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第59話 朝からカオス
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ベッドの上からシスに蹴り落とされた、赤茶の髪の男性。瞳は光の加減で青に見えたり黄銅色に見えたりして、何だか不思議な色合いだ。
「小町、俺なにか悪いことした? ごめんね?」
人懐っこい笑みを浮かべながらベッドに上がって来ようとして、再びシスに蹴落とされた。
「キャンッ」
あ、この情けない鳴き声はロウだ。恐る恐る、赤茶の髪の男に尋ねる。
「ロ、ロウって人の姿になれたの……?」
「え? だって俺人狼だよ? 当然でしょ!」
何を言ってんだっていう口調で言われても、まさか変化出来るなんて思わないじゃない。
「知らなかった……」
「荷物を置き引きされて下着も服も根こそぎ持っていかれちゃったから、さすがに裸で歩く訳にもいかなくてさ、あははっ!」
「ロウ……小町を泣かせたくせに、笑ってんじゃねえぞ……っ」
私を守るように抱き締めたまま、シスがロウに向かって牙を剥く。吸血鬼特有の長い犬歯が今にも噛みつかれそうで迫力満点だけど、最初は怖かったこの牙も、今はこんなに近くにいても怖いと思わなくなった。
「小町を泣かせる奴は、絶対許さねえ……っ」
シスの珍しくちゃんとした護衛らしい言葉に、つい私の心臓が高鳴る。恋愛小説のヒロインを救うヒーローみたいな台詞をこれだけの超絶美形に言われたら、誰だってときめくだろう。しかも、それが好きな相手ならばなおさら。
「泣かせたって言われてもさ、何をしたのか分からないし」
ロウが困った様に頭を掻いた。触った記憶がないなら、嫌だったけど許してあげてもいいかな、と思い始める。だけど、シスはそうじゃなかったみたいだ。
「あ……!? お前、ふざけんなよ!」
「だから、何をしたのか言ってってばあ」
肩を抱き寄せられて、隙間なんてないくらい密着しているこの状況。私は当然ながらドッキドキだけど、シスはちょっとはときめいたりしないのかな。シスの顔にそんな表情がないか探してみたけど、眉間に物凄く深い溝が掘られて牙を剥いている姿に、そんな甘さは一切なかった。ま、そうだよね。
そういえば、胸を触られてあまりにも驚いて咄嗟にシスに助けを求めて抱きついちゃった。うわ……恥ずかしい。
シスが、ロウに向かって唸る様な低い声を出す。
「小町の胸を触ったお前は、殺す……っ」
「え? 胸?」
再び顔を覗かせたロウの鼻からは、鼻血がたらりと流れていた。あ、シスが反応しちゃうんじゃないかなあと思ったけど、相変わらず私をぎゅむっと腕と足を使って守り続けてくれている。……意外だった。血を見たら欲しくなってガブリじゃないんだ。
ロウが、自分の右手を宙でにぎにぎさせる。その手付きはやめてほしい。
「あ、柔らかいなあと思ったら、小町の胸だったんだ……へへ、相変わらず柔らかいね」
「……相変わらず? どういうことだ」
シスのこめかみに、ビキキッと血管が浮き出た。怖い。今度は本気で怖い。
こんなにシスがキレてるのに、ロウは照れくさそうに笑顔で答える。シスより弱いくせに、ちょっとおつむが足りないのかもしれない。
「最初に小町に会った時、偶然触っちゃってさ! あの時はドキッとしたなあー。身体は華奢なのにふわんてしてて、思えばあれが俺と小町の運命の出会……キャン!」
シスはもう一度遠慮なくロウの顔面に蹴りを入れると、ベッドの上ですっくと立ち上がった。私を横抱きに抱えたまま。
「小町は俺のだ! そもそも離れて寝ろって言っただろうが! なんでくっついて寝てるんだよ!」
両鼻から鼻血を出したロウが、涙目で顔を覗かせる。
「だって俺、小町のこと大好きだもん! お前ばっかり狡いぞ! 俺だって俺の匂いをたっぷりくっつけたい!」
いやいやをするロウは、見た目は大人の男性だけど犬、じゃないや狼にしか見えなくなってきた。基本中身はそっち寄りなのかもしれない。
そんなロウに向かって、シスはフンと言い放った。
「小町に匂いをつけるのは俺だ! お前のは必要ない!」
なー小町? と言われても、はいそうですねなんて言えるか。私が黙ったままでいると、ロウも立ち上がってキャンキャン応戦を始めた。朝から元気だな。
「そもそもお前は付けすぎなんだよ! 小町の元の匂いが分かんないじゃないか!」
「小町は俺のものだ! 俺の匂いにして何が悪い!」
「この……独占欲の塊め! ケチ!」
バチバチと火花が散る様に睨み合う亜人二人を見て、尋ねてみた。
「私の意見は?」
一瞬の間の後。
シスが、にかーっという笑顔になった。
「小町、そろそろ朝飯食べようなー! 小町の着替えが終わるまで、アホ狼は絶対中に入れないから安心しろよー?」
「なんでお前は部屋にいる前提なんだよ! 俺だって小町の着替えを見たい!」
コイツら、私の質問をまるっと無視したぞ。それにしても、さり気なく着替えを見たいとか言うあたり、この人狼はエロ人狼かもしれない。私の中のロウに対する警戒度が、上がった。
ロウの言葉に、シスが胸を張る。
「フフン、俺と小町はお互いの裸だって見せ合ってるんだぞー!」
「な……っ」
ロウがおののいて、私とシスを悲しそうな目で見比べた。ちょっと待って、言い方ってあると思うんだよね。これじゃまるで私が進んで見せたみたいなんだけど。
かああっと顔が熱くなって、シスの頭にチョップを入れた。
「……ちょっと! 何言ってんのよこのアホ吸血鬼!」
「小町、照れて可愛いなー。あ、これ美味しいやつだな」
シスが、私の頬と目尻に残っていた涙を舐め始める。こ、こいつ、また人をデザートにしてる!
