47 / 48
空白の5年間
⑪勧誘
しおりを挟む
王家の勲章の盗難騒ぎのあった次の日の朝。
あれだけの騒ぎがあったというのに、セドリックがいつものように、いつもの中庭に行くと、やはりエリスがなにごともなかったかのように、朝の鍛錬をしていた。
いや、何事もなくではない。
まるでなにかを振り払うかのように、いつもより激しく剣を振るっていた。
既に息は激しく乱れて、汗がしたたり落ちている。
セドリックが来たことに気が付くと、剣を下ろしてその場に座り込んだ。
「エリス、うちに来い」
座り込んでからしばらくしてようやく息が整ってきた時、セドリックはこれまで漠然と考えてきたことを、はっきりと言葉にして、口にした。
自分がこんなことを考えてきたことが意外だったが、言いだしたら、それは当然のことのように思えた。
エリスがこれから先もずっと、あの父親と兄の犠牲になって、能力を発揮できず、それなのに飼殺されて働かされ続けるなんて、あり得ない。
エリスが望むならハウケ家でない場所へいってくれてもいい。
だけどケーヴェス家につながれ続けるのは違う。
「へ? うちってハウケの屋敷? いいよ。いつからいつまで?」
「用意ができ次第すぐに。期限は無期限で。ケーヴェス家と縁を切って、うちに来い。俺がなんとかしてやるから」
セドリックがそう言うと、エリスは最初、言葉が聞こえなかったかのように、しばらく無反応だった。
しかし徐々に言葉の意味を飲み込んだようで、しばらくしてからやっと、囁くような小さな声でこたえた。
「……本気で言ってる? セディ君」
「本気だ。お前はケーヴェス家のアホどもに飼い殺しにされているには、惜しい人材だからな」
セドリックはその時、エリスが笑ったのかと思った。
でもそれは一瞬で、すぐに泣くのをこらえるような表情になっていた。
瞳がいつもより光っているように見えるのは、気のせいだろうか、それとも……。
「ありがとねー、嬉しい。まあ無理だけど」
「なぜ無理なんだ」
「あの父親が、許すはずない。兄貴はともかく、あのクソは俺がいないとケーヴェス家がたちいかないって、分かっていて飼い殺しているんだ。絶縁なんて絶対にさせてくれない。それにケーヴェス家の腐った鎖がついたままハウケ家に行ったら、お前に迷惑がかかるだろう。いや、お前はどうでもいいんだけど。ユリアちゃんとかレオ君に迷惑かけられないし……」
それはセドリックに向けて言っているというよりも、まるでエリスが自分自身に言い聞かせているようだった。
「お前は、俺のところに来たくないのか? 一生ケーヴェス家に繋がれて生きていきたいのか?」
「そんなわけないだろう!」
「じゃあダメな理由ばっかり探すな! 俺と一緒に来たいなら、そう言え。方法ならいくらでもある。なんとでもなるから」
つい先ほどまで動揺した様子だったエリスの表情はいつの間にか、すっかりいつも通りのヘラヘラとして内心が読めないものに戻っていた。
完璧に。
でもこの顔が笑っているのではなく、本当は泣いているのだということを、セドリックはもう知っていた。
まるで笑顔なのに涙が描かれた、道化の仮面のように。
「セドリックさー、初めて会った時、俺がなんでお前たちの馬車が通る道にいたのか、分かる?」
「……気晴らしの遠駆けじゃなかったのか?」
「ぶっぶー。実は俺、来ると知っててお前たちを探していたんだよね。」
「探していた? なんでだ?」
あの時は、エリスとセドリックはほぼ初対面だった。
ただ学園ですれ違ったことがある、顔は知っているという程度の間柄だった。
セドリックには、エリスに探されるような心当たりは一切ない。
「お前がエルトマン侯爵邸に来ると思って、待ち構えてたんだよ。自分は伯爵家の跡取りに決まっているくせして、ルガー子爵夫人を目の前でかっ攫っていって。そのくせあっさりと振ってくれちゃって。俺があの夜会で、どんな思いでルガー夫人を連れていくお前を見ていたことか。心の中を見せてやりたいよ。今にも餓死しそうな、何十年も食べてない犬の目の前から、美味しいごちそうが載った皿を目の前で持っていかれたようだった。嫉妬の炎で消しクズになりそうで、もう絶対、こいついつか殺してやろうって思ったよ」
「……」
夜会で、ルガー夫人を狙っている様子だったエリス。
ケーヴェス家を抜け出したいエリスにとって、ルガー夫人は子爵家を継げるかもしれない、千載一遇のチャンスのはずだった。
あの時、エリスはどんな顔をしていただろうかと、セドリックは思い出そうとした。
確かいつも通り遊び人らしく、軽い調子でおどけて肩をすくめていたような気がする。
