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8.異形化(半分)
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「やっぱり、妹ちゃんが来てくれて良かったわぁ。魔王様が殺る気になってくれて」
「……やる気? 殺る気ですか?」
セージャスとそんな会話を交わしたのが二日前。
私はお兄様の「殺る気」を見せつけられていた。
場所は魔王城地下。
広大な洞窟内に、やや人工的な明かりで照らし出された大きな方形闘技場。むんむんと熱が立ち込めて、まるで一世一代の興行みたいな雰囲気だけれど、地面も天井も削り出された岩盤そのまま、完全に剥き出しで、特に座席が用意されているわけでもない。それなのに、数日前から酒盛りしながら開始を待つ悪魔たちが続出していたとか。
(皆、そんなに戦いに飢えてたのかな……)
「殺っちまえ~、魔王様!!」
「そこだ、喉元を締め上げてやれ」
「殺レ、殺レ! 殺セ、殺セ!」
「もっと血ぃ見せやがれ!!」
「魔王! 魔王!」
飢えていたらしい。私の前で、見渡す限りの下級悪魔たちが飛び跳ねながら叫んでいる。長い爪を振り回し、尻尾をのたくらせ、赤い喉奥を見せながら絶叫している。大はしゃぎだ。
(うわあ……)
空気が熱い。耳が痛い。
私の隣に居るクンケル君も、頭痛を堪える表情でずっと耳を伏せている。
しかも、
「おおぅっ、こ、これはーーっ!? 魔王様の踵落としが脳天に直撃!! 顔面から吹っ飛んだ?! 選定戦五戦目にして、消費魔力ゼロ!! 肉弾戦のみ!! 我らが魔王様はどこに向かおうというのか~?!!!」
わんわんと響き渡る実況の声。ほとんど絶叫だ。
ワアァーッ!!!
地面を踏み締める地鳴りと、湧き上がる歓声の間で、足元がグラグラと揺れる。私とクンケル君も揺れる。
「ひうぅ……。この煩さ、僕には耐えられません……」
犬らしく、聴覚に優れたクンケル君には地獄だろう(コボルトだけれど)。せめてもと、耳を両手で覆ったクンケル君を背後からすっぽり抱き込んで、ふわふわした手の上から更に私の両手で覆ってあげた。
「あらあら、くっついちゃって。姉弟みたいで可愛いわねぇ」
この状況でもどこ吹く風。けろりとした顔のセージャスが、私たちを見下ろして笑う。
「セージャスさん、お兄様はまた勝ったんですよね? どんな感じですか?」
「あら、試合場が全然見えてないのね? この人混みですものねぇ……」
お兄様が「選定戦を執り行う」と告げた時には、こんな騒ぎになるとは思っていなかったのだ。いざ当日になってみたら、すでに出遅れていたみたいで。私は後方へ追いやられ、目の前には体の大きな魔物たちが群れ、ひしめき合い、分厚い壁になっている。数センチ先すら見通せない。
これではお兄様の勇姿を見るどころではない。
「うーん、とりあえず、足技しか使ってないように見えるわねえ? あ、でも一度殴ってたわ。顔に似合わない暴力的な殴りで良かったわよぉ」
「……」
暴力的じゃない殴りとかあるのだろうか。……まあ、それは置いといて、
「お兄様は魔力を温存してるんでしょうか。この先、まだ連戦するわけですし」
「いや、そういうのじゃないんじゃないかしら? ストレス溜まってたみたいだからねぇ、相手をボコって解消、みたいな」
「……お兄様ってそんなイメージなんですか?!」
思わず私も大声を出してしまった。だって、半端な声では周囲に掻き消されて聞こえないことだし。
「まあ、魔王ですものねぇ。そりゃ、破壊と闘争と暴力が好きに決まってるじゃない。それはともかく、困ったわねえ」
「何がですか?」
「このまま妹ちゃんが試合を見られないとなると、魔王様が拗ねちゃうわ」
「……拗ねます?」
(拗ねるかな?)
お兄様の好感度については、謎だらけだけどパターンのようなものは分かってきている。つまり、基本的に何をしても上がる(……それはパターンと言っていいの?)
でも、細かい思考とか感情とかは、やっぱりちゃんと話を聞かないと分からないのだ。
表面だけ見れば、お兄様はいつも冷たくて無表情だし。
「セージャスさんはお兄様の考えてることが分かるんですね?」
「そりゃ、あの子は分かりやすいし。私は恋愛事にかけては百戦錬磨だしねぇ」
「へぇ~」
人生で一番冷たい「へぇ~」が出た。
私はセージャスに優しくする気は全く無い。一度襲ってきた相手を信頼するほどお人好しでもないし。
けれどセージャスは全く気にしていない様子で、
「もう、最初の対面の瞬間から感じ取れたわよぉ。妹ちゃんを見た瞬間からピンクのオーラが出てたものねぇ」
「ピンクのオーラ? 私から?」
「いや、魔王様からよぉ」
「……そうなんですか」
「そうなのよぉ。あ、お迎えが来たわよ。遅かったわねぇ?」
彼の視線が逸れるのに釣られて、私もそちらを見た。びっちりと埋まっていた人波が少し割れて、2体の骸骨が進み出てきた。
(ス、スケルトン?)
