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28 一難去ってまた一難
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突然始まった、龍の自分語り。
あまりにも唐突で正直驚いたけど、ここに何かしらヒントが隠されている可能性もある。
できるだけ自然に見えるよう、こくりと頷いてみせた。私の聞く気がある態度を見て安心したのか、龍は微笑みながら本格的に語り出した。
「うちの両親はさ、二人ともいつも忙しそうで。だけど僕がいい子にしてテストでいい点を取ると褒めてくれたから、頑張って猛勉強してたんだ」
「そうなんだ……」
「子供だってひとりの人間だって言ってくれていてさ。だから僕もしっかりしないとっていつも思ってた」
よく考えてみれば、高校生になったばかりの子供をひとり広い家に置いて、夫婦揃って海外に行ってしまっている。置いていっても大丈夫だと思えるくらいには、龍をしっかり者として見ていたのかもしれない。
住んでいる場所もセレブ感が溢れているし、教育重視のハイソな家庭なんだろうか。家の中を見る限り、申し訳ないけど、私の家にあるような温かな雑味や緩やかさはちっとも感じられなかった。
だって、家族写真も子供が描いた絵も飾られていない。本当にモデルルームみたいな綺麗な部屋だから。帰ってきてホッとできる感じじゃなくて、ホテルに泊まりにきている感覚が近いかもしれない。
私の予想だけど、端的に言えば、世間体や体面を気にするタイプなんじゃないか。
龍は私の胸に顔を擦り寄せたまま、少し悲しそうに眉を垂らした。
「なんだけど反面、テストで悪い点を取ると、お気に入りの玩具が捨てられてたり、大事に取っておいた漫画がゴミに出されてたりしてさ」
「え……っひど」
「あはは、やっぱりそれが普通の反応だよね」
それは酷い。現在手足を結束バンドで縛られているのだって十分酷いけど、その内容にはさすがに同情してしまった。だってそれじゃ、ただの罰じゃないの。
「でも、僕がちゃんと望み通りにできなかったせいだしね。だからいい子にならなきゃって頑張ってたんだけど、父さんの海外赴任が急に決まって、高校が受かってた僕は聞かれることもなく置いていかれちゃってさ」
思わず「うわ」という声が漏れてしまう。
「酷いよ……それは酷い!」
「うん、さすがにその時は驚いたよ」
くどいようだけど、手足を拘束されているのは私の方で、これだって酷い。だけど、龍の親の話はあまりにも酷かった。
ハッと気付く。まさか、龍は弱いところを見せないんじゃなくて、見せ方を知らなかったんじゃ。
しなかったんじゃなくて、できなかったんだ。だって、話を聞いている限りだと、龍の親は龍が弱音を吐くことも許してなかった感じがするから。
甘えを許さない家庭。窮屈で息が詰まりそうだ。でも勉強勉強でそこしか帰る場所を知らなかった龍は、褒めてくれる筈の両親が目の前からいなくなって不安になったんじゃないか。
「よかった……僕の感覚がおかしいのかもって、ちょっと怖かったから」
「そんな! おかしいのは龍くんの親だよ!」
「小春ちゃん……嬉しい」
悲しそうに微笑む龍を見て、心臓が鷲掴みにされた気分になった。
こういう話は、私もえっちゃんも弱い。ドラマでも漫画でも、お涙頂戴物にはまあ笑ってしまうほど流される。そういった点では、正に類友だ。
龍は私を見上げると、今度はふふ、と嬉しそうに笑った。
「親がいなくなってから、ずっと不安だったんだ。いい子にしてたのに置いていかれちゃったから、これまでの僕のやり方間違ってたのかなって」
やっぱりそうだったんだ。そりゃ、不安になるのも分かる。
「龍くん……」
「小春ちゃんが肯定してくれて、救われた気がするよ。ありがとう」
あ、駄目だ。聞いているだけで悲しくなってきてしまう。
私は懸命に滲みそうになる涙を堪えた。
「そんな時に小春ちゃんに出会って、小春ちゃんはいつも優しいし僕の我儘にもにこにこ付き合ってくれて」
私の愛想笑いをそういう風に受け取っていたのも、もしかしたら愛情不足による心眼の未発達のせいかもしれない。
「小春ちゃんになら甘えてもいいのかなって、ちょっと調子に乗ってた。だから束縛しちゃった、ごめんね」
「そういうことだったんだ……」
聞けば聞くほど、可哀想になってきた。不思議と、あんなに気持ち悪いと思っていた胸へのスリスリも、小さな子供に思えて不快感が減るような。
「僕、人付き合いを全然してこなかったから。ごめん、最初からちゃんと伝えたらよかったんだ」
ようやく納得がいった。龍にしてみれば、唯一好き勝手を言える相手が私だったんだろう。
結束バンドやらスタンガンやらを事前に用意してでも確保したいと願うほどに、龍は孤独だったから。
今ここに春彦がいたら、お前はちょろ過ぎると切れていただろう。だけど、こういう母性をくすぐる話に女の子は弱いものだ。
繰り返すけど、結束バンドで縛るのはやっぱりどうかとは思う。そこは別の話だ。
私の胸に顔を付けて、甘える仕草を見せている龍。龍はずっと、甘えられる対象がいなかったんだ。
突然目の前に現れて足首を持ち上げて、オーラが見えると訳の分からないことを言い始めた私の存在は、かなりインパクトが大きかったことだろう。こんな変わった子なら、人には言えない龍の悩みも甘えも、もしかしたら受け入れてくれるかもって期待したんだ。
だから、縋って縛りつけようとした。私がなかなか龍に打ち解けずに甘えたりしなかったことが、龍が私を甘えの対象とした理由のひとつかもしれない。
龍は確かにやり過ぎたけど、そんな理由だったのなら、不可解すぎた先程よりかは、遥かに理解できた。
「ごめんね、本当にごめん」
「うん……理由は分かったから」
「へへ、話してよかった……!」
今なら、龍も私を解放してくれるんじゃないか。心の内をさらけ出すことができた龍は、これまでにないほど穏やかな表情を浮かべているから。
「龍くん、そうしたらこれを……」
結束バンドに縛られた手首を見せると、龍は私の胸に相変わらずくっついたまま、綺麗な顔でうふふと笑った。
「じゃあ、あとはちゃんと僕のことを好きになったのを確認するだけだね」
「――はい?」
喜色を浮かべながら言われる意味がさっぱり分からなくて素で答えると、龍は楽しそうに続ける。
「僕のことを理解してくれたみたいだから、次は僕のことをちゃんと好きだって思ってもらわないと」
「りゅ……」
前言撤回。やっぱり龍に同情はできない。
「僕さ、経験ないんだけど、身体から始まる恋もあるってよく聞くでしょ? あれって小春ちゃんにも有効なんじゃないかな」
顔を赤らめながら私を見上げる龍の言葉に、今度こそ絶句した。
あまりにも唐突で正直驚いたけど、ここに何かしらヒントが隠されている可能性もある。
できるだけ自然に見えるよう、こくりと頷いてみせた。私の聞く気がある態度を見て安心したのか、龍は微笑みながら本格的に語り出した。
「うちの両親はさ、二人ともいつも忙しそうで。だけど僕がいい子にしてテストでいい点を取ると褒めてくれたから、頑張って猛勉強してたんだ」
「そうなんだ……」
「子供だってひとりの人間だって言ってくれていてさ。だから僕もしっかりしないとっていつも思ってた」
よく考えてみれば、高校生になったばかりの子供をひとり広い家に置いて、夫婦揃って海外に行ってしまっている。置いていっても大丈夫だと思えるくらいには、龍をしっかり者として見ていたのかもしれない。
住んでいる場所もセレブ感が溢れているし、教育重視のハイソな家庭なんだろうか。家の中を見る限り、申し訳ないけど、私の家にあるような温かな雑味や緩やかさはちっとも感じられなかった。
だって、家族写真も子供が描いた絵も飾られていない。本当にモデルルームみたいな綺麗な部屋だから。帰ってきてホッとできる感じじゃなくて、ホテルに泊まりにきている感覚が近いかもしれない。
私の予想だけど、端的に言えば、世間体や体面を気にするタイプなんじゃないか。
龍は私の胸に顔を擦り寄せたまま、少し悲しそうに眉を垂らした。
「なんだけど反面、テストで悪い点を取ると、お気に入りの玩具が捨てられてたり、大事に取っておいた漫画がゴミに出されてたりしてさ」
「え……っひど」
「あはは、やっぱりそれが普通の反応だよね」
それは酷い。現在手足を結束バンドで縛られているのだって十分酷いけど、その内容にはさすがに同情してしまった。だってそれじゃ、ただの罰じゃないの。
「でも、僕がちゃんと望み通りにできなかったせいだしね。だからいい子にならなきゃって頑張ってたんだけど、父さんの海外赴任が急に決まって、高校が受かってた僕は聞かれることもなく置いていかれちゃってさ」
思わず「うわ」という声が漏れてしまう。
「酷いよ……それは酷い!」
