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11.問3「自然破壊」1
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1限目の授業のテーマは貧富の差、2限目は飢餓。
いずれも人類が抱える問題がテーマだった。
考えさせられるテーマだった。
実際、2限目の飢餓の授業ではそれまでの自分の考えを改めてしまうこととなった。
3限目は一体どんなテーマになるのだろうと、期待と不安が半々の状態であったその時だった。
リンゴーン、リンゴーン。
3限目が始まる鐘の音がなり響く。
Mr.クロウが教室へと入ってきた。
「さて、42名いた生徒も2限目を終えて8名減り、34名となりましたね。順調、順調。」
Mr.クロウには2限目を終えて8名の生徒が消えることは想定内だったようだ。
「2限目も非常に難しいテーマではありましたが、ここから更に難しいテーマが続きます。皆さんにはぜひ頑張って、神として正しい考えをもって頂きたいと思います」
どうやらここからテーマが更に難しくなるようだ。
Mr.クロウの言葉に気を引き締める真一。
「では3限目のテーマです。3限目のテーマは『自然破壊』です。人間は自らの利益のため自然を破壊し、地球に住む他の生物たちに多大な迷惑をかけています。そんな自然破壊についてこれより皆さんに主張を述べてもらおうと思います。では主張をどうぞ」
生徒が挙手し、主張を始める。
「人間が行っている自然破壊は、人類の愚行だと思います。人間は自らの行為を顧み、改めるべきだと思います」
「なるほど愚行ですか。確かにそうともとれますね。では他の方にも意見を聞いていきましょう」
「人間が行ってきた自然破壊によって、多くの生物が絶滅した。そして今絶滅しそうな生物が多くいる。そんな生物たちを救うためにも人間は自然破壊を直ちにやめるべきだ」
「そうですね。人間が自然を破壊したことで多くの生物が絶滅してきました。その行いは褒められるものではないでしょうね」
「自然破壊は今すぐ対処が必要なことだと思います。このままでは地球がダメになってしまう。人間のせいで、人間も含め様々な生物が住めない星になってしまう。そんなことは避けなければならない」
「生物が住めない星になるのは避けたいことですね」
自然破壊を辞めるべきだという意見ばかりだった。
そんな状況を変えたのは、2限目で教室の空気を変えたあの生徒だった。
「俺は人間がやっている行為を破壊行為とは思っていない。人間は地球の一部だ。人間が行う行為は地球の中で処理される。つまり、自然破壊とは地球に住む人間が促している地球の変化だ。その変化に耐えられず、絶滅する種もいるかもしれない。しかし、それは自然なことだ。適者生存。それが地球の変化に対応するよう進化し、今もこの地上に存在できている生物すべてに言えることだ」
いずれも人類が抱える問題がテーマだった。
考えさせられるテーマだった。
実際、2限目の飢餓の授業ではそれまでの自分の考えを改めてしまうこととなった。
3限目は一体どんなテーマになるのだろうと、期待と不安が半々の状態であったその時だった。
リンゴーン、リンゴーン。
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Mr.クロウが教室へと入ってきた。
「さて、42名いた生徒も2限目を終えて8名減り、34名となりましたね。順調、順調。」
Mr.クロウには2限目を終えて8名の生徒が消えることは想定内だったようだ。
「2限目も非常に難しいテーマではありましたが、ここから更に難しいテーマが続きます。皆さんにはぜひ頑張って、神として正しい考えをもって頂きたいと思います」
どうやらここからテーマが更に難しくなるようだ。
Mr.クロウの言葉に気を引き締める真一。
「では3限目のテーマです。3限目のテーマは『自然破壊』です。人間は自らの利益のため自然を破壊し、地球に住む他の生物たちに多大な迷惑をかけています。そんな自然破壊についてこれより皆さんに主張を述べてもらおうと思います。では主張をどうぞ」
生徒が挙手し、主張を始める。
「人間が行っている自然破壊は、人類の愚行だと思います。人間は自らの行為を顧み、改めるべきだと思います」
「なるほど愚行ですか。確かにそうともとれますね。では他の方にも意見を聞いていきましょう」
「人間が行ってきた自然破壊によって、多くの生物が絶滅した。そして今絶滅しそうな生物が多くいる。そんな生物たちを救うためにも人間は自然破壊を直ちにやめるべきだ」
「そうですね。人間が自然を破壊したことで多くの生物が絶滅してきました。その行いは褒められるものではないでしょうね」
「自然破壊は今すぐ対処が必要なことだと思います。このままでは地球がダメになってしまう。人間のせいで、人間も含め様々な生物が住めない星になってしまう。そんなことは避けなければならない」
「生物が住めない星になるのは避けたいことですね」
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「俺は人間がやっている行為を破壊行為とは思っていない。人間は地球の一部だ。人間が行う行為は地球の中で処理される。つまり、自然破壊とは地球に住む人間が促している地球の変化だ。その変化に耐えられず、絶滅する種もいるかもしれない。しかし、それは自然なことだ。適者生存。それが地球の変化に対応するよう進化し、今もこの地上に存在できている生物すべてに言えることだ」
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