147 / 154
番外編
ぶどう狩り◆モブ視点◆ 3
しおりを挟む
「どうしよう……私もう胸いっぱいで食べれない……」
「先輩それ、取ったぶどうが酸っぱいからですよ」
わざわざ酸っぱいのを選んで取って、食べられずにカゴにしまっている周りの女性陣たちにも同情する。
「ツッコミありがと」
「どういたしまして。それは持って帰って砂糖漬けにするといいですよ」
「なにそれ、美味しくなるの?」
「缶詰のシロップ漬けみたいになるんです。酸味が和らぎますよ」
「へぇ! やってみる!」
そんな会話をしていると、視線を感じて目を向けた。
天音くんと目が合って、また飛び上がりそうになる。
可愛い可愛い天音くんが目をぱちぱちしながら「あの……」と近づいてきた。
もうすっかり推しになってしまった天音くん。私なんかになんの用が……?! どうしたのっ?!
「冬磨の会社の方……ですよね?」
「あ、はい、そう、です」
片言になってしまった私の返答に変な顔もせず、天音くんは「よかったぁ」と笑顔になった。
もうほんと……可愛すぎるんですが……っ?!
「あの、酸っぱいぶどうが砂糖漬けで美味しくなるって聞こえてきて」
「あ、はい、なりますなりますっ」
「あの、砂糖の量はどれくらいですか?」
「ああ、えっと、ひと房なら大さじ二、……三? くらいかな? 皮を取って砂糖をまぶして、冷蔵庫で一晩冷やすとできますよ」
「わっ、ありがとうございます! すごい酸っぱいぶどうがあって。どうしようかなって思ってたんです」
ごめんなさい、それは私が取ったぶどうです……!
「えっと……美味しく食べれるといいですね」
「はいっ、ありがとうございます!」
「あの、お詫びと言ってはなんですが……」
「え? お詫び?」
きょとんと見返されてクラっとしてしまう。無理無理無理……直視できない……!
「あ、その、今食べたぶどうがすごく甘かったんです。たぶんこの棚の辺り、美味しいと思いますよ」
「本当ですかっ?」
瞳をキラキラさせてぶら下がっているぶどうを吟味する天音くんは、まるで天使みたいだ。すごく真っ白で綺麗な、本当に天使って言葉がピッタリだ。
「わっ、本当だっ。すっごく甘い! ありがとうございますっ」
「いえいえいえ、とんでもない」
天音くんはニコニコと微笑みながら、そのぶどうをそっとカゴにしまった。
「これは口直しに取っておこう」
そうつぶやいて、今度は色合い的に、明らかに甘くなさそうなぶどうを探している様子。
もしかして……主任に仕返しを?!
そんな天音くんに先輩も気がついたようだ。
天音くんにそっと近寄った先輩は、少し離れたところにいる主任に聞こえないよう小声で話しかけた。
「もしかして、酸っぱいぶどう探してる?」
「え……っ」
びっくりした顔で振り返った天音くんに、先輩は手に持っているぶどうを天音くんへ差し出した。
「私が触っちゃったのでもよければだけど……これ、酸っぱいよ」
「えっと、もらっちゃってもいいんですか?」
「どうぞどうぞ。まだ二、三粒しか食べてないから」
「わぁ、ありがとうございますっ。試しに食べてみることもできないし、酸っぱいの探すの結構難しいなって困ってたんです」
天音くんは何度も頭を下げてお礼を言って、笑顔で主任の元へ戻って行った。
「くぅぅ……可愛いぃ……」
「うんうん……」
そして私たちは、天音くんを見守った。
仕返し、うまくいくかな。
「冬磨とぉま、これすっごく甘いよっ!」
「お、マジ?」
あ、こりゃダメだ……。私たちは目配せしてため息をつく。
きっと天音くんは嘘のつけない人だ。あれはいたずらをする子供と同じ目だ。くふふ、と笑い声が聞こえそうな顔で主任にぶどうを見せている。
天音くんがぶどうを一粒つまむ前に、主任が一粒手に取った。
ワクワクした顔で天音くんが主任を見上げる。
主任が自分の口に運ぼうとしたその瞬間、天音くんの瞳がキラキラと輝く。
あー! それじゃダメだよー! バレるー!
