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プル太郎が本気を出した!
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そんなこんなでドレスルームに連れ去られた俺は、現在進行形で色んな衣装を着させられてる。
「こっちの水色のドレスも悪くないですねぇ~……」
「こっちの緑色も悪くないわよ!」
サシャさん達はそんなことを言いながら、取っ替え引っ替えドレスを合わせてくる。
またこんな状況かよぉ~……。
これでもう20着目だそ……こうなったら仕方ない!
「ワァー、オレコレガイイナァー。コレニシヨウ」
そう言って近くに置いてあったドレスを手に持って、サシャさん達の話し掛けたのだが鼻で笑われてしまった。
「ねぇ、カイリが本心で言っていると思う?」
「どう見ても本心な気がしませんね」
そんなことを言いながら俺に一歩一歩近付いて来たので、それに合わせて後ろへ下がる。
このままじゃヤバイ気がする!
「あ、あのお二人共……ミレイさんが待っているので、早くドレスを選びましょう! ……って、んん?」
足をツンツンと突かれ、気になったので下を向いてみたらプル太郎が足元にいた。
「どうしたんだ、プル太郎?」
俺がそう言う聞くとビミョーンと身体の一部を伸ばして、近くにあった黄色のレースが入ったドレスを俺に差し出して来た。
「え? もしかして、これが似合うかもって言いたいの?」
俺がそう聞くと、「うん!」と頷くようにプルプル震えた。
「プル太郎が言うんなら、そのドレスを着てみようかな?」
そう言ってプル太郎からドレスを受け取ろうとしたら、伸びた身体の一部から細長い触手のようなものが出て来た!
「ちょっ、ええっ⁉︎ な、何ぃっ!⁉︎」
もしかしてこの展開は、薄い本のような光景になるパターンなのかっ⁉︎
プル太郎は戸惑っている俺を掴むと他の触手で着ている服を丁寧に剥ぎ取り、同じように戸惑っているサシャさんに渡した。
「え? あ……どうも」
サシャさんはそう言いながら、ドレスを受け取った。その一方、俺は黄色いドレスをプル太郎に着せ替えさせられている。
「も、もしかして……ドレスを着せてくれているの?」
プルンッ!
プル太郎は「うん!」と返事をするように震えた後、俺を椅子に座らせる。
「……え? 今度は何?」
プルンッ! プルンッ!
カミが? 何を伝えたいのかよく分からないが、触手で髪をイジり始めた。
「もしかして、髪を整えてくれているのか?」
プルンッ!
またしても「そうだよ!」と言いたそうな返事をしながら、自分の身体を櫛に変えて梳かしてくれる。
「カイリの従魔やるねぇ~」
「ええ、しかも揉み上げ部分を三つ編みにして後ろでよわくとは……出来ますねぇ」
などと感心した声がする中、プル太郎が俺の顔をペタペタ触りだした。
「今度は一体どうしたんだ? わぷっ⁉︎」
プルンッ⁉︎ プルンッ⁉︎
顔を気にしているみたいだけど、何かしたいのか分からない! でもこの行動にも意味がありそうだよな。
なんて思っていたら、終わったのかパッと離してくれた。
「え? もう終わったのか?」
振り返ってそう聞くと、プル太郎がピョンピョン嬉しそうに飛び跳ねている。
「カイリ様、そのお顔!」
「これは!」
「えっ⁉︎ 何? 何かあったんか?」
「鏡で自分の顔を見てみて!」
「顔? 顔がどうしたんだ?」
そんなことを思いながらプル太郎が用意してくれた鏡を見た瞬間、驚きの表情をさせる!
「何これぇ⁉︎」
鏡に映っているのは確かに俺だけど、見違えるほど綺麗な姿になっているのだ。
「ドレスが似合っているし、髪型もそれに合わせてる。しかもリボンも付いて可愛い」
「何よりも、肌が美しくなっておられますよ」
「スベスベのプルプルだよぉ~!」
マナさん……俺のほっぺたを突いたりするの止めてくれない?
「しかし以外でしたね。スライムにこんな能力が備わっていたとは……」
「ホント、水の除染やゴミ掃除だけだと思っていたよぉ!」
水の掃除かゴミの掃除? スライムの活用方ってそれしかないのか? 教えて下さい、チュートリアルさん!
