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エルフ至上主義者達
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錬金術ギルド長であるサニーさんと謎のエルフ2人が睨み合いが続く中、サニーさんが呆れた顔になって2人のエルフに話し掛ける。
「いい加減帰ってくれないかしら? 周りが迷惑してるのわからないのかしら?」
「周り迷惑など、我々エルフの問題に比べればぬるいものだ」
「そうだ! サニー、もう一度聞く。妖精様を連れた女子は何処にいるんだ?」
「それを知ってどうするの?」
「無論、妖精女王様の下へお届けするのだ!」
その言葉を聞いたサニーさんが額に手を置いてから、怒り気味に話し出す。
「あのね。何度も言ってるようだけど、面会は明日にセッティングしているでしょ。
だからその時にファニーを妖精女王様の下へ帰らせるかどうか決めるって聞いたのだけど?」
「妖精様を呼び捨てだとぉ!」
「無礼な! それでもお前はエルフ族なのか?」
「あのね。アナタ達と違って私はその妖精と友達になったの。だから呼び捨てにするのは当たり前なのよ。
……と言っても堅物の根暗のアナタ達には一生わからない話だと思うけど」
「「なんだとぉ⁉︎」」
「そんなことよりも、早く帰らないと営業妨害で訴えるわよ」
「呼べるものなら呼んでみろ!」
「下等種族などが我々に敵うと思えんがな!」
勝つ負ける以前に周りが迷惑そうにしていると思わないのか?
そんなことを思っていたら、サニーさんが俺がいることに気が付いて手を振って来た。
「カイリ、今日もポーションを売りに来てくれたのね!」
「あ……はい」
どうしよう。何だか関わりずらい状況なんだけどぉ……って言うか、あのエルフ達が俺を睨んで来て困る!
「早くこっちに来て!」
「早くこっちに来なさい!」って、圧を掛けられている気がするのは気のせいだろうか?
「~~~♪」
ファニーちゃんが俺の前に来て「行った方がいいんじゃない?」と言いたそうな声を出した。
え? これって逃げ場がないって感じなの?
「おい! あれって……」
「ああ、あの女がそうだ!」
エルフの男達が顔を見合わせて頷くと、こっちの方に歩いて来る。
しかもヤバイ感じになってるんですけどぉ⁉︎
「アナタ達、錬金術ギルド内で揉めごと起こそうとしているの?」
「あの女から……」
「彼女は錬金術師とテイマーの二職を持っているから、妖精を使役しているって、話を聞いてなかったのかしら?
あの子に手を出そうとするのなら、錬金術ギルドのギルドマスターである私は対処しますよ」
サニーさんがそう言った瞬間、彼女の身体からもの凄い魔力の圧が肌で感じる。
「……クゥ」
プルンッ⁉︎
「~~~♪」
ルル達もサニーさんの圧をまとも受けてしまったせいか、怯えて俺の後ろに隠れてしまった。
止めて止めて! 俺だって隠れたいんだよ‼︎ ……でも、やっぱりギルドマスターだけあって凄い魔力を持ってんだなぁ。
「お、おいサニー! 俺達にそんなことをしたら、お前は村に帰れなくなるぞ!」
「そうだ! お前は一生下種と共に生活をしたいのか?」
「私は別に帰れなくなっても困ることはないわよ」
「なぁ⁉︎」
「バカな⁉︎ エルフの里を捨てると言うのか?」
驚く2人に対してサニーさんは、淡々とした声で話し始める。
「元々私はエルフのそういう固定概念が正しいのか知るために里を出たの。それでその考えが間違っているってことがわかったし、何よりもこの街で生活基盤を築いているから帰れなくても困らないわ。
それに、アナタ達の考えが時代遅れになって来てるのがわからないの?」
「そ、そんなことは……」
「そうだ! 評議会に話せば……」
「その評議会の人達はキミ達の味方をしてくれるとは思えないよ。それにカイリの後ろにいる人もね」
後ろ?
