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5話 速水さんとバーベーキュー。
《12》
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「あやちゃんって呼び方、可愛くていいじゃん」
タクヤ君らしき男性が速水さんの肩をポンッと叩いた。
「卓也はあっちで肉焼いてろ。ゆず君が待ってるぞ」
いつも丁寧な速水さんが雑な感じで言い返したからびっくり。
2人は物凄く親しそう。
あ、迷惑そうに眉を顰める速水さんの表情もいいな。
キュン♡
いや、そうではなく……。
速水さん、タクヤ君の事、卓也って呼んだよね。この甘い顔立ちのイケメンはそっくりさんではなく、もしやご本人?
「あっ、もしかして俺の事知ってる?」
タクヤ君が私に視線を向ける。
「俳優の橋本卓也さん?」
恐る恐る聞くと、タクヤ君が頷いた。
え、え、え……本当に人気俳優の橋本卓也さん!
でも、なんで速水さんとタクヤ君が親し気なの?
それになぜタクヤ君がゆりさんの別荘にいるの?
これってどんな状況?
「初めまして。あやちゃんのお友達の橋本卓也でーす。今、北沢麗華と不倫騒動を起こして芸能界から干されそうになってます」
えー! タクヤ君と速水さんってお友達なの!
予想外の展開に頭がついていかない。
ゆりさんが月村蜜柑先生だった事にも驚いたけど、それ以上の衝撃が走る。
「えーと、あの、う、卯月という名前で小説書いてます」
「卯月ちゃんか。可愛いね」
タクヤ君に手を差し出され、握手をしようと手を出そうとした時、タクヤ君の手を速水さんが払いのけた。
「気安く卯月先生に触るんじゃない」
速水さんがタクヤ君を睨む。
うわっ、速水さん、こわっ。
「卯月先生、彼には気をつけて下さい。手が早い男ですから」
手が早い男? どういう意味?
「あやちゃん、卯月ちゃんに誤解を招くような発言はしないで欲しいな。俺はただ自分の気持ちに素直なだけなの」
「あんたまだそんな事言ってるの?」
横からゆりさんの手が伸びて、タクヤ君の耳たぶを引っ張る。
「いてて。姉ちゃん痛いって」
えっ! 姉ちゃん!
「今回の事でどれだけ人様に迷惑をかけたと思ってんの! 集学館にいる速水君にだって迷惑かかったのよ。あんたって子は本当に、もう!」
ゆりさんが腰に手を当て、タクヤ君を睨む。
「姉ちゃん、反省してるよ。悪かったって」
またタクヤ君がゆりさんに姉ちゃんって言った。
そう言えばゆりさんとタクヤ君の整った顔立ちはよく似ている。
という事は……
「ゆりさんとタクヤ君はご姉弟?」
タクヤ君らしき男性が速水さんの肩をポンッと叩いた。
「卓也はあっちで肉焼いてろ。ゆず君が待ってるぞ」
いつも丁寧な速水さんが雑な感じで言い返したからびっくり。
2人は物凄く親しそう。
あ、迷惑そうに眉を顰める速水さんの表情もいいな。
キュン♡
いや、そうではなく……。
速水さん、タクヤ君の事、卓也って呼んだよね。この甘い顔立ちのイケメンはそっくりさんではなく、もしやご本人?
「あっ、もしかして俺の事知ってる?」
タクヤ君が私に視線を向ける。
「俳優の橋本卓也さん?」
恐る恐る聞くと、タクヤ君が頷いた。
え、え、え……本当に人気俳優の橋本卓也さん!
でも、なんで速水さんとタクヤ君が親し気なの?
それになぜタクヤ君がゆりさんの別荘にいるの?
これってどんな状況?
「初めまして。あやちゃんのお友達の橋本卓也でーす。今、北沢麗華と不倫騒動を起こして芸能界から干されそうになってます」
えー! タクヤ君と速水さんってお友達なの!
予想外の展開に頭がついていかない。
ゆりさんが月村蜜柑先生だった事にも驚いたけど、それ以上の衝撃が走る。
「えーと、あの、う、卯月という名前で小説書いてます」
「卯月ちゃんか。可愛いね」
タクヤ君に手を差し出され、握手をしようと手を出そうとした時、タクヤ君の手を速水さんが払いのけた。
「気安く卯月先生に触るんじゃない」
速水さんがタクヤ君を睨む。
うわっ、速水さん、こわっ。
「卯月先生、彼には気をつけて下さい。手が早い男ですから」
手が早い男? どういう意味?
「あやちゃん、卯月ちゃんに誤解を招くような発言はしないで欲しいな。俺はただ自分の気持ちに素直なだけなの」
「あんたまだそんな事言ってるの?」
横からゆりさんの手が伸びて、タクヤ君の耳たぶを引っ張る。
「いてて。姉ちゃん痛いって」
えっ! 姉ちゃん!
「今回の事でどれだけ人様に迷惑をかけたと思ってんの! 集学館にいる速水君にだって迷惑かかったのよ。あんたって子は本当に、もう!」
ゆりさんが腰に手を当て、タクヤ君を睨む。
「姉ちゃん、反省してるよ。悪かったって」
またタクヤ君がゆりさんに姉ちゃんって言った。
そう言えばゆりさんとタクヤ君の整った顔立ちはよく似ている。
という事は……
「ゆりさんとタクヤ君はご姉弟?」
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