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アンロネーゼの信者達
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俺に対して散々怒り散らかしてもなお、怒りが収まらないエイリィンは腕を組んで頬を膨らませている。
「カイリさん。本当に反省してますか?」
「反省してます」
…………嘘です。膨らんだ頬を突いて萎ませたいと思っております。
「カイリさぁ~ん。話の続きなのですがぁ、近い内にカイリさんの従魔が進化すると思いますぅ。なので楽しみにしていて下さいねぇ」
「分かりました」
ルル達の進化か……楽しみだな!
「ところでカイリ。何やらややこしいことに関わりそうな感じがしておるけど、大丈夫なのかのぉ?」
ああ…サクラ様が心配してくれてる。なんて有難いんだ。
「一応錬金術ギルドと冒険者ギルドが注意してくれているみたいだから、平気じゃないかなぁ? と思っています」
「そうか。もしもマズイと感じたら、此奴が何とかしてくれる筈じゃ」
此奴って……あ、アンロネーゼのことか安心した。
アンロネーゼ様を持っている扇子でさして言うサクラ様の姿に安堵する俺。しかしエイリィンはその様子を面白く感じてないのか、また怒って来た!
「何で私じゃなくアンロネーゼさんなんですかぁ⁉︎」
「当たり前じゃ! アンロネーゼは樹々を司る女神で、多くのエルフ達から信仰されてるからのぉ!」
「エヘヘ~……照れちゃいますぅ」
ゆっくりした口調だけど、エイリィンよりも頼りになりそうなのが見てわかる。
「……カイリさん。今私より頼りになると思いませんでした?」
「うん思った」
「即答しないで下さいよおおおおおおおおおおおおっ!⁉︎」
そう言って俺の身体を揺らすけどぉ……だってねぇ、転生してからエイリィンが役に立ったことが一度もないし……。
「キャンッ⁉︎」
そんなことを思っていたら、ルルが「カイリのところに行きたい!」とアンロネーゼ様に訴え掛けた。
「あらぁ~? カイリさんのところに行きたいんですねぇ。ちょっと待ってて下さいねぇ」
アンロネーゼさんはそう言うとルルを下ろしてあげた。そして床に降りたルルは、俺のところに駆け寄って来た。
「キャンッ⁉︎ キャンッ⁉︎」
「ああ~…抱っこして欲しいのね」
ルルを抱っこしてあげたら、プル太郎も俺の下にやって来て頭の上に乗った。
嫉妬か? 可愛いヤツめ。
「~~~♪」
今度はファニーちゃんが「話の続きは?」と言いたそうな声を出した。
「おっとそうだった! 話の続きをお願いします!」
羨ましそうな顔をしているアンロネーゼさんに言うと、彼女もハッとした顔後に話し始める。
エイリィンが隣りでムスッとした顔をしているけど、無視だ! 無視!
「そうですねぇ~。さっきも言ったと思いますが、私の場合はエルフ族や妖精族の方達から信仰がありますよぉ~。
カイリさんは今度その方達と会うのですよねぇ~?」
「はい」
「確かエルフの中でも、至上主義を掲げている者が紛れておるようじゃから、厄介ごとにならんように配慮しておいて欲しいんじゃ」
「わかりましたぁ~。エルフの里の巫女を介して私の方からお伝え致しますぅ。……ところでカイリさん」
「はい、何でしょうか?」
「エイリィンの使者ではなく、私の使者になりませんかぁ? 因みに地球の料理のレシピを、万物の書に記載したのは私ですよぉ」
カイリの脳内に電流が駆け巡る‼︎
「是非お願い致します!」
アンロネーゼ様の手を取って答えた。もちろんルルを抱っこしているから片手でね。
「どうしてですかぁ⁉︎」
そしたら何故かエイリィンが涙目で俺の背中をポカポカ叩いて来る。
「痛いな、止めてくれよ」
「私だってカイリさんの為に色々と用意してあげたのに、何でアンロネーぜさんに乗り換えるんですかぁ⁉︎」
「そりゃだって……ねぇ?」
「お主、マジックリボルバーを用意したのは何処の誰じゃったか覚えておるか?」
「サクラさんですが、万物の書を作ったのは私です!」
「本の内容については、私含めて色んな人に協力して貰いませんでしたぁ?」
「そ、それは……」
「心当たりがないと仰るのですかぁ? 私あんなに頑張ったのにぃ……みんなに言いふらしちゃいましょうかぁ」
