3 / 100
第一章 出会いは突然やってきた
3.お前居候の癖に随分と態度がでかくないか
しおりを挟む
亮太は荷物を抱えながら帰宅した。汚れて所々ヒビが入っているコンクリートの通路の上にボンッと服や下着が入った袋を置き、ズボンのベルト通しにカラビナで引っ掛けてあった鍵の束を取り出す。鍵はありふれた物で、ピッキングのやり方を知ってる奴なら簡単に開いてしまいそうなシンプルな鍵だ。
ふと合鍵すらないことに思い至った。またやることが増えた。亮太はまた溜息をついた。いつになったら寝られるのか。
ドアノブか軽く回った。アルミなのかステンレスなのかは知らないが、勿論ここも安物だ。
「戻ったぞ。おい、居るか?」
作りが古いアパートだ。玄関を入ると狭いたたきがある。たたきというのか土間というのか何というのが正解かは知らないが、亮太はこれをたたきと呼ぶと言われて育ったからたたきだ。靴は三足も置いたらもう一杯になる程度である。
たたきで靴を脱いですぐ右には、古びたステンレスの背の低いキッチンと呼ぶにはおこがましい台所。それでも六畳あるので、この辺りでは十分広い方だ。置型の二口コンロは焦げがこびりついている。所々ボコボコに歪んだシンクは昭和感満載で、勿論お湯など出ない。水一択、しかもひねるタイプの蛇口だ。
ひとり暮らしには十分な60リットルの冷蔵庫。一応冷凍庫が上段に付いているが、霜が半分位のスペースを占めてしまっていてあまり使っていなかった。冷蔵庫の方を開けて覗いてみた。発泡酒が二本入っていた。口の端がニヤリと上がった。
台所の奥にはトイレと風呂場がある。ボロいがバストイレ別になっているのが古い物件のいいところである。一度ユニットバスが付いた部屋に住んだことがあったが、トイレにシャワーの水がかかるのがどうしても耐えられなくなり、結局更新せず引っ越してしまった。
台所とリビング兼寝室を隔てるのは昔ながらの模様付き摺り硝子がはめ込まれた戸。時折滑りが悪くなると木枠部分に蝋を塗って滑りをよくはしているが、そもそもが歪んでいるのか段々歪んだのかは知らないがしょっちゅう建て付けが悪くなる。
ガラガラ、と音を立てて戸を開けた。
十畳ある部屋には炬燵にもなるテーブル、テレビ、そして少しぶ厚めのマットレス。押入れがあるので布団でも良かったのだが、結局万年床になり布団がペラペラになってきたので思い切って少しだけいいマットレスを買った。帰ってきて即寝れるのがいいので亮太は気に入っていた。
これで全部、つまり1DK。広い。古いだけあって天井は低く心なしか床も斜めになっている気はしないでもないが、一階なこともあり更に店のオーナーの幼馴染が所有する物件ということで破格の家賃五万円。隣の学生が七万はきついとぼやいているのを聞いた覚えがあるので、やはりコネは重要だ。
「……おい、態度でかいな」
少女は泥だらけの服のまま床に寝そべり、マットレスに腕を乗せて腕枕をしながらテレビを観ていた。昼のくだらないバラエティ型の情報番組だが、何か面白いことでも言っているのかニヤニヤしながら観ている。亮太が声をかけると、笑顔を貼り付けたまま振り返った。次いで軽く手を上げた。おい。
亮太は服と下着が入った袋を渡した。
「買ってきたから風呂入れ。というかその汚え服で俺んちに寝そべるな」
少女は何も言わず、まあ声が出ないから仕方ないのだろうが、ガサゴソと亮太が買ってきた袋を漁り始めた。確認が終わると亮太を見上げ手をチョキチョキさせた。
「ハサミか、そうかタグ取ってもらえばよかったな」
そこまでは気が回らなかった。押入れの上段に確かあった筈だ。こちらも建て付けは悪いが蝋を塗ってある。すっと開けて確認する。あった。
「ほれ」
少女にハサミを手渡した。少女は素直にハサミを受け取ると全てのタグを取り始めた。
