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6話 速水さんの気持ち
《16》
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駅まででいいと言ったけど、速水さんは車で家まで送ってくれた。二時間半のドライブの間、速水さんに私の大学生活や、アルバイトについて聞かれて、答えた。
私に興味を持ってもらえたのは嬉しいけど、やっぱり速水さんは寂しそう。
どうしたんだろう?
私、速水さんを落ち込ませる事を言ったのかな?
「美樹ちゃん、このまま真っすぐ?」
もう車は家の近所まで来ていた。
「はい。あの公園の前で停めて下さい。家はすぐ傍なんで」
「了解」
速水さんが公園脇に車を停車する。
「美樹ちゃん、今日はありがとう」
「いえ。こちらこそ、ありがとうございました。なんかいろいろあったけど、楽しかったです」
「僕も楽しかったよ。じゃあ、気をつけて」
これで速水さんとお別れだと思ったら寂しい。
お友達になったけど、次はいつ会えるんだろう?
「美樹ちゃん、どうしたの?」
車から降りようとしない私を速水さんが見る。
「急に、その……」
まだ帰りたくない。と言いそうになって飲み込んだ。もう夜の9時だから帰らなきゃいけない。速水さんを解放しなきゃ。明日、お仕事だもんね。私だって学校があるし……。
わかってるけど、速水さんと離れたくない。
だって、次いつ会えるかわからないもの。また一ヶ月後になるの? それとももっと先?
私に興味を持ってもらえたのは嬉しいけど、やっぱり速水さんは寂しそう。
どうしたんだろう?
私、速水さんを落ち込ませる事を言ったのかな?
「美樹ちゃん、このまま真っすぐ?」
もう車は家の近所まで来ていた。
「はい。あの公園の前で停めて下さい。家はすぐ傍なんで」
「了解」
速水さんが公園脇に車を停車する。
「美樹ちゃん、今日はありがとう」
「いえ。こちらこそ、ありがとうございました。なんかいろいろあったけど、楽しかったです」
「僕も楽しかったよ。じゃあ、気をつけて」
これで速水さんとお別れだと思ったら寂しい。
お友達になったけど、次はいつ会えるんだろう?
「美樹ちゃん、どうしたの?」
車から降りようとしない私を速水さんが見る。
「急に、その……」
まだ帰りたくない。と言いそうになって飲み込んだ。もう夜の9時だから帰らなきゃいけない。速水さんを解放しなきゃ。明日、お仕事だもんね。私だって学校があるし……。
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だって、次いつ会えるかわからないもの。また一ヶ月後になるの? それとももっと先?
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