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11.後悔している
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少し時間を遡って。
卒業パーティーまで後一週間を切った、ある放課後のこと。
お義兄さまが、私のもとへやって来た。
「エミリア、少しいいか」
「お義兄さま?」
人の流れを避けて、廊下の片隅で立ち話をする。お義兄さまは妙に深刻そうな陰を、眉間の間に漂わせていた。
ふと、この人は早いうちから眉間の皺が深くなりそうだなあ、と思った。しかもそれが似合いそうだ。若いうちなら、潔癖そうな線を顔に刻んだ青年として。歳を取ったら、冷たく酷薄そうな伯爵家当主として敬遠されそうだけれど、この皺が苦労性と人間らしさの影を添えて、少しは周りにも取っ付きやすくしてくれるかもしれない。
……久しぶりにお義兄さまに会って、何を考えているのだろうと、自分でも思うけれど。何だかとても、彼の顔が懐かしい気がしたのだ。
「あと少しで卒業式だが。着ていく服は用意しているか?」
「私はまだ一年生なので……普通、一年生は正装しないですよね?」
「そうでもない。伯爵位以上なら大抵正装だな。父上がお前のために夜会用のドレスを仕立てていたと思うが、着られそうなものはあるか?」
「ああ……あると思います。白地に青い風露草の刺繍が入っているのとか、どうでしょう」
「我が家の家紋か。いいんじゃないのか」
伯爵家の家紋は、風露草の輪をくぐり抜けているうさぎなのだ。なぜ、その組み合わせ。実は歴史家にも分からないらしい。
「装飾品は? こ……ゲインズ公爵家からは何か?」
お義兄さまが、「婚約者」と言おうとしたのが分かった。
私と視線を合わせようとしない。照れて目を逸らしているわけではなさそうだ。
「特に何も」
「……本当に何もないのか? 流石に、当日のエスコートぐらいは申し出てきただろうな?」
「いえ、何も。そもそも話す機会もありませんし」
「あの男……!」
ぎり、と歯軋りする音が聞こえた。
お義兄さまは目を吊り上げ、怒りに底光りする目で私を見た。ぐっと握り締めた拳を、ゆっくり一指ずつこじ開けるように開きながら、
「……何も余計な心配はするな。アクセサリーは我が家のものを用意する。当日のエスコートは俺が務めよう」
「……有難うございます、お義兄さま」
「ここまでの阿呆だとは思っていなかった」
私に無関心な婚約者を、お義兄さまが怒ってくれている。私もとことん婚約者に無関心なのを思うと、妙に申し訳ない気がした。
「ごめんなさい、お義兄さま」
「お前が謝る必要はどこにもない。……そもそも、俺はお前をそこまで気に掛けているわけじゃないからな」
相変わらずの発言だったが、照れ隠しというよりは、精一杯の強がりのように聞こえた。
心配されている。私は胸が軋むのを感じた。
お義兄さまは、伯爵家に代々伝わる装飾品を取り寄せてくれた。青い鮮光にとろりとした乳白色が煙るオパール。朱く輝くスピネル。黄金色のトパーズが唐草様に嵌め込まれ、花のように配置された宝石が煌めくネックレス。
髪紐もあった。ベルベットに小さなダイアモンドが星のように縫い込まれている。同じように小さな宝石が揺れる耳飾りや指輪。
「ネックレスは先祖代々の品だが、他はお前がやって来たとき、父がわざわざ作らせた品だな。お前が成人したら一式受け取らせると言っていたが、今から一部拝借しても構わないだろう」
「お義父さまが……」
相変わらずこの一家は、自分以外の者の親切心は容赦なく暴露する。たまにお互いに罪状(親切行為)をなすり付けたりもするので、本当は誰からのプレゼントか分からなくなっていることもある。恐ろしい。
今だって、この宝石類の中に、お義兄さまが用意したものが紛れ込んでいても気付かないだろう。そう思いながら、黒い布が敷かれたケースの中から、青みを帯びたダイアモンドの耳飾りを取り上げて眺めた。
「……その玩具は外さないのか?」
お義兄さまの声に、私は顔を上げた。
控え室の鏡が立てられていて、そこに映る自分の姿が見えた。白絹のドレスに、豪奢なネックレスを首に巻き、その下に長い鎖を重ね付けしている。その先に揺れているのは、かつてお義兄さまに買ってもらった円硝子だ。
「これはずっと外したことがないんです」
「……」
「これがないと、高級品に負けて、装飾品に着られてるみたいに見えちゃいますし」
「そんなことはない。お前は十分に……いや」
お義兄さまが、私の背後で眉を顰めて私を見ていた。
「……お義兄さま?」
「似合っている。違う、そうじゃない、俺はただ……」
眉間の皺が深くなる。彼は目を逸らして、なぜか手で顔を覆った。
「……何でもない、気にするな」
「はい」
「だから、その……」
お義兄さまの苦悶が感じられる。
褒めようとしてくれたのは伝わってくるので、私は口元を綻ばせた。何か助け舟を出すべきか。話を変えたほうがいいかな? と私が思ったとき、彼が言った。
「……俺は、ずっと、後悔していた」
「……お義兄さま?」
「お前があの男を、あの婚約を望むならと、ただ距離を置いて見守ったことだ。今では心底後悔している。あいつがあんなに不誠実な人間だとは知らなかった。お前も……苦しんでいただろう」
苦しんでいない。
というか、私は未だに婚約者の「不誠実」とやらがどんなものなのか知らなかったりする(私以外は皆知ってるっぽいのだけれど)。
そして今更知ろうという気もないのだが、それを今ここで正直に言っていいのだろうか。
「お義兄さま……私は別に」
「お前は甘すぎる。……心が優しすぎるんだ」
(そうだったっけ?)
