハル、脚を広げて、こっち向いてごらん?」
ハルは恥ずかしそうにしながらも、言われた通り、脚をゆっくりレオに向かって広げてみせた。
「そう。可愛いね。エッチな孔まで丸見えだ。」
レオはそう言いながらにっこり微笑む。
ハルは恥ずかしそうに顔を逸らした。
「孔の中に指入れてごらん?きっと気持ちいいよ。」
少し戸惑うが、レオに強い眼差しで見られて逆らえない。
言われるがままハルは孔の淵に指を当てた。
つぷっ
第一関節まで入れて、レオを伺う。
次に何をしたらいいのか分からない。
「もっと奥まで」
言われた通り指を埋めていく。
少し快感はあるものの物足りない。
太さも長さも全然足りない。
ふと見ると、レオの下腹部がズボンを押し上げており、レオはズボンの上からそれを撫でていた。
あれが欲しい。こんな指じゃなくてあれで中を掻き回されたい。
そう思った時、後ろの孔が入っている指を締め付けた。
無意識に指をゆるゆると抜き差しする。
あの太くて大きいのがもしこの孔に入ったら・・・・
前回のヒート以来、レオがハルの中に入ったことはない。
妊娠中だったので、エッチなことはしてもレオは挿入だけは絶対にしなかった。
またここに入ってきてほしい。
奥までついて、その精を注いで欲しい。
知らず知らずのうちに指を激しく出し入れし、本数も3本に増えていた。
気持ちいい・・・・でも物足りない。
「はっ、はっ、」
荒い息を漏らし、更なる快感を求めてグチュグチュとひたすら指を動かす。
「ハル、気持ちいいの?どんな感じ?」
「は、はひっ、気持ちいっ、中、擦れてっ、ますっ」
「じゃあ、俺のこれは要らないかな?」
レオは形をなぞるように自身の陰茎をズボンの上から撫で上げる。
やだ、欲しい。あれが欲しい。
あれじゃないと嫌だ。
「・・・・やだっ、欲しいっ!!」
「なにが?」
「レオ様の・・・・」
「俺の何がどこに欲しいの?」
「・・・・レオ様のちんちん、僕の中に入れて欲し・・・・」
「そう。じゃあ、こっちおいで?」
ハルはベッドの上で四つん這いになり、レオへとゆっくり近づく。
ベッドを降り、床にへたり込むと、まるでレオの前に跪いてるかのようだ。
「ハルの好きにしていいんだよ?どうしたい?」
「・・・・舐めたいです。」
「ふふっ、どうぞ?」
ハルは熱に浮かされたまま、レオのズボンの前を寛げ、彼の陰茎に頬ずりした。
躊躇なく口に含み、激しく頭を動かす。
レオは優雅に座りながら、その光景を上から眺める。
あー、ヤバい。ゾクゾクする。頭を押さえ付けてハルの喉奥まで自分の匂いを刻み込みたい。
・・・・でもダメだ。今日は優しく甘やかすと決めていた。
番になるんだから飛びっきり甘く、ドロドロになるまで溶かしてやりたい。
「あっ、スゴい。おっき・・・・」
鬼頭をぺろぺろしながら、ハルは夢中で陰茎を頬張る。
今のハルに理性はない。
彼の頭にあるのは、ただただレオと繋がりたいという欲望だけだ。
「レオ様、これ・・・・入れてくださっ、お願い。」
「欲しいなら自分で入れればいいよ。できるよね?」
優しくレオがそう言うと、ハルはコクリと頷き、椅子に座ったレオの上に跨った。
レオの陰茎を持ち、自身の孔へとあてがう。
ハルの孔はすでに愛液でぬるぬるだ。
何なく鬼頭を飲み込んでいくと、ハルはハクハクと呼吸を乱した。
「あっ、あっ、入って、きたっ」
「まだ全然飲み込めてないよ。ほら、もっと腰を落として。」
言われるままにゆっくりと腰を落とす。
気持ちいい・・・・気持ちいい、気持ちいい
そこからハルは夢中でお尻を振った。
目の前のレオにしがみ付き、パチュパチュと音を立てながら、自分のいいところへと当てていく。