「ゴミ箱はテレビの横にあるやつを使え」
こくん、と頷いた。
「じゃあ風呂沸かしてやるから、もうそこに寝そべるな。家中泥だらけになる」
亮太がそう言うと一瞬不満げな表情をしたが、しばらくして頷いた。亮太はそれを確認した後、風呂場に向かった。こちらも自動湯沸かし機能などついている訳もない古い物だ。給湯器のスイッチを押すと、ボッと中で点火される。蛇口もお湯と水それぞれ別だが、シャワーは付いている。
普段はシャワーしか浴びない亮太だが、湯船にお湯を溜めるにはやはり蛇口の方からでないと追いつかない。調整がなかなか難しいのだが、まあ昔はみんなこんなだったと思えば大したことではない。
それにあの泥はシャワーではなかなか落ちないだろう。中途半端に溶けた泥が付着した状態で部屋を彷徨かれるなど、御免だった。あいつよくあんな汚れた状態で寝そべってテレビ観れてんな、と亮太は感心した。亮太にはまず無理だった。
しばらく洗っていなかった風呂釜を、床に置いてある風呂用洗剤を使って洗う。食器用のスポンジを流用しているので洗剤が直に肌に触れるが、まあ。
なんせ何代も使用した風呂釜だ、いくら洗ってもどこかの段階でついてしまった汚れの線はもう消えない。その為に用意したのが入浴剤、濁りタイプだった。
亮太は、ゴシゴシと風呂釜を洗いシャワーで洗い流す。風呂釜の栓をすると、お湯の蛇口を捻った。次いで水の方の蛇口も捻る。そのまま時折手を張った湯に浸け温度を確認しつつ、調整していった。
しばらくぼーっと溜める湯船をただ眺めていた。一度仮眠を取ったとはいえ、山陰の山を下り岡山から中国自動車道、更には東名高速をひたすら一人で飛ばしてきた。さすがに限界に近かった。
ガクッとなった瞬間、お湯が湯船ギリギリまで昇ってきていたことに気付き、慌てて蛇口を閉じた。危なかった。
亮太は立ち上がるとリビングに戻り、少女に声をかけた。
「おい、風呂沸いたから入れ」
少女は先程亮太が言ったことを一応守っているのか、正座してテレビを観ていた。亮太の声に振り返ると、またニヤリとした。
亮太はふと思った。こいつ、もしかしてこれで微笑んでいるつもりなのか? 先程からやたらとこの顔をしてくる。どう見ても何か企んでいる笑顔だが、そう考えるとしっくりときた。
少女が風呂場に消えていった。そういえば使い方の説明をしていなかったが、もう半分どうでもよくなっていた。
「ふわあああっ……」
大きな欠伸が出た。
先程少女が寝そべっていた場所は避け、亮太はマットレスに頭を乗せて床に寝そべった。身体が限界だった。
目を閉じると、瞬時に睡魔が襲ってきた。
◇
ぺちん、と頭を叩かれた。
亮太はイラッとした。一体誰だ、人の頭を気安く叩く奴は。目を開けたい。開けたいが瞼が重すぎて開かない。
ふん、という鼻息が聞こえた。
段々と意識が覚醒してくる。そうだ、あれだ、あの生意気そうな子供。あいつがきっと風呂から上がったのだ。
身体も頭も床に沈んでのめり込みそうな程だるかったが、無理矢理目を開けた。
目の前に先程亮太が買ってきた服を着た少女が頭にタオルを巻いて不機嫌そうに亮太を覗き込んでいた。
「……どうした。何か用か?」
少女はこっくりと頷いた。喉についた指の跡はまだまだ痛々しい。こんなのを外に連れ出したら疑われるのは間違いなく亮太だろう。
少女が喉に手を当てながら「んん!」と声を出した。多少は声が出る様になったのか。
「お腹空いた」
痛そうな掠れ声で言った。いいタイミングで少女の腹がぐう、と鳴った。成程、確かに亮太も腹は減った。
「何食いたい? 下北は割と何でもあるぞ」
「シモキタ?」
「知らねえか?」
少女は小さく頷いた。一体どこから乗り込んでいたものやら、だ。声が普通に出る様になったら確認さねばなるまい。
「マクドナルド食べたい」
「マック? 分かった、それで何が食べたいんだ?」