むしろ、大切なもの以外には心からの興味を持てない人間なのだという気がひしひしとしている。お義兄さまが気付いていないだけだと思う。
私がひたすら心の中で突っ込みを入れている間も、お義兄さまの言葉は続いた。
「もっと早く、お前がこんなに傷付くより早く、間に割って入れば良かった。躊躇うべきではなかった。お前にとって俺は単なる義理の兄だろうが、俺にとっては……俺にとっては、出会った時から、誰よりも大事な者だった」
おお。
おおお。
「おおお義兄さま」
思わず声がぶれて震えた。
「い、いや! 違う、そうじゃない」
そういうことらしい。
「そうじゃなくてだな……いや、そうなんだが」
お義兄さまの照れ隠しが、お義兄さまの愛に負けた。
低い、苦悶の篭った声で言う。
「そうだ。俺はお前をずっと愛してきた。あんな婚約者に渡すべきではなかった」
「お義兄さま」
身体中がほわほわしたものに包まれて浮上したような感覚に捕われた。胸が熱い。やっぱり、お義兄さまは私が好きだったのだ。嬉しい……
その時、がんと頭を殴られたような気がした。私が婚約して、もう何年も経っている。初めのうちなら解消できたかもしれないけれど、今は重みを増していたとしたら。解消しない、と言われたらどうしよう。
伯爵家に迷惑がかかるようなことは絶対に出来ない。何があってもだ。でも、婚約が無くならない限り、私は絶対に、お義兄さまに好きだとは言えない。
卒業パーティーまで後一週間を切った、ある放課後のこと。
お義兄さまが、私のもとへやって来た。
「エミリア、少しいいか」
「お義兄さま?」
人の流れを避けて、廊下の片隅で立ち話をする。お義兄さまは妙に深刻そうな陰を、眉間の間に漂わせていた。
ふと、この人は早いうちから眉間の皺が深くなりそうだなあ、と思った。しかもそれが似合いそうだ。若いうちなら、潔癖そうな線を顔に刻んだ青年として。歳を取ったら、冷たく酷薄そうな伯爵家当主として敬遠されそうだけれど、この皺が苦労性と人間らしさの影を添えて、少しは周りにも取っ付きやすくしてくれるかもしれない。
……久しぶりにお義兄さまに会って、何を考えているのだろうと、自分でも思うけれど。何だかとても、彼の顔が懐かしい気がしたのだ。
「あと少しで卒業式だが。着ていく服は用意しているか?」
「私はまだ一年生なので……普通、一年生は正装しないですよね?」
「そうでもない。伯爵位以上なら大抵正装だな。父上がお前のために夜会用のドレスを仕立てていたと思うが、着られそうなものはあるか?」
「ああ……あると思います。白地に青い風露草の刺繍が入っているのとか、どうでしょう」
「我が家の家紋か。いいんじゃないのか」
伯爵家の家紋は、風露草の輪をくぐり抜けているうさぎなのだ。なぜ、その組み合わせ。実は歴史家にも分からないらしい。
「装飾品は? こ……ゲインズ公爵家からは何か?」
お義兄さまが、「婚約者」と言おうとしたのが分かった。
私と視線を合わせようとしない。照れて目を逸らしているわけではなさそうだ。
「特に何も」
「……本当に何もないのか? 流石に、当日のエスコートぐらいは申し出てきただろうな?」
「いえ、何も。そもそも話す機会もありませんし」
「あの男……!」
ぎり、と歯軋りする音が聞こえた。
お義兄さまは目を吊り上げ、怒りに底光りする目で私を見た。ぐっと握り締めた拳を、ゆっくり一指ずつこじ開けるように開きながら、
「……何も余計な心配はするな。アクセサリーは我が家のものを用意する。当日のエスコートは俺が務めよう」
「……有難うございます、お義兄さま」
「ここまでの阿呆だとは思っていなかった」
私に無関心な婚約者を、お義兄さまが怒ってくれている。私もとことん婚約者に無関心なのを思うと、妙に申し訳ない気がした。
「ごめんなさい、お義兄さま」
「お前が謝る必要はどこにもない。……そもそも、俺はお前をそこまで気に掛けているわけじゃないからな」
相変わらずの発言だったが、照れ隠しというよりは、精一杯の強がりのように聞こえた。
心配されている。私は胸が軋むのを感じた。
お義兄さまは、伯爵家に代々伝わる装飾品を取り寄せてくれた。青い鮮光にとろりとした乳白色が煙るオパール。朱く輝くスピネル。黄金色のトパーズが唐草様に嵌め込まれ、花のように配置された宝石が煌めくネックレス。