そんなことを思いながら振り返ってみると、立派な髭を蓄えたナイスガイなエルフの男性が真後ろにいた。
「ロ、ロガ⁉︎ 来ていたのですか?」
「ああ、今回は重要な護衛任務だからな。ワシが出ることになったんだ。…そんなことよりも」
ロガと呼ばれたエルフはサニーさんの近くにいるエルフ2人を見つめる。
「お前らは何でここにいるんだ?」
「わ、我々はその女を探しに来ただけだ」
「……探しに来た?」
ロガさんが一言語った瞬間、エルフ2人の肩がすくみ上がった。
「お前達の仕事は行方不明になった妖精を探すのではなく、妖精女王様の護衛だろう。護衛任務を放り出して何をしているんだ?」
「うっ…それは……」
「その女を見つけたから、妖精のことについて話をしようとしていただけだ」
「ロガさん、この2人はカイリからファニーちゃんを無理矢理返して貰おうとしていましたよ!」
「おまっ⁉︎」
「無理矢理だと?」
ロガさんはそう言うと2人に歩み寄る。
「お前達! 明日彼女と面談する予定なのを忘れていないだろうな?」
「知ってるが…あの女がすっぽかして逃げる可能性があるんじゃないか⁉︎」
「そうだ! アイツは人間だ! 信用ならん‼︎」
「信用するも何も冒険者ギルドと錬金術ギルドに登録をしているのだから、ギルド命令が出れば従うのは義務と思うが……違うかサニー?」
「はい。妖精を保護してくれたカイリがちょうど来たので、その話をしようとしていましたよ」
「……だそうだ。お前ら妖精女王様から離れて何をしているんだぁ⁉︎ 妖精女王様に何かあったら、どうする?」
「それはロガ隊長とて同じことを言えるのでは?」
「俺は妖精女王様にちゃんと話をして来ている! 全く、妖精女王様と近衛兵達がお前達の行動を聞いて呆れていたぞ」
「なっ⁉︎」
「あ、呆れてる⁉︎」
ロガさんの言葉を聞いた2人は、「マズイ⁉︎」と言いたそうな顔をしている。
「あらら2人共大変ねぇ~……。カイリに構ってる暇があるのなら、今すぐ妖精女王様のところに行って謝った方が身の為じゃないのかしら?」
サニーさんの言葉に「そんなこと言われなくてもわかってる!」と言いたそうな顔をすると、そそくさと錬金術ギルドを出て行ってしまった。
「……全く。これだからエルフ至上主義の連中は嫌いなのよ」
「まぁアイツらにとってもこれが最後のチャンスみたいなものだから、必死になってるんだ」
「あ、やっぱりそうなのね」
「そんなことよりも。久しぶりだなサニー」
「そうね、久しぶり。ロガ。30年ぶりかしら?」
結構長い間会ってなかったんですね⁉︎
「いや……確か26年前ぐらいだった気がするが……まぁどちらにしろ会えて嬉しいぞ」
26年でもなっが⁉︎ あ、でも長寿のエルフだから人間に例えると感覚的に3年ぐらい会ってなかった的な感じになるのか?
