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【#37】始動
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「えーと、あなたは?」
「ああ、すまない、自己紹介がまだだったね。 俺の名前は『ランスロット』、この街で騎士をしている。 宜しく」
「俺はレット、宜しく頼む」
「僕はグラン、宜しくね!」
「その騎士が、俺達に何の用があるんだ?」
「そうだね、ゴブリンジェネラルを討伐した君達には、ぜひ、王城に赴いてもらいたいと思っている」
なっ!? ジェネラルとはいえ、ゴブリンを倒しただけで大袈裟じゃないか?
だが、これはより強い相手を求める俺にとってはまたとないチャンスだ。
「グランはどうだ?」
「もちろん行くよ!」
なら、答えは一つだな。
「ぜひ、お願いしたい」
「助かるよ」
話しが纏まると、ランスロットは再び屋根伝いに駆けていき、「ついて来られる?」と言わんばかりの視線を此方へ送り、負けず嫌いの男二人はその後を追い掛けた。
◆
「ランスロット様おかえりなさいませ。 そちらは?」
「ただいま。 この二人は俺の客人だ」
絵に描いたような城の外観、木造りの大きな城門がずっしりと構えていて入る前から自然と緊張が走る。
門番の許可を得られ、門がゆっくりと開いていく。
まず目の前に広がっていたのは、吹き抜けになっていて、高い天井、長い廊下と立派な石の柱が並ぶ。
「これから行く場所には、通常の入口は存在せず、円卓の騎士とそれと同等の者にしか入室することは許されていない」
「俺達はいいのか?」
「ああ、俺の推薦と、もしかすると君達は未来の円卓の騎士になりうる器かもしれないからな」
「それは嬉しいな」
「僕の気分は既に円卓の騎士だよ!」
そう言うと、ランスロットは右手に青く光る石を召喚した。
マップ間移動用の街に配置されている転移石に似ているな。
「その顔はこれを知っているようだね? この石は、小型転移石といって、城内のみ使用可能で今から行く場所専用の転移石なんだ」
小型転移石か、そんな物があるなんてな。
迷宮などで使用方法が確立されればとても便利そうだ。
「では、俺の肩に手を置いてくれ。 使用主に触れていないといけないからな」
ランスロットの左肩に手を置くと、石は輝きを放ち、次の瞬間には、まったく別の場所へと飛ばされていた。
「おお、ランスロットよ、戻ったか」
「はっ、我が王よ、ランスロット只今帰還して参りました」
眼前に見えたのは、ラウンドテーブル、その大きさはそれを囲むように椅子が十三脚並んでいても幅が広く余るほど。
椅子は、背もたれが座高よりも高く、座るには十分すぎるスペースを確保している。
「して、ゴブリンジェネラルを討伐したのがその者らというわけか」
「ええ、もしこの二人の力を借りることができれば、必ずや成果をもたらしてくれるでしょう」
「ほう、あのランスロットがそこまでとはな」
先程からランスロットが話しているNPCの頭上には、こう表示されている。
『"円卓の騎士王"アーサー』
肘掛けに肘をついて、三角形が連なっているような金の王冠をかぶり、強い力を持つ緑色の瞳、髪は薄茶色のロングで髪色と同じ長い立派な髭を生やす。
首元から下は金色の鎧に身を包んでいるのが見える。
その左隣の席は空いていて、恐らく、ランスロットの席だ。
さらに、その左と、騎士が二人並ぶ。
そして、アーサー王の右側にも、騎士が三人座っている。
席が六席空いているが、これは、プレイヤーのパーティー人数が最大六名だからだろう。
アーサー王の左側の騎士二人の名前は。
『"円卓の騎士"パーシヴァル』
紫髪のツーブロックで、男前の黄色い瞳、鎧は紫色を基調としている。
『"円卓の騎士"ガウェイン』
緑髪のショートヘアで、くっきりとした青い瞳、鎧は緑色を基調としている。
アーサー王の右側の騎士三人の名前は。
『"円卓の騎士"ベディヴィア』
銀髪のオールバックで、目元にしわがあるが、そこから漂う歴戦の黒い瞳、この人だけは鎧ではなく黒い執事服を着ている。
『"円卓の騎士"トリスタン』
黄髪のウルフカットで、にこやかな橙色の瞳、鎧は橙色を基調としている。
『"円卓の騎士"モルドレッド』
黒と赤が混じるボサッとした髪に、ぬらりひょん(ノブナガ)を彷彿とさせるような赤黒い瞳、鎧は黒を基調としていて、接合部などに赤いラインが入っている。
これで、全員のはずなんだが……あれ、おかしいな? モルドレッドの右隣に騎士なんていたか?
見覚えのある鎧で背を向けた男の頭上にはこう表示されていた。
『"Cランク冒険者"グラン』
何でだよ。
「ねえ! 僕はグランさ! 君の名前は?」
既に着席済みの男は、モルドレッドに向かって一方的に話しかけているみたいだが、モルドレッドは凄く困った表情をしているぞ。
つい先程まで隣に立っていたはずの金鎧の男はいつの間にか、円卓の騎士の仲間入りを果たしていたのである。
まあ、確かに、鎧を着ているし、違和感はないんだがな。
「はっはっは! 君の仲間は面白いね!」
ランスロット含め、誰もグランを咎めないんだな。
「では、そんな君達にはぜひ、Sランクを目指す冒険者として、円卓の騎士を目指す見習い騎士として頑張ってほしいな!」
……いきなりかよ。
グランのお陰で、すんなりと本題に入られたわけか。
まあ、予想はしていたし、元々断る気などさらさらないんだが。
よっしゃ、やってやるとしますか。
「ああ! グランはどうだ?」
「うん! もちろん、楽しそうだね!」
〇 アン×グラ本格始動!
〇 きたあああ!
〇 これは見逃せない
〇 登場人物増えすぎ!
〇 待ってましたあああ
〇 配信でこの二人が観られるとは……
〇 結局グラン様何してるの笑
〇 Sランク冒険者、円卓の騎士頑張れえええ!
〇 長丁場だ
〇 イケメン多すぎる><
〇 何が来ても勝てるな
〇 始まったあああああ
「ああ、すまない、自己紹介がまだだったね。 俺の名前は『ランスロット』、この街で騎士をしている。 宜しく」
「俺はレット、宜しく頼む」
「僕はグラン、宜しくね!」
「その騎士が、俺達に何の用があるんだ?」
「そうだね、ゴブリンジェネラルを討伐した君達には、ぜひ、王城に赴いてもらいたいと思っている」
なっ!? ジェネラルとはいえ、ゴブリンを倒しただけで大袈裟じゃないか?
だが、これはより強い相手を求める俺にとってはまたとないチャンスだ。
「グランはどうだ?」
「もちろん行くよ!」
なら、答えは一つだな。
「ぜひ、お願いしたい」
「助かるよ」
話しが纏まると、ランスロットは再び屋根伝いに駆けていき、「ついて来られる?」と言わんばかりの視線を此方へ送り、負けず嫌いの男二人はその後を追い掛けた。
◆
「ランスロット様おかえりなさいませ。 そちらは?」
「ただいま。 この二人は俺の客人だ」
絵に描いたような城の外観、木造りの大きな城門がずっしりと構えていて入る前から自然と緊張が走る。
門番の許可を得られ、門がゆっくりと開いていく。
まず目の前に広がっていたのは、吹き抜けになっていて、高い天井、長い廊下と立派な石の柱が並ぶ。
「これから行く場所には、通常の入口は存在せず、円卓の騎士とそれと同等の者にしか入室することは許されていない」
「俺達はいいのか?」
「ああ、俺の推薦と、もしかすると君達は未来の円卓の騎士になりうる器かもしれないからな」
「それは嬉しいな」
「僕の気分は既に円卓の騎士だよ!」
そう言うと、ランスロットは右手に青く光る石を召喚した。
マップ間移動用の街に配置されている転移石に似ているな。
「その顔はこれを知っているようだね? この石は、小型転移石といって、城内のみ使用可能で今から行く場所専用の転移石なんだ」
小型転移石か、そんな物があるなんてな。
迷宮などで使用方法が確立されればとても便利そうだ。
「では、俺の肩に手を置いてくれ。 使用主に触れていないといけないからな」
ランスロットの左肩に手を置くと、石は輝きを放ち、次の瞬間には、まったく別の場所へと飛ばされていた。
「おお、ランスロットよ、戻ったか」