可愛らしい注文だ、これならお安い御用だった。だがしかし少女は首を傾げた。
「食べたこと、ない」
「マック食ったことねえのか? 何だ、いいとこのお嬢さんか」
まあ小判も持っているくらいだ、そう納得していると。
「違う。マクドナルドは、ない」
成程、つまり存在は知っているが近所になかったので食ったことがないということか。まあ下北沢の名前も知らない田舎から来たなら十分あり得るのだろう。
「分かった、じゃあ適当に買ってくる。あ、そうだ、お前名前は何だ? 俺は亮太だ、柏木亮太」
少女は口を開けた。やはり声が出にくいのか、軽く咳払いをする。そして答えた。
「アキラ」
「分かった、アキラだな。じゃあまた留守番してろ。外に出るなよ、その首じゃ職質されかねねえから」
少女が頷いたのを確認し、亮太はまた外に出た。
アパートの前の坂道を、久々にテリヤキバーガー食いてえな、などと思いながら下っていく。
そしてふと気付いた。
自分のこのフットワークの軽さ。こりゃあパシリじゃねえか? と。
ふと合鍵すらないことに思い至った。またやることが増えた。亮太はまた溜息をついた。いつになったら寝られるのか。
ドアノブか軽く回った。アルミなのかステンレスなのかは知らないが、勿論ここも安物だ。
「戻ったぞ。おい、居るか?」
作りが古いアパートだ。玄関を入ると狭いたたきがある。たたきというのか土間というのか何というのが正解かは知らないが、亮太はこれをたたきと呼ぶと言われて育ったからたたきだ。靴は三足も置いたらもう一杯になる程度である。
たたきで靴を脱いですぐ右には、古びたステンレスの背の低いキッチンと呼ぶにはおこがましい台所。それでも六畳あるので、この辺りでは十分広い方だ。置型の二口コンロは焦げがこびりついている。所々ボコボコに歪んだシンクは昭和感満載で、勿論お湯など出ない。水一択、しかもひねるタイプの蛇口だ。
ひとり暮らしには十分な60リットルの冷蔵庫。一応冷凍庫が上段に付いているが、霜が半分位のスペースを占めてしまっていてあまり使っていなかった。冷蔵庫の方を開けて覗いてみた。発泡酒が二本入っていた。口の端がニヤリと上がった。
台所の奥にはトイレと風呂場がある。ボロいがバストイレ別になっているのが古い物件のいいところである。一度ユニットバスが付いた部屋に住んだことがあったが、トイレにシャワーの水がかかるのがどうしても耐えられなくなり、結局更新せず引っ越してしまった。
台所とリビング兼寝室を隔てるのは昔ながらの模様付き摺り硝子がはめ込まれた戸。時折滑りが悪くなると木枠部分に蝋を塗って滑りをよくはしているが、そもそもが歪んでいるのか段々歪んだのかは知らないがしょっちゅう建て付けが悪くなる。
ガラガラ、と音を立てて戸を開けた。
十畳ある部屋には炬燵にもなるテーブル、テレビ、そして少しぶ厚めのマットレス。押入れがあるので布団でも良かったのだが、結局万年床になり布団がペラペラになってきたので思い切って少しだけいいマットレスを買った。帰ってきて即寝れるのがいいので亮太は気に入っていた。
これで全部、つまり1DK。広い。古いだけあって天井は低く心なしか床も斜めになっている気はしないでもないが、一階なこともあり更に店のオーナーの幼馴染が所有する物件ということで破格の家賃五万円。隣の学生が七万はきついとぼやいているのを聞いた覚えがあるので、やはりコネは重要だ。
「……おい、態度でかいな」
少女は泥だらけの服のまま床に寝そべり、マットレスに腕を乗せて腕枕をしながらテレビを観ていた。昼のくだらないバラエティ型の情報番組だが、何か面白いことでも言っているのかニヤニヤしながら観ている。亮太が声をかけると、笑顔を貼り付けたまま振り返った。次いで軽く手を上げた。おい。
