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第二章 事件発生
19 ゴラくん大活躍
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私は目一杯叫び続けた。
「助けて! 助けて! やだやだやだー!」
発声練習を続けていた効果が如実に現れている。かつてないほどの声量だ。やはり継続は力なり。この事実に勇気づけられ、更に叫び続ける気力が湧いてきた。
「助けてーっ!」
「無駄なのに、なに? 俺のこと煽ってるの?」
煽ってはいない。名雲さんはちょっとおかしくなってしまったのか、それとも元々おかしい人なのか。そしてゴラくんは出てこない。もしや最近はまっているテレビを点けているのか。
こうなったら、ピンポイントで名指ししよう。
「ゴラくん、助けて!」
「ゴラくん? なにそれ。何かの登場人物? やっぱり美空ちゃんて独特で面白いなあ」
どうやら変人だと思われていたらしい。
名雲さんが、とうとうタイツの端を探り当ててしまった。ぐい、と下へと引っ張られる。勿論タイツだからそう簡単に降ろされやしないけど、直接下腹部に名雲さんのガサガサの手が触れたのは大きかった。
「ぎゃああああっ!」
「うわっうるさ!」
耳元で叫んだ所為で、名雲さんが反射的に身体を起こす。今がチャンスだ。ようやく自由になった手を使って名雲さんの胸を思い切り押すと、名雲さんが後ろによろけた。でも、それだけだった。ニタニタと、これまで見たこともない下卑た笑みを浮かべながら、私の手首をぎゅうぎゅう掴む。
「痛いっ」
「美空ちゃん、可愛いよ……」
嫌だ。もう本当に嫌だ。気持ち悪いし怖いし、最悪だ。ああ、ゴラくんに、テレビの音量は控えめにしようと伝えておけばよかった。もう駄目だ、と恐怖に身体を硬直させていると。
「――うわっ!」
突然名雲さんが後ろに滑ったかと思うと、私の膝に顔面を強打した。こっちもそこそこ痛い。
「わっなっ何だ!」
名雲さんが血相を替えて私にしがみつこうとしたので、足で思い切り伸びてきた手を蹴飛ばす。
「美空ちゃん、酷っ――!」
名雲さん手を伸ばしたけど、私を掴めずどんどん身体が車外へと滑っていく。
「うわっあああっ」
名雲さんは、蹴飛ばす私よりも動かない荷台を掴むことに決めたらしい。荷台の出っ張りに手を掛けたけど、次々に指が剥がれていく。この時点で、ようやく気が付いた。滑っているんじゃない、後ろに引っ張られているということに。
「うわっ! た、助けてっ助けて美空ちゃん!」
「ごめんなさい、無理!」
おお、珍しく即答出来た。拒絶する気持ちに迷いがなかったからかもしれない。なるほど、意思を明確に持っていれば、咄嗟に言葉に出せるのか。一つ学んだ。
「いやだ、なんだこれ! うわあああっ」
名雲さんの手が、荷台から離れる。そのままガン! と地面に顔面を強打する音がしたかと思うと、物凄い勢いで名雲さんの姿が後方へと引き摺られ、消えた。
一体何が起きているのか。訳が分からず、とりあえず状況を静観することにする。未知との遭遇には、観察だ。ゴラくんで学んだことだから、多分間違いはない。
身体を起こし、名倉さんが引き摺られる様子を目で追う。雪が積り始めた地面の上を、名雲さんは滑らかに滑っていった。家の周りを囲む林の方へと引き寄せられている様だ。ぎゃあああという恐怖がスパイスとして効いた野太い悲鳴がどんどん離れていくけど、さて。衣服の乱れを直すと、荷台から降りて遠目に名雲さんの様子を更に観察することにした。