ショボーンとした顔を見せるアンロネーゼさんに対して、エイリィンが慌てた様子で話す。
「わわわ、色んな方に協力して頂き、万物の書を完成して貰いました! ゴメンなさい! 反省しているので、言いふらさないで下さい‼︎」
「はい。わかりましたぁ。許しますよぉ」
エイリィン弱⁉︎
「さて、妾達の話は終わりじゃ。何か聞きたいことはあるかのぉ?」
聞きたいことかぁ……あ⁉︎
「1つだけあります」
「何じゃ? 言ってみぃ」
「俺のレベルが上がり難いのは何でですか?」
ビッグゴーレムを倒した後に気が付いたことだ。
「ルル達と差が出来てしまうほど、レベルが上がり難くなってるんです。一体これはどういうことですか?」
俺がそう言うと、サクラ様もおかしいと感じたのか口元に扇子を当てて首を傾げた。
「うむ? お主は経験値とかスキルが上達が早くなるようにしておる筈じゃが……おい、エイリィン。どうなっておる」
「えっ~とですねぇ……これにはちょっとした事情がありまして、カイリさんのレベルが上がりづらくなっています」
「……その事情とやらを言うてみぃ」
サクラ様は何かあると思っているのか、鋭い視線でエイリィンを見つめる。
「あ、あのですね! カイリさんが取得している能力成長促進Lv5があるじゃないですか。あれがそのぉ~……ちょっとした手違いで、カイリさんが得る筈だった経験値の1/2を従魔に分配する状態になってしまっているんです」
…………え?
「つまりどう言うこと?」
「簡単に説明するとぉ。カイリさんが得る筈だった経験値を、毎回ルルちゃん達に分け与えている状態になってるんですよぉ。
なので、ルルちゃん達は自分の経験値+カイリさんから分け与えられた経験値を貰っているからレベルアップが早いんですよぉ」
「なるほど、そのスキルがこの間ビッグゴーレム討伐で浮き彫りになったと言うことじゃな。エイリィン、何か言うことがあるじゃろう?」
サクラ様がギロッ⁉︎ と睨み付けながらそう言うと、エイリィンは涙目で土下座をする。
「ゴメンなさい! ゴメンなさい‼︎ スキル設定をミスしてしまい、このようなことになりました!
で、でもスキルの経験値の方は影響ないので安心して下さい!」
「新しいスキルを作る時にミスしちゃったんだねぇ。……あ、パーティーを組んでる時、一緒に組んでる仲間にも影響出るのぉ?」
「いいえ、影響が出るのは従魔だけです! だから安心して下さい!」
それなら不審がられずに済みそうだ。よかったぁ~。……でもさ。
「どうしてそんなミスを犯したんですか?」
「えっとぉ……何と説明しましょうか。動画を観ながら作成してて、チェックを起こったったせいでぇ…………ゴメンなさいゴメンなさい! 本当に申し訳ないと思っているので、銃を仕舞って下さい‼︎」
「カイリさん。本人も反省しているみたいなので、許してあげて下さいよぉ」
「……はい」
アンロネーゼさんの言葉を受け、そっとマジックリボルバーを元に戻した。
「もうここまで来たら責めもしません」
「えっ⁉︎ 許して頂けるんですか?」
「うん、許す」
ルル達が強くなってくれるのはメリットだからね。
「あ、ありがどうごばびまぁぶぅ~」
最後の方が聞き取れなかったけど、まぁいいや。
「アンロネーゼさんの使者になる話を進めますか」
「あらぁ? 本当にいいのですかぁ?」
「はい。そちらに移籍したいです」
その言葉を聞いたエイリィンは、一瞬石化した後にカイリに駆け寄る!
「カイリさん! 考え直して下さい‼︎ 私だっていい女神様ですよ!」
「面倒ごとしか起こしてない気がする」
「お願いです辞めないで下さい! もし辞めてしまったら、他の神様達に怒られちゃいますぅ~~~!」
「そうなの? エイリィンが可哀想だ」
「なら!」
「でもどうしようかなぁ~……向こうの方が条件よさそうだし」
「考え直しますから! 心を改めますから、見捨てないで下さああああああああああああい‼︎⁉︎」
その後、このやり取りが10分ぐらい続いた。
「カイリさん。本当に反省してますか?」
「反省してます」
…………嘘です。膨らんだ頬を突いて萎ませたいと思っております。
「カイリさぁ~ん。話の続きなのですがぁ、近い内にカイリさんの従魔が進化すると思いますぅ。なので楽しみにしていて下さいねぇ」
「分かりました」
ルル達の進化か……楽しみだな!