亮太は服と下着が入った袋を渡した。
「買ってきたから風呂入れ。というかその汚え服で俺んちに寝そべるな」
少女は何も言わず、まあ声が出ないから仕方ないのだろうが、ガサゴソと亮太が買ってきた袋を漁り始めた。確認が終わると亮太を見上げ手をチョキチョキさせた。
「ハサミか、そうかタグ取ってもらえばよかったな」
そこまでは気が回らなかった。押入れの上段に確かあった筈だ。こちらも建て付けは悪いが蝋を塗ってある。すっと開けて確認する。あった。
「ほれ」
少女にハサミを手渡した。少女は素直にハサミを受け取ると全てのタグを取り始めた。
「ゴミ箱はテレビの横にあるやつを使え」
こくん、と頷いた。
「じゃあ風呂沸かしてやるから、もうそこに寝そべるな。家中泥だらけになる」
亮太がそう言うと一瞬不満げな表情をしたが、しばらくして頷いた。亮太はそれを確認した後、風呂場に向かった。こちらも自動湯沸かし機能などついている訳もない古い物だ。給湯器のスイッチを押すと、ボッと中で点火される。蛇口もお湯と水それぞれ別だが、シャワーは付いている。
普段はシャワーしか浴びない亮太だが、湯船にお湯を溜めるにはやはり蛇口の方からでないと追いつかない。調整がなかなか難しいのだが、まあ昔はみんなこんなだったと思えば大したことではない。
それにあの泥はシャワーではなかなか落ちないだろう。中途半端に溶けた泥が付着した状態で部屋を彷徨かれるなど、御免だった。あいつよくあんな汚れた状態で寝そべってテレビ観れてんな、と亮太は感心した。亮太にはまず無理だった。
しばらく洗っていなかった風呂釜を、床に置いてある風呂用洗剤を使って洗う。食器用のスポンジを流用しているので洗剤が直に肌に触れるが、まあ。
なんせ何代も使用した風呂釜だ、いくら洗ってもどこかの段階でついてしまった汚れの線はもう消えない。その為に用意したのが入浴剤、濁りタイプだった。
亮太は、ゴシゴシと風呂釜を洗いシャワーで洗い流す。風呂釜の栓をすると、お湯の蛇口を捻った。次いで水の方の蛇口も捻る。そのまま時折手を張った湯に浸け温度を確認しつつ、調整していった。
しばらくぼーっと溜める湯船をただ眺めていた。一度仮眠を取ったとはいえ、山陰の山を下り岡山から中国自動車道、更には東名高速をひたすら一人で飛ばしてきた。さすがに限界に近かった。
ガクッとなった瞬間、お湯が湯船ギリギリまで昇ってきていたことに気付き、慌てて蛇口を閉じた。危なかった。
亮太は立ち上がるとリビングに戻り、少女に声をかけた。
「おい、風呂沸いたから入れ」
少女は先程亮太が言ったことを一応守っているのか、正座してテレビを観ていた。亮太の声に振り返ると、またニヤリとした。
亮太はふと思った。こいつ、もしかしてこれで微笑んでいるつもりなのか? 先程からやたらとこの顔をしてくる。どう見ても何か企んでいる笑顔だが、そう考えるとしっくりときた。
少女が風呂場に消えていった。そういえば使い方の説明をしていなかったが、もう半分どうでもよくなっていた。
「ふわあああっ……」
大きな欠伸が出た。
先程少女が寝そべっていた場所は避け、亮太はマットレスに頭を乗せて床に寝そべった。身体が限界だった。
目を閉じると、瞬時に睡魔が襲ってきた。
◇
ぺちん、と頭を叩かれた。
亮太はイラッとした。一体誰だ、人の頭を気安く叩く奴は。目を開けたい。開けたいが瞼が重すぎて開かない。
ふん、という鼻息が聞こえた。
段々と意識が覚醒してくる。そうだ、あれだ、あの生意気そうな子供。あいつがきっと風呂から上がったのだ。
身体も頭も床に沈んでのめり込みそうな程だるかったが、無理矢理目を開けた。
目の前に先程亮太が買ってきた服を着た少女が頭にタオルを巻いて不機嫌そうに亮太を覗き込んでいた。
「……どうした。何か用か?」