「ユリアちゃんを俺に惚れさせて、ボロ雑巾のように捨てる計画で頭をいっぱいだった。……そしたらなんかもう、本当にキラッキラしていて、可愛くて、幸せいっぱいの家族がいてさー。お互いを思いやっていて、弱ったレオ君を必死になって介抱してて。……世の中に、こんな家族が存在するのかと思ったよ。レオ君からこの家族奪ったら、俺本当に、もう地獄いきじゃんって……」
エリスの仮面が、またほんの少しだけ揺らぐ。
目だけが、眩しい物を見るような、穏やかな目になっていた。
「な? 俺こんな危ないヤツだから。一皮むけば、クソ親父や兄貴とおんなじなの。こんな奴そばにいたら嫌だろう? キラキラの家族ごっこにほんの少しの間混ぜてもらって、気分を味合わせてもらっただけで十分だよ。ありがとな」
「違うだろう。あのクソ禿親父と、お前とは全然」
「いや一緒だって。聞いただろう? さっきの計画」
「聞いたよ。で? お前そんな卑怯な真似、今までしたことあるのか? どうせ考えているだけで、実行なんてしたことないんだろう」
「……」
「考えていただけでやらなかった。レオの幸せを奪えなかった。レオを助けて、馬に乗せてくれた。お前が何を考えてたかなんて知らないけど、やっていることは、ただのバカ正直な良いヤツなんだよ。つまりお前は、バカ正直な良いヤツだ」
「いやいやいや、何言っちゃってんの、セドリック。お前騙されやすいタイプ? 俺計画実行しようと思ってたよ。お前らに近づいて、家族ごっこしながら取り入ってやろうと思っていたし、朝鍛錬を頼んだのだって、事故の振りして、剣で切りつけてやろうとすら思ったからだし」
なぜエリスは、これほど必死になって自分を悪く見せようとするのかと、セドリックは不思議に思った。
自分をよく見せようとするなら分かるが、こいつはどうして……
「バーカ。初めて会った日、俺とレオを馬に乗せて走ってる時からもう、お前はバカ正直な良いヤツなことバレバレだったんだよ。レオをできるだけ揺らさないように、長い時間ずっと、気を配りながら慎重に走らせて続けて。俺はこんな良いヤツ、生れて初めて会ったと思ったよ……どうした?顔が赤いぞ」
「……いや、なんでも」
なぜかエリスの顔が真っ赤になっていることを指摘すると、彼は俯いて表情を隠してしまった。
声もいつも騒々しくて賑やかな彼らしくなく、小さい。
「もう良いから、四の五の言わずに来いよ。ユリアもレオも、お前の事が大好きで、気に入っていて、頼っている。俺だって……」
「あー!! もう良いから! 分かったそれ以上言うな!」
ついにエリスは、頭を抱えてその場にしゃがみこんでしまった。
「なんなんだよもう。この調子でユリアちゃん口説けば一発だろうによ。天然男怖すぎる」
そうしてなにやら、ぶつぶつと呟いている。
「今、分かったと言ったな? エリス」
「あー、分かった。もう分かったよ」
なんだか力が抜けたようにそう言うと、エリスは勢いをつけて立ち上がった。
まだ若干、顔が赤い。
「少し時間ちょーだい。考えておくから」
「……」
「そんな疑うような顔するなよ。ちゃんと真剣に考えてるから。……じゃあなセディ君。また明日の朝、同じ時間にね」
そう言うと、エリスは返事を待たずに歩き出した。
ひらひらと手を振りながら。
エリスの背中を見送っていたセドリックには見えなかった。
その表情が何かを決意したように、目がギラギラと輝いていたことを。
あれだけの騒ぎがあったというのに、セドリックがいつものように、いつもの中庭に行くと、やはりエリスがなにごともなかったかのように、朝の鍛錬をしていた。
いや、何事もなくではない。
まるでなにかを振り払うかのように、いつもより激しく剣を振るっていた。
既に息は激しく乱れて、汗がしたたり落ちている。
セドリックが来たことに気が付くと、剣を下ろしてその場に座り込んだ。
「エリス、うちに来い」
座り込んでからしばらくしてようやく息が整ってきた時、セドリックはこれまで漠然と考えてきたことを、はっきりと言葉にして、口にした。
自分がこんなことを考えてきたことが意外だったが、言いだしたら、それは当然のことのように思えた。
エリスがこれから先もずっと、あの父親と兄の犠牲になって、能力を発揮できず、それなのに飼殺されて働かされ続けるなんて、あり得ない。
エリスが望むならハウケ家でない場所へいってくれてもいい。
だけどケーヴェス家につながれ続けるのは違う。
「へ? うちってハウケの屋敷? いいよ。いつからいつまで?」
「用意ができ次第すぐに。期限は無期限で。ケーヴェス家と縁を切って、うちに来い。俺がなんとかしてやるから」
セドリックがそう言うと、エリスは最初、言葉が聞こえなかったかのように、しばらく無反応だった。
しかし徐々に言葉の意味を飲み込んだようで、しばらくしてからやっと、囁くような小さな声でこたえた。
「……本気で言ってる? セディ君」
「本気だ。お前はケーヴェス家のアホどもに飼い殺しにされているには、惜しい人材だからな」
セドリックはその時、エリスが笑ったのかと思った。
でもそれは一瞬で、すぐに泣くのをこらえるような表情になっていた。
瞳がいつもより光っているように見えるのは、気のせいだろうか、それとも……。
「ありがとねー、嬉しい。まあ無理だけど」
「なぜ無理なんだ」
「あの父親が、許すはずない。兄貴はともかく、あのクソは俺がいないとケーヴェス家がたちいかないって、分かっていて飼い殺しているんだ。絶縁なんて絶対にさせてくれない。それにケーヴェス家の腐った鎖がついたままハウケ家に行ったら、お前に迷惑がかかるだろう。いや、お前はどうでもいいんだけど。ユリアちゃんとかレオ君に迷惑かけられないし……」
それはセドリックに向けて言っているというよりも、まるでエリスが自分自身に言い聞かせているようだった。
「お前は、俺のところに来たくないのか? 一生ケーヴェス家に繋がれて生きていきたいのか?」
「そんなわけないだろう!」
「じゃあダメな理由ばっかり探すな! 俺と一緒に来たいなら、そう言え。方法ならいくらでもある。なんとでもなるから」
つい先ほどまで動揺した様子だったエリスの表情はいつの間にか、すっかりいつも通りのヘラヘラとして内心が読めないものに戻っていた。
完璧に。
でもこの顔が笑っているのではなく、本当は泣いているのだということを、セドリックはもう知っていた。
まるで笑顔なのに涙が描かれた、道化の仮面のように。
「セドリックさー、初めて会った時、俺がなんでお前たちの馬車が通る道にいたのか、分かる?」
「……気晴らしの遠駆けじゃなかったのか?」
「ぶっぶー。実は俺、来ると知っててお前たちを探していたんだよね。」
「探していた? なんでだ?」
あの時は、エリスとセドリックはほぼ初対面だった。
ただ学園ですれ違ったことがある、顔は知っているという程度の間柄だった。
セドリックには、エリスに探されるような心当たりは一切ない。
「お前がエルトマン侯爵邸に来ると思って、待ち構えてたんだよ。自分は伯爵家の跡取りに決まっているくせして、ルガー子爵夫人を目の前でかっ攫っていって。そのくせあっさりと振ってくれちゃって。俺があの夜会で、どんな思いでルガー夫人を連れていくお前を見ていたことか。心の中を見せてやりたいよ。今にも餓死しそうな、何十年も食べてない犬の目の前から、美味しいごちそうが載った皿を目の前で持っていかれたようだった。嫉妬の炎で消しクズになりそうで、もう絶対、こいついつか殺してやろうって思ったよ」
「……」
夜会で、ルガー夫人を狙っている様子だったエリス。
ケーヴェス家を抜け出したいエリスにとって、ルガー夫人は子爵家を継げるかもしれない、千載一遇のチャンスのはずだった。
あの時、エリスはどんな顔をしていただろうかと、セドリックは思い出そうとした。
確かいつも通り遊び人らしく、軽い調子でおどけて肩をすくめていたような気がする。
「ユリアちゃんを俺に惚れさせて、ボロ雑巾のように捨てる計画で頭をいっぱいだった。……そしたらなんかもう、本当にキラッキラしていて、可愛くて、幸せいっぱいの家族がいてさー。お互いを思いやっていて、弱ったレオ君を必死になって介抱してて。……世の中に、こんな家族が存在するのかと思ったよ。レオ君からこの家族奪ったら、俺本当に、もう地獄いきじゃんって……」
エリスの仮面が、またほんの少しだけ揺らぐ。
目だけが、眩しい物を見るような、穏やかな目になっていた。
「な? 俺こんな危ないヤツだから。一皮むけば、クソ親父や兄貴とおんなじなの。こんな奴そばにいたら嫌だろう? キラキラの家族ごっこにほんの少しの間混ぜてもらって、気分を味合わせてもらっただけで十分だよ。ありがとな」
「違うだろう。あのクソ禿親父と、お前とは全然」
「いや一緒だって。聞いただろう? さっきの計画」
「聞いたよ。で? お前そんな卑怯な真似、今までしたことあるのか? どうせ考えているだけで、実行なんてしたことないんだろう」
「……」
「考えていただけでやらなかった。レオの幸せを奪えなかった。レオを助けて、馬に乗せてくれた。お前が何を考えてたかなんて知らないけど、やっていることは、ただのバカ正直な良いヤツなんだよ。つまりお前は、バカ正直な良いヤツだ」
「いやいやいや、何言っちゃってんの、セドリック。お前騙されやすいタイプ? 俺計画実行しようと思ってたよ。お前らに近づいて、家族ごっこしながら取り入ってやろうと思っていたし、朝鍛錬を頼んだのだって、事故の振りして、剣で切りつけてやろうとすら思ったからだし」
なぜエリスは、これほど必死になって自分を悪く見せようとするのかと、セドリックは不思議に思った。
自分をよく見せようとするなら分かるが、こいつはどうして……
「バーカ。初めて会った日、俺とレオを馬に乗せて走ってる時からもう、お前はバカ正直な良いヤツなことバレバレだったんだよ。レオをできるだけ揺らさないように、長い時間ずっと、気を配りながら慎重に走らせて続けて。俺はこんな良いヤツ、生れて初めて会ったと思ったよ……どうした?顔が赤いぞ」
「……いや、なんでも」
なぜかエリスの顔が真っ赤になっていることを指摘すると、彼は俯いて表情を隠してしまった。
声もいつも騒々しくて賑やかな彼らしくなく、小さい。
「もう良いから、四の五の言わずに来いよ。ユリアもレオも、お前の事が大好きで、気に入っていて、頼っている。俺だって……」
「あー!! もう良いから! 分かったそれ以上言うな!」
ついにエリスは、頭を抱えてその場にしゃがみこんでしまった。
「なんなんだよもう。この調子でユリアちゃん口説けば一発だろうによ。天然男怖すぎる」
そうしてなにやら、ぶつぶつと呟いている。
「今、分かったと言ったな? エリス」
「あー、分かった。もう分かったよ」
なんだか力が抜けたようにそう言うと、エリスは勢いをつけて立ち上がった。
まだ若干、顔が赤い。
「少し時間ちょーだい。考えておくから」
「……」
「そんな疑うような顔するなよ。ちゃんと真剣に考えてるから。……じゃあなセディ君。また明日の朝、同じ時間にね」
そう言うと、エリスは返事を待たずに歩き出した。
ひらひらと手を振りながら。
エリスの背中を見送っていたセドリックには見えなかった。
その表情が何かを決意したように、目がギラギラと輝いていたことを。
3
お気に入りに追加
361
あなたにおすすめの小説
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。

白い結婚をめぐる二年の攻防
藍田ひびき
恋愛
「白い結婚で離縁されたなど、貴族夫人にとってはこの上ない恥だろう。だから俺のいう事を聞け」
「分かりました。二年間閨事がなければ離縁ということですね」
「え、いやその」
父が遺した伯爵位を継いだシルヴィア。叔父の勧めで結婚した夫エグモントは彼女を貶めるばかりか、爵位を寄越さなければ閨事を拒否すると言う。
だがそれはシルヴィアにとってむしろ願っても無いことだった。
妻を思い通りにしようとする夫と、それを拒否する妻の攻防戦が幕を開ける。
※ なろうにも投稿しています。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

愛する貴方の心から消えた私は…
矢野りと
恋愛
愛する夫が事故に巻き込まれ隣国で行方不明となったのは一年以上前のこと。
周りが諦めの言葉を口にしても、私は決して諦めなかった。
…彼は絶対に生きている。
そう信じて待ち続けていると、願いが天に通じたのか奇跡的に彼は戻って来た。
だが彼は妻である私のことを忘れてしまっていた。
「すまない、君を愛せない」
そう言った彼の目からは私に対する愛情はなくなっていて…。
*設定はゆるいです。
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。
あなたが選んだのは私ではありませんでした 裏切られた私、ひっそり姿を消します
矢野りと
恋愛
旧題:贖罪〜あなたが選んだのは私ではありませんでした〜
言葉にして結婚を約束していたわけではないけれど、そうなると思っていた。
お互いに気持ちは同じだと信じていたから。
それなのに恋人は別れの言葉を私に告げてくる。
『すまない、別れて欲しい。これからは俺がサーシャを守っていこうと思っているんだ…』
サーシャとは、彼の亡くなった同僚騎士の婚約者だった人。
愛している人から捨てられる形となった私は、誰にも告げずに彼らの前から姿を消すことを選んだ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる