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12.サバゲーイベントに向かう翔也達
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勝平が予約したサバゲーイベントに、全員が行けることが判明して、勝平は内心ホッとしていたみたいだ。
まぁ社会ルール的に誰が参加出来るか確認してから予約をするべきだったかもしれない。
しかしその反面告知もなく予約が始まったイベントに対して、俺達は「どうしてだ?」と思っているのだが、予約した本人はほんの少しだけ疑問を持ったが2日ほどで気にしなくなっていた。ホントお気楽なヤツめ。
「…勝平。荷物はこれで全部か?」
「ああ、昨日4回ほど荷物のチェックをしたから、平気だ!」
4回も荷物チェックをやったのかよ!
「勝平、翔也くんに迷惑を掛けないようにね」
勝平の母親がそう言いながら肩に手を置いたら、勝平がムッとした顔で話をする。
「大丈夫だよ母ちゃん! 翔也だって迷惑だと思ってないもんな?」
「迷惑と思ったことはほとんどないけど、不安に感じるときが多々ある」
「え⁉︎ …マジ?」
「マジだよ。この間のサバゲーだって暴走してスタート同時に突っ込んで行ったし。今度は莉央さんかユーミン絡みで変なことを起こさないか不安に感じてる」
「オ、オイオイ……そんな変なことなんてしないって。ただ……」
「ただ?」
「莉央さんとユーミンは俺が守ってあげようと思っている!」
自信満々な顔で言う勝平に、翔也は「ダメだこりゃ」と思いながら額に手を当てて呆れていた。
「ハァ~……翔也くん。勝平のことを頼むわ」
「……はい」
勝平の母親にそう返事をすると車に乗り込んだ。
「ええ~⁉︎ 何か翔也に俺を預けてるみたいな感じになってるんだけど?」
「そりゃあ当たり前でしょ! お前より翔也くんの方がしっかりしてるんだし!」
「俺だってしっかり者だろ!」
「純也の方がしっかりしているわ」
弟の方が株が高いのか……。
「アイツは馬鹿みたいに慎重過ぎるんだよ! この間だって、友達と会う約束したときに、1時間前に現地に着いて待ち惚けしてたしな!」
「う~ん……そうね。心配性なのがあの子の欠点なのよねぇ~。…あ⁉︎ そろそろ出発しなきゃダメじゃないの?」
「おっとそうだった! 翔也、今何時だ?」
「えっとぉ…6時40分」
カーナビに映っている時間を見て言うと、勝平は「もうそんな時間!」言いたそうな顔をしていた。
「ちょっと長話になっちまったな。そろそろ行こうか!」
「ああ。じゃあおばさん、行ってきます」
「くれぐれも事故がないように、気を付けて行って来ってらっしゃい!
あと勝平、翔也くん達い迷惑掛けないようにね」
「大丈夫大丈夫! 安心してくれって!」
勝平がそう言い終わって手を振ったタイミングに合わせて、車を発進させた。一方祐二達はと言うと……。
「……よし、お前ら忘れ物はないか?」
「バッチリ準備して来たので大丈夫!」
「私の方も平気よ」
「よし、じゃあ行くか」
祐二はそう言ってバックドアを閉めると、運転席へと乗り込んでエンジンを掛ける。
「ねぇ祐二。やっぱり今日のサバゲー気になってる?」
「まぁ……な」
カーナビを操作しながら答えると、後ろに乗っている莉央が話し掛けて来た。
「私達の方でも調べたから、ちゃんとしたイベントってのは確認してますよ!」
「そうだが、腑に落ちない点が多いんだ」
「腑に落ちない点? 確かに予約開始日の告知無しに、予約が出来る状態なのは分かりますよ。でもそれだけで不審に思うのは流石に……」
「それだけじゃない。今回はイベントなのにイベントに出店する店やスポンサー、ましてやゲストが後付けされたかのようにホームページに書き込まれたからな」
※大抵のサバゲーイベントはイベントブースが設けていて、そこでエアガン関連の商品からパッチやシールなど扱っている店が、出店するぞ!
イベントの為にカスタムエアガンを持って来たんだ! と言う店もあるから、サバゲーイベントに参加するのも有りだぞ!
「えっ⁉︎ それ本当なの祐二?」
「ああ、一応スクショしておいたのがある。…これだ」
祐二はそう言って自身のスマホの画面を彩に見せると、彩は受け取って画面を操作する。
「……確かに。ゲストや出店するショップが後付けされてるわ」
「もしかしたら、サバゲーイベントに関わっているスタッフの1人が、うっかり予約出来るようにしちゃった。って可能性がありますね」
「無くはない可能性だが、アイドルが関わっているイベントなんだから、スタッフの数が多い筈だ。それに予約関係は厳重って言っていいぐらいに注意していると俺は思っている。
“間違って予約出来るようにしてしまいました。“なんてことがあったら、炎上ものだからな」
「まぁ…言いたいことは分かるわ。その他云々に付いては運転中に話ましょう」
「おっと! そうだな」
祐二はそう返事すると、サバイバルゲームフィールドへ向けて出発をする。
そして翔也達と祐二達が合流出来たのだが、サバイバルゲームフィールドの近くにあるコンビニだった。
「……おい。長年サバゲーに携わって来たが、こんなこと初めてだぞ」
「そうなんですか?」
翔也がそう言うと、祐二は手に持っていた飲み物を一口飲んだあとに答える。
「……ああ、サバゲーのイベントって大抵その道の人しか来ないもんだからな。まさかこんなことになるなんて……」
勝平いわく、”サバイバルゲームフィールドに続く道が混雑中で、全くフィールド入れない状態です。交通整理をしているので、今しばらくフィールド外お待ち下さい。“と言うメールが来たとのことだ。
まぁ社会ルール的に誰が参加出来るか確認してから予約をするべきだったかもしれない。
しかしその反面告知もなく予約が始まったイベントに対して、俺達は「どうしてだ?」と思っているのだが、予約した本人はほんの少しだけ疑問を持ったが2日ほどで気にしなくなっていた。ホントお気楽なヤツめ。
「…勝平。荷物はこれで全部か?」
「ああ、昨日4回ほど荷物のチェックをしたから、平気だ!」
4回も荷物チェックをやったのかよ!
