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第78話 ナディール。
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私はあの牧場のお嫁さんが三人目の犠牲者(創造神とキィのもぐら叩きゲーム)だと思っていたけど、何度かお嫁さんと話をする内違うと判った。
因にお嫁さんのホワイトボードには自分で、(王子さまと結婚)と書き込んだそうだ。
え~と、それは運命で有ってスキルでは無いから発動しないよって言ったら、驚愕の顔をされて落ち込んでいた。
だけど、「でも行き遅れだけど、農家の主人と出会えたから良かったと」数秒で立ち直っていた。
こっそり彼女のホワイトボードを鑑定したら、本当に(王子さまと結婚)って大きく書かれていて、思わず頂いていたミルクを吹き出しそうに成った。
ジャラ~ン、○から牛乳♫。
に成らなくて良かった。
彼女のスキルは土魔法系全般。
そしてテスモポロスの祝福と有る。
どうやら彼女は大地の神テスモポロスの寵愛を受けているらしい。
そう言えば、この農場は実りが良さそうだ。
果樹も麦も牧草もたわわだ。
私は加護は有るが祝福は無い、まあイシタント様には良くされてるから充分過ぎるけどね。
お嫁さんの土魔法の大穴が凄かったのは祝福のせいだろう。
他にもストーンバレットや土槍を見せて貰った。
あれならオーガでも一撃だろう。
そもそも殆どの襲ってくる魔物は生き埋めにされるのは間違いない。
ストーンバレットなんてワイバーンをも落とせる程高く上がっていた。
私の弩弓なんて比に成らなかった。
旦那様はそれ程の能力だとは知らないらしいが、畑仕事で疲れるとこっそり魔法を使うらしい。
お淑やかな女性を旦那様の前では見せていると言ってた。
こっそりホワイトボードには余白が有るので、スキルを増やせるよとは言っておいた。
虫眼鏡を渡したが、役に立つかはわからない。
後、ホワイトボードを拡大出来る事を教えてくれたのは、ナディールと言う女性らしい。
年は同じぐらいなので、その人がおそらく第3の犠牲者だろう。
帰ってノマシにナディールって人に心当たりが無いかと聞いたが、知らないと返って来た。
どうもナディールと言う人は、自身の能力を未だ隠して生活をしている様だ。
だから強力な魔物の討伐でも出会うことは無かったのかも知れない。
おそらく彼女(ナディール)は鑑定が使える。
牧場のお嫁さんを鑑定して、祝福を見つけたから(スキルとは別物なのでホワイトボードには記されていない)ホワイトボード拡大を教えたのだろう。
ただ、まさか(王子さまと結婚)なんて書くとは気付いていないと思う。
そんな事から数日して北の侯爵ウェッド様から文が届いた。
文は冒険者ギルドの間道具で送られたファックスの様なもの。
隣の領地(あの遊郭島が有る所)で、遂に真珠の養殖に目処が立ったとの報告。
古代の書き物が役に立った。
ウェッド様の領地には国一番の港は有るが、養殖に適した所が港で、養殖に使えなかった。
隣の領地のあの入り江は全てが波が穏やかで、港以外のスペースも充分有ったから養殖に適していた。
大きな産業に成るのは間違いない。
「十年で成功か」
「そうなのよ運が良かったわ」
家で夫(ノマシ)と手紙を見ながら話していると。
「ただいまあ~」
娘が帰って来た。
また西の大陸に行っていたらしい。
西の大陸ではボーイフレンドのパーティーとクランを組んでいるとか。
娘の年だとあちらでも未だ見習い冒険者の扱いで、ボーイフレンドと共に⑤級冒険者と言う事らしい。
①~⑤まで階級があって、⑤は新人と見習いに成るとか。
娘が行く国では山賊が多く護衛依頼は常に有るので、行ったら直ぐにクランを組まされると言う。
何せ娘の魔法攻撃は半端ないからねえ。
10歳で対人戦闘は私は人の事を言えない。
だから文句を言うつもりも無い。
むしろ山賊を哀れむよ。
今回の護衛で出てきた山賊は35名にも上った様で、娘がかなり、非常に、非情な返り討ちを喰らわしたらしい。
山賊なんてするからだよ。
内戦から復興した新しい国なので、山賊と言っても軍隊崩れ。
かなり強い山賊が多く、まだまだ取り締まりが厳しい状態だ。
ほぼ山賊は殺される。
生かして連れ帰っても牢も無いし、生かす金も無い。
だからその場に放置され魔物の餌に成る。
いくら山賊が多くとも、その死骸で魔物が増える訳ではなく、魔物からしたら大した食糧では無いらしい。
厄介なのはむしろ魔物の死骸で、魔石を持っているとそれが魔物の活力に成るのだそう。
今回は35名全員放置。
放置した側から魔物達が内蔵を喰ってたらしい。
話を聞くとグロだった。
娘にナディールって人に聞いてみると知っていた。
年格好は私と同じくらいで、私よりはかなり美人らしい。
ほっとけ!。
情報は・・・。
日焼けした様な褐色美人。
ダークエルフでは無いらしい。
神出鬼没でおそらく転移が使える。
(ナディア)(ナディール)(ナディ)とか