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ベアトリス編
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シャキーン!!
王宮の使っていない中庭に、関係者だけで移動して始まった決闘の決着は、すぐについた。
ほんの数回打ち合っただけで、剣が弾かれて飛んでいったのだ。
誰もいない無人の地面に、剣が転がる。
パスカルの剣が。
「はあ!? なんだよこれ! ズルだろ、無効だ。なんか剣に細工がしてあるのか!? そうじゃなきゃおかしいだろ! こんなこと。普段から絵しか描いていないヤツがなんで……」
起きた現実が信じられないのか、パスカルが、決闘の無効を申し立てている。
「いいよ、無効でも。剣を取り換えてまたやろう。なんなら僕の剣は、お前が選んでも良い」
シャルルはあっさりと、再試合を認めた。
「なっ」
「ほら、早く拾えよ。次の試合をやろう」
「ふ、ふざけんな! こんなズルする奴と、また試合なんてできるわけがないだろう!」
「待てパスカル。ここで去るなら、負けを認めているということになる。いいのか」
「ふん! 別に負けでもいいさ! こんなくだらない勝負やってられないからな!!」
パスカルは、絵に描いたような捨て台詞を吐いて、去って行った。
「そんなわけで、パスカルは負けを認めたようだ。後で正式にエディットに謝罪をするように、ギレム家に言っておく」
見届けていてくれたユリウス様が、そう言った。
ユリウス様は、シャルルが勝ったことに驚いていないようだった。
「え……あの、ユリウス様。今何が起きたのですか? シャルルはどうやって、パスカルに勝ったんでしょう。パスカルはなぜ再試合をしなかったんですか」
「どうやってもなにも、シャルルはただ単純に、剣の実力で勝っただけだよ。パスカルはそのことが分かったから、再試合を避けて、卑怯だ卑怯だと叫びながら帰っていったんだ。……いやー、見下げた奴だな。あいつの将来が心配だ」
「えっ、剣の実力で勝った? でもシャルルは、剣を持たない主義でしたよね。そんな事をしては、腕を痛めて、筆を持てなくなるからって……」
「鍛錬をしていたんだよ。5年間毎日ね。シャルルは5年前、何よりも好きな絵を描く事よりも、もっと大切な物ができたんだ。それを守るために、毎日練習してきた。……俺もちょっと協力して、俺の教育係の騎士に、一緒に教えてもらうように頼んだんだけどね」
「そんなことがあったんですね……」
あれほど絵を描くことが好きで、自分がどれだけ絡まれようが、気にもせずに絵を描くことを優先していたシャルルが、エディットの名誉のために、5年間毎日剣の稽古をしていたなんて。
「ほら、見てごらん。勝負に勝った騎士を、勝利の女神が労わってくれる」
ユリウス王子が指し示す方向を見てみると、必死になってシャルルが勝つように応援していたエディットの方へと、シャルルが歩いていくところだった。
そして片膝をついて、エディットを見上げる。
「エディット・アーノン様。ずっと貴女の事が好きでした。私と結婚していただけませんか」
それは一枚の絵のような光景だった。
エディットの見事な黄金の髪に、陽の光が反射して、キラキラと輝いている。
そしてそのエディットを見上げる、白銀の騎士。
エディットは大粒の綺麗な涙を流しながら「喜んで」と言った。
なんてステキな光景。
ユリウス王子も、2人が想いあっているのを、ずっと分かっていたんだ。
だから、エディットを婚約者候補から外したのだ。エディットのために。
本当に、感動的で、美しい友情と、愛情……。
――だけどあなたはこれからどうされるのですか?
ずっと好きだった婚約者候補の女の子が、ご友人のことを好きになって。
それを5年間、ずっと応援していたなんて。
そんなの悲しすぎる。
思わず目に涙が浮かぶ。
目いっぱいに水の膜が張っているので、落ちないように少しだけ上を向いたけれど、こらえきれずに一粒流れ出てしまった。
一粒流れたら、その跡を伝って次々と涙が溢れていってしまうので、今度は泣いていることがバレないように、下を向く。
「……ベアトリス。泣いているの?」
「……すみません」
エディットのことを、初めて少しズルいと思った。
出会ってからずっと、大好きで大切な親友だけれど。
こんなにもユリウス王子に想われて、優しくされているのに、迷いもなくシャルルの手を取って、全力で喜べる彼女のことが妬ましい。
親友の恋が実って嬉しい気持ちと、ユリウス王子の悲しみを考えて、胸の中がグチャグチャだった。
――羨ましい。私だったらいいのに。ユリウス王子の婚約者になるのが、私だったらよかったのに!