きっちりと執事服を着込み、まっすぐ背筋を伸ばした「骨」が私の前に並ぶ。見惚れてしまうような綺麗な礼をされた。
「魔王の妹御様。お迎えに上がりました」
象牙色の顎骨が動いて、やや年かさの男性の声が流れ出てきた。
「我々は魔王様の側仕えを務めております。骸骨族のイリシドと」「カセインでございます」「双子でお仕えしております」
どこで言葉の接ぎ穂があったのか分からないぐらい、切り替えが自然だった。そもそも、どちらの声なのかも分からない。全く同じ声に聞こえる。
「魔王様の側仕えで、双子の美形でしょ? めちゃくちゃモテるのよぉ」
私の耳元で、セージャスが囁く。
「双子の美形……」
「私はカセインの方が美形だと思うんだけどねぇ。イリシドの方がいいって女性も沢山いるわね。妹ちゃんはどう思う?」
「どう思うって……」
どちらも同じ骨にしか見えませんが。
魔界の美的感覚は、私が思う以上に複雑らしい。今後やっていけるだろうか……いや、私はお兄様さえいればいいので……
「どうぞ、こちらにお出で下さい」
考え込んでいた私の横に立って、周囲の魔物たちから護るようにカセイン(イリシドかもしれない)が促す。
その間、もう一人のイリシド、もしくはカセインは前に立って、私のために道を開けてくれていた。
「お気をつけ下さい。我々の命を懸けてお守りはいたしますが、妹御様にほんの少しでも傷をつけてはなりませんゆえ」
低く謹厳そうだけれど、男性らしい色香と温かみを帯びた声が落ちてきた。
どこまでも丁重に、控えめに、それでいて真摯に向き合ってくれている雰囲気が伝わってくる。くっ、これがモテる美形……!
……いくら顔を見ても、私には美醜の違いすら感じられないのだけれど。それでもほんの一筋ばかりの理解を得たところで、私は試合場の前まで導かれて来ていた。
「なんだ、人間か?」「人間?」「人間がいるって?」
通りすがりに、魔物たちの間からぶつぶつと怪訝そうな声が立ち上る。いきなり襲いかかってくるような気配は感じられないけれど、(そりゃあ、目立つよね)と私は苦笑してしまった。
凶悪な邪気と瘴気が凝ったような魔物たちの群の中に、人形のような銀髪の美少女。他人事として見れば、悪夢の中で見る光景みたいだ。非現実的すぎる。
でも、ここで浮いているのは私だけではなかった。
「……来たか」
小高い試合場の中から、お兄様が振り向いて私に視線を当てた。
眩しすぎるほどの照明が、その金髪を白く溶かしていた。刻み込まれた彫刻のような、それでいて意志の強そうな顔立ち。同じように、細く引き締められているのに弱さを感じさせない四肢……から、黒い鱗が生えていた。
鱗? いや、黒い結晶が生えてるみたいだ。
身体の片側だけ。
右肩と右腕は黒く大きな鎧のような殻に包まれて、不自然に膨張していた。顔の片側も同様だ。右目だけ黒い鱗に覆われて見えなくなっている。頭から生えている角も、右側は重たげに渦巻いた角が伸びているのに、左は育ちかけた結晶というほど小さい。アンバランスで歪だ。
「?? ……お兄様、途中で変身を止めたんですか?」
中途半端にも程がある。
「……恐ろしくはないのか」
「恐ろしくはないですよ? でも、なんで途中で止めたのかなって」
「……フン、そうか」
私の疑問には一ミリも答えず、お兄様はくるりと背を向けた。試合の途中だったのだから、私に構っている場合ではないのは当然だろう。それはそうなんだけど、でも……
「いくら妹ちゃんを怯えさせたくないからって、あの状態で変化を止めるなんてねぇ」
傍らで、セージャスが顔を顰めて呟く。
渋々と私も頷いた。
「……ですよね」
お兄様は分かっていないみたいだけど。中途半端なせいで、より異形感が増してしまっているのだ。美しく繊細な青年の顔を侵食する黒の鱗。遠近法が狂ったような大小のバランス。人間と魔物が合体事故を起こしたみたいなことになっている。
本当に私が怖がるようなタイプだったら、完全に逆効果だと思う。
私は怖くないけれど、でも。
(私よりも余程目立ちます、お兄様!!)
