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13.竜の巣
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白、薄紅、臙脂、黒。
金糸、銀糸、白銀、薄摺り文様。
さまざまな薄絹の布が、床や机の上、露台の手摺にまで広げられている。ハリエルの居室は、南国の鮮やかな鳥が一斉に飛び交ったような有様だった。
足の踏み場もない。
間隙を埋めているのは、女官たちだ。やはり、華やかで賑やかな鳥のようにさえずっている。
「数枚の布を重ねるとして、やはり途中に柄のあるものがあった方が」
「襟ぐりはこのぐらいでどうでしょう? やはり鎖骨は大事なポイントですし」
「黒で引き締めるにしても、これはやり過ぎでは? 薄い水色でどうかしら」
「レースは? 取り寄せたものはどこ?」
(うーん、賑やかだな)
自分の衣装のこととなれば、ハリエルにとっても他人事ではない。途中まで、よく話を聞き、よく考えようとしていたのだが、残念ながら、だんだん話について行けなくなってきた。今では完全に取り残されている。
悩ましい。
露台の外、よく晴れた青空を見上げながら、ハリエルはこみ上げて来る欠伸をこっそり噛み殺した。
風が入ってきた。透けた布が大きくはためく。
「……賑やかだな」
影が室内に落ちる。ハリエルが見上げると、露台の手摺を乗り越えて入ってきたシグヴァルが、半ば感心したように周りを見回していた。
「……っ、ハリエル様、片付けますか?」
くぐもった声で、侍女のリアーシュが囁いてくる。ハリエルが否定するより早く、
「いや、このまま続けて構わん。それより、ハリエルを借りてもいいか?」
「はっ」
どうやらハリエルは貸し出されたらしい。ここにいても欠伸が出るだけなので、ハリエルに否やはない。立ち上がり、差し出されたシグヴァルの手を取った。
「父上、どちらへ?」
「竜の巣だ」
「竜の巣?」
「作りかけなんだが。お前に見せて、感想を聞きたくてな」
青空を背景に、シグヴァルがふわりと微笑む。その金の目には、自分の宝物を見せたくてたまらない、子供のような熱が立ち昇っていた。
「……竜の巣、とは、雲の中にあるものなのですね?」
数十分後、ハリエルは断崖絶壁のような地面の端から、慎重に地上を見下ろしていた。
幼少期から竜に運ばれて飛んでいたせいか、ハリエルに高度恐怖症の気はない。遥か眼下に大海原、遠くに霞む陸地には豆粒のような木々、糸のような川筋、といった光景を見ても、足が震えることはない。落ちたら死ぬな、と冷静に考えてはいるが。
「巣」の周りには、白く綿のような雲が取り巻いている。上空の風は強く、渦になって、雲が回転していく。
「大抵はそうだな。竜は基本的に引き篭もりだからな、自分の巣の在り処を知られるのは好まん」
「作りかけ、と言ってましたが……父上が作ったんですか?」
「ああ」
それなりに広さがある浮遊島だ。こんな高度にあって、なぜ木が生え、地面に花が咲いているのか。水はどこから供給しているのか?
