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庶務係
《8》
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「ごめん。俺も酔った」
ふっと雨宮課長の口元が緩んだ。
「タクシー拾うよ」
私から離れると通りに立って雨宮課長が手を挙げる。
タイミングよくタクシーが止まった。
「中島さん、乗って」
言われるがままタクシーに乗ると「お疲れ様」と言って雨宮課長に見送られた。
タクシーが走り出す。
窓越しにこっちを見る雨宮課長と視線が合う。
心臓が大きく飛び跳ねた。敏感過ぎる心臓の動きに戸惑う。もう誤魔化せない。雨宮課長が好きだ。ハンカチを貸してもらった日から、物凄い勢いで好きになっている。上司に恋するなんて厄介なだけなのに。
厄介……。
雨宮課長、さっき私の事を厄介すぎると言った。
あれは酔っ払った私の相手をするのが面倒になって言ったのかと思ったけど、違う意味があるの?
まさかね。そんな事ないよね。いくらなんでも雨宮課長が私の事をなんて。
窓の外には小さくなった雨宮課長の姿がまだ見える。
タクシーが走り出しても雨宮課長はじっとこっちを見ているようだった。
ふっと雨宮課長の口元が緩んだ。
「タクシー拾うよ」
私から離れると通りに立って雨宮課長が手を挙げる。
タイミングよくタクシーが止まった。
「中島さん、乗って」
言われるがままタクシーに乗ると「お疲れ様」と言って雨宮課長に見送られた。
タクシーが走り出す。
窓越しにこっちを見る雨宮課長と視線が合う。
心臓が大きく飛び跳ねた。敏感過ぎる心臓の動きに戸惑う。もう誤魔化せない。雨宮課長が好きだ。ハンカチを貸してもらった日から、物凄い勢いで好きになっている。上司に恋するなんて厄介なだけなのに。
厄介……。
雨宮課長、さっき私の事を厄介すぎると言った。
あれは酔っ払った私の相手をするのが面倒になって言ったのかと思ったけど、違う意味があるの?
まさかね。そんな事ないよね。いくらなんでも雨宮課長が私の事をなんて。
窓の外には小さくなった雨宮課長の姿がまだ見える。
タクシーが走り出しても雨宮課長はじっとこっちを見ているようだった。
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