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14 二人の過去
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師匠は気を利かせてくれたのか、工房の方にふらりと消えてしまった。残された俺とイリスは、机に向かい合わせに座って暫し無言になる。
やはりというか、最初に口を開いたのはイリスだった。
「アリスタ、君と初めて出会ったのは俺達が八歳になったばかりの頃だったね」
「……そうだったっけ」
「……それも覚えていないか」
イリスが、悲しそうに笑う。だが、イリスの話は真実だろう。俺はイリスの言葉に耳を傾けることにした。
俺達の出会いは、俺の記憶よりも遥か前だった。
影武者の一族とアリスタ王子を横に並べ、この者で問題ないかを選定する日に二人は出会った。当時、やんちゃ盛りのアリスタ王子は影武者なんていらない、傍に置くならこき使ってやるんだと馬鹿にしていた。
影武者がこの国の第一王子の自分の代わりなんて務まる訳がないと言っては、重要性を説く父王と宰相を困らせた。
まだ八歳だ、聡明だ何だと言われていても、その必要性の本質は理解し切れていなかったのだろう。
逃げる王子を捕まえた後、一番似ていたイリスを王子と引き合わすと、二人は驚くほど瓜二つで、服装を同じにしてしまえば親ですらも見間違うほどだった。
父王は分からなかった。身体が弱く離宮に引きこもる母も、分からなかった。
違いが分かるのは、小さい頃からアリスタ王子をずっと傍で見てきたネスだけだった。その理由から、影武者もネスの管轄となった。
今はまだ幼いからいいが、今後アリスタ王子が王子として政治に深く関わっていくにつれ、知識の差が出ては影武者としては落第点である。その為、二人は並んで同じ教育を受けることになった。
イリスは熱心だった。それまでも、影武者となる可能性が高いことから、他の兄弟よりも教育を施されてはいたが、より詳しい知識を学ぶのが単純に楽しかったのだろう。
キラキラと目を輝かせて学ぶその姿は教師たちの目にも好ましく映り、それがアリスタは面白くなかった。
だったら公務は全部お前がやればいい。その間、俺は遊び回っていられる。アリスタ王子は、そう言っては客人の接待もイリスに任せる始末だった。
二人はすくすくと成長したが、傍から見る限り、仲はよくなかった。イリスは真面目で自分の仕事をよく理解しており責務から逃げようとはしなかったが、アリスタはそうではなかった。
子供っぽい嫉妬から、周りの人間はイリスの方を可愛がっているから自分はいいだろ、と逃げ回っていた。
そして、事件は起きた。
それは、二人が十歳の時だった。王族専用の船を海に浮かべ、とある国から訪れた来賓を接待することになったのだ。
相手国にも年の近い王子が同行していた為、アリスタ王子も接待に参加することになっていた。
アリスタ王子にしてみれば、王城での軽い挨拶程度はあったが、本格的な会合に参加するのは初めてのことである。
ここは勿論本物が赴くべきなのは一目瞭然だったのだが、ここでもアリスタ王子はごねた。
優秀なイリスの方を連れていけばいいだろ、その方が外交もうまくいくんじゃないか。そう言って、アリスタ王子は城の中のどこかに隠れてしまった。
こうなると、なかなか見つけることは出来ない。アリスタ王子の逃亡は年季が入っており、毎回様々な所に隠れているからだ。
だが、約束の時は刻一刻と迫っている。父王と宰相は仕方なく、イリスをアリスタ王子の代わりとして連れて行くことにした。
接待はつつがなく行なわれた。相手国の王子は大人しい子で、終始和やかに会話を交わせて皆安心していた。
夜が更けるにつれ、イリスはうとうととしだし、ネスは放ってきてしまったアリスタ王子を心配し始めた。だが、接待が終わらない。