中央には白亜の建造物が聳え立っている。雲間を抜けた陽光を反射して、尖塔の窓が煌めく。真新しいが、重厚さもある。立派な城だ。
「外側は出来ているが、中は庭に手をつけたところでな。屋内は、お前の意見を聞いて整えようと思うのだが」
ハリエルの手を取って、シグヴァルは城の中に導いていった。
戸口をくぐると、すぐに回廊に囲まれた中庭が見えた。ここにも緑が生い茂っている。その先に広々とした池堀が水を湛え、硝子張りの天井から降り注ぐ光を受けていた。
「わ……蓮、ですか?」
池の表面を埋めるように、青い花を咲かせる葉が浮かんでいる。特に香りが良いとされる青い蓮だ。
「数百年前、人間の屋敷でこのような庭園を見てな。真似をしてみた。この先に水路を作って、蛍を放ってもいいな」
「父上……さすが、父上ですね」
「ふふふ、そうであろう」
小舟まで用意されていた。青い花を眺めながら、対岸まで辿り着く。
「この先は、まだろくに何も揃ってはおらん」
シグヴァルが言うように、城の中は殆どがらんどうだった。柱や階段は作られているが、部屋の間仕切りも出来ていない。
だが、一つだけ、ほぼ完成しているとおぼしき小部屋があった。
「父上、ここは?」
青い壁紙が貼られた部屋の中央に、クッションを重ねたような奇妙な台が置かれている。人が座るものではなさそうだが、
「卵を置く部屋だな。必要なものは先に作っておいた」
「……くっ」
覚悟はしていたのだが、ハリエルはやはり動揺してしまった。
卵。薄々分かってはいたのだが、竜はやはり卵生らしい。
そして、それを誰が産むかというと、間違いなくハリエル自身のはずで──
「……父上。父上が裁定の場で説明をはしょったせいで、私は分からないことだらけなのですが」
「すまん。ちゃんと説明する」
シグヴァルは神妙な顔をしている。
きちんとした説明、のために、二人は池のほとりに戻って腰を下ろした。堀の縁は階段状になっていて、浅く緩やかな流れに、蓮の葉が押し流されてきている。どこから持ってきたのか、シグヴァルがクッションを渡してくれたので、ハリエルはその上に座って池の水を眺めた。
(……この水、気持ち良さそうだな)
シグヴァルがいろいろな説明をしてくれている、その声を聞きながら、ハリエルは靴を脱ぎ、池の水に足を晒してみた。ひんやりとしていて、足の周りに陽光の欠片がきらきらと散る。
「それで、卵が産まれるまでには300年ほどかかるわけだが」
「300年? 長いですね」
シグヴァルが言うには、ハリエルの寿命の問題は解決されているらしい。何でも、この世界にやってきた初代の竜たちが、一番最初に取り組んだのはその問題であったとか。生殖可能な生き物といっても、寿命が短すぎれば卵が孵化するまでに至らない。確かにそれは困る問題だっただろう。
「今では、認定されたときの光を浴びるだけで大抵の問題は解決できる」
「随分あっさりと……」
竜とほぼ変わらない寿命、卵の出産に耐えられる身体。いつの間にか、ハリエルは相当人間離れしたものになってしまっていたらしい。
「まあ、それでも肉体の脆弱さはなかなか乗り越えられんからな。お前が死なぬように、余が全力で守る」
「はい」
「他に何か聞きたいことはあるか? 今は思い付かんようなら、この城の内部の話をしていいか? そもそも、寝室をどの階に作るか悩んでいてな……」
シグヴァルによれば、彼が竜帝の位から退いた後、ようやくこの竜の巣で暮らすことになるはずなのだが。今から楽しみすぎて、勢いごんで計画を立て、設計し、いろんな想像を巡らせて楽しんでいるらしい。
ハリエルもその熱が感染したのか、楽しんで彼の話を聞いていたのだが。
硝子の天井ごしに柔らかい光を受け、足元でちゃぷ、ちゃぷ、と揺れる水の流れに身を任せていると、
「ふわあ……」
欠伸が出た。
「なんだ、眠いのか?」
「朝早くから、衣装決めをしようと女官たちに起こされて……」
更に言えば、その前夜にあまり寝ていないのはシグヴァルの仕業である。軽くシグヴァルを睨むと、彼は笑った。
「そうか。では、少し昼寝するといい」
肩を抱いて引き寄せられ、気が付くと、腰の下にクッションを敷いたまま、なんと、シグヴァルの膝を枕にして横たわっていた。
「ち、父上?」
「なんだ、硬いか?」
「それは、硬いですが……」
女性の膝とは明らかに違う。鱗まで生えていて、間違いなく硬い。眠る妨げになるほどではないのだが。
「正直なやつだな」
シグヴァルが笑って、彼女の頭をそっと撫でた。その瞬間、何かを思い出しそうな気がした。
(……もうずっと前。あれは……父上と初めて会った時だ。やっぱり父上の膝の上で、私は眠って……)
まだ幼児だった彼女。父の姿は、その時も今も全く変わりがない。15年の歳月が経って、彼女が大人になっただけだ。
「……懐かしいです」
「ほんの十数年前のことだぞ、余は懐かしいとは思わんな。それに、たった十数年だ。まだ、共に生きるにはあまりにも足りぬ」
いつもながらの、彼らしい言い草だが、声は低く、愛情を滲ませて穏やかだった。
「これからは長く、お前と共に在れる。……余は幸福だ」
静かに水がたゆたう音がする。
そうですね、私も幸福です、と口の中で呟きながら、ハリエルは目を閉じた。
金糸、銀糸、白銀、薄摺り文様。
さまざまな薄絹の布が、床や机の上、露台の手摺にまで広げられている。ハリエルの居室は、南国の鮮やかな鳥が一斉に飛び交ったような有様だった。
足の踏み場もない。
間隙を埋めているのは、女官たちだ。やはり、華やかで賑やかな鳥のようにさえずっている。
「数枚の布を重ねるとして、やはり途中に柄のあるものがあった方が」
「襟ぐりはこのぐらいでどうでしょう? やはり鎖骨は大事なポイントですし」
「黒で引き締めるにしても、これはやり過ぎでは? 薄い水色でどうかしら」
「レースは? 取り寄せたものはどこ?」
(うーん、賑やかだな)
自分の衣装のこととなれば、ハリエルにとっても他人事ではない。途中まで、よく話を聞き、よく考えようとしていたのだが、残念ながら、だんだん話について行けなくなってきた。今では完全に取り残されている。
悩ましい。
露台の外、よく晴れた青空を見上げながら、ハリエルはこみ上げて来る欠伸をこっそり噛み殺した。
風が入ってきた。透けた布が大きくはためく。
「……賑やかだな」
影が室内に落ちる。ハリエルが見上げると、露台の手摺を乗り越えて入ってきたシグヴァルが、半ば感心したように周りを見回していた。
「……っ、ハリエル様、片付けますか?」
くぐもった声で、侍女のリアーシュが囁いてくる。ハリエルが否定するより早く、
「いや、このまま続けて構わん。それより、ハリエルを借りてもいいか?」
「はっ」
どうやらハリエルは貸し出されたらしい。ここにいても欠伸が出るだけなので、ハリエルに否やはない。立ち上がり、差し出されたシグヴァルの手を取った。
「父上、どちらへ?」
「竜の巣だ」
「竜の巣?」
「作りかけなんだが。お前に見せて、感想を聞きたくてな」
青空を背景に、シグヴァルがふわりと微笑む。その金の目には、自分の宝物を見せたくてたまらない、子供のような熱が立ち昇っていた。
「……竜の巣、とは、雲の中にあるものなのですね?」
数十分後、ハリエルは断崖絶壁のような地面の端から、慎重に地上を見下ろしていた。
幼少期から竜に運ばれて飛んでいたせいか、ハリエルに高度恐怖症の気はない。遥か眼下に大海原、遠くに霞む陸地には豆粒のような木々、糸のような川筋、といった光景を見ても、足が震えることはない。落ちたら死ぬな、と冷静に考えてはいるが。
「巣」の周りには、白く綿のような雲が取り巻いている。上空の風は強く、渦になって、雲が回転していく。
「大抵はそうだな。竜は基本的に引き篭もりだからな、自分の巣の在り処を知られるのは好まん」
「作りかけ、と言ってましたが……父上が作ったんですか?」
「ああ」
それなりに広さがある浮遊島だ。こんな高度にあって、なぜ木が生え、地面に花が咲いているのか。水はどこから供給しているのか?
中央には白亜の建造物が聳え立っている。雲間を抜けた陽光を反射して、尖塔の窓が煌めく。真新しいが、重厚さもある。立派な城だ。
「外側は出来ているが、中は庭に手をつけたところでな。屋内は、お前の意見を聞いて整えようと思うのだが」
ハリエルの手を取って、シグヴァルは城の中に導いていった。
戸口をくぐると、すぐに回廊に囲まれた中庭が見えた。ここにも緑が生い茂っている。その先に広々とした池堀が水を湛え、硝子張りの天井から降り注ぐ光を受けていた。
「わ……蓮、ですか?」
池の表面を埋めるように、青い花を咲かせる葉が浮かんでいる。特に香りが良いとされる青い蓮だ。
「数百年前、人間の屋敷でこのような庭園を見てな。真似をしてみた。この先に水路を作って、蛍を放ってもいいな」
「父上……さすが、父上ですね」
「ふふふ、そうであろう」
小舟まで用意されていた。青い花を眺めながら、対岸まで辿り着く。
「この先は、まだろくに何も揃ってはおらん」
シグヴァルが言うように、城の中は殆どがらんどうだった。柱や階段は作られているが、部屋の間仕切りも出来ていない。
だが、一つだけ、ほぼ完成しているとおぼしき小部屋があった。
「父上、ここは?」
青い壁紙が貼られた部屋の中央に、クッションを重ねたような奇妙な台が置かれている。人が座るものではなさそうだが、
「卵を置く部屋だな。必要なものは先に作っておいた」
「……くっ」
覚悟はしていたのだが、ハリエルはやはり動揺してしまった。
卵。薄々分かってはいたのだが、竜はやはり卵生らしい。
そして、それを誰が産むかというと、間違いなくハリエル自身のはずで──
「……父上。父上が裁定の場で説明をはしょったせいで、私は分からないことだらけなのですが」
「すまん。ちゃんと説明する」
シグヴァルは神妙な顔をしている。
きちんとした説明、のために、二人は池のほとりに戻って腰を下ろした。堀の縁は階段状になっていて、浅く緩やかな流れに、蓮の葉が押し流されてきている。どこから持ってきたのか、シグヴァルがクッションを渡してくれたので、ハリエルはその上に座って池の水を眺めた。
(……この水、気持ち良さそうだな)
シグヴァルがいろいろな説明をしてくれている、その声を聞きながら、ハリエルは靴を脱ぎ、池の水に足を晒してみた。ひんやりとしていて、足の周りに陽光の欠片がきらきらと散る。
「それで、卵が産まれるまでには300年ほどかかるわけだが」
「300年? 長いですね」
シグヴァルが言うには、ハリエルの寿命の問題は解決されているらしい。何でも、この世界にやってきた初代の竜たちが、一番最初に取り組んだのはその問題であったとか。生殖可能な生き物といっても、寿命が短すぎれば卵が孵化するまでに至らない。確かにそれは困る問題だっただろう。
「今では、認定されたときの光を浴びるだけで大抵の問題は解決できる」
「随分あっさりと……」
竜とほぼ変わらない寿命、卵の出産に耐えられる身体。いつの間にか、ハリエルは相当人間離れしたものになってしまっていたらしい。
「まあ、それでも肉体の脆弱さはなかなか乗り越えられんからな。お前が死なぬように、余が全力で守る」
「はい」
「他に何か聞きたいことはあるか? 今は思い付かんようなら、この城の内部の話をしていいか? そもそも、寝室をどの階に作るか悩んでいてな……」
シグヴァルによれば、彼が竜帝の位から退いた後、ようやくこの竜の巣で暮らすことになるはずなのだが。今から楽しみすぎて、勢いごんで計画を立て、設計し、いろんな想像を巡らせて楽しんでいるらしい。
ハリエルもその熱が感染したのか、楽しんで彼の話を聞いていたのだが。
硝子の天井ごしに柔らかい光を受け、足元でちゃぷ、ちゃぷ、と揺れる水の流れに身を任せていると、
「ふわあ……」
欠伸が出た。
「なんだ、眠いのか?」
「朝早くから、衣装決めをしようと女官たちに起こされて……」
更に言えば、その前夜にあまり寝ていないのはシグヴァルの仕業である。軽くシグヴァルを睨むと、彼は笑った。
「そうか。では、少し昼寝するといい」
肩を抱いて引き寄せられ、気が付くと、腰の下にクッションを敷いたまま、なんと、シグヴァルの膝を枕にして横たわっていた。
「ち、父上?」
「なんだ、硬いか?」
「それは、硬いですが……」
女性の膝とは明らかに違う。鱗まで生えていて、間違いなく硬い。眠る妨げになるほどではないのだが。
「正直なやつだな」
シグヴァルが笑って、彼女の頭をそっと撫でた。その瞬間、何かを思い出しそうな気がした。
(……もうずっと前。あれは……父上と初めて会った時だ。やっぱり父上の膝の上で、私は眠って……)
まだ幼児だった彼女。父の姿は、その時も今も全く変わりがない。15年の歳月が経って、彼女が大人になっただけだ。
「……懐かしいです」
「ほんの十数年前のことだぞ、余は懐かしいとは思わんな。それに、たった十数年だ。まだ、共に生きるにはあまりにも足りぬ」
いつもながらの、彼らしい言い草だが、声は低く、愛情を滲ませて穏やかだった。
「これからは長く、お前と共に在れる。……余は幸福だ」
静かに水がたゆたう音がする。
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