少女はこっくりと頷いた。喉についた指の跡はまだまだ痛々しい。こんなのを外に連れ出したら疑われるのは間違いなく亮太だろう。
少女が喉に手を当てながら「んん!」と声を出した。多少は声が出る様になったのか。
「お腹空いた」
痛そうな掠れ声で言った。いいタイミングで少女の腹がぐう、と鳴った。成程、確かに亮太も腹は減った。
「何食いたい? 下北は割と何でもあるぞ」
「シモキタ?」
「知らねえか?」
少女は小さく頷いた。一体どこから乗り込んでいたものやら、だ。声が普通に出る様になったら確認さねばなるまい。
「マクドナルド食べたい」
「マック? 分かった、それで何が食べたいんだ?」
可愛らしい注文だ、これならお安い御用だった。だがしかし少女は首を傾げた。
「食べたこと、ない」
「マック食ったことねえのか? 何だ、いいとこのお嬢さんか」
まあ小判も持っているくらいだ、そう納得していると。
「違う。マクドナルドは、ない」
成程、つまり存在は知っているが近所になかったので食ったことがないということか。まあ下北沢の名前も知らない田舎から来たなら十分あり得るのだろう。
「分かった、じゃあ適当に買ってくる。あ、そうだ、お前名前は何だ? 俺は亮太だ、柏木亮太」
少女は口を開けた。やはり声が出にくいのか、軽く咳払いをする。そして答えた。
「アキラ」
「分かった、アキラだな。じゃあまた留守番してろ。外に出るなよ、その首じゃ職質されかねねえから」
少女が頷いたのを確認し、亮太はまた外に出た。
アパートの前の坂道を、久々にテリヤキバーガー食いてえな、などと思いながら下っていく。
そしてふと気付いた。
自分のこのフットワークの軽さ。こりゃあパシリじゃねえか? と。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
王命って何ですか? 虐げられ才女は理不尽な我慢をやめることにした
まるまる⭐️
恋愛
【第18回恋愛小説大賞において優秀賞を頂戴致しました。応援頂いた読者の皆様に心よりの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました】
その日、貴族裁判所前には多くの貴族達が傍聴券を求め、所狭しと行列を作っていた。
貴族達にとって注目すべき裁判が開かれるからだ。
現国王の妹王女の嫁ぎ先である建国以来の名門侯爵家が、新興貴族である伯爵家から訴えを起こされたこの裁判。
人々の関心を集めないはずがない。
裁判の冒頭、証言台に立った伯爵家長女は涙ながらに訴えた。
「私には婚約者がいました…。
彼を愛していました。でも、私とその方の婚約は破棄され、私は意に沿わぬ男性の元へと嫁ぎ、侯爵夫人となったのです。
そう…。誰も覆す事の出来ない王命と言う理不尽な制度によって…。
ですが、理不尽な制度には理不尽な扱いが待っていました…」
裁判開始早々、王命を理不尽だと公衆の面前で公言した彼女。裁判での証言でなければ不敬罪に問われても可笑しくはない発言だ。
だが、彼女はそんな事は全て承知の上であえてこの言葉を発した。
彼女はこれより少し前、嫁ぎ先の侯爵家から彼女の有責で離縁されている。原因は彼女の不貞行為だ。彼女はそれを否定し、この裁判に於いて自身の無実を証明しようとしているのだ。
次々に積み重ねられていく証言に次第に追い込まれていく侯爵家。明らかになっていく真実を傍聴席の貴族達は息を飲んで見守る。
裁判の最後、彼女は傍聴席に向かって訴えかけた。
「王命って何ですか?」と。
✳︎不定期更新、設定ゆるゆるです。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
月華後宮伝
織部ソマリ
キャラ文芸
★10/30よりコミカライズが始まりました!どうぞよろしくお願いします!