「あ゛っ、あぁぁ!!レオさ、ま気持ちいい・・・・です。レオさまっ、」
「腰振って可愛いね。乳首も自分で弄ってごらん。」
ハルは自身の乳首をこれでもかとつねり上げる。
「はっ、あ゛っ、ちくびもしゅごっ、いっ。ハッ、ハッ、逝きそっ、・・・・・・・・逝くっ!!」
レオの体をギュゥと抱きしめ、体を痙攣させる。
ビクビク体を震わせている最中に、レオがいきなり下から奥深くまで突き上げた。
「がっ、あ゛っ、い゛まっ、い゛ってる゛からぁっ、だめっ、だめっ、あ゛ぁーー」
震えの止まらない体を容赦なく下から突き上げる。
グチュグチュ
「っ、!!!っ、」
ハルはその間、声も出せないほどイキ続け、先っぽからは白濁した液体をだらだらと垂らしてた。
「ハル、落ちちゃダメだよ。これから番になるんだから。」
「は、はひっ、れお、れおしゃまのつがい、なりたいっで、す」
パンッ パンッ パンッ
突き上げながら、レオは乳首を口に含む。
優しく舌先でチロチロ舐め上げ、キツく吸い上げる。
「あっ、あ゛っ、ちくび、ちくびっ、取れちゃっ」
「ハァッ、そろそろ一回出しとこうかな。」
更に腰の動きを早めたレオは、奥の奥に叩きつけて、精を放った。
「あっ、あっ、レオ様の・・・・中、嬉しっ、」
崩れ落ちたハルは床にへたり込むと、ずるりと抜けたレオの陰茎を美味しそうに頬張り、舐めて綺麗にする。
「ははっ、ヒートのハル、ヤバいね。可愛すぎ。
もっと欲しい?」
「はむっ、んっ、ほしっです。」
中に残っている精液を全て吸い取るようにハルはチュウチュウと鈴口に舌を這わせた。
「エロい顔。俺がその顔に弱いって分かっててわざとやってる?」
レオももう我慢の限界だった。
優しくしたい。甘やかしたい。
・・・・でも、狂おしいほどの愛しさで壊してしまいたい。
ハルをベッドに押し倒すと、うつ伏せに倒し、尻を高く上げさせる。
白濁した液を垂らす孔に陰茎を一気に突っ込んだ。
「ねぇ、ハル。結腸って知ってる?ハァッ、スゴい気持ちよくて、クセになっちゃうらしいよ?」
後ろから突き上げながら、ハルの口の中に手を突っ込み、舌を指で撫で上げて、はしたなく涎を垂らさせる。
「ハルの結腸もっ、ついていい、かなっ?ハァッ、この奥にっ!俺のっ、鬼頭が入ったらっ、きっと、スゴい気持ちいい、よっ」
そう言ったとき、ハルのお尻がきゅんっと締まった。
レオはほくそ笑むと、結腸に届く角度までハルの体を引き上げる。
膝立ちになり、ハルの背中がレオの胸筋にぴったりとくっつくと、結腸口をぐりぐりと刺激する。
「ハッ、ハッ、入っちゃっ、入っちゃうぅう」
「入っちゃうんじゃなくて入れるんだよ。
俺の匂いで全身満たして、俺なしじゃ生きれないくらい依存しろっ!」
ハルの肩を思いっきり下に引き、レオは結腸へと入り込んだ。
グポッ グポッ
「ガッ、ハッ、あ゛あ゛ぁ、あっ、い゛や゛ぁああ、そこ゛っ、イッちゃっ・・・・」
弓形に背中をしならせ、体を震わせながらハルはイッた。
精液を出し切ると、透明な液がレオの突き上げに合わせて、プシュッ プシュッと先端から噴き出す。
「ハァッ、ハァッ、咬む!咬むからっ、よく覚えといてっ、ハルが誰のもんにされるのかっ、誰にも渡さないっ、ハッ、ハッ、ハルの全部っ、俺のもんだっ」
そう言うとレオはハルの頸を何度も何度も咬みまくる。
ハルは白目を剥いてずっとビクビクと壊れたおもちゃのように痙攣しているし、レオは完全に理性を無くしていて、ハルの頸から歯を外さない。
そこにあるのは獣のまぐわい。
甘やかな雰囲気とは程遠いものだった。
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