影武者の存在は、王族と宰相、それに教育係の教師たちしか知らない。その為、このままイリスをここで寝させてしまっては、アリスタは一晩中隠れていなければならないことになる。
だが、そんなことは本人は分かってはおらず、同じ時に二箇所に同一人物が存在していたのがバレてしまっては元も子もない。
その為、ネスはイリスと先に城に戻ることになった。ネスは貴族専用の馬車へ、イリスは後続の王族専用の馬車へと乗り込む。
そして、賊に襲われた。
それは、金銭目的の誘拐狙いだった。だが、王族への反発も根底にあったのだろう。そうでなければ、軽々しく王族と分かる馬車を襲ったりはしない。その報復力の凄まじさは、誰しもが簡単に想像し得るものだったから。
座席に横になり寝ていたイリスが目を覚ましたのは、馬車が前進を止め、御者の絶命する声が聞こえてきた時だった。賊は、ネスが乗る馬車は先に行かせ、イリスが乗る馬車だけを狙った。
馬で並走していた兵たちが賊と対峙していたが、多勢に無勢。どんどん馬車から引き離され、イリスはその場にただひとり残された。その隙を狙い中に侵入してきた賊のひとりが、イリスを見つける。
イリスは恐怖で凍りついていたが、それでも己の責務は忘れていなかった。これが影武者だと思わせては、賊をこのまま逃してしまうことになりかねない。
この場で賊を捕らえる為には、先に行ってしまったネスたちが後ろについてきていないことに気付き、戻ってきて賊を退治してくれることだ。それまで、無様な姿を見せてはならない。
イリスは、唱える様に言った。
「私はこの国の第一王子、アリスタ・ミッタータイヒだ。私に何の用がある」と。なるべく尊大に聞こえるように、声が震えているのを悟られないように。
賊は、怯えないイリスの態度に神経を逆撫でされたらしい。イリスに短剣を突きつけ、怖がらせて泣いて謝らせようとしたのだ。
だが、イリスは屈しなかった。何故なら、イリスはアリスタの影武者だから。主人であるアリスタの尊厳を損なうような言動は、絶対にしてはならないから。
子供の頃から叩き込まれた概念が、イリスが子供らしく泣いて許しを請うことを阻んだ。
一向に怖がる素振りを見せないイリスに、賊は逆上し始める。初めは脅すつもりだけだった短剣で、イリスの肌を薄く切り刻み始めたのだ。イリスは、当然ながら怖かった。だが、それでもここで泣いては負けだと信じていた。
アリスタが時折見せる不器用な優しさを、イリスは知っていたから。
イリスが痛がったり実家を恋しがったりして泣いていると、不貞腐れ顔をしながらぽんとお菓子や果物を放り投げてくれた。
「私の顔で泣くな、みっともない』とその口調は冷たかったが、それでもイリスはそれが本心でないことはもう知っていた。
四六時中傍にいれば感じ取れるし、それにイリスと二人きりの時のアリスタは反発しなかったから。
あれは、周りの大人の期待に応えられない自分に対する苛立ちを抑えることが出来ず、逃げるという行動に出ていただけなのだとイリスは知っていたから。
何をしても泣かずに凝視するイリスに、賊は焦りだした。そういえば、仲間が全然呼びにこない。
馬車の中で押さえておけという命令しか受けていなかった賊は、もしや仲間がやられたのかと不安になり、そしてイリスに当たった。
お前がさっさとしないからだ、全部お前が悪い、お前がお前が! そう言っては短剣を振り回し、その最後のひと振りがイリスの腕に刺さるのと、他の賊を倒して馬車に到達した兵が賊を馬車から引っ張り出すのとが、ほぼ同時だった。
後続の馬車が来ないことに途中で気づいたネスたちは、急いで戻ると賊と戦っている兵を助けるべく参戦した。そして賊を捕らえた後、ネスが馬車に駆け込むと。