◆神託により後宮に入ることになった『跳ねっ返りの薬草姫』と呼ばれている凛花。冷徹で女嫌いとの噂がある皇帝・紫曄の妃となるのは気が進まないが、ある目的のために月華宮へ行くと心に決めていた。凛花の秘めた目的とは、皇帝の寵を得ることではなく『虎に変化してしまう』という特殊すぎる体質の秘密を解き明かすこと! だが後宮入り早々、凛花は紫曄に秘密を知られてしまう。しかし同じく秘密を抱えている紫曄は、凛花に「抱き枕になれ」と予想外なことを言い出して――?
◆第14回恋愛小説大賞【中華後宮ラブ賞】受賞。ありがとうございます!
◆旧題:月華宮の虎猫の妃は眠れぬ皇帝の膝の上 ~不本意ながらモフモフ抱き枕を拝命いたします~
無能扱いされ、パーティーを追放されたおっさん、実はチートスキル持ちでした。戻ってきてくれ、と言ってももう遅い。田舎でゆったりスローライフ。
さら
ファンタジー
かつて勇者パーティーに所属していたジル。
だが「無能」と嘲られ、役立たずと追放されてしまう。
行くあてもなく田舎の村へ流れ着いた彼は、鍬を振るい畑を耕し、のんびり暮らすつもりだった。
――だが、誰も知らなかった。
ジルには“世界を覆すほどのチートスキル”が隠されていたのだ。
襲いかかる魔物を一撃で粉砕し、村を脅かす街の圧力をはねのけ、いつしか彼は「英雄」と呼ばれる存在に。
「戻ってきてくれ」と泣きつく元仲間? もう遅い。
俺はこの村で、仲間と共に、気ままにスローライフを楽しむ――そう決めたんだ。
無能扱いされたおっさんが、実は最強チートで世界を揺るがす!?
のんびり田舎暮らし×無双ファンタジー、ここに開幕!
後宮の手かざし皇后〜盲目のお飾り皇后が持つ波動の力〜
二位関りをん
キャラ文芸
龍の国の若き皇帝・浩明に5大名家の娘である美華が皇后として嫁いできた。しかし美華は病により目が見えなくなっていた。
そんな美華を冷たくあしらう浩明。婚儀の夜、美華の目の前で彼女付きの女官が心臓発作に倒れてしまう。
その時。美華は慌てること無く駆け寄り、女官に手をかざすと女官は元気になる。
どうも美華には不思議な力があるようで…?
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
老聖女の政略結婚
那珂田かな
ファンタジー
エルダリス前国王の長女として生まれ、半世紀ものあいだ「聖女」として太陽神ソレイユに仕えてきたセラ。
六十歳となり、ついに若き姪へと聖女の座を譲り、静かな余生を送るはずだった。
しかし式典後、甥である皇太子から持ち込まれたのは――二十歳の隣国王との政略結婚の話。
相手は内乱終結直後のカルディア王、エドモンド。王家の威信回復と政権安定のため、彼には強力な後ろ盾が必要だという。
子も産めない年齢の自分がなぜ王妃に? 迷いと不安、そして少しの笑いを胸に、セラは決断する。
穏やかな余生か、嵐の老後か――
四十歳差の政略婚から始まる、波乱の日々が幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる