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番外編
アップデート◆佐竹視点◆後編
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これはやっぱり……すごい指輪か……。
「これ、結婚指輪」
すごい指輪だった!!
思わずガタッと椅子を鳴らして立ち上がったのは俺だけじゃなかった。
俺が出勤する前からずっと聞きたくてうずうずしていたみんなが声を上げた。
「結婚?!」
「小田切主任、け、けけけ結婚したんですか?!」
「結婚って! え! 女?!」
「え! 恋人って女だったの?!」
予想どおりのみんなの反応。
結婚って言うとそうなるかなと危惧すれば案の定だ。
ゲイだと公言していてもこれだ。
同性婚が認められてないからってその発想はないだろう。
主任が不快に感じていないかと心配になり顔色をうかがうも、これまた心配無用だった。
きっと主任は、指輪について聞かれるのを待っていた。
話したくて話したくてうずうずしてたんだろう。
さっきよりも神々しい光を放って、顔をとろけさせた。
「もちろん男だよ。入籍はできないけど、パートナーシップ制度か養子縁組か、ちゃんとするつもり。俺たちにとっては、これはちゃんとした結婚指輪なんだ」
主任は、まるでその指輪が愛しい彼そのものかのように、優しく撫でてキスをした。
みんなが息を呑むようにシンとして、そして騒然となる。
「おめでとうございます! 小田切主任!」
みんな驚きと興奮の表情を浮かべ、事務所内は一瞬で賑やかなお祝いムードに包まれた。
俺も含め、同僚たちは歓声を上げ拍手を送った。
主任は幸せそうに、照れくさそうに笑っていて、周りが温かい空気で満たされる。
「お相手はどんな方なんですか?」
「もーすげぇ可愛い奴」
「写真見せてくださいよっ」
「えー。んー、もったいないからダメ」
「どんなとこが好きなんですか?」
「え、どんなとこ? いや、全部だよ全部」
「きゃー! 素敵ー!」
ノロケ言い放題でめちゃくちゃ嬉しそうな主任。本当に幸せそうな主任に、思わず涙がにじんだ。
たった二ヶ月で……という驚き以上に、祝福の気持ちでいっぱいだ。
血の通わない笑顔が変化してからここまで、まるでジェットコースターのように変動する主任の様子をずっと見守ってきた。これが最上級だと思った笑顔は、何度もアップデートされた。さすがにこれが最上級だろう。
きっと主任の彼氏さんも、これで安心できるだろうな。
こんなに完璧な彼氏だと毎日不安だっただろう。事実上の結婚で安堵したに違いない。
二ヶ月というスピードも、彼氏さんの気持ちを考えれば納得だ。
定時上がりの小田切主任と一緒に駅に向かう。
今日は社内が一日中お祝いムードで、仕事中であろうが構わず、他の部署からもお祝いの言葉を伝えにくる人で絶えなかった。
「今日は仕事にならなかったんじゃないっすか?」
「いや、そんなことねぇよ。ちゃんと定時で上がれたしな」
と余裕の顔で微笑む主任。はぁ、やっぱりできる男は違うな。
いつもは改札をくぐったあと「じゃあお疲れ様っす」と別れるが、今日は主任に付いて歩く。
「あれ? お前あっちだろ?」
「今日はこっちで大学の友人達と飲み会なんす」
「ん? 札幌駅じゃなくて?」
「みんなの中間地点がこっちなんで」
「へぇ」
飲み会の駅名を伝えると、主任が待ち合わせで降りる駅だった。
お、偶然じゃん、と笑顔になる主任と一緒に地下鉄に乗り込み、奇跡的に並んで座ることができた。
ふと気づくと、主任が隣で結婚指輪を撫で愛でている。本当に幸せそうで、俺まで胸が熱くなる。
「彼氏さん、きっと安心したでしょうね」
と、こっそりと耳打ちで話しかけた。
主任に向かって彼氏さんなんて言えば、確実に注目をあびる。
「いや、安心したのは俺のほうだよ」
「え?」
「俺が安心したくてプロポーズしたんだ」
「……まじっすか」