「ところでカイリ。何やらややこしいことに関わりそうな感じがしておるけど、大丈夫なのかのぉ?」
ああ…サクラ様が心配してくれてる。なんて有難いんだ。
「一応錬金術ギルドと冒険者ギルドが注意してくれているみたいだから、平気じゃないかなぁ? と思っています」
「そうか。もしもマズイと感じたら、此奴が何とかしてくれる筈じゃ」
此奴って……あ、アンロネーゼのことか安心した。
アンロネーゼ様を持っている扇子でさして言うサクラ様の姿に安堵する俺。しかしエイリィンはその様子を面白く感じてないのか、また怒って来た!
「何で私じゃなくアンロネーゼさんなんですかぁ⁉︎」
「当たり前じゃ! アンロネーゼは樹々を司る女神で、多くのエルフ達から信仰されてるからのぉ!」
「エヘヘ~……照れちゃいますぅ」
ゆっくりした口調だけど、エイリィンよりも頼りになりそうなのが見てわかる。
「……カイリさん。今私より頼りになると思いませんでした?」
「うん思った」
「即答しないで下さいよおおおおおおおおおおおおっ!⁉︎」
そう言って俺の身体を揺らすけどぉ……だってねぇ、転生してからエイリィンが役に立ったことが一度もないし……。
「キャンッ⁉︎」
そんなことを思っていたら、ルルが「カイリのところに行きたい!」とアンロネーゼ様に訴え掛けた。
「あらぁ~? カイリさんのところに行きたいんですねぇ。ちょっと待ってて下さいねぇ」
アンロネーゼさんはそう言うとルルを下ろしてあげた。そして床に降りたルルは、俺のところに駆け寄って来た。
「キャンッ⁉︎ キャンッ⁉︎」
「ああ~…抱っこして欲しいのね」
ルルを抱っこしてあげたら、プル太郎も俺の下にやって来て頭の上に乗った。
嫉妬か? 可愛いヤツめ。
「~~~♪」
今度はファニーちゃんが「話の続きは?」と言いたそうな声を出した。
「おっとそうだった! 話の続きをお願いします!」
羨ましそうな顔をしているアンロネーゼさんに言うと、彼女もハッとした顔後に話し始める。
エイリィンが隣りでムスッとした顔をしているけど、無視だ! 無視!
「そうですねぇ~。さっきも言ったと思いますが、私の場合はエルフ族や妖精族の方達から信仰がありますよぉ~。
カイリさんは今度その方達と会うのですよねぇ~?」
「はい」
「確かエルフの中でも、至上主義を掲げている者が紛れておるようじゃから、厄介ごとにならんように配慮しておいて欲しいんじゃ」
「わかりましたぁ~。エルフの里の巫女を介して私の方からお伝え致しますぅ。……ところでカイリさん」
「はい、何でしょうか?」
「エイリィンの使者ではなく、私の使者になりませんかぁ? 因みに地球の料理のレシピを、万物の書に記載したのは私ですよぉ」
カイリの脳内に電流が駆け巡る‼︎
「是非お願い致します!」
アンロネーゼ様の手を取って答えた。もちろんルルを抱っこしているから片手でね。
「どうしてですかぁ⁉︎」
そしたら何故かエイリィンが涙目で俺の背中をポカポカ叩いて来る。
「痛いな、止めてくれよ」
「私だってカイリさんの為に色々と用意してあげたのに、何でアンロネーぜさんに乗り換えるんですかぁ⁉︎」
「そりゃだって……ねぇ?」
「お主、マジックリボルバーを用意したのは何処の誰じゃったか覚えておるか?」
「サクラさんですが、万物の書を作ったのは私です!」
「本の内容については、私含めて色んな人に協力して貰いませんでしたぁ?」
「そ、それは……」
「心当たりがないと仰るのですかぁ? 私あんなに頑張ったのにぃ……みんなに言いふらしちゃいましょうかぁ」
ショボーンとした顔を見せるアンロネーゼさんに対して、エイリィンが慌てた様子で話す。
「わわわ、色んな方に協力して頂き、万物の書を完成して貰いました! ゴメンなさい! 反省しているので、言いふらさないで下さい‼︎」