「勝平、翔也くんに迷惑を掛けないようにね」
勝平の母親がそう言いながら肩に手を置いたら、勝平がムッとした顔で話をする。
「大丈夫だよ母ちゃん! 翔也だって迷惑だと思ってないもんな?」
「迷惑と思ったことはほとんどないけど、不安に感じるときが多々ある」
「え⁉︎ …マジ?」
「マジだよ。この間のサバゲーだって暴走してスタート同時に突っ込んで行ったし。今度は莉央さんかユーミン絡みで変なことを起こさないか不安に感じてる」
「オ、オイオイ……そんな変なことなんてしないって。ただ……」
「ただ?」
「莉央さんとユーミンは俺が守ってあげようと思っている!」
自信満々な顔で言う勝平に、翔也は「ダメだこりゃ」と思いながら額に手を当てて呆れていた。
「ハァ~……翔也くん。勝平のことを頼むわ」
「……はい」
勝平の母親にそう返事をすると車に乗り込んだ。
「ええ~⁉︎ 何か翔也に俺を預けてるみたいな感じになってるんだけど?」
「そりゃあ当たり前でしょ! お前より翔也くんの方がしっかりしてるんだし!」
「俺だってしっかり者だろ!」
「純也の方がしっかりしているわ」
弟の方が株が高いのか……。
「アイツは馬鹿みたいに慎重過ぎるんだよ! この間だって、友達と会う約束したときに、1時間前に現地に着いて待ち惚けしてたしな!」
「う~ん……そうね。心配性なのがあの子の欠点なのよねぇ~。…あ⁉︎ そろそろ出発しなきゃダメじゃないの?」
「おっとそうだった! 翔也、今何時だ?」
「えっとぉ…6時40分」
カーナビに映っている時間を見て言うと、勝平は「もうそんな時間!」言いたそうな顔をしていた。
「ちょっと長話になっちまったな。そろそろ行こうか!」
「ああ。じゃあおばさん、行ってきます」
「くれぐれも事故がないように、気を付けて行って来ってらっしゃい!
あと勝平、翔也くん達い迷惑掛けないようにね」
「大丈夫大丈夫! 安心してくれって!」
勝平がそう言い終わって手を振ったタイミングに合わせて、車を発進させた。一方祐二達はと言うと……。
「……よし、お前ら忘れ物はないか?」
「バッチリ準備して来たので大丈夫!」
「私の方も平気よ」
「よし、じゃあ行くか」
祐二はそう言ってバックドアを閉めると、運転席へと乗り込んでエンジンを掛ける。
「ねぇ祐二。やっぱり今日のサバゲー気になってる?」
「まぁ……な」
カーナビを操作しながら答えると、後ろに乗っている莉央が話し掛けて来た。
「私達の方でも調べたから、ちゃんとしたイベントってのは確認してますよ!」
「そうだが、腑に落ちない点が多いんだ」
「腑に落ちない点? 確かに予約開始日の告知無しに、予約が出来る状態なのは分かりますよ。でもそれだけで不審に思うのは流石に……」
「それだけじゃない。今回はイベントなのにイベントに出店する店やスポンサー、ましてやゲストが後付けされたかのようにホームページに書き込まれたからな」
※大抵のサバゲーイベントはイベントブースが設けていて、そこでエアガン関連の商品からパッチやシールなど扱っている店が、出店するぞ!
イベントの為にカスタムエアガンを持って来たんだ! と言う店もあるから、サバゲーイベントに参加するのも有りだぞ!
「えっ⁉︎ それ本当なの祐二?」
「ああ、一応スクショしておいたのがある。…これだ」
祐二はそう言って自身のスマホの画面を彩に見せると、彩は受け取って画面を操作する。
「……確かに。ゲストや出店するショップが後付けされてるわ」
「もしかしたら、サバゲーイベントに関わっているスタッフの1人が、うっかり予約出来るようにしちゃった。って可能性がありますね」
「無くはない可能性だが、アイドルが関わっているイベントなんだから、スタッフの数が多い筈だ。それに予約関係は厳重って言っていいぐらいに注意していると俺は思っている。
“間違って予約出来るようにしてしまいました。“なんてことがあったら、炎上ものだからな」
「まぁ…言いたいことは分かるわ。その他云々に付いては運転中に話ましょう」
「おっと! そうだな」
祐二はそう返事すると、サバイバルゲームフィールドへ向けて出発をする。
そして翔也達と祐二達が合流出来たのだが、サバイバルゲームフィールドの近くにあるコンビニだった。
「……おい。長年サバゲーに携わって来たが、こんなこと初めてだぞ」
「そうなんですか?」
翔也がそう言うと、祐二は手に持っていた飲み物を一口飲んだあとに答える。
「……ああ、サバゲーのイベントって大抵その道の人しか来ないもんだからな。まさかこんなことになるなんて……」
勝平いわく、”サバイバルゲームフィールドに続く道が混雑中で、全くフィールド入れない状態です。交通整理をしているので、今しばらくフィールド外お待ち下さい。“と言うメールが来たとのことだ。
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