目を凝らすと、名雲さんの両足首に絡んでいるのは、木の蔦か根の様だ。一体どこから来たのかと目で追うと、林の一番手前の大きな木の幹から、根がにょきにょきと伸びているのが分かった。……どういうことか。キョロキョロと辺りを見回し、ゴラくんがいないかを確認する。――いた。木の幹の影になっていて見えなかったけど、その木に両手をぺったりとくっつけている。
「ゴラくん?」
「美空! 大丈夫?」
いつもならパッと寄ってくるゴラくんが、今は木から離れない。どうしたんだろう。
「うん、大丈夫だよ! ゴラくんが助けてくれたんだよね? ありがとう!」
「危ないから、僕がいいって言うまでそこにいてね」
「うん!」
木の根元に手繰り寄せられた名雲さんの身体には、蠢く根がぐるぐると巻き付き始めていた。最早悲鳴すら出ておらず、目の焦点が合っていない様だ。「あ、あ」という声だけが時折発せられているけど、意図して言っている様には見えなかった。
名雲さんの身体が根によって持ち上げられると、木の幹に根が更に張り付き、昔の漫画であった様な、不良にとっ捕まったヒロインみたいな状態になる。
考えてみたらヒロインなのに木の幹に縛り付けられるなんて、現在だったら人道的な面から見てもクレームが入りそうなシチュエーションだ。そして主人公を待ち受ける悪者は、大抵葉っぱ的な何かを口に咥えている。
得体のしれない葉っぱや枝を口に含むなんて、これも現在では相当問題になる案件じゃなかろうか。落ちているものを口に入れちゃいけません。鉄則である。
と思っていたら、ゴラくんの頭から、木に生えているのと同じ葉っぱがぴょこんと一枚生えているじゃないか。これは何かの符号なのかと可笑しくなったけど、襲われたばかりで笑うのも如何なものかと笑いを堪えた。
「美空!」
名雲さんが木の幹に縛り付けられ足が宙に浮いた状態で固定されると、ゴラくんが焦った様子で私の元に駆け寄ってきた。尚、名雲さんの目の焦点は合っていない。荷物の受け取りのサインをまだしていないけど、大丈夫だろうか。
「美空、怪我はない?」
きゅ、とゴラくんの広い胸の中に包まれると、途端に震えがやってきた。こら私、ゴラくんを心配させちゃ駄目じゃないか。結局は最悪なことは起こらなかったから、不安なところを見せたら駄目だ。
そうは思ったけど、止められなかった。
「ふ……ふええええええんっ」
「美空? どこか痛いの?」
ゴラくんは私をひょいとお姫様抱っこにすると、家の中に急行する。抱き上げられた時にサンダルが両方脱げてしまったけど、言える状況じゃなかった。
「美空、怪我したの? どこが痛いの?」
ゴラくんの中では、泣くイコール怪我か痛みなのかもしれない。安堵して泣くという感情は、そういえばまだきちんと伝えたことがなかった。だから分からないのだろう。
温かい部屋に入ると、私を抱えたまま胡座をかいて座る。私の服をまくって覗いているのは、怪我がないかを確認しているのか。
「あ、あの、ゴラくん、怪我はしてないから」
「でも、美空は泣いた」
やはりそうか。どこかに怪我を負ったと思い、それを探しているらしい。心優しく育ってくれたのは大変結構だけど、いくら育ての親とはいえあんまりそういう部分は見ちゃいけないんだぞという場所も遠慮なく触り始めている。止めよう。私は決意した。意思を強く持てば、言葉はすぐに出る。先程学んだばかりのことだ。
「ゴラくん、怪我はしてない! ゴラくんが来てくれたから安心しただけだよ!」
私がそう答えると、ゴラくんは首を傾げた。
「安心すると泣くの?」
「ええと……それまで怖かったから、かな?」
「怖かった……」
ゴラくんの頭に残った葉が、ピコンと立つ。どういう仕組みだろう。何かを探す様にそよそよと動いている。明らかに植物の動きじゃない。物凄く気になった。ちょっと触ってみたい。
「……美空、元気だして」
「うん、ごめんねゴラく……」
思い出していただきたい。私の反応は、鈍い。考えに気を取られていると、思考が全部そっちに行ってしまい、外界への反応が遅くなる。
「むご」
ゴラくんの唇が重なっている唇を動かして喋ろうとしたけど、頭を支えられて半ば押し付けられている形になっており、……柔らかい。それにしても、人生初のキスの相手が植物のマンドラゴラとは。
「ぷはっ! ゴ、ゴラくん!」
顔を横にずらすと、ゴラくんは悪びれた様子もなくにっこりとしている。ちょっと待て、待て待て待て。にっこりじゃない。私はゴラくんの母代わり。でもこれじゃまるで――。
「この間、テレビで見たんだ。笑って欲しい時はこうするんだよ」
一体何を見たのか。マンドラゴラから、キスについてレクチャーされる日が訪れるとは予想だにしていなかった。
「な、ななな何を見っ」
「一緒のおうちに住むのは夫婦って言うんでしょ? 仲良し夫婦はこうするって言ってたよ」
「ふ……」
私とゴラくんが、一体いつから夫婦になったのか。そもそもゴラくんはマンドラゴラであって、戸籍も何もあったものじゃないから結婚のしようもない。
「美空、泣き止む?」
「え、いや、あの、その」
ワタワタとしていると、ゴラくんは首を傾げた。
「僕達仲良しだよね……?」
不安そうな目で私に尋ねるゴラくん。そりゃあ仲良しだろう。二十四時間一緒にいても喧嘩もなく過ごせているから、仲良し以外の何者でもない。だけど、夫婦じゃないぞ。そう言おうとした。した、けど。
「……違う?」
悲しそうな目になった瞬間、私は大慌てで言った。
「仲良しだよ! 仲良し! 滅茶苦茶仲良し!」
「えへへ、仲良し夫婦」
だから、夫婦じゃない。そう口に出す前に、ゴラくんの口が再び私の口を塞いだ。
「助けて! 助けて! やだやだやだー!」
発声練習を続けていた効果が如実に現れている。かつてないほどの声量だ。やはり継続は力なり。この事実に勇気づけられ、更に叫び続ける気力が湧いてきた。
「助けてーっ!」
「無駄なのに、なに? 俺のこと煽ってるの?」
煽ってはいない。名雲さんはちょっとおかしくなってしまったのか、それとも元々おかしい人なのか。そしてゴラくんは出てこない。もしや最近はまっているテレビを点けているのか。
こうなったら、ピンポイントで名指ししよう。
「ゴラくん、助けて!」
「ゴラくん? なにそれ。何かの登場人物? やっぱり美空ちゃんて独特で面白いなあ」
どうやら変人だと思われていたらしい。
名雲さんが、とうとうタイツの端を探り当ててしまった。ぐい、と下へと引っ張られる。勿論タイツだからそう簡単に降ろされやしないけど、直接下腹部に名雲さんのガサガサの手が触れたのは大きかった。
「ぎゃああああっ!」
「うわっうるさ!」
耳元で叫んだ所為で、名雲さんが反射的に身体を起こす。今がチャンスだ。ようやく自由になった手を使って名雲さんの胸を思い切り押すと、名雲さんが後ろによろけた。でも、それだけだった。ニタニタと、これまで見たこともない下卑た笑みを浮かべながら、私の手首をぎゅうぎゅう掴む。
「痛いっ」
「美空ちゃん、可愛いよ……」
嫌だ。もう本当に嫌だ。気持ち悪いし怖いし、最悪だ。ああ、ゴラくんに、テレビの音量は控えめにしようと伝えておけばよかった。もう駄目だ、と恐怖に身体を硬直させていると。
「――うわっ!」
突然名雲さんが後ろに滑ったかと思うと、私の膝に顔面を強打した。こっちもそこそこ痛い。
「わっなっ何だ!」