髪紐もあった。ベルベットに小さなダイアモンドが星のように縫い込まれている。同じように小さな宝石が揺れる耳飾りや指輪。
「ネックレスは先祖代々の品だが、他はお前がやって来たとき、父がわざわざ作らせた品だな。お前が成人したら一式受け取らせると言っていたが、今から一部拝借しても構わないだろう」
「お義父さまが……」
相変わらずこの一家は、自分以外の者の親切心は容赦なく暴露する。たまにお互いに罪状(親切行為)をなすり付けたりもするので、本当は誰からのプレゼントか分からなくなっていることもある。恐ろしい。
今だって、この宝石類の中に、お義兄さまが用意したものが紛れ込んでいても気付かないだろう。そう思いながら、黒い布が敷かれたケースの中から、青みを帯びたダイアモンドの耳飾りを取り上げて眺めた。
「……その玩具は外さないのか?」
お義兄さまの声に、私は顔を上げた。
控え室の鏡が立てられていて、そこに映る自分の姿が見えた。白絹のドレスに、豪奢なネックレスを首に巻き、その下に長い鎖を重ね付けしている。その先に揺れているのは、かつてお義兄さまに買ってもらった円硝子だ。
「これはずっと外したことがないんです」
「……」
「これがないと、高級品に負けて、装飾品に着られてるみたいに見えちゃいますし」
「そんなことはない。お前は十分に……いや」
お義兄さまが、私の背後で眉を顰めて私を見ていた。
「……お義兄さま?」
「似合っている。違う、そうじゃない、俺はただ……」
眉間の皺が深くなる。彼は目を逸らして、なぜか手で顔を覆った。
「……何でもない、気にするな」
「はい」
「だから、その……」
お義兄さまの苦悶が感じられる。
褒めようとしてくれたのは伝わってくるので、私は口元を綻ばせた。何か助け舟を出すべきか。話を変えたほうがいいかな? と私が思ったとき、彼が言った。
「……俺は、ずっと、後悔していた」
「……お義兄さま?」
「お前があの男を、あの婚約を望むならと、ただ距離を置いて見守ったことだ。今では心底後悔している。あいつがあんなに不誠実な人間だとは知らなかった。お前も……苦しんでいただろう」
苦しんでいない。
というか、私は未だに婚約者の「不誠実」とやらがどんなものなのか知らなかったりする(私以外は皆知ってるっぽいのだけれど)。
そして今更知ろうという気もないのだが、それを今ここで正直に言っていいのだろうか。
「お義兄さま……私は別に」
「お前は甘すぎる。……心が優しすぎるんだ」
(そうだったっけ?)
むしろ、大切なもの以外には心からの興味を持てない人間なのだという気がひしひしとしている。お義兄さまが気付いていないだけだと思う。
私がひたすら心の中で突っ込みを入れている間も、お義兄さまの言葉は続いた。
「もっと早く、お前がこんなに傷付くより早く、間に割って入れば良かった。躊躇うべきではなかった。お前にとって俺は単なる義理の兄だろうが、俺にとっては……俺にとっては、出会った時から、誰よりも大事な者だった」
おお。
おおお。
「おおお義兄さま」
思わず声がぶれて震えた。
「い、いや! 違う、そうじゃない」
そういうことらしい。
「そうじゃなくてだな……いや、そうなんだが」
お義兄さまの照れ隠しが、お義兄さまの愛に負けた。
低い、苦悶の篭った声で言う。
「そうだ。俺はお前をずっと愛してきた。あんな婚約者に渡すべきではなかった」
「お義兄さま」
身体中がほわほわしたものに包まれて浮上したような感覚に捕われた。胸が熱い。やっぱり、お義兄さまは私が好きだったのだ。嬉しい……
その時、がんと頭を殴られたような気がした。私が婚約して、もう何年も経っている。初めのうちなら解消できたかもしれないけれど、今は重みを増していたとしたら。解消しない、と言われたらどうしよう。
伯爵家に迷惑がかかるようなことは絶対に出来ない。何があってもだ。でも、婚約が無くならない限り、私は絶対に、お義兄さまに好きだとは言えない。
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