「はっ、我が王よ、ランスロット只今帰還して参りました」
眼前に見えたのは、ラウンドテーブル、その大きさはそれを囲むように椅子が十三脚並んでいても幅が広く余るほど。
椅子は、背もたれが座高よりも高く、座るには十分すぎるスペースを確保している。
「して、ゴブリンジェネラルを討伐したのがその者らというわけか」
「ええ、もしこの二人の力を借りることができれば、必ずや成果をもたらしてくれるでしょう」
「ほう、あのランスロットがそこまでとはな」
先程からランスロットが話しているNPCの頭上には、こう表示されている。
『"円卓の騎士王"アーサー』
肘掛けに肘をついて、三角形が連なっているような金の王冠をかぶり、強い力を持つ緑色の瞳、髪は薄茶色のロングで髪色と同じ長い立派な髭を生やす。
首元から下は金色の鎧に身を包んでいるのが見える。
その左隣の席は空いていて、恐らく、ランスロットの席だ。
さらに、その左と、騎士が二人並ぶ。
そして、アーサー王の右側にも、騎士が三人座っている。
席が六席空いているが、これは、プレイヤーのパーティー人数が最大六名だからだろう。
アーサー王の左側の騎士二人の名前は。
『"円卓の騎士"パーシヴァル』
紫髪のツーブロックで、男前の黄色い瞳、鎧は紫色を基調としている。
『"円卓の騎士"ガウェイン』
緑髪のショートヘアで、くっきりとした青い瞳、鎧は緑色を基調としている。
アーサー王の右側の騎士三人の名前は。
『"円卓の騎士"ベディヴィア』
銀髪のオールバックで、目元にしわがあるが、そこから漂う歴戦の黒い瞳、この人だけは鎧ではなく黒い執事服を着ている。
『"円卓の騎士"トリスタン』
黄髪のウルフカットで、にこやかな橙色の瞳、鎧は橙色を基調としている。
『"円卓の騎士"モルドレッド』
黒と赤が混じるボサッとした髪に、ぬらりひょん(ノブナガ)を彷彿とさせるような赤黒い瞳、鎧は黒を基調としていて、接合部などに赤いラインが入っている。
これで、全員のはずなんだが……あれ、おかしいな? モルドレッドの右隣に騎士なんていたか?
見覚えのある鎧で背を向けた男の頭上にはこう表示されていた。
『"Cランク冒険者"グラン』
何でだよ。
「ねえ! 僕はグランさ! 君の名前は?」
既に着席済みの男は、モルドレッドに向かって一方的に話しかけているみたいだが、モルドレッドは凄く困った表情をしているぞ。
つい先程まで隣に立っていたはずの金鎧の男はいつの間にか、円卓の騎士の仲間入りを果たしていたのである。
まあ、確かに、鎧を着ているし、違和感はないんだがな。
「はっはっは! 君の仲間は面白いね!」
ランスロット含め、誰もグランを咎めないんだな。
「では、そんな君達にはぜひ、Sランクを目指す冒険者として、円卓の騎士を目指す見習い騎士として頑張ってほしいな!」
……いきなりかよ。
グランのお陰で、すんなりと本題に入られたわけか。
まあ、予想はしていたし、元々断る気などさらさらないんだが。
よっしゃ、やってやるとしますか。
「ああ! グランはどうだ?」
「うん! もちろん、楽しそうだね!」
〇 アン×グラ本格始動!
〇 きたあああ!
〇 これは見逃せない
〇 登場人物増えすぎ!
〇 待ってましたあああ
〇 配信でこの二人が観られるとは……
〇 結局グラン様何してるの笑
〇 Sランク冒険者、円卓の騎士頑張れえええ!
〇 長丁場だ
〇 イケメン多すぎる><
〇 何が来ても勝てるな
〇 始まったあああああ
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