案の定、主任がふっと笑って、ぶどうの粒を天音くんの口に近づけた。
「えっ、何、冬磨が食べてよっ」
「天音も食べろよ。甘いんだろ?」
「お、俺はもう食べたからっ。冬磨も食べてっ」
「俺も食べるって。天音もいっぱい食べろよ、甘くて美味いやつ」
「いや、冬磨が……っ」
ちょうど開いた天音くんの口に「ほれ」とぶどうを入れる主任。
「んっ」
「どうだ? 甘いか?」
「ん……う、ん」
「お前、それかじってねぇな?」
「か、かじったよ?」
「ほんとか?」
ほれ食え、もっと食え、と主任が天音くんの口の中にポンポンとぶどうを入れていく。
「ま、待っへっ、とぉま、待っへ……っ、ん……うぁっ!! 酸っっぱぁーっ!!」
「ぶはっ!」
主任が派手に吹き出し、お腹を抱えて笑い出す。
あんなに楽しそうに笑う主任、初めて見た……。天音くんと一緒だと、あんなに表情豊かになれるんだ。
主任に恋人ができたと騒がれ始めてから、どんどん素敵になっていく主任を見て、それまでの笑顔には血が通っていなかったんだと気づいた。
主任は天音くんと付き合うようになって、まるで別人のように生き生きとした表情を見せるようになった。主任の瞳には幸せがあふれていて、以前よりずっと穏やかで優しい雰囲気になった。
酸っぱい思いをした天音くんには申し訳ないけれど、おかげでこんなに楽しそうな主任が見られて、嬉しくて目頭が熱くなる。
「み……水……っ、水……とぉま……っ」
「はいはい」
主任が笑いながらペットボトルの蓋を外して天音くんに手渡すと、天音くんはそれを受け取り、飲み干す勢いでがぶ飲みをした。
「ははっ、大丈夫か?」
「ぅぅ……ひどいよ……とぉま……」
「ほんとお前、嘘下手だよな?」
「もぉ……演技スイッチ入れればよかった……」
「それはダメだ」
ん? 演技スイッチってなんだろう?
天音くん、嘘は下手でも演技は得意?
「これ、そんな酸っぱいのか? どれ」
と、主任も天音くんと同じくらいの量のぶどうを口に頬張った。
「……おおおっ、酸っぱっ! さっきのよりキツいなっ。水、水」
「大丈夫? もうあんまり残ってないよ?」
「ん、いいよ、ちょうだい」
主任は残り少ないペットボトルの水を飲み干して「やっぱ二本買えばよかったな」と笑った。
二人は飲み物もシェアするんですねっ!!
「はー。酸っぱいぶどうはもう食いたくねぇな。でもこれ、ちゃんと持って帰んねぇとな」
「あ、大丈夫だよ! さっきね、砂糖漬けにするといいって教えてもらったんだ」
「砂糖漬け? へぇ~誰に?」
「えっと……あ、名前聞くの忘れた!」
キョロキョロと周りを見渡す天音くんに、私は思わず先輩の陰に隠れた。
私なんてモブですからっ。気にしないでくださいっ!
「冬磨の会社の人でね……――――」
一生懸命に説明する天音くんに、主任は「ま、帰る時にまた会えるだろ」と頭をポンとしてなだめた。
「次は梨食いてぇな」
「梨! 俺もぶどうの次は梨が好き!」
「じゃ、行くか」
「うんっ」
そして、また手を繋ごうとして「あ……ダメだった……」としゅんとする。
「もういいじゃん」
そう言って繋ごうとする主任の手を「ダメ」と天音くんは振り払う。でもその目はすごく繋ぎたそうだ。
「いいじゃん。な?」
「ダメ」
「なぁ、いいだろ?」
「ダメだよ」
「あーまね?」
「ダメだってば……」
な……ななななんですかアレは……っ!
主任が甘えモードなんですけど……っ!
やばい……っ、超萌える……っ!!
隣で先輩が悶え苦しんでいる。
周りの女性陣も、声も出せないほどの状態だった。
そうだよね、主任の甘えモードが見られるなんて想像もしてなかったよ。
「先輩それ、取ったぶどうが酸っぱいからですよ」
わざわざ酸っぱいのを選んで取って、食べられずにカゴにしまっている周りの女性陣たちにも同情する。
「ツッコミありがと」
「どういたしまして。それは持って帰って砂糖漬けにするといいですよ」
「なにそれ、美味しくなるの?」
「缶詰のシロップ漬けみたいになるんです。酸味が和らぎますよ」
「へぇ! やってみる!」
そんな会話をしていると、視線を感じて目を向けた。
天音くんと目が合って、また飛び上がりそうになる。
可愛い可愛い天音くんが目をぱちぱちしながら「あの……」と近づいてきた。
もうすっかり推しになってしまった天音くん。私なんかになんの用が……?! どうしたのっ?!