「ベアトリス。どうして泣いているの」
「言えません。考えていることがあまりに醜くて。言ったらユリウス様に嫌われてしまうから」
「俺がベアトリスのことを嫌うなんて、あり得ないと思うけどな。……だから話してみてよ。話したら楽になるかもよ?」
そう言われて、もうイイやと投げ槍な気持ちになってきた。
どうせ何をしたって、この想いは叶わないのだから。
「エディットが婚約者候補から外れて、ユリウス王子は……あなたはこれからどうなさるのですか」
「どうするって……好きな子を口説くことにするよ」
そんな優しい――エディットへの、優しいウソは、もう聞きたくなかった。
「今からですか? そのお相手の方は、今から王妃教育を、一から受けるとでも?」
「今から一からではないよ。王宮に通ってお妃教育を受けていたのは、エディット一人ではないからね」
一瞬、秘密裏に王妃教育を受けているご令嬢がいたのかと思いかけたけれど、王宮に通っているとなれば、噂にならないはずがない。
「そんな人いません」
「いるよ」
「どこにですか」
「ここに」
ここにと言いながら、ユリウス王子が私のことを指さす。
後ろに誰かいるのかと、振り向くけれど、そこには誰もいなかった。
「誰もいませんけれど」
「えー、ちょっと待って。……どういうことなんだこれ。ベアトリス、誰に何と言われて今まで王宮に通っていたの?」
「お父様に。確か『エディット嬢がユリウス王子の婚約者になるだろうと言われているけど、少し気弱なところもあるから、年齢の割にしっかりしているお前が、しっかりと補佐するんだよ』というようなことを、言われたと思います」
「……あー……うーん……そういうことか」
いつも聡明なユリウス様が、珍しく歯切れが悪い。
「まさか候補にすら入っていないと思われていたとは……」
その時私の頭に、突然ある一つの可能性が思い浮かんだ。
――待って。王宮に通って王妃教育を受けていたって……一応私も当てはまる? でもまさか。
しかし瞬時にその考えを打ち消す。突然わいた希望があまりに魅力的過ぎて、勘違いだったらと思うと怖くて。
「ベアトリス。君に婚約者候補として王宮に通って欲しいと希望したのは、俺だ。もしも候補が君だけだと、反対派に潰されてしまうかもしれないからと、エディットのアーノン家に頼んで、一緒に王宮に通ってもらうことにしたんだ。つまり、オマケはエディットの方なんだよ」
ユリウス様が、エディットに「感謝している」と言っていたのは、そういうことなのか。
でもまさか、本当に? 今目の前で起ころうとしていることが、現実だとは思えない。
「ねえ、ベアトリス。僕は生まれた時から王子だったから、あまり普通に話しかけてくれる子はいなかったんだ。ある日王宮に初めて会った女の子が、普通に接してくれて、あれは何、これは何って聞いてくれて、答えたらとっても嬉しそうに笑ってくれて、俺はすっかり舞い上がってしまったんだ。君は俺が王子だと知ってからも、普通に意見をして、話をしてくれる。最初から、俺が生涯共に歩みたいと思っていたのは君だけだ。正式に、俺と婚約していただけませんか」
夢を見ているのだろうか。
ずっと近くにいて、だからこそ叶わないと思い知らされてきた恋。
「私も。ずっとずっと、ユリウス様が好きでした」
*****
それからは、忙しくて目の回るような日々が始まった。
ユリウス王子と私の婚約は、社交界の半分だけを騒がせた。なぜ半分なのかというと、アーノン侯爵様や王妃様のご実家の派閥は、ずっと前から私がユリウス王子の婚約者になることを了承していたらしいから。
私よりも先に、社交界の半分が婚約を了承していたというのも不思議な話だけど。
「いつかあなたが王妃様になったら、誰かに自慢しようかしら。「王妃様は、私の取り巻きだったのよ」って」
「まあ、いいわね!」
今日は1週間ぶりにエディットと会えた。
以前は毎日のように顔を合わせていたので、1週間も会わないと、話すことがたまってしまって大変だ。
「エディット。実は私、あなたに謝らなければならないことがあるの。私あなたに嫉妬していた。ユリウス様があなたのことを好きなのに、あなたはシャルルのことが好きなんだと勘違いしていたから」
「……ベアトリスったら、本当に気が付いていなかったのね」
エディットはあの日以来、悪役令嬢を封印していた。
もう真似をしようとしても、なんのセリフも思い浮かばないのだそうだ。
だけどエリザベスは、エディットの中にいる。
あの強さと優しさは、元からエディットにあったものだから。
だから私は、エディットが演じる「悪役令嬢エリザベス」が大好きだった。