「色々話したいことがあるけど、先ずはカイリに挨拶をした方がいいんじゃないのかしら?」
「おっとそうだったな。初めまして、ワシの名前はロガ・アスタール。エルフの里で近衛騎士の副団長をしているんだ。よろしく」
「あ、初めまして! カイリと申します! この子がルルでこっちがプル太郎。それと妖精のファニーちゃんです」
「キャンッ⁉︎」
プルンッ⁉︎
「~~~♪」
ルル達がロガさんに挨拶をすると、興味を持っているのかロガさんの側へと駆け寄った。
「おお、よろしくな!」
ロガがそう言ってルル達と触れ合う姿を、カイリはほっこりした顔で見ている。
「カイリの従魔に好かれてるわねぇ~」
「ハハハ、この子達人懐っこいんだな」
「そうですね。でもさっきの人達には懐かないと思いますよ」
俺のこと悪く言ってたから、ルル達怒ってたし。
「なるほど。……これなら妖精女王様も…………」
「どうかしました?」
「いや、何でもない。サニー、俺は戻ってアイツらを叱らなきゃいけないから、彼女に明日の予定を伝えてくれ」
「わかったわ。明日会いましょう」
ロガさんはサニーさんに手を軽く振ると、錬金術ギルドを後にした。
「いい加減帰ってくれないかしら? 周りが迷惑してるのわからないのかしら?」
「周り迷惑など、我々エルフの問題に比べればぬるいものだ」
「そうだ! サニー、もう一度聞く。妖精様を連れた女子は何処にいるんだ?」
「それを知ってどうするの?」
「無論、妖精女王様の下へお届けするのだ!」
その言葉を聞いたサニーさんが額に手を置いてから、怒り気味に話し出す。
「あのね。何度も言ってるようだけど、面会は明日にセッティングしているでしょ。
だからその時にファニーを妖精女王様の下へ帰らせるかどうか決めるって聞いたのだけど?」
「妖精様を呼び捨てだとぉ!」
「無礼な! それでもお前はエルフ族なのか?」
「あのね。アナタ達と違って私はその妖精と友達になったの。だから呼び捨てにするのは当たり前なのよ。
……と言っても堅物の根暗のアナタ達には一生わからない話だと思うけど」
「「なんだとぉ⁉︎」」
「そんなことよりも、早く帰らないと営業妨害で訴えるわよ」
「呼べるものなら呼んでみろ!」
「下等種族などが我々に敵うと思えんがな!」
勝つ負ける以前に周りが迷惑そうにしていると思わないのか?
そんなことを思っていたら、サニーさんが俺がいることに気が付いて手を振って来た。
「カイリ、今日もポーションを売りに来てくれたのね!」
「あ……はい」
どうしよう。何だか関わりずらい状況なんだけどぉ……って言うか、あのエルフ達が俺を睨んで来て困る!
「早くこっちに来て!」
「早くこっちに来なさい!」って、圧を掛けられている気がするのは気のせいだろうか?
「~~~♪」
ファニーちゃんが俺の前に来て「行った方がいいんじゃない?」と言いたそうな声を出した。
え? これって逃げ場がないって感じなの?
「おい! あれって……」
「ああ、あの女がそうだ!」
エルフの男達が顔を見合わせて頷くと、こっちの方に歩いて来る。
しかもヤバイ感じになってるんですけどぉ⁉︎
「アナタ達、錬金術ギルド内で揉めごと起こそうとしているの?」
「あの女から……」
「彼女は錬金術師とテイマーの二職を持っているから、妖精を使役しているって、話を聞いてなかったのかしら?
あの子に手を出そうとするのなら、錬金術ギルドのギルドマスターである私は対処しますよ」
サニーさんがそう言った瞬間、彼女の身体からもの凄い魔力の圧が肌で感じる。
「……クゥ」
プルンッ⁉︎
「~~~♪」
ルル達もサニーさんの圧をまとも受けてしまったせいか、怯えて俺の後ろに隠れてしまった。
止めて止めて! 俺だって隠れたいんだよ‼︎ ……でも、やっぱりギルドマスターだけあって凄い魔力を持ってんだなぁ。
「お、おいサニー! 俺達にそんなことをしたら、お前は村に帰れなくなるぞ!」
「そうだ! お前は一生下種と共に生活をしたいのか?」
「私は別に帰れなくなっても困ることはないわよ」
「なぁ⁉︎」
「バカな⁉︎ エルフの里を捨てると言うのか?」
驚く2人に対してサニーさんは、淡々とした声で話し始める。
「元々私はエルフのそういう固定概念が正しいのか知るために里を出たの。それでその考えが間違っているってことがわかったし、何よりもこの街で生活基盤を築いているから帰れなくても困らないわ。
それに、アナタ達の考えが時代遅れになって来てるのがわからないの?」
「そ、そんなことは……」
「そうだ! 評議会に話せば……」
「その評議会の人達はキミ達の味方をしてくれるとは思えないよ。それにカイリの後ろにいる人もね」
後ろ?