「はい。わかりましたぁ。許しますよぉ」
エイリィン弱⁉︎
「さて、妾達の話は終わりじゃ。何か聞きたいことはあるかのぉ?」
聞きたいことかぁ……あ⁉︎
「1つだけあります」
「何じゃ? 言ってみぃ」
「俺のレベルが上がり難いのは何でですか?」
ビッグゴーレムを倒した後に気が付いたことだ。
「ルル達と差が出来てしまうほど、レベルが上がり難くなってるんです。一体これはどういうことですか?」
俺がそう言うと、サクラ様もおかしいと感じたのか口元に扇子を当てて首を傾げた。
「うむ? お主は経験値とかスキルが上達が早くなるようにしておる筈じゃが……おい、エイリィン。どうなっておる」
「えっ~とですねぇ……これにはちょっとした事情がありまして、カイリさんのレベルが上がりづらくなっています」
「……その事情とやらを言うてみぃ」
サクラ様は何かあると思っているのか、鋭い視線でエイリィンを見つめる。
「あ、あのですね! カイリさんが取得している能力成長促進Lv5があるじゃないですか。あれがそのぉ~……ちょっとした手違いで、カイリさんが得る筈だった経験値の1/2を従魔に分配する状態になってしまっているんです」
…………え?
「つまりどう言うこと?」
「簡単に説明するとぉ。カイリさんが得る筈だった経験値を、毎回ルルちゃん達に分け与えている状態になってるんですよぉ。
なので、ルルちゃん達は自分の経験値+カイリさんから分け与えられた経験値を貰っているからレベルアップが早いんですよぉ」
「なるほど、そのスキルがこの間ビッグゴーレム討伐で浮き彫りになったと言うことじゃな。エイリィン、何か言うことがあるじゃろう?」
サクラ様がギロッ⁉︎ と睨み付けながらそう言うと、エイリィンは涙目で土下座をする。
「ゴメンなさい! ゴメンなさい‼︎ スキル設定をミスしてしまい、このようなことになりました!
で、でもスキルの経験値の方は影響ないので安心して下さい!」
「新しいスキルを作る時にミスしちゃったんだねぇ。……あ、パーティーを組んでる時、一緒に組んでる仲間にも影響出るのぉ?」
「いいえ、影響が出るのは従魔だけです! だから安心して下さい!」
それなら不審がられずに済みそうだ。よかったぁ~。……でもさ。
「どうしてそんなミスを犯したんですか?」
「えっとぉ……何と説明しましょうか。動画を観ながら作成してて、チェックを起こったったせいでぇ…………ゴメンなさいゴメンなさい! 本当に申し訳ないと思っているので、銃を仕舞って下さい‼︎」
「カイリさん。本人も反省しているみたいなので、許してあげて下さいよぉ」
「……はい」
アンロネーゼさんの言葉を受け、そっとマジックリボルバーを元に戻した。
「もうここまで来たら責めもしません」
「えっ⁉︎ 許して頂けるんですか?」
「うん、許す」
ルル達が強くなってくれるのはメリットだからね。
「あ、ありがどうごばびまぁぶぅ~」
最後の方が聞き取れなかったけど、まぁいいや。
「アンロネーゼさんの使者になる話を進めますか」
「あらぁ? 本当にいいのですかぁ?」
「はい。そちらに移籍したいです」
その言葉を聞いたエイリィンは、一瞬石化した後にカイリに駆け寄る!
「カイリさん! 考え直して下さい‼︎ 私だっていい女神様ですよ!」
「面倒ごとしか起こしてない気がする」
「お願いです辞めないで下さい! もし辞めてしまったら、他の神様達に怒られちゃいますぅ~~~!」
「そうなの? エイリィンが可哀想だ」
「なら!」
「でもどうしようかなぁ~……向こうの方が条件よさそうだし」
「考え直しますから! 心を改めますから、見捨てないで下さああああああああああああい‼︎⁉︎」
その後、このやり取りが10分ぐらい続いた。
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