「ぎゃーっ! やめてー!」
「小町、うまいぞー」
「顔中舐めないでってば!」
逃げても舌が追ってきて、また泣きそうな気持ちになっている私と満足そうなシスを呆然として見ていたロウが、動揺した様に言った。
「も、もうそんな仲だったのか……っ」
「ち、ちが……っ! こら! 舐めるなって!」
「甘い……っ小町!」
しょんぼりと項垂れながら部屋の外へと向かうロウ。ちょっと待って、行く前にこれをどうにかしてよ!
ロウが、涙目で振り返った。
「……狼は一生ひとりの番を愛する一途な一族なんだぞ。そんな食欲の権化より、絶対俺の方が小町を幸せに出来るのに……俺、俺……負けないからっ!」
キャウウウンッと鳴きながら、ドアの外へと飛び出して行ってしまう。バタン! とドアが勢いよく閉まると、ドアの向こうから悲しそうな遠吠えが聞こえてきた。うるさい。
それにしても。
「……は? 番?」
番ってなんだっけ。確か、夫婦的なやつ? ――えっ!? ロウって、私をそういう目で見てたの!? だって、ロウは亜人、私はヒトなのに――。
私の呟きを質問だと思ったのか、そうやく舐めるのをやめたシスが、嫌そうな顔をして言った。
「……小町は俺のだぞ。ロウの番になんか、絶対させるか」
シスのものになった記憶はないけどロウの番になるつもりもない私は、返答に窮し。
「あ、あはは、あははは……」
思わず引きつり笑いをすると、シスは嬉しそうに目を細めて、私の頬にキスを落としたのだった。
「小町、俺なにか悪いことした? ごめんね?」
人懐っこい笑みを浮かべながらベッドに上がって来ようとして、再びシスに蹴落とされた。
「キャンッ」
あ、この情けない鳴き声はロウだ。恐る恐る、赤茶の髪の男に尋ねる。
「ロ、ロウって人の姿になれたの……?」
「え? だって俺人狼だよ? 当然でしょ!」
何を言ってんだっていう口調で言われても、まさか変化出来るなんて思わないじゃない。
「知らなかった……」
「荷物を置き引きされて下着も服も根こそぎ持っていかれちゃったから、さすがに裸で歩く訳にもいかなくてさ、あははっ!」
「ロウ……小町を泣かせたくせに、笑ってんじゃねえぞ……っ」
私を守るように抱き締めたまま、シスがロウに向かって牙を剥く。吸血鬼特有の長い犬歯が今にも噛みつかれそうで迫力満点だけど、最初は怖かったこの牙も、今はこんなに近くにいても怖いと思わなくなった。
「小町を泣かせる奴は、絶対許さねえ……っ」
シスの珍しくちゃんとした護衛らしい言葉に、つい私の心臓が高鳴る。恋愛小説のヒロインを救うヒーローみたいな台詞をこれだけの超絶美形に言われたら、誰だってときめくだろう。しかも、それが好きな相手ならばなおさら。
「泣かせたって言われてもさ、何をしたのか分からないし」
ロウが困った様に頭を掻いた。触った記憶がないなら、嫌だったけど許してあげてもいいかな、と思い始める。だけど、シスはそうじゃなかったみたいだ。
「あ……!? お前、ふざけんなよ!」
「だから、何をしたのか言ってってばあ」
肩を抱き寄せられて、隙間なんてないくらい密着しているこの状況。私は当然ながらドッキドキだけど、シスはちょっとはときめいたりしないのかな。シスの顔にそんな表情がないか探してみたけど、眉間に物凄く深い溝が掘られて牙を剥いている姿に、そんな甘さは一切なかった。ま、そうだよね。
そういえば、胸を触られてあまりにも驚いて咄嗟にシスに助けを求めて抱きついちゃった。うわ……恥ずかしい。
シスが、ロウに向かって唸る様な低い声を出す。
「小町の胸を触ったお前は、殺す……っ」
「え? 胸?」
再び顔を覗かせたロウの鼻からは、鼻血がたらりと流れていた。あ、シスが反応しちゃうんじゃないかなあと思ったけど、相変わらず私をぎゅむっと腕と足を使って守り続けてくれている。……意外だった。血を見たら欲しくなってガブリじゃないんだ。
ロウが、自分の右手を宙でにぎにぎさせる。その手付きはやめてほしい。
「あ、柔らかいなあと思ったら、小町の胸だったんだ……へへ、相変わらず柔らかいね」
「……相変わらず? どういうことだ」
シスのこめかみに、ビキキッと血管が浮き出た。怖い。今度は本気で怖い。
こんなにシスがキレてるのに、ロウは照れくさそうに笑顔で答える。シスより弱いくせに、ちょっとおつむが足りないのかもしれない。
「最初に小町に会った時、偶然触っちゃってさ! あの時はドキッとしたなあー。身体は華奢なのにふわんてしてて、思えばあれが俺と小町の運命の出会……キャン!」
シスはもう一度遠慮なくロウの顔面に蹴りを入れると、ベッドの上ですっくと立ち上がった。私を横抱きに抱えたまま。
「小町は俺のだ! そもそも離れて寝ろって言っただろうが! なんでくっついて寝てるんだよ!」
両鼻から鼻血を出したロウが、涙目で顔を覗かせる。
「だって俺、小町のこと大好きだもん! お前ばっかり狡いぞ! 俺だって俺の匂いをたっぷりくっつけたい!」
いやいやをするロウは、見た目は大人の男性だけど犬、じゃないや狼にしか見えなくなってきた。基本中身はそっち寄りなのかもしれない。
そんなロウに向かって、シスはフンと言い放った。
「小町に匂いをつけるのは俺だ! お前のは必要ない!」
なー小町? と言われても、はいそうですねなんて言えるか。私が黙ったままでいると、ロウも立ち上がってキャンキャン応戦を始めた。朝から元気だな。
「そもそもお前は付けすぎなんだよ! 小町の元の匂いが分かんないじゃないか!」
「小町は俺のものだ! 俺の匂いにして何が悪い!」
「この……独占欲の塊め! ケチ!」
バチバチと火花が散る様に睨み合う亜人二人を見て、尋ねてみた。
「私の意見は?」
一瞬の間の後。
シスが、にかーっという笑顔になった。
「小町、そろそろ朝飯食べようなー! 小町の着替えが終わるまで、アホ狼は絶対中に入れないから安心しろよー?」
「なんでお前は部屋にいる前提なんだよ! 俺だって小町の着替えを見たい!」
コイツら、私の質問をまるっと無視したぞ。それにしても、さり気なく着替えを見たいとか言うあたり、この人狼はエロ人狼かもしれない。私の中のロウに対する警戒度が、上がった。
ロウの言葉に、シスが胸を張る。
「フフン、俺と小町はお互いの裸だって見せ合ってるんだぞー!」
「な……っ」
ロウがおののいて、私とシスを悲しそうな目で見比べた。ちょっと待って、言い方ってあると思うんだよね。これじゃまるで私が進んで見せたみたいなんだけど。
かああっと顔が熱くなって、シスの頭にチョップを入れた。
「……ちょっと! 何言ってんのよこのアホ吸血鬼!」
「小町、照れて可愛いなー。あ、これ美味しいやつだな」
シスが、私の頬と目尻に残っていた涙を舐め始める。こ、こいつ、また人をデザートにしてる!
「ぎゃーっ! やめてー!」
「小町、うまいぞー」
「顔中舐めないでってば!」
逃げても舌が追ってきて、また泣きそうな気持ちになっている私と満足そうなシスを呆然として見ていたロウが、動揺した様に言った。
「も、もうそんな仲だったのか……っ」
「ち、ちが……っ! こら! 舐めるなって!」
「甘い……っ小町!」
しょんぼりと項垂れながら部屋の外へと向かうロウ。ちょっと待って、行く前にこれをどうにかしてよ!
ロウが、涙目で振り返った。
「……狼は一生ひとりの番を愛する一途な一族なんだぞ。そんな食欲の権化より、絶対俺の方が小町を幸せに出来るのに……俺、俺……負けないからっ!」
キャウウウンッと鳴きながら、ドアの外へと飛び出して行ってしまう。バタン! とドアが勢いよく閉まると、ドアの向こうから悲しそうな遠吠えが聞こえてきた。うるさい。
それにしても。
「……は? 番?」
番ってなんだっけ。確か、夫婦的なやつ? ――えっ!? ロウって、私をそういう目で見てたの!? だって、ロウは亜人、私はヒトなのに――。
私の呟きを質問だと思ったのか、そうやく舐めるのをやめたシスが、嫌そうな顔をして言った。
「……小町は俺のだぞ。ロウの番になんか、絶対させるか」
シスのものになった記憶はないけどロウの番になるつもりもない私は、返答に窮し。
「あ、あはは、あははは……」
思わず引きつり笑いをすると、シスは嬉しそうに目を細めて、私の頬にキスを落としたのだった。
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