「冬磨の会社の方……ですよね?」
「あ、はい、そう、です」
片言になってしまった私の返答に変な顔もせず、天音くんは「よかったぁ」と笑顔になった。
もうほんと……可愛すぎるんですが……っ?!
「あの、酸っぱいぶどうが砂糖漬けで美味しくなるって聞こえてきて」
「あ、はい、なりますなりますっ」
「あの、砂糖の量はどれくらいですか?」
「ああ、えっと、ひと房なら大さじ二、……三? くらいかな? 皮を取って砂糖をまぶして、冷蔵庫で一晩冷やすとできますよ」
「わっ、ありがとうございます! すごい酸っぱいぶどうがあって。どうしようかなって思ってたんです」
ごめんなさい、それは私が取ったぶどうです……!
「えっと……美味しく食べれるといいですね」
「はいっ、ありがとうございます!」
「あの、お詫びと言ってはなんですが……」
「え? お詫び?」
きょとんと見返されてクラっとしてしまう。無理無理無理……直視できない……!
「あ、その、今食べたぶどうがすごく甘かったんです。たぶんこの棚の辺り、美味しいと思いますよ」
「本当ですかっ?」
瞳をキラキラさせてぶら下がっているぶどうを吟味する天音くんは、まるで天使みたいだ。すごく真っ白で綺麗な、本当に天使って言葉がピッタリだ。
「わっ、本当だっ。すっごく甘い! ありがとうございますっ」
「いえいえいえ、とんでもない」
天音くんはニコニコと微笑みながら、そのぶどうをそっとカゴにしまった。
「これは口直しに取っておこう」
そうつぶやいて、今度は色合い的に、明らかに甘くなさそうなぶどうを探している様子。
もしかして……主任に仕返しを?!
そんな天音くんに先輩も気がついたようだ。
天音くんにそっと近寄った先輩は、少し離れたところにいる主任に聞こえないよう小声で話しかけた。
「もしかして、酸っぱいぶどう探してる?」
「え……っ」
びっくりした顔で振り返った天音くんに、先輩は手に持っているぶどうを天音くんへ差し出した。
「私が触っちゃったのでもよければだけど……これ、酸っぱいよ」
「えっと、もらっちゃってもいいんですか?」
「どうぞどうぞ。まだ二、三粒しか食べてないから」
「わぁ、ありがとうございますっ。試しに食べてみることもできないし、酸っぱいの探すの結構難しいなって困ってたんです」
天音くんは何度も頭を下げてお礼を言って、笑顔で主任の元へ戻って行った。
「くぅぅ……可愛いぃ……」
「うんうん……」
そして私たちは、天音くんを見守った。
仕返し、うまくいくかな。
「冬磨とぉま、これすっごく甘いよっ!」
「お、マジ?」
あ、こりゃダメだ……。私たちは目配せしてため息をつく。
きっと天音くんは嘘のつけない人だ。あれはいたずらをする子供と同じ目だ。くふふ、と笑い声が聞こえそうな顔で主任にぶどうを見せている。
天音くんがぶどうを一粒つまむ前に、主任が一粒手に取った。
ワクワクした顔で天音くんが主任を見上げる。
主任が自分の口に運ぼうとしたその瞬間、天音くんの瞳がキラキラと輝く。
あー! それじゃダメだよー! バレるー!