プロポーズは主任だろうとは思ったが、その理由は、彼氏さんが不安がるか何かでだと思ってた。
主任が不安って……彼氏さん一体何者なんだ。
駅に着いて一緒に降り、改札を抜ける。
「待ち合わせはどこっすか?」
「ここ」
改札を出てすぐの柱に主任が寄りかかる。
ということはまだ来てないんだ。彼氏さんを見てみたかったけど諦めるか。
そう思ったとき「あ、来た」という言葉が隣から聞こえて、思わず主任の視線の先を追いかける。
「どの人っすか?」
「あのリュック背負ったグレーのスーツ」
説明を聞いてすぐに分かった。
その彼は、正直なところ平凡だなという印象だった。
ちょっと小柄で黒髪の童顔。すごく中性的な雰囲気だ。
主任の彼氏さんだから、もっと美形を想像していた。主任はこういう素朴な感じがタイプだったのか。意外だな。
ところが、その印象はすぐに覆される。
彼は主任に気づくと、まるでパッと花が咲いたかのような笑顔になり、嬉しそうに走り出す。
「冬磨っ」
「天音、おつかれ」
「冬磨もお疲れ様」
主任の前で立ち止まり、主任の手をきゅっと握る。
こぼれんばかりの澄んだ笑顔が、キラキラと輝く瞳が、主任に会えて心から嬉しいと物語る。それは、長い一日の疲れを癒してくれるかのようだった。
平凡、なんて印象はどこかに飛んでいった。
主任が可愛い可愛いと連呼する気持ちが分かりすぎた。
これは可愛い。可愛いだけじゃなく、なんだかそばにいると色々と浄化されていくような、そんな不思議な感じ。
彼――――天音さんが俺の存在に気づいて、主任が後輩だと紹介してくれた。
「はじめまして、佐竹です」
「あっ」
天音さんが、繋いでいる手を慌てて離し頭を下げる。
「はじめまして、星川ですっ」
主任がまたすぐに手を繋ぎ「佐竹の前ではいいんだよ」と笑った。
天音さんが気になってそちらばかり見ていた俺は、今初めて天音さんを見つめる主任を見て驚愕する。
また最上級が塗り替えられた。
結婚指輪を愛でる主任の笑顔が最上級だと思ったのが間違いだった。天音さんを愛でる主任が最上級に決まってるだろ。
今朝アップデートされたばかりの主任の笑顔は、すぐにまたアップデートされた。とは言っても、それは俺の知っている主任の笑顔が更新されただけで、天音さんの前ではいつもこうなんだろう。目尻が完全に垂れ下がり、まるで砂糖菓子のように甘ったるい最上級の笑顔で輝いていた。
こんな主任を見たことがない。これはもう、完全にプライベートな主任の顔だ。
「結婚、おめでとうございます」
俺がお祝いの言葉を伝えると、天音さんが目を大きく見開いてあたふたしだす。
「えっ、あっ、あの、でも、まだ指輪だけで、色々これからで……」
頬をピンク色に染めて慌てる天音さんに「いいだろ、もう結婚で」と主任が笑いかけると、さらに顔を赤く染めて「う、うん」とへにゃっと笑う。
へにゃへにゃカップル……じゃない、へにゃへにゃ夫夫か。
「本当にお似合いっす。おめでとうございます」
「あ、ありがとうございます」
もう二人でへにゃへにゃ笑っててください。
と言いたいのを呑み込んだ。
「それじゃ主任、また明日」
「おう、じゃあな」
天音さんにも挨拶をして、俺はそばを離れた。
二人は手を繋いだまま改札に向かって歩き出す。締まりのないへにゃへにゃ顔で。
……本当に幸せそうで羨ましい。
俺の彼女は、あんなにへにゃっとは笑わない。最高に幸せでとろけてますといわんばかりのあんな顔、見せてくれたことがない。
俺はまだまだなんだな。分かってはいたけれど、ちょっと落ち込む。
いや、違うだろ。もっと気を引き締めて頑張らなきゃだ。
俺も彼女をへにゃっとさせたい。
いつか絶対させてみせる。
目指せ、へにゃ顔!
よしっ!
俺は気合いを入れ直し、彼女に『愛してるよ』とメッセージを送って飲み会に向かった。
『もう酔っ払ってるの?』
飲み会の途中で届いた彼女からの返信で我に返る。
二人に触発されて普段なら言わないことを言ってしまった。
くそ……へにゃへにゃ夫夫のせいだ……っ!
今さらながら死ぬほど恥ずかしくなり、飲み屋のトイレでのたうち回る羽目になったなんて、主任には絶対に内緒だ……。
終
「これ、結婚指輪」
すごい指輪だった!!
思わずガタッと椅子を鳴らして立ち上がったのは俺だけじゃなかった。
俺が出勤する前からずっと聞きたくてうずうずしていたみんなが声を上げた。
「結婚?!」
「小田切主任、け、けけけ結婚したんですか?!」
「結婚って! え! 女?!」
「え! 恋人って女だったの?!」
予想どおりのみんなの反応。
結婚って言うとそうなるかなと危惧すれば案の定だ。
ゲイだと公言していてもこれだ。
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きっと主任は、指輪について聞かれるのを待っていた。
話したくて話したくてうずうずしてたんだろう。
さっきよりも神々しい光を放って、顔をとろけさせた。
「もちろん男だよ。入籍はできないけど、パートナーシップ制度か養子縁組か、ちゃんとするつもり。俺たちにとっては、これはちゃんとした結婚指輪なんだ」
主任は、まるでその指輪が愛しい彼そのものかのように、優しく撫でてキスをした。
みんなが息を呑むようにシンとして、そして騒然となる。
「おめでとうございます! 小田切主任!」
みんな驚きと興奮の表情を浮かべ、事務所内は一瞬で賑やかなお祝いムードに包まれた。
俺も含め、同僚たちは歓声を上げ拍手を送った。
主任は幸せそうに、照れくさそうに笑っていて、周りが温かい空気で満たされる。
「お相手はどんな方なんですか?」
「もーすげぇ可愛い奴」
「写真見せてくださいよっ」
「えー。んー、もったいないからダメ」
「どんなとこが好きなんですか?」
「え、どんなとこ? いや、全部だよ全部」
「きゃー! 素敵ー!」
ノロケ言い放題でめちゃくちゃ嬉しそうな主任。本当に幸せそうな主任に、思わず涙がにじんだ。
たった二ヶ月で……という驚き以上に、祝福の気持ちでいっぱいだ。
血の通わない笑顔が変化してからここまで、まるでジェットコースターのように変動する主任の様子をずっと見守ってきた。これが最上級だと思った笑顔は、何度もアップデートされた。さすがにこれが最上級だろう。
きっと主任の彼氏さんも、これで安心できるだろうな。
こんなに完璧な彼氏だと毎日不安だっただろう。事実上の結婚で安堵したに違いない。
二ヶ月というスピードも、彼氏さんの気持ちを考えれば納得だ。
定時上がりの小田切主任と一緒に駅に向かう。
今日は社内が一日中お祝いムードで、仕事中であろうが構わず、他の部署からもお祝いの言葉を伝えにくる人で絶えなかった。
「今日は仕事にならなかったんじゃないっすか?」
「いや、そんなことねぇよ。ちゃんと定時で上がれたしな」
と余裕の顔で微笑む主任。はぁ、やっぱりできる男は違うな。
いつもは改札をくぐったあと「じゃあお疲れ様っす」と別れるが、今日は主任に付いて歩く。
「あれ? お前あっちだろ?」
「今日はこっちで大学の友人達と飲み会なんす」
「ん? 札幌駅じゃなくて?」
「みんなの中間地点がこっちなんで」
「へぇ」
飲み会の駅名を伝えると、主任が待ち合わせで降りる駅だった。
お、偶然じゃん、と笑顔になる主任と一緒に地下鉄に乗り込み、奇跡的に並んで座ることができた。
ふと気づくと、主任が隣で結婚指輪を撫で愛でている。本当に幸せそうで、俺まで胸が熱くなる。
「彼氏さん、きっと安心したでしょうね」
と、こっそりと耳打ちで話しかけた。
主任に向かって彼氏さんなんて言えば、確実に注目をあびる。
「いや、安心したのは俺のほうだよ」
「え?」
「俺が安心したくてプロポーズしたんだ」
「……まじっすか」
プロポーズは主任だろうとは思ったが、その理由は、彼氏さんが不安がるか何かでだと思ってた。
主任が不安って……彼氏さん一体何者なんだ。
駅に着いて一緒に降り、改札を抜ける。
「待ち合わせはどこっすか?」
「ここ」
改札を出てすぐの柱に主任が寄りかかる。
ということはまだ来てないんだ。彼氏さんを見てみたかったけど諦めるか。
そう思ったとき「あ、来た」という言葉が隣から聞こえて、思わず主任の視線の先を追いかける。
「どの人っすか?」
「あのリュック背負ったグレーのスーツ」
説明を聞いてすぐに分かった。
その彼は、正直なところ平凡だなという印象だった。
ちょっと小柄で黒髪の童顔。すごく中性的な雰囲気だ。
主任の彼氏さんだから、もっと美形を想像していた。主任はこういう素朴な感じがタイプだったのか。意外だな。
ところが、その印象はすぐに覆される。
彼は主任に気づくと、まるでパッと花が咲いたかのような笑顔になり、嬉しそうに走り出す。
「冬磨っ」
「天音、おつかれ」
「冬磨もお疲れ様」
主任の前で立ち止まり、主任の手をきゅっと握る。
こぼれんばかりの澄んだ笑顔が、キラキラと輝く瞳が、主任に会えて心から嬉しいと物語る。それは、長い一日の疲れを癒してくれるかのようだった。
平凡、なんて印象はどこかに飛んでいった。
主任が可愛い可愛いと連呼する気持ちが分かりすぎた。
これは可愛い。可愛いだけじゃなく、なんだかそばにいると色々と浄化されていくような、そんな不思議な感じ。
彼――――天音さんが俺の存在に気づいて、主任が後輩だと紹介してくれた。
「はじめまして、佐竹です」
「あっ」
天音さんが、繋いでいる手を慌てて離し頭を下げる。
「はじめまして、星川ですっ」
主任がまたすぐに手を繋ぎ「佐竹の前ではいいんだよ」と笑った。
天音さんが気になってそちらばかり見ていた俺は、今初めて天音さんを見つめる主任を見て驚愕する。
また最上級が塗り替えられた。
結婚指輪を愛でる主任の笑顔が最上級だと思ったのが間違いだった。天音さんを愛でる主任が最上級に決まってるだろ。
今朝アップデートされたばかりの主任の笑顔は、すぐにまたアップデートされた。とは言っても、それは俺の知っている主任の笑顔が更新されただけで、天音さんの前ではいつもこうなんだろう。目尻が完全に垂れ下がり、まるで砂糖菓子のように甘ったるい最上級の笑顔で輝いていた。
こんな主任を見たことがない。これはもう、完全にプライベートな主任の顔だ。
「結婚、おめでとうございます」
俺がお祝いの言葉を伝えると、天音さんが目を大きく見開いてあたふたしだす。
「えっ、あっ、あの、でも、まだ指輪だけで、色々これからで……」
頬をピンク色に染めて慌てる天音さんに「いいだろ、もう結婚で」と主任が笑いかけると、さらに顔を赤く染めて「う、うん」とへにゃっと笑う。
へにゃへにゃカップル……じゃない、へにゃへにゃ夫夫か。
「本当にお似合いっす。おめでとうございます」
「あ、ありがとうございます」
もう二人でへにゃへにゃ笑っててください。
と言いたいのを呑み込んだ。
「それじゃ主任、また明日」
「おう、じゃあな」
天音さんにも挨拶をして、俺はそばを離れた。
二人は手を繋いだまま改札に向かって歩き出す。締まりのないへにゃへにゃ顔で。
……本当に幸せそうで羨ましい。
俺の彼女は、あんなにへにゃっとは笑わない。最高に幸せでとろけてますといわんばかりのあんな顔、見せてくれたことがない。
俺はまだまだなんだな。分かってはいたけれど、ちょっと落ち込む。
いや、違うだろ。もっと気を引き締めて頑張らなきゃだ。
俺も彼女をへにゃっとさせたい。
いつか絶対させてみせる。
目指せ、へにゃ顔!
よしっ!
俺は気合いを入れ直し、彼女に『愛してるよ』とメッセージを送って飲み会に向かった。
『もう酔っ払ってるの?』
飲み会の途中で届いた彼女からの返信で我に返る。
二人に触発されて普段なら言わないことを言ってしまった。
くそ……へにゃへにゃ夫夫のせいだ……っ!
今さらながら死ぬほど恥ずかしくなり、飲み屋のトイレでのたうち回る羽目になったなんて、主任には絶対に内緒だ……。
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