「……やる気? 殺る気ですか?」
セージャスとそんな会話を交わしたのが二日前。
私はお兄様の「殺る気」を見せつけられていた。
場所は魔王城地下。
広大な洞窟内に、やや人工的な明かりで照らし出された大きな方形闘技場。むんむんと熱が立ち込めて、まるで一世一代の興行みたいな雰囲気だけれど、地面も天井も削り出された岩盤そのまま、完全に剥き出しで、特に座席が用意されているわけでもない。それなのに、数日前から酒盛りしながら開始を待つ悪魔たちが続出していたとか。
(皆、そんなに戦いに飢えてたのかな……)
「殺っちまえ~、魔王様!!」
「そこだ、喉元を締め上げてやれ」
「殺レ、殺レ! 殺セ、殺セ!」
「もっと血ぃ見せやがれ!!」
「魔王! 魔王!」
飢えていたらしい。私の前で、見渡す限りの下級悪魔たちが飛び跳ねながら叫んでいる。長い爪を振り回し、尻尾をのたくらせ、赤い喉奥を見せながら絶叫している。大はしゃぎだ。
(うわあ……)
空気が熱い。耳が痛い。
私の隣に居るクンケル君も、頭痛を堪える表情でずっと耳を伏せている。
しかも、
「おおぅっ、こ、これはーーっ!? 魔王様の踵落としが脳天に直撃!! 顔面から吹っ飛んだ?! 選定戦五戦目にして、消費魔力ゼロ!! 肉弾戦のみ!! 我らが魔王様はどこに向かおうというのか~?!!!」
わんわんと響き渡る実況の声。ほとんど絶叫だ。
ワアァーッ!!!
地面を踏み締める地鳴りと、湧き上がる歓声の間で、足元がグラグラと揺れる。私とクンケル君も揺れる。
「ひうぅ……。この煩さ、僕には耐えられません……」
犬らしく、聴覚に優れたクンケル君には地獄だろう(コボルトだけれど)。せめてもと、耳を両手で覆ったクンケル君を背後からすっぽり抱き込んで、ふわふわした手の上から更に私の両手で覆ってあげた。
「あらあら、くっついちゃって。姉弟みたいで可愛いわねぇ」
この状況でもどこ吹く風。けろりとした顔のセージャスが、私たちを見下ろして笑う。
「セージャスさん、お兄様はまた勝ったんですよね? どんな感じですか?」
「あら、試合場が全然見えてないのね? この人混みですものねぇ……」
お兄様が「選定戦を執り行う」と告げた時には、こんな騒ぎになるとは思っていなかったのだ。いざ当日になってみたら、すでに出遅れていたみたいで。私は後方へ追いやられ、目の前には体の大きな魔物たちが群れ、ひしめき合い、分厚い壁になっている。数センチ先すら見通せない。
これではお兄様の勇姿を見るどころではない。
「うーん、とりあえず、足技しか使ってないように見えるわねえ? あ、でも一度殴ってたわ。顔に似合わない暴力的な殴りで良かったわよぉ」
「……」
暴力的じゃない殴りとかあるのだろうか。……まあ、それは置いといて、
「お兄様は魔力を温存してるんでしょうか。この先、まだ連戦するわけですし」
「いや、そういうのじゃないんじゃないかしら? ストレス溜まってたみたいだからねぇ、相手をボコって解消、みたいな」
「……お兄様ってそんなイメージなんですか?!」
思わず私も大声を出してしまった。だって、半端な声では周囲に掻き消されて聞こえないことだし。
「まあ、魔王ですものねぇ。そりゃ、破壊と闘争と暴力が好きに決まってるじゃない。それはともかく、困ったわねえ」
「何がですか?」
「このまま妹ちゃんが試合を見られないとなると、魔王様が拗ねちゃうわ」
「……拗ねます?」
(拗ねるかな?)
お兄様の好感度については、謎だらけだけどパターンのようなものは分かってきている。つまり、基本的に何をしても上がる(……それはパターンと言っていいの?)
でも、細かい思考とか感情とかは、やっぱりちゃんと話を聞かないと分からないのだ。
表面だけ見れば、お兄様はいつも冷たくて無表情だし。
「セージャスさんはお兄様の考えてることが分かるんですね?」
「そりゃ、あの子は分かりやすいし。私は恋愛事にかけては百戦錬磨だしねぇ」
「へぇ~」
人生で一番冷たい「へぇ~」が出た。
私はセージャスに優しくする気は全く無い。一度襲ってきた相手を信頼するほどお人好しでもないし。
けれどセージャスは全く気にしていない様子で、
「もう、最初の対面の瞬間から感じ取れたわよぉ。妹ちゃんを見た瞬間からピンクのオーラが出てたものねぇ」
「ピンクのオーラ? 私から?」
「いや、魔王様からよぉ」
「……そうなんですか」
「そうなのよぉ。あ、お迎えが来たわよ。遅かったわねぇ?」
彼の視線が逸れるのに釣られて、私もそちらを見た。びっちりと埋まっていた人波が少し割れて、2体の骸骨が進み出てきた。
(ス、スケルトン?)
