賽の河原の拾い物

 ちょっぴり隙の多いおかっぱ女子高生・篠原小春。
 三年前に事故に遭い、隣家の朗らか系イケメンの幼馴染み・勝田春彦と共に臨死体験をする。賽の河原の小石と共に帰還した小春は、他人のオーラが視える体質になってしまう。
 だが何故か春彦のオーラだけは視えず、小春は春彦と過ごすことを気楽だと感じていた。
 そんなある日、かなり邪魔で眩しいオーラを視えなくしてくれる必須アイテムの伊達眼鏡を、近隣の高校に通う通称王子こと荒川龍に踏まれて壊されてしまう。弁償してもらいがてら龍に小春の事情を説明すると、興味を示され、また会うことに。
 過保護すぎる春彦の制止を聞かず、小春は龍の持つ珍しい白いオーラが気になり、告白されてそのまま付き合い始める。
 だが、親友のえっちゃんと遊ぶことも許されず、束縛の強さに我慢の限界が訪れ、別れを決意する。別れ話をあっさり承諾した龍だったが、別れた後も何故か龍は連日小春の前に現れる。
 怖くなった小春は、所属する美術部の部長に駅まで送ってもらうことになったのだが、そこに龍が現れて――。

 春彦のオーラは何故視えないのか。
 龍は何故小春に固執するのか。

 謎の解明と共に訪れるラストをお楽しみいただければと思います。

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