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4話 速水さんとデート?
《7》
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速水さんが連れて来てくれたお店は赤いサンシェードがかかるカジュアルな雰囲気のお店。
中に入るとチーズの美味しそうな匂いがして、お腹が鳴りそう。
出迎えてくれたウェイターさんは白シャツと腰元の黒エプロンがお洒落な感じで、ステキ。
内装も可愛いらしい雰囲気で、女性が好きそう。
こんな素敵なお店に連れて来てもらえてニヤニヤしちゃう。
角の席に案内してもらい、テーブルの奥か手前かで迷っていると、速水さんが「奥にどうぞ」と勧めてくれた。
緊張しながら、赤茶色のソファに腰を下ろしながら、こっちが上座だという事に気づいた。
年下の私が上座に座っていいんだろうか。
速水さんに失礼じゃない?
「どうされました?」
そわそわしていたら、向かい側に座った速水さんが聞いてくれた。
「あの、年下の私が上座になってしまって、速水さんに失礼ではないかと」
クスッと速水さんが笑った。
何かおかしな事を言ったんだろうか?
「心配しないで下さい。今日は僕が卯月先生を接待しているんですから」
「えっ、これって接待だったんですか?」
「将来有望な新人にツバをつけておくのも編集者の仕事ですから」
「将来有望だなんて、私なんか全然です」
「卯月先生はご自分を過小評価し過ぎだと思いますよ。100万人の読者を抱える小説投稿サイトで人気ランキング1位になるには、実力がないと無理です。卯月先生は実力のある作家さんです」
速水さんの言葉がありがた過ぎて胸がじんわりとする。
お世辞でも嬉しい。また感極まって泣きそう。
中に入るとチーズの美味しそうな匂いがして、お腹が鳴りそう。
出迎えてくれたウェイターさんは白シャツと腰元の黒エプロンがお洒落な感じで、ステキ。
内装も可愛いらしい雰囲気で、女性が好きそう。
こんな素敵なお店に連れて来てもらえてニヤニヤしちゃう。
角の席に案内してもらい、テーブルの奥か手前かで迷っていると、速水さんが「奥にどうぞ」と勧めてくれた。
緊張しながら、赤茶色のソファに腰を下ろしながら、こっちが上座だという事に気づいた。
年下の私が上座に座っていいんだろうか。
速水さんに失礼じゃない?
「どうされました?」
そわそわしていたら、向かい側に座った速水さんが聞いてくれた。
「あの、年下の私が上座になってしまって、速水さんに失礼ではないかと」
クスッと速水さんが笑った。
何かおかしな事を言ったんだろうか?
「心配しないで下さい。今日は僕が卯月先生を接待しているんですから」
「えっ、これって接待だったんですか?」
「将来有望な新人にツバをつけておくのも編集者の仕事ですから」
「将来有望だなんて、私なんか全然です」
「卯月先生はご自分を過小評価し過ぎだと思いますよ。100万人の読者を抱える小説投稿サイトで人気ランキング1位になるには、実力がないと無理です。卯月先生は実力のある作家さんです」
速水さんの言葉がありがた過ぎて胸がじんわりとする。
お世辞でも嬉しい。また感極まって泣きそう。
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