そんなことを思いながら振り返ってみると、立派な髭を蓄えたナイスガイなエルフの男性が真後ろにいた。
「ロ、ロガ⁉︎ 来ていたのですか?」
「ああ、今回は重要な護衛任務だからな。ワシが出ることになったんだ。…そんなことよりも」
ロガと呼ばれたエルフはサニーさんの近くにいるエルフ2人を見つめる。
「お前らは何でここにいるんだ?」
「わ、我々はその女を探しに来ただけだ」
「……探しに来た?」
ロガさんが一言語った瞬間、エルフ2人の肩がすくみ上がった。
「お前達の仕事は行方不明になった妖精を探すのではなく、妖精女王様の護衛だろう。護衛任務を放り出して何をしているんだ?」
「うっ…それは……」
「その女を見つけたから、妖精のことについて話をしようとしていただけだ」
「ロガさん、この2人はカイリからファニーちゃんを無理矢理返して貰おうとしていましたよ!」
「おまっ⁉︎」
「無理矢理だと?」
ロガさんはそう言うと2人に歩み寄る。
「お前達! 明日彼女と面談する予定なのを忘れていないだろうな?」
「知ってるが…あの女がすっぽかして逃げる可能性があるんじゃないか⁉︎」
「そうだ! アイツは人間だ! 信用ならん‼︎」
「信用するも何も冒険者ギルドと錬金術ギルドに登録をしているのだから、ギルド命令が出れば従うのは義務と思うが……違うかサニー?」
「はい。妖精を保護してくれたカイリがちょうど来たので、その話をしようとしていましたよ」
「……だそうだ。お前ら妖精女王様から離れて何をしているんだぁ⁉︎ 妖精女王様に何かあったら、どうする?」
「それはロガ隊長とて同じことを言えるのでは?」
「俺は妖精女王様にちゃんと話をして来ている! 全く、妖精女王様と近衛兵達がお前達の行動を聞いて呆れていたぞ」
「なっ⁉︎」
「あ、呆れてる⁉︎」
ロガさんの言葉を聞いた2人は、「マズイ⁉︎」と言いたそうな顔をしている。
「あらら2人共大変ねぇ~……。カイリに構ってる暇があるのなら、今すぐ妖精女王様のところに行って謝った方が身の為じゃないのかしら?」
サニーさんの言葉に「そんなこと言われなくてもわかってる!」と言いたそうな顔をすると、そそくさと錬金術ギルドを出て行ってしまった。
「……全く。これだからエルフ至上主義の連中は嫌いなのよ」
「まぁアイツらにとってもこれが最後のチャンスみたいなものだから、必死になってるんだ」
「あ、やっぱりそうなのね」
「そんなことよりも。久しぶりだなサニー」
「そうね、久しぶり。ロガ。30年ぶりかしら?」
結構長い間会ってなかったんですね⁉︎
「いや……確か26年前ぐらいだった気がするが……まぁどちらにしろ会えて嬉しいぞ」
26年でもなっが⁉︎ あ、でも長寿のエルフだから人間に例えると感覚的に3年ぐらい会ってなかった的な感じになるのか?
「色々話したいことがあるけど、先ずはカイリに挨拶をした方がいいんじゃないのかしら?」
「おっとそうだったな。初めまして、ワシの名前はロガ・アスタール。エルフの里で近衛騎士の副団長をしているんだ。よろしく」
「あ、初めまして! カイリと申します! この子がルルでこっちがプル太郎。それと妖精のファニーちゃんです」
「キャンッ⁉︎」
プルンッ⁉︎
「~~~♪」
ルル達がロガさんに挨拶をすると、興味を持っているのかロガさんの側へと駆け寄った。
「おお、よろしくな!」
ロガがそう言ってルル達と触れ合う姿を、カイリはほっこりした顔で見ている。
「カイリの従魔に好かれてるわねぇ~」
「ハハハ、この子達人懐っこいんだな」
「そうですね。でもさっきの人達には懐かないと思いますよ」
俺のこと悪く言ってたから、ルル達怒ってたし。
「なるほど。……これなら妖精女王様も…………」
「どうかしました?」
「いや、何でもない。サニー、俺は戻ってアイツらを叱らなきゃいけないから、彼女に明日の予定を伝えてくれ」
「わかったわ。明日会いましょう」
ロガさんはサニーさんに手を軽く振ると、錬金術ギルドを後にした。
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