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5話 速水さんとバーベーキュー。
《10》
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車が高台にある二階建ての白いお家の前に停車した。見るからに広そうな佇まいで、セレブが感ある。作家さんって凄いな。
「ここですか?」
「はい」
速水さんが運転席から降りる。
私も助手席のドアを開けて外に出た。
波の音が聞こえ、潮の香りを感じる。
1キロも離れていない場所に白い浜辺と海が見えた。
わっ、贅沢。こんなに近かったら海に行き放題だ。
それに炭の香りと混じって感じる美味しそうなお肉の焼ける匂い!
これはバーベキューの匂いだ!
「行きましょう」
速水さんの後に続いて、立派な門を通る。
速水さんはお家の中には入らないで、そのまま裏庭の方へと進んだ。
芝生が敷き詰められた広い裏庭に人が沢山いる。十人以上はいそう。
「速水くん、おそーい!」
紺色のエプロン姿の女性が速水さんの方に駆けて来た。女性の顔を見た瞬間、驚きで心臓が止まりそうになる。
ゆ、ゆりさん!
なんでゆりさんがいるの!?
「ゆりさん、連れて来たよ。こちらが卯月先生」
「あの、卯月という名前でネットで小説書いてます!」
ペコッと頭を下げる。
沈黙が流れて、顔を上げると、ゆりさんと目が合った。
ゆりさん、私に気づいた?
ゆりさんがニコッと微笑む。
「初めてまして。後輩の速水くんがいつもお世話になってます」
後輩の速水くん?
え? どういう事?
「卯月先生、こちらが別荘の主の平山ゆりさん。僕の高校の先輩で『月村蜜柑』というペンネームで小説を書いている作家さんです」
えっ、月村蜜柑先生!
100万部のベストセラーとなった『恋涙』シリーズを始め、数々の名作を世に送り出したあの作家さん!
私にとっては雲の上のような存在。
ゆりさんがそんな凄い人だったなんて……。
「ここですか?」
「はい」
速水さんが運転席から降りる。
私も助手席のドアを開けて外に出た。
波の音が聞こえ、潮の香りを感じる。
1キロも離れていない場所に白い浜辺と海が見えた。
わっ、贅沢。こんなに近かったら海に行き放題だ。
それに炭の香りと混じって感じる美味しそうなお肉の焼ける匂い!
これはバーベキューの匂いだ!
「行きましょう」
速水さんの後に続いて、立派な門を通る。
速水さんはお家の中には入らないで、そのまま裏庭の方へと進んだ。
芝生が敷き詰められた広い裏庭に人が沢山いる。十人以上はいそう。
「速水くん、おそーい!」
紺色のエプロン姿の女性が速水さんの方に駆けて来た。女性の顔を見た瞬間、驚きで心臓が止まりそうになる。
ゆ、ゆりさん!
なんでゆりさんがいるの!?
「ゆりさん、連れて来たよ。こちらが卯月先生」
「あの、卯月という名前でネットで小説書いてます!」
ペコッと頭を下げる。
沈黙が流れて、顔を上げると、ゆりさんと目が合った。
ゆりさん、私に気づいた?
ゆりさんがニコッと微笑む。
「初めてまして。後輩の速水くんがいつもお世話になってます」
後輩の速水くん?
え? どういう事?
「卯月先生、こちらが別荘の主の平山ゆりさん。僕の高校の先輩で『月村蜜柑』というペンネームで小説を書いている作家さんです」
えっ、月村蜜柑先生!
100万部のベストセラーとなった『恋涙』シリーズを始め、数々の名作を世に送り出したあの作家さん!
私にとっては雲の上のような存在。
ゆりさんがそんな凄い人だったなんて……。
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