「それと今まで、本当にありがとう、エディット。私はあなたの「取り巻き」ができて、幸せだったわ」
「ふふ、なにそれ」
こうして私たちは、いつまでも尽きない話で盛り上がったのだった。
王宮の使っていない中庭に、関係者だけで移動して始まった決闘の決着は、すぐについた。
ほんの数回打ち合っただけで、剣が弾かれて飛んでいったのだ。
誰もいない無人の地面に、剣が転がる。
パスカルの剣が。
「はあ!? なんだよこれ! ズルだろ、無効だ。なんか剣に細工がしてあるのか!? そうじゃなきゃおかしいだろ! こんなこと。普段から絵しか描いていないヤツがなんで……」
起きた現実が信じられないのか、パスカルが、決闘の無効を申し立てている。
「いいよ、無効でも。剣を取り換えてまたやろう。なんなら僕の剣は、お前が選んでも良い」
シャルルはあっさりと、再試合を認めた。
「なっ」
「ほら、早く拾えよ。次の試合をやろう」
「ふ、ふざけんな! こんなズルする奴と、また試合なんてできるわけがないだろう!」
「待てパスカル。ここで去るなら、負けを認めているということになる。いいのか」
「ふん! 別に負けでもいいさ! こんなくだらない勝負やってられないからな!!」
パスカルは、絵に描いたような捨て台詞を吐いて、去って行った。
「そんなわけで、パスカルは負けを認めたようだ。後で正式にエディットに謝罪をするように、ギレム家に言っておく」
見届けていてくれたユリウス様が、そう言った。
ユリウス様は、シャルルが勝ったことに驚いていないようだった。
「え……あの、ユリウス様。今何が起きたのですか? シャルルはどうやって、パスカルに勝ったんでしょう。パスカルはなぜ再試合をしなかったんですか」
「どうやってもなにも、シャルルはただ単純に、剣の実力で勝っただけだよ。パスカルはそのことが分かったから、再試合を避けて、卑怯だ卑怯だと叫びながら帰っていったんだ。……いやー、見下げた奴だな。あいつの将来が心配だ」
「えっ、剣の実力で勝った? でもシャルルは、剣を持たない主義でしたよね。そんな事をしては、腕を痛めて、筆を持てなくなるからって……」
「鍛錬をしていたんだよ。5年間毎日ね。シャルルは5年前、何よりも好きな絵を描く事よりも、もっと大切な物ができたんだ。それを守るために、毎日練習してきた。……俺もちょっと協力して、俺の教育係の騎士に、一緒に教えてもらうように頼んだんだけどね」
「そんなことがあったんですね……」
あれほど絵を描くことが好きで、自分がどれだけ絡まれようが、気にもせずに絵を描くことを優先していたシャルルが、エディットの名誉のために、5年間毎日剣の稽古をしていたなんて。
「ほら、見てごらん。勝負に勝った騎士を、勝利の女神が労わってくれる」
ユリウス王子が指し示す方向を見てみると、必死になってシャルルが勝つように応援していたエディットの方へと、シャルルが歩いていくところだった。
そして片膝をついて、エディットを見上げる。
「エディット・アーノン様。ずっと貴女の事が好きでした。私と結婚していただけませんか」
それは一枚の絵のような光景だった。
エディットの見事な黄金の髪に、陽の光が反射して、キラキラと輝いている。
そしてそのエディットを見上げる、白銀の騎士。
エディットは大粒の綺麗な涙を流しながら「喜んで」と言った。
なんてステキな光景。
ユリウス王子も、2人が想いあっているのを、ずっと分かっていたんだ。
だから、エディットを婚約者候補から外したのだ。エディットのために。
本当に、感動的で、美しい友情と、愛情……。
――だけどあなたはこれからどうされるのですか?
ずっと好きだった婚約者候補の女の子が、ご友人のことを好きになって。
それを5年間、ずっと応援していたなんて。
そんなの悲しすぎる。
思わず目に涙が浮かぶ。
目いっぱいに水の膜が張っているので、落ちないように少しだけ上を向いたけれど、こらえきれずに一粒流れ出てしまった。
一粒流れたら、その跡を伝って次々と涙が溢れていってしまうので、今度は泣いていることがバレないように、下を向く。
「……ベアトリス。泣いているの?」
「……すみません」
エディットのことを、初めて少しズルいと思った。
出会ってからずっと、大好きで大切な親友だけれど。
こんなにもユリウス王子に想われて、優しくされているのに、迷いもなくシャルルの手を取って、全力で喜べる彼女のことが妬ましい。
親友の恋が実って嬉しい気持ちと、ユリウス王子の悲しみを考えて、胸の中がグチャグチャだった。
――羨ましい。私だったらいいのに。ユリウス王子の婚約者になるのが、私だったらよかったのに!