名雲さんが血相を替えて私にしがみつこうとしたので、足で思い切り伸びてきた手を蹴飛ばす。
「美空ちゃん、酷っ――!」
名雲さん手を伸ばしたけど、私を掴めずどんどん身体が車外へと滑っていく。
「うわっあああっ」
名雲さんは、蹴飛ばす私よりも動かない荷台を掴むことに決めたらしい。荷台の出っ張りに手を掛けたけど、次々に指が剥がれていく。この時点で、ようやく気が付いた。滑っているんじゃない、後ろに引っ張られているということに。
「うわっ! た、助けてっ助けて美空ちゃん!」
「ごめんなさい、無理!」
おお、珍しく即答出来た。拒絶する気持ちに迷いがなかったからかもしれない。なるほど、意思を明確に持っていれば、咄嗟に言葉に出せるのか。一つ学んだ。
「いやだ、なんだこれ! うわあああっ」
名雲さんの手が、荷台から離れる。そのままガン! と地面に顔面を強打する音がしたかと思うと、物凄い勢いで名雲さんの姿が後方へと引き摺られ、消えた。
一体何が起きているのか。訳が分からず、とりあえず状況を静観することにする。未知との遭遇には、観察だ。ゴラくんで学んだことだから、多分間違いはない。
身体を起こし、名倉さんが引き摺られる様子を目で追う。雪が積り始めた地面の上を、名雲さんは滑らかに滑っていった。家の周りを囲む林の方へと引き寄せられている様だ。ぎゃあああという恐怖がスパイスとして効いた野太い悲鳴がどんどん離れていくけど、さて。衣服の乱れを直すと、荷台から降りて遠目に名雲さんの様子を更に観察することにした。
目を凝らすと、名雲さんの両足首に絡んでいるのは、木の蔦か根の様だ。一体どこから来たのかと目で追うと、林の一番手前の大きな木の幹から、根がにょきにょきと伸びているのが分かった。……どういうことか。キョロキョロと辺りを見回し、ゴラくんがいないかを確認する。――いた。木の幹の影になっていて見えなかったけど、その木に両手をぺったりとくっつけている。
「ゴラくん?」
「美空! 大丈夫?」
いつもならパッと寄ってくるゴラくんが、今は木から離れない。どうしたんだろう。
「うん、大丈夫だよ! ゴラくんが助けてくれたんだよね? ありがとう!」
「危ないから、僕がいいって言うまでそこにいてね」
「うん!」
木の根元に手繰り寄せられた名雲さんの身体には、蠢く根がぐるぐると巻き付き始めていた。最早悲鳴すら出ておらず、目の焦点が合っていない様だ。「あ、あ」という声だけが時折発せられているけど、意図して言っている様には見えなかった。
名雲さんの身体が根によって持ち上げられると、木の幹に根が更に張り付き、昔の漫画であった様な、不良にとっ捕まったヒロインみたいな状態になる。
考えてみたらヒロインなのに木の幹に縛り付けられるなんて、現在だったら人道的な面から見てもクレームが入りそうなシチュエーションだ。そして主人公を待ち受ける悪者は、大抵葉っぱ的な何かを口に咥えている。
得体のしれない葉っぱや枝を口に含むなんて、これも現在では相当問題になる案件じゃなかろうか。落ちているものを口に入れちゃいけません。鉄則である。
と思っていたら、ゴラくんの頭から、木に生えているのと同じ葉っぱがぴょこんと一枚生えているじゃないか。これは何かの符号なのかと可笑しくなったけど、襲われたばかりで笑うのも如何なものかと笑いを堪えた。
「美空!」
名雲さんが木の幹に縛り付けられ足が宙に浮いた状態で固定されると、ゴラくんが焦った様子で私の元に駆け寄ってきた。尚、名雲さんの目の焦点は合っていない。荷物の受け取りのサインをまだしていないけど、大丈夫だろうか。
「美空、怪我はない?」