説明
この世界のスライムは基本的には汚れや、腐敗物などを体の中で溶かして栄養を蓄えます。なので基本的に汚染された川や湖に放流したり、トイレの中に入れて汚物の処理をして貰うなど、生活の役に立っております。
一部のスライムは人を襲ったりするので、必ず襲う種類なのかどうか確認をした方がよいでしょう。
余談ですがカイリ様の従魔プル太郎は、ご自身で役に立つスキルを得たようです。
ご自身で役に立つスキルを得たぁ? どういうことだ?
そう思いながら、プル太郎に鑑定目を使って見てみる。
ーーーーーー
ステータス
名前 プル太郎
種族 スライム
個体名 スライム
年齢 2歳
性別 なし
契約者 カイリ
職業
Lv2 ※モンスターなので職業は有りません。
基本能力
HP 4
MP 5
攻撃力 3
防御力 2
素早さ 5
器用性 4
魔法攻撃力 4
魔法防御力 3
運 4
取得スキル
水魔法Lv1
溶解Lv1
洗浄Lv2
硬化Lv1
家事Lv1
コーディネイトLv2
称号
水の女神ウンディーネの慈愛
ーーーーーーーーーー
洗浄と家事とコーディネイトのスキルを覚えてるぅっ‼︎ しかも女神様の加護も付いてるっ‼︎
「い、いつの間にスキルを3つも取得したんだ?」
俺がそうプル太郎に問いかけると、「何を言っているの?」と言わんばかりにプルプル震える。
しかも称号も凄いのを貰っているし!
そんなことを思っていると、 マナさんがプル太郎に近付いて持ち上げた!
「このスライム凄いね! 私もやって貰っていい?」
マナさんの問いにプル太郎は「イヤイヤ」と言いたいのか、身体を横に捻って答える。
「どうやら今のところ俺以外の人にやりたくないみたいです」
「ええ~そうなの? そこを何とかお願い!」
マナさんが抱き締めながら言うと、ちゅるんと抜け出して俺の胸元へ飛んで来た。なので慌てながらキャッチする。
「マナ、プル太郎様のご意志が分かったでしょう?」
「うう~……あの姿を見たら、お願いって言えないよぉ! 今日のところは諦めるよ」
マナさんはそう言うとサシャさんの後ろへと行く。
「よろしいです。ドレスアップも済んだことですから、首を長くして待たれているご主人様達の元へ行きましょう」
「あ、はい!」
俺はそう返事をするとサシャさんに付いて行くようにしてドレスルームを出て、バルグさん達が待つ食堂へと向かう。因みにプル太郎は俺の腕の中にいる。
そういえば、ルルのヤツ寝ていたんだよな。もしかして、まだ寝ているのか?
「どうされたのですか、カイリ様」
「あ、いやぁ……ルルを起こさなくて大丈夫かなぁ? って思って」
「ああ~すっかり忘れてた」
ネマさん。ハッキリ言いますね。
「ルル様が眠っていらっしゃるのでしたら、あの部屋で横になっておられますよ。
もし起きているようでしたら、食堂に通すようにしているので、ご安心なさって下さい」
ああ、もう手配済みなんですね。
などと思っていたら、その食堂に着いてサシャさんが扉を開けて通してくれた。
「旦那、カイリ様の準備が整いました」
「待ちくたびれたよ……おや?」
「あらぁ~……」
バルグとミレイさんは以外そうな顔で俺を見つめる。
「ど、どうも……お待たせしましたぁ……」
何か場違いな気がしてならない!
「サシャ、アナタ達は気合を入れてカイリさんをおめかししてあげたのですね」
「いえ、私達の成果ではなく、彼女の従魔のプル太郎様がカイリ様をコーディネイトしました」
「カイリさんの従魔?」
不思議そうな顔をしているミレイさん達に、俺から説明をする。
「プル太郎はサシャさん達の仕事を見ている内に、家事といったスキルを身に付けたみたいなんです」
「あらそうなの! でも、服のコーディネイトをするモンスターって、初めて聞いたわ」
「私も、モンスターは攻撃系のスキルばかり覚えると思っていたが、これは以外な事実ですねぇ……まぁそんなことよりも、食事に致しましょう。
カイリさん、そこに座って下さい」
「あ、はい!」
こうしてまたバルグさん達と食事をすることになった。
「こっちの水色のドレスも悪くないですねぇ~……」
「こっちの緑色も悪くないわよ!」
サシャさん達はそんなことを言いながら、取っ替え引っ替えドレスを合わせてくる。
またこんな状況かよぉ~……。
これでもう20着目だそ……こうなったら仕方ない!
「ワァー、オレコレガイイナァー。コレニシヨウ」
そう言って近くに置いてあったドレスを手に持って、サシャさん達の話し掛けたのだが鼻で笑われてしまった。
「ねぇ、カイリが本心で言っていると思う?」
「どう見ても本心な気がしませんね」
そんなことを言いながら俺に一歩一歩近付いて来たので、それに合わせて後ろへ下がる。
このままじゃヤバイ気がする!
「あ、あのお二人共……ミレイさんが待っているので、早くドレスを選びましょう! ……って、んん?」
足をツンツンと突かれ、気になったので下を向いてみたらプル太郎が足元にいた。
「どうしたんだ、プル太郎?」
俺がそう言う聞くとビミョーンと身体の一部を伸ばして、近くにあった黄色のレースが入ったドレスを俺に差し出して来た。
「え? もしかして、これが似合うかもって言いたいの?」
俺がそう聞くと、「うん!」と頷くようにプルプル震えた。
「プル太郎が言うんなら、そのドレスを着てみようかな?」
そう言ってプル太郎からドレスを受け取ろうとしたら、伸びた身体の一部から細長い触手のようなものが出て来た!
「ちょっ、ええっ⁉︎ な、何ぃっ!⁉︎」
もしかしてこの展開は、薄い本のような光景になるパターンなのかっ⁉︎
プル太郎は戸惑っている俺を掴むと他の触手で着ている服を丁寧に剥ぎ取り、同じように戸惑っているサシャさんに渡した。
「え? あ……どうも」
サシャさんはそう言いながら、ドレスを受け取った。その一方、俺は黄色いドレスをプル太郎に着せ替えさせられている。
「も、もしかして……ドレスを着せてくれているの?」
プルンッ!
プル太郎は「うん!」と返事をするように震えた後、俺を椅子に座らせる。
「……え? 今度は何?」
プルンッ! プルンッ!
カミが? 何を伝えたいのかよく分からないが、触手で髪をイジり始めた。
「もしかして、髪を整えてくれているのか?」
プルンッ!
またしても「そうだよ!」と言いたそうな返事をしながら、自分の身体を櫛に変えて梳かしてくれる。
「カイリの従魔やるねぇ~」
「ええ、しかも揉み上げ部分を三つ編みにして後ろでよわくとは……出来ますねぇ」
などと感心した声がする中、プル太郎が俺の顔をペタペタ触りだした。
「今度は一体どうしたんだ? わぷっ⁉︎」
プルンッ⁉︎ プルンッ⁉︎
顔を気にしているみたいだけど、何かしたいのか分からない! でもこの行動にも意味がありそうだよな。
なんて思っていたら、終わったのかパッと離してくれた。
「え? もう終わったのか?」
振り返ってそう聞くと、プル太郎がピョンピョン嬉しそうに飛び跳ねている。
「カイリ様、そのお顔!」
「これは!」
「えっ⁉︎ 何? 何かあったんか?」
「鏡で自分の顔を見てみて!」
「顔? 顔がどうしたんだ?」
そんなことを思いながらプル太郎が用意してくれた鏡を見た瞬間、驚きの表情をさせる!
「何これぇ⁉︎」
鏡に映っているのは確かに俺だけど、見違えるほど綺麗な姿になっているのだ。
「ドレスが似合っているし、髪型もそれに合わせてる。しかもリボンも付いて可愛い」
「何よりも、肌が美しくなっておられますよ」
「スベスベのプルプルだよぉ~!」
マナさん……俺のほっぺたを突いたりするの止めてくれない?
「しかし以外でしたね。スライムにこんな能力が備わっていたとは……」
「ホント、水の除染やゴミ掃除だけだと思っていたよぉ!」
水の掃除かゴミの掃除? スライムの活用方ってそれしかないのか? 教えて下さい、チュートリアルさん!
説明
この世界のスライムは基本的には汚れや、腐敗物などを体の中で溶かして栄養を蓄えます。なので基本的に汚染された川や湖に放流したり、トイレの中に入れて汚物の処理をして貰うなど、生活の役に立っております。
一部のスライムは人を襲ったりするので、必ず襲う種類なのかどうか確認をした方がよいでしょう。
余談ですがカイリ様の従魔プル太郎は、ご自身で役に立つスキルを得たようです。
ご自身で役に立つスキルを得たぁ? どういうことだ?
そう思いながら、プル太郎に鑑定目を使って見てみる。
ーーーーーー
ステータス
名前 プル太郎
種族 スライム
個体名 スライム
年齢 2歳
性別 なし
契約者 カイリ
職業
Lv2 ※モンスターなので職業は有りません。
基本能力
HP 4
MP 5
攻撃力 3
防御力 2
素早さ 5
器用性 4
魔法攻撃力 4
魔法防御力 3
運 4
取得スキル
水魔法Lv1
溶解Lv1
洗浄Lv2
硬化Lv1
家事Lv1
コーディネイトLv2
称号
水の女神ウンディーネの慈愛
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洗浄と家事とコーディネイトのスキルを覚えてるぅっ‼︎ しかも女神様の加護も付いてるっ‼︎
「い、いつの間にスキルを3つも取得したんだ?」
俺がそうプル太郎に問いかけると、「何を言っているの?」と言わんばかりにプルプル震える。
しかも称号も凄いのを貰っているし!
そんなことを思っていると、 マナさんがプル太郎に近付いて持ち上げた!
「このスライム凄いね! 私もやって貰っていい?」
マナさんの問いにプル太郎は「イヤイヤ」と言いたいのか、身体を横に捻って答える。
「どうやら今のところ俺以外の人にやりたくないみたいです」
「ええ~そうなの? そこを何とかお願い!」
マナさんが抱き締めながら言うと、ちゅるんと抜け出して俺の胸元へ飛んで来た。なので慌てながらキャッチする。
「マナ、プル太郎様のご意志が分かったでしょう?」
「うう~……あの姿を見たら、お願いって言えないよぉ! 今日のところは諦めるよ」
マナさんはそう言うとサシャさんの後ろへと行く。
「よろしいです。ドレスアップも済んだことですから、首を長くして待たれているご主人様達の元へ行きましょう」
「あ、はい!」
俺はそう返事をするとサシャさんに付いて行くようにしてドレスルームを出て、バルグさん達が待つ食堂へと向かう。因みにプル太郎は俺の腕の中にいる。
そういえば、ルルのヤツ寝ていたんだよな。もしかして、まだ寝ているのか?
「どうされたのですか、カイリ様」
「あ、いやぁ……ルルを起こさなくて大丈夫かなぁ? って思って」
「ああ~すっかり忘れてた」
ネマさん。ハッキリ言いますね。
「ルル様が眠っていらっしゃるのでしたら、あの部屋で横になっておられますよ。
もし起きているようでしたら、食堂に通すようにしているので、ご安心なさって下さい」
ああ、もう手配済みなんですね。
などと思っていたら、その食堂に着いてサシャさんが扉を開けて通してくれた。
「旦那、カイリ様の準備が整いました」
「待ちくたびれたよ……おや?」
「あらぁ~……」
バルグとミレイさんは以外そうな顔で俺を見つめる。
「ど、どうも……お待たせしましたぁ……」
何か場違いな気がしてならない!
「サシャ、アナタ達は気合を入れてカイリさんをおめかししてあげたのですね」
「いえ、私達の成果ではなく、彼女の従魔のプル太郎様がカイリ様をコーディネイトしました」
「カイリさんの従魔?」
不思議そうな顔をしているミレイさん達に、俺から説明をする。
「プル太郎はサシャさん達の仕事を見ている内に、家事といったスキルを身に付けたみたいなんです」
「あらそうなの! でも、服のコーディネイトをするモンスターって、初めて聞いたわ」
「私も、モンスターは攻撃系のスキルばかり覚えると思っていたが、これは以外な事実ですねぇ……まぁそんなことよりも、食事に致しましょう。
カイリさん、そこに座って下さい」
「あ、はい!」
こうしてまたバルグさん達と食事をすることになった。
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