「うん、さすがにその時は驚いたよ」
くどいようだけど、手足を拘束されているのは私の方で、これだって酷い。だけど、龍の親の話はあまりにも酷かった。
ハッと気付く。まさか、龍は弱いところを見せないんじゃなくて、見せ方を知らなかったんじゃ。
しなかったんじゃなくて、できなかったんだ。だって、話を聞いている限りだと、龍の親は龍が弱音を吐くことも許してなかった感じがするから。
甘えを許さない家庭。窮屈で息が詰まりそうだ。でも勉強勉強でそこしか帰る場所を知らなかった龍は、褒めてくれる筈の両親が目の前からいなくなって不安になったんじゃないか。
「よかった……僕の感覚がおかしいのかもって、ちょっと怖かったから」
「そんな! おかしいのは龍くんの親だよ!」
「小春ちゃん……嬉しい」
悲しそうに微笑む龍を見て、心臓が鷲掴みにされた気分になった。
こういう話は、私もえっちゃんも弱い。ドラマでも漫画でも、お涙頂戴物にはまあ笑ってしまうほど流される。そういった点では、正に類友だ。
龍は私を見上げると、今度はふふ、と嬉しそうに笑った。
「親がいなくなってから、ずっと不安だったんだ。いい子にしてたのに置いていかれちゃったから、これまでの僕のやり方間違ってたのかなって」
やっぱりそうだったんだ。そりゃ、不安になるのも分かる。
「龍くん……」
「小春ちゃんが肯定してくれて、救われた気がするよ。ありがとう」
あ、駄目だ。聞いているだけで悲しくなってきてしまう。
私は懸命に滲みそうになる涙を堪えた。
「そんな時に小春ちゃんに出会って、小春ちゃんはいつも優しいし僕の我儘にもにこにこ付き合ってくれて」
私の愛想笑いをそういう風に受け取っていたのも、もしかしたら愛情不足による心眼の未発達のせいかもしれない。
「小春ちゃんになら甘えてもいいのかなって、ちょっと調子に乗ってた。だから束縛しちゃった、ごめんね」
「そういうことだったんだ……」
聞けば聞くほど、可哀想になってきた。不思議と、あんなに気持ち悪いと思っていた胸へのスリスリも、小さな子供に思えて不快感が減るような。
「僕、人付き合いを全然してこなかったから。ごめん、最初からちゃんと伝えたらよかったんだ」
ようやく納得がいった。龍にしてみれば、唯一好き勝手を言える相手が私だったんだろう。
結束バンドやらスタンガンやらを事前に用意してでも確保したいと願うほどに、龍は孤独だったから。
今ここに春彦がいたら、お前はちょろ過ぎると切れていただろう。だけど、こういう母性をくすぐる話に女の子は弱いものだ。
繰り返すけど、結束バンドで縛るのはやっぱりどうかとは思う。そこは別の話だ。
私の胸に顔を付けて、甘える仕草を見せている龍。龍はずっと、甘えられる対象がいなかったんだ。
突然目の前に現れて足首を持ち上げて、オーラが見えると訳の分からないことを言い始めた私の存在は、かなりインパクトが大きかったことだろう。こんな変わった子なら、人には言えない龍の悩みも甘えも、もしかしたら受け入れてくれるかもって期待したんだ。
だから、縋って縛りつけようとした。私がなかなか龍に打ち解けずに甘えたりしなかったことが、龍が私を甘えの対象とした理由のひとつかもしれない。
龍は確かにやり過ぎたけど、そんな理由だったのなら、不可解すぎた先程よりかは、遥かに理解できた。
「ごめんね、本当にごめん」
「うん……理由は分かったから」
「へへ、話してよかった……!」
今なら、龍も私を解放してくれるんじゃないか。心の内をさらけ出すことができた龍は、これまでにないほど穏やかな表情を浮かべているから。
「龍くん、そうしたらこれを……」
結束バンドに縛られた手首を見せると、龍は私の胸に相変わらずくっついたまま、綺麗な顔でうふふと笑った。
「じゃあ、あとはちゃんと僕のことを好きになったのを確認するだけだね」
「――はい?」
喜色を浮かべながら言われる意味がさっぱり分からなくて素で答えると、龍は楽しそうに続ける。
「僕のことを理解してくれたみたいだから、次は僕のことをちゃんと好きだって思ってもらわないと」
「りゅ……」
前言撤回。やっぱり龍に同情はできない。
「僕さ、経験ないんだけど、身体から始まる恋もあるってよく聞くでしょ? あれって小春ちゃんにも有効なんじゃないかな」
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