0と1の感情

ミズイロアシ

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第一部

02 後悔先に立たず

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 マキナは創始者に連れていかれてしまった。

 ロゼは独りになり寂しさを感じた。

 マキナの後姿をやるせない思いで見つめた。

 三人の青年たちは、この哀れな少女に同情する想いが湧いた。
 取り残されたその小さな背中を、遠慮がちにその瞳に映した。



 ロゼは神父に連れられて買い物を済まし、孤児院へと帰って来た。

 広間にも自室にもマキナがいないことに喪失感を覚えた。

やっと塞がった心の穴が再び開いた心地になった。
 
 ベッドに倒れ込み枕に顔を埋めた。
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