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6話 速水さんの気持ち
《7》
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「お姫様、ナイトが来たよ」
「速水さんが来たんですか?」
「うん。実は卯月ちゃんとのツーショット写真、あやちゃんにも送っといた」
タクヤ君がこっちにスマホを見せる。
メッセージアプリには『卯月ちゃんの処女はもらった♡』というタクヤ君のメッセージとさっき撮った写真が表示されている。
な、な、な……!
何てメッセージを送っているの!
ひゃー、恥ずかしい。ここから今すぐ逃げ出したい。
でも、ドアの外には速水さんが……。
「あやちゃん、血相を変えて来たんだろうな。面白くなって来た」
全然面白くないから!
「こら卓也! 開けろ!」
「今開けるよ」
ソファから立ち上がったタクヤ君がガチャとドアを開けた。
「あやちゃん、早かったね」
タクヤ君がそう言った時、タクヤ君を突き飛ばすようにして速水さんが入ってくる。
うわー! 本当に速水さんだ!
凄い勢いで私の所まで駆けて来た速水さんが私の正面で立ち止まる。じっとこっちを見下ろす切れ長の目がなんか怖い。
「速水さんが来たんですか?」
「うん。実は卯月ちゃんとのツーショット写真、あやちゃんにも送っといた」
タクヤ君がこっちにスマホを見せる。
メッセージアプリには『卯月ちゃんの処女はもらった♡』というタクヤ君のメッセージとさっき撮った写真が表示されている。
な、な、な……!
何てメッセージを送っているの!
ひゃー、恥ずかしい。ここから今すぐ逃げ出したい。
でも、ドアの外には速水さんが……。
「あやちゃん、血相を変えて来たんだろうな。面白くなって来た」
全然面白くないから!
「こら卓也! 開けろ!」
「今開けるよ」
ソファから立ち上がったタクヤ君がガチャとドアを開けた。
「あやちゃん、早かったね」
タクヤ君がそう言った時、タクヤ君を突き飛ばすようにして速水さんが入ってくる。
うわー! 本当に速水さんだ!
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