きっちりと執事服を着込み、まっすぐ背筋を伸ばした「骨」が私の前に並ぶ。見惚れてしまうような綺麗な礼をされた。
「魔王の妹御様。お迎えに上がりました」
象牙色の顎骨が動いて、やや年かさの男性の声が流れ出てきた。
「我々は魔王様の側仕えを務めております。骸骨族のイリシドと」「カセインでございます」「双子でお仕えしております」
どこで言葉の接ぎ穂があったのか分からないぐらい、切り替えが自然だった。そもそも、どちらの声なのかも分からない。全く同じ声に聞こえる。
「魔王様の側仕えで、双子の美形でしょ? めちゃくちゃモテるのよぉ」
私の耳元で、セージャスが囁く。
「双子の美形……」
「私はカセインの方が美形だと思うんだけどねぇ。イリシドの方がいいって女性も沢山いるわね。妹ちゃんはどう思う?」
「どう思うって……」
どちらも同じ骨にしか見えませんが。
魔界の美的感覚は、私が思う以上に複雑らしい。今後やっていけるだろうか……いや、私はお兄様さえいればいいので……
「どうぞ、こちらにお出で下さい」
考え込んでいた私の横に立って、周囲の魔物たちから護るようにカセイン(イリシドかもしれない)が促す。
その間、もう一人のイリシド、もしくはカセインは前に立って、私のために道を開けてくれていた。
「お気をつけ下さい。我々の命を懸けてお守りはいたしますが、妹御様にほんの少しでも傷をつけてはなりませんゆえ」
低く謹厳そうだけれど、男性らしい色香と温かみを帯びた声が落ちてきた。
どこまでも丁重に、控えめに、それでいて真摯に向き合ってくれている雰囲気が伝わってくる。くっ、これがモテる美形……!
……いくら顔を見ても、私には美醜の違いすら感じられないのだけれど。それでもほんの一筋ばかりの理解を得たところで、私は試合場の前まで導かれて来ていた。
「なんだ、人間か?」「人間?」「人間がいるって?」
通りすがりに、魔物たちの間からぶつぶつと怪訝そうな声が立ち上る。いきなり襲いかかってくるような気配は感じられないけれど、(そりゃあ、目立つよね)と私は苦笑してしまった。
凶悪な邪気と瘴気が凝ったような魔物たちの群の中に、人形のような銀髪の美少女。他人事として見れば、悪夢の中で見る光景みたいだ。非現実的すぎる。
でも、ここで浮いているのは私だけではなかった。
「……来たか」
小高い試合場の中から、お兄様が振り向いて私に視線を当てた。
眩しすぎるほどの照明が、その金髪を白く溶かしていた。刻み込まれた彫刻のような、それでいて意志の強そうな顔立ち。同じように、細く引き締められているのに弱さを感じさせない四肢……から、黒い鱗が生えていた。
鱗? いや、黒い結晶が生えてるみたいだ。
身体の片側だけ。
右肩と右腕は黒く大きな鎧のような殻に包まれて、不自然に膨張していた。顔の片側も同様だ。右目だけ黒い鱗に覆われて見えなくなっている。頭から生えている角も、右側は重たげに渦巻いた角が伸びているのに、左は育ちかけた結晶というほど小さい。アンバランスで歪だ。
「?? ……お兄様、途中で変身を止めたんですか?」
中途半端にも程がある。
「……恐ろしくはないのか」
「恐ろしくはないですよ? でも、なんで途中で止めたのかなって」
「……フン、そうか」
私の疑問には一ミリも答えず、お兄様はくるりと背を向けた。試合の途中だったのだから、私に構っている場合ではないのは当然だろう。それはそうなんだけど、でも……
「いくら妹ちゃんを怯えさせたくないからって、あの状態で変化を止めるなんてねぇ」
傍らで、セージャスが顔を顰めて呟く。
渋々と私も頷いた。
「……ですよね」
お兄様は分かっていないみたいだけど。中途半端なせいで、より異形感が増してしまっているのだ。美しく繊細な青年の顔を侵食する黒の鱗。遠近法が狂ったような大小のバランス。人間と魔物が合体事故を起こしたみたいなことになっている。
本当に私が怖がるようなタイプだったら、完全に逆効果だと思う。
私は怖くないけれど、でも。
(私よりも余程目立ちます、お兄様!!)
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