案の定、主任がふっと笑って、ぶどうの粒を天音くんの口に近づけた。
「えっ、何、冬磨が食べてよっ」
「天音も食べろよ。甘いんだろ?」
「お、俺はもう食べたからっ。冬磨も食べてっ」
「俺も食べるって。天音もいっぱい食べろよ、甘くて美味いやつ」
「いや、冬磨が……っ」
ちょうど開いた天音くんの口に「ほれ」とぶどうを入れる主任。
「んっ」
「どうだ? 甘いか?」
「ん……う、ん」
「お前、それかじってねぇな?」
「か、かじったよ?」
「ほんとか?」
ほれ食え、もっと食え、と主任が天音くんの口の中にポンポンとぶどうを入れていく。
「ま、待っへっ、とぉま、待っへ……っ、ん……うぁっ!! 酸っっぱぁーっ!!」
「ぶはっ!」
主任が派手に吹き出し、お腹を抱えて笑い出す。
あんなに楽しそうに笑う主任、初めて見た……。天音くんと一緒だと、あんなに表情豊かになれるんだ。
主任に恋人ができたと騒がれ始めてから、どんどん素敵になっていく主任を見て、それまでの笑顔には血が通っていなかったんだと気づいた。
主任は天音くんと付き合うようになって、まるで別人のように生き生きとした表情を見せるようになった。主任の瞳には幸せがあふれていて、以前よりずっと穏やかで優しい雰囲気になった。
酸っぱい思いをした天音くんには申し訳ないけれど、おかげでこんなに楽しそうな主任が見られて、嬉しくて目頭が熱くなる。
「み……水……っ、水……とぉま……っ」
「はいはい」
主任が笑いながらペットボトルの蓋を外して天音くんに手渡すと、天音くんはそれを受け取り、飲み干す勢いでがぶ飲みをした。
「ははっ、大丈夫か?」
「ぅぅ……ひどいよ……とぉま……」
「ほんとお前、嘘下手だよな?」
「もぉ……演技スイッチ入れればよかった……」
「それはダメだ」
ん? 演技スイッチってなんだろう?
天音くん、嘘は下手でも演技は得意?
「これ、そんな酸っぱいのか? どれ」
と、主任も天音くんと同じくらいの量のぶどうを口に頬張った。
「……おおおっ、酸っぱっ! さっきのよりキツいなっ。水、水」
「大丈夫? もうあんまり残ってないよ?」
「ん、いいよ、ちょうだい」
主任は残り少ないペットボトルの水を飲み干して「やっぱ二本買えばよかったな」と笑った。
二人は飲み物もシェアするんですねっ!!
「はー。酸っぱいぶどうはもう食いたくねぇな。でもこれ、ちゃんと持って帰んねぇとな」
「あ、大丈夫だよ! さっきね、砂糖漬けにするといいって教えてもらったんだ」
「砂糖漬け? へぇ~誰に?」
「えっと……あ、名前聞くの忘れた!」
キョロキョロと周りを見渡す天音くんに、私は思わず先輩の陰に隠れた。
私なんてモブですからっ。気にしないでくださいっ!
「冬磨の会社の人でね……――――」
一生懸命に説明する天音くんに、主任は「ま、帰る時にまた会えるだろ」と頭をポンとしてなだめた。
「次は梨食いてぇな」
「梨! 俺もぶどうの次は梨が好き!」
「じゃ、行くか」
「うんっ」
そして、また手を繋ごうとして「あ……ダメだった……」としゅんとする。
「もういいじゃん」
そう言って繋ごうとする主任の手を「ダメ」と天音くんは振り払う。でもその目はすごく繋ぎたそうだ。
「いいじゃん。な?」
「ダメ」
「なぁ、いいだろ?」
「ダメだよ」
「あーまね?」
「ダメだってば……」
な……ななななんですかアレは……っ!
主任が甘えモードなんですけど……っ!
やばい……っ、超萌える……っ!!
隣で先輩が悶え苦しんでいる。
周りの女性陣も、声も出せないほどの状態だった。
そうだよね、主任の甘えモードが見られるなんて想像もしてなかったよ。
587
お気に入りに追加
2,125
あなたにおすすめの小説

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

僕の番
結城れい
BL
白石湊(しらいし みなと)は、大学生のΩだ。αの番がいて同棲までしている。最近湊は、番である森颯真(もり そうま)の衣服を集めることがやめられない。気づかれないように少しずつ集めていくが――
※他サイトにも掲載


【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。
生まれ変わりは嫌われ者
青ムギ
BL
無数の矢が俺の体に突き刺さる。
「ケイラ…っ!!」
王子(グレン)の悲痛な声に胸が痛む。口から大量の血が噴きその場に倒れ込む。意識が朦朧とする中、王子に最後の別れを告げる。
「グレン……。愛してる。」
「あぁ。俺も愛してるケイラ。」
壊れ物を大切に包み込むような動作のキス。
━━━━━━━━━━━━━━━
あの時のグレン王子はとても優しく、名前を持たなかった俺にかっこいい名前をつけてくれた。いっぱい話しをしてくれた。一緒に寝たりもした。
なのにー、
運命というのは時に残酷なものだ。
俺は王子を……グレンを愛しているのに、貴方は俺を嫌い他の人を見ている。
一途に慕い続けてきたこの気持ちは諦めきれない。
★表紙のイラストは、Picrew様の[見上げる男子]ぐんま様からお借りしました。ありがとうございます!


【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる