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雨宮課長のミートソース
《1》
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家の近くのスーパーで買い物をしてからマンションに帰って来た。エレベーターに雨宮課長と二人で乗っているのが嬉しい。
目が合うと雨宮課長が微笑んでくれる。たったそれだけの事が幸せな気持ちにさせる。雨宮課長は最強すぎる。なんでこんなに素敵なんだろう。
「奈々ちゃん、扉閉まるよ」
雨宮課長に見惚れていたら、エレベーターの扉が開いていた。
もう三階に着いちゃった。このエレベーター、いつもは遅く感じるのに。
「行こうか」
エレベーターから出ると、雨宮課長がレジ袋を持っていない方の手で手をつないでくれる。
指の長い大きな手は、とっても温かい。
仙台の駅で手をつないでもらった事を思い出した。
あの時はよそよそしい感じがあったけど、今はしっかりと恋人つなぎで嬉しい。
心の距離が近くなったんだと感じて、甘い気持ちになった。
玄関ドアを開けると、「おじゃまします」と言って雨宮課長が部屋に上がる。
二週間前に雨宮課長が来た日から、いつ来てもらってもいいように部屋は綺麗にしてあった。
廊下を進んで、ドアを開けて、ダイニングキッチンの電気を点けると、後ろから雨宮課長に抱きしめられた。
「奈々ちゃん……」
色っぽく囁かれてドキッとする。
振り向くと、唇が重なった。
私を求める唇は激しい。私の唇の全てを食べ尽くすようなキスに窒息しそうになる。
こんなに求められた事はない。
激しいキスは私の事を好きだと言っているみたいで、胸が締め付けられる。
気づいたらソファに横になって課長とキスをしていた。体が熱い。このまま課長に抱かれたい。だけど……。
「あの、課長、今日はここまでで」
蕩けそうになる理性を総動員して、課長の唇から離れた。
「ごめん。つい」
課長が気まずそうな笑みを浮かべる。
「すみません。実は生理が来てしまって」
眼鏡越しの瞳が戸惑ったように揺れた。
「ごめん! 奈々ちゃん、お腹痛い? 温かい飲み物でも作ろうか」
生理の事、がっかりされると思ったら、いきなり課長が心配し始めて驚いた。
目が合うと雨宮課長が微笑んでくれる。たったそれだけの事が幸せな気持ちにさせる。雨宮課長は最強すぎる。なんでこんなに素敵なんだろう。
「奈々ちゃん、扉閉まるよ」
雨宮課長に見惚れていたら、エレベーターの扉が開いていた。
もう三階に着いちゃった。このエレベーター、いつもは遅く感じるのに。
「行こうか」
エレベーターから出ると、雨宮課長がレジ袋を持っていない方の手で手をつないでくれる。
指の長い大きな手は、とっても温かい。
仙台の駅で手をつないでもらった事を思い出した。
あの時はよそよそしい感じがあったけど、今はしっかりと恋人つなぎで嬉しい。
心の距離が近くなったんだと感じて、甘い気持ちになった。
玄関ドアを開けると、「おじゃまします」と言って雨宮課長が部屋に上がる。
二週間前に雨宮課長が来た日から、いつ来てもらってもいいように部屋は綺麗にしてあった。
廊下を進んで、ドアを開けて、ダイニングキッチンの電気を点けると、後ろから雨宮課長に抱きしめられた。
「奈々ちゃん……」
色っぽく囁かれてドキッとする。
振り向くと、唇が重なった。
私を求める唇は激しい。私の唇の全てを食べ尽くすようなキスに窒息しそうになる。
こんなに求められた事はない。
激しいキスは私の事を好きだと言っているみたいで、胸が締め付けられる。
気づいたらソファに横になって課長とキスをしていた。体が熱い。このまま課長に抱かれたい。だけど……。
「あの、課長、今日はここまでで」
蕩けそうになる理性を総動員して、課長の唇から離れた。
「ごめん。つい」
課長が気まずそうな笑みを浮かべる。
「すみません。実は生理が来てしまって」
眼鏡越しの瞳が戸惑ったように揺れた。
「ごめん! 奈々ちゃん、お腹痛い? 温かい飲み物でも作ろうか」
生理の事、がっかりされると思ったら、いきなり課長が心配し始めて驚いた。
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