きゅ、とゴラくんの広い胸の中に包まれると、途端に震えがやってきた。こら私、ゴラくんを心配させちゃ駄目じゃないか。結局は最悪なことは起こらなかったから、不安なところを見せたら駄目だ。
そうは思ったけど、止められなかった。
「ふ……ふええええええんっ」
「美空? どこか痛いの?」
ゴラくんは私をひょいとお姫様抱っこにすると、家の中に急行する。抱き上げられた時にサンダルが両方脱げてしまったけど、言える状況じゃなかった。
「美空、怪我したの? どこが痛いの?」
ゴラくんの中では、泣くイコール怪我か痛みなのかもしれない。安堵して泣くという感情は、そういえばまだきちんと伝えたことがなかった。だから分からないのだろう。
温かい部屋に入ると、私を抱えたまま胡座をかいて座る。私の服をまくって覗いているのは、怪我がないかを確認しているのか。
「あ、あの、ゴラくん、怪我はしてないから」
「でも、美空は泣いた」
やはりそうか。どこかに怪我を負ったと思い、それを探しているらしい。心優しく育ってくれたのは大変結構だけど、いくら育ての親とはいえあんまりそういう部分は見ちゃいけないんだぞという場所も遠慮なく触り始めている。止めよう。私は決意した。意思を強く持てば、言葉はすぐに出る。先程学んだばかりのことだ。
「ゴラくん、怪我はしてない! ゴラくんが来てくれたから安心しただけだよ!」
私がそう答えると、ゴラくんは首を傾げた。
「安心すると泣くの?」
「ええと……それまで怖かったから、かな?」
「怖かった……」
ゴラくんの頭に残った葉が、ピコンと立つ。どういう仕組みだろう。何かを探す様にそよそよと動いている。明らかに植物の動きじゃない。物凄く気になった。ちょっと触ってみたい。
「……美空、元気だして」
「うん、ごめんねゴラく……」
思い出していただきたい。私の反応は、鈍い。考えに気を取られていると、思考が全部そっちに行ってしまい、外界への反応が遅くなる。
「むご」
ゴラくんの唇が重なっている唇を動かして喋ろうとしたけど、頭を支えられて半ば押し付けられている形になっており、……柔らかい。それにしても、人生初のキスの相手が植物のマンドラゴラとは。
「ぷはっ! ゴ、ゴラくん!」
顔を横にずらすと、ゴラくんは悪びれた様子もなくにっこりとしている。ちょっと待て、待て待て待て。にっこりじゃない。私はゴラくんの母代わり。でもこれじゃまるで――。
「この間、テレビで見たんだ。笑って欲しい時はこうするんだよ」
一体何を見たのか。マンドラゴラから、キスについてレクチャーされる日が訪れるとは予想だにしていなかった。
「な、ななな何を見っ」
「一緒のおうちに住むのは夫婦って言うんでしょ? 仲良し夫婦はこうするって言ってたよ」
「ふ……」
私とゴラくんが、一体いつから夫婦になったのか。そもそもゴラくんはマンドラゴラであって、戸籍も何もあったものじゃないから結婚のしようもない。
「美空、泣き止む?」
「え、いや、あの、その」
ワタワタとしていると、ゴラくんは首を傾げた。
「僕達仲良しだよね……?」
不安そうな目で私に尋ねるゴラくん。そりゃあ仲良しだろう。二十四時間一緒にいても喧嘩もなく過ごせているから、仲良し以外の何者でもない。だけど、夫婦じゃないぞ。そう言おうとした。した、けど。
「……違う?」
悲しそうな目になった瞬間、私は大慌てで言った。
「仲良しだよ! 仲良し! 滅茶苦茶仲良し!」
「えへへ、仲良し夫婦」
だから、夫婦じゃない。そう口に出す前に、ゴラくんの口が再び私の口を塞いだ。
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