そこで見たものは、全身から血を流してうわ言のように「……私はアリスタ・ミッタータイヒ……私はアリスタ・ミッタータイヒ」と呟いているイリスの姿だった。
やはりというか、最初に口を開いたのはイリスだった。
「アリスタ、君と初めて出会ったのは俺達が八歳になったばかりの頃だったね」
「……そうだったっけ」
「……それも覚えていないか」
イリスが、悲しそうに笑う。だが、イリスの話は真実だろう。俺はイリスの言葉に耳を傾けることにした。
俺達の出会いは、俺の記憶よりも遥か前だった。
影武者の一族とアリスタ王子を横に並べ、この者で問題ないかを選定する日に二人は出会った。当時、やんちゃ盛りのアリスタ王子は影武者なんていらない、傍に置くならこき使ってやるんだと馬鹿にしていた。
影武者がこの国の第一王子の自分の代わりなんて務まる訳がないと言っては、重要性を説く父王と宰相を困らせた。
まだ八歳だ、聡明だ何だと言われていても、その必要性の本質は理解し切れていなかったのだろう。
逃げる王子を捕まえた後、一番似ていたイリスを王子と引き合わすと、二人は驚くほど瓜二つで、服装を同じにしてしまえば親ですらも見間違うほどだった。
父王は分からなかった。身体が弱く離宮に引きこもる母も、分からなかった。
違いが分かるのは、小さい頃からアリスタ王子をずっと傍で見てきたネスだけだった。その理由から、影武者もネスの管轄となった。
今はまだ幼いからいいが、今後アリスタ王子が王子として政治に深く関わっていくにつれ、知識の差が出ては影武者としては落第点である。その為、二人は並んで同じ教育を受けることになった。
イリスは熱心だった。それまでも、影武者となる可能性が高いことから、他の兄弟よりも教育を施されてはいたが、より詳しい知識を学ぶのが単純に楽しかったのだろう。
キラキラと目を輝かせて学ぶその姿は教師たちの目にも好ましく映り、それがアリスタは面白くなかった。
だったら公務は全部お前がやればいい。その間、俺は遊び回っていられる。アリスタ王子は、そう言っては客人の接待もイリスに任せる始末だった。
二人はすくすくと成長したが、傍から見る限り、仲はよくなかった。イリスは真面目で自分の仕事をよく理解しており責務から逃げようとはしなかったが、アリスタはそうではなかった。
子供っぽい嫉妬から、周りの人間はイリスの方を可愛がっているから自分はいいだろ、と逃げ回っていた。
そして、事件は起きた。
それは、二人が十歳の時だった。王族専用の船を海に浮かべ、とある国から訪れた来賓を接待することになったのだ。
相手国にも年の近い王子が同行していた為、アリスタ王子も接待に参加することになっていた。
アリスタ王子にしてみれば、王城での軽い挨拶程度はあったが、本格的な会合に参加するのは初めてのことである。
ここは勿論本物が赴くべきなのは一目瞭然だったのだが、ここでもアリスタ王子はごねた。
優秀なイリスの方を連れていけばいいだろ、その方が外交もうまくいくんじゃないか。そう言って、アリスタ王子は城の中のどこかに隠れてしまった。
こうなると、なかなか見つけることは出来ない。アリスタ王子の逃亡は年季が入っており、毎回様々な所に隠れているからだ。
だが、約束の時は刻一刻と迫っている。父王と宰相は仕方なく、イリスをアリスタ王子の代わりとして連れて行くことにした。
接待はつつがなく行なわれた。相手国の王子は大人しい子で、終始和やかに会話を交わせて皆安心していた。
夜が更けるにつれ、イリスはうとうととしだし、ネスは放ってきてしまったアリスタ王子を心配し始めた。だが、接待が終わらない。
影武者の存在は、王族と宰相、それに教育係の教師たちしか知らない。その為、このままイリスをここで寝させてしまっては、アリスタは一晩中隠れていなければならないことになる。
だが、そんなことは本人は分かってはおらず、同じ時に二箇所に同一人物が存在していたのがバレてしまっては元も子もない。
その為、ネスはイリスと先に城に戻ることになった。ネスは貴族専用の馬車へ、イリスは後続の王族専用の馬車へと乗り込む。
そして、賊に襲われた。
それは、金銭目的の誘拐狙いだった。だが、王族への反発も根底にあったのだろう。そうでなければ、軽々しく王族と分かる馬車を襲ったりはしない。その報復力の凄まじさは、誰しもが簡単に想像し得るものだったから。
座席に横になり寝ていたイリスが目を覚ましたのは、馬車が前進を止め、御者の絶命する声が聞こえてきた時だった。賊は、ネスが乗る馬車は先に行かせ、イリスが乗る馬車だけを狙った。
馬で並走していた兵たちが賊と対峙していたが、多勢に無勢。どんどん馬車から引き離され、イリスはその場にただひとり残された。その隙を狙い中に侵入してきた賊のひとりが、イリスを見つける。
イリスは恐怖で凍りついていたが、それでも己の責務は忘れていなかった。これが影武者だと思わせては、賊をこのまま逃してしまうことになりかねない。
この場で賊を捕らえる為には、先に行ってしまったネスたちが後ろについてきていないことに気付き、戻ってきて賊を退治してくれることだ。それまで、無様な姿を見せてはならない。
イリスは、唱える様に言った。
「私はこの国の第一王子、アリスタ・ミッタータイヒだ。私に何の用がある」と。なるべく尊大に聞こえるように、声が震えているのを悟られないように。
賊は、怯えないイリスの態度に神経を逆撫でされたらしい。イリスに短剣を突きつけ、怖がらせて泣いて謝らせようとしたのだ。
だが、イリスは屈しなかった。何故なら、イリスはアリスタの影武者だから。主人であるアリスタの尊厳を損なうような言動は、絶対にしてはならないから。
子供の頃から叩き込まれた概念が、イリスが子供らしく泣いて許しを請うことを阻んだ。
一向に怖がる素振りを見せないイリスに、賊は逆上し始める。初めは脅すつもりだけだった短剣で、イリスの肌を薄く切り刻み始めたのだ。イリスは、当然ながら怖かった。だが、それでもここで泣いては負けだと信じていた。
アリスタが時折見せる不器用な優しさを、イリスは知っていたから。
イリスが痛がったり実家を恋しがったりして泣いていると、不貞腐れ顔をしながらぽんとお菓子や果物を放り投げてくれた。
「私の顔で泣くな、みっともない』とその口調は冷たかったが、それでもイリスはそれが本心でないことはもう知っていた。
四六時中傍にいれば感じ取れるし、それにイリスと二人きりの時のアリスタは反発しなかったから。
あれは、周りの大人の期待に応えられない自分に対する苛立ちを抑えることが出来ず、逃げるという行動に出ていただけなのだとイリスは知っていたから。
何をしても泣かずに凝視するイリスに、賊は焦りだした。そういえば、仲間が全然呼びにこない。
馬車の中で押さえておけという命令しか受けていなかった賊は、もしや仲間がやられたのかと不安になり、そしてイリスに当たった。
お前がさっさとしないからだ、全部お前が悪い、お前がお前が! そう言っては短剣を振り回し、その最後のひと振りがイリスの腕に刺さるのと、他の賊を倒して馬車に到達した兵が賊を馬車から引っ張り出すのとが、ほぼ同時だった。
後続の馬車が来ないことに途中で気づいたネスたちは、急いで戻ると賊と戦っている兵を助けるべく参戦した。そして賊を捕らえた後、ネスが馬車に駆け込むと。
そこで見たものは、全身から血を流してうわ言のように「……私はアリスタ・ミッタータイヒ……私はアリスタ・ミッタータイヒ」と呟いているイリスの姿だった。
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