「ベアトリス。どうして泣いているの」
「言えません。考えていることがあまりに醜くて。言ったらユリウス様に嫌われてしまうから」
「俺がベアトリスのことを嫌うなんて、あり得ないと思うけどな。……だから話してみてよ。話したら楽になるかもよ?」
そう言われて、もうイイやと投げ槍な気持ちになってきた。
どうせ何をしたって、この想いは叶わないのだから。
「エディットが婚約者候補から外れて、ユリウス王子は……あなたはこれからどうなさるのですか」
「どうするって……好きな子を口説くことにするよ」
そんな優しい――エディットへの、優しいウソは、もう聞きたくなかった。
「今からですか? そのお相手の方は、今から王妃教育を、一から受けるとでも?」
「今から一からではないよ。王宮に通ってお妃教育を受けていたのは、エディット一人ではないからね」
一瞬、秘密裏に王妃教育を受けているご令嬢がいたのかと思いかけたけれど、王宮に通っているとなれば、噂にならないはずがない。
「そんな人いません」
「いるよ」
「どこにですか」
「ここに」
ここにと言いながら、ユリウス王子が私のことを指さす。
後ろに誰かいるのかと、振り向くけれど、そこには誰もいなかった。
「誰もいませんけれど」
「えー、ちょっと待って。……どういうことなんだこれ。ベアトリス、誰に何と言われて今まで王宮に通っていたの?」
「お父様に。確か『エディット嬢がユリウス王子の婚約者になるだろうと言われているけど、少し気弱なところもあるから、年齢の割にしっかりしているお前が、しっかりと補佐するんだよ』というようなことを、言われたと思います」
「……あー……うーん……そういうことか」
いつも聡明なユリウス様が、珍しく歯切れが悪い。
「まさか候補にすら入っていないと思われていたとは……」
その時私の頭に、突然ある一つの可能性が思い浮かんだ。
――待って。王宮に通って王妃教育を受けていたって……一応私も当てはまる? でもまさか。
しかし瞬時にその考えを打ち消す。突然わいた希望があまりに魅力的過ぎて、勘違いだったらと思うと怖くて。
「ベアトリス。君に婚約者候補として王宮に通って欲しいと希望したのは、俺だ。もしも候補が君だけだと、反対派に潰されてしまうかもしれないからと、エディットのアーノン家に頼んで、一緒に王宮に通ってもらうことにしたんだ。つまり、オマケはエディットの方なんだよ」
ユリウス様が、エディットに「感謝している」と言っていたのは、そういうことなのか。
でもまさか、本当に? 今目の前で起ころうとしていることが、現実だとは思えない。
「ねえ、ベアトリス。僕は生まれた時から王子だったから、あまり普通に話しかけてくれる子はいなかったんだ。ある日王宮に初めて会った女の子が、普通に接してくれて、あれは何、これは何って聞いてくれて、答えたらとっても嬉しそうに笑ってくれて、俺はすっかり舞い上がってしまったんだ。君は俺が王子だと知ってからも、普通に意見をして、話をしてくれる。最初から、俺が生涯共に歩みたいと思っていたのは君だけだ。正式に、俺と婚約していただけませんか」
夢を見ているのだろうか。
ずっと近くにいて、だからこそ叶わないと思い知らされてきた恋。
「私も。ずっとずっと、ユリウス様が好きでした」
*****
それからは、忙しくて目の回るような日々が始まった。
ユリウス王子と私の婚約は、社交界の半分だけを騒がせた。なぜ半分なのかというと、アーノン侯爵様や王妃様のご実家の派閥は、ずっと前から私がユリウス王子の婚約者になることを了承していたらしいから。
私よりも先に、社交界の半分が婚約を了承していたというのも不思議な話だけど。
「いつかあなたが王妃様になったら、誰かに自慢しようかしら。「王妃様は、私の取り巻きだったのよ」って」
「まあ、いいわね!」
今日は1週間ぶりにエディットと会えた。
以前は毎日のように顔を合わせていたので、1週間も会わないと、話すことがたまってしまって大変だ。
「エディット。実は私、あなたに謝らなければならないことがあるの。私あなたに嫉妬していた。ユリウス様があなたのことを好きなのに、あなたはシャルルのことが好きなんだと勘違いしていたから」
「……ベアトリスったら、本当に気が付いていなかったのね」
エディットはあの日以来、悪役令嬢を封印していた。
もう真似をしようとしても、なんのセリフも思い浮かばないのだそうだ。
だけどエリザベスは、エディットの中にいる。
あの強さと優しさは、元からエディットにあったものだから。
だから私は、エディットが演じる「悪役令嬢エリザベス」が大好きだった。
「それと今まで、本当にありがとう、エディット。私はあなたの「取り巻き」ができて、幸せだったわ」
「ふふ、なにそれ」
こうして私たちは、いつまでも尽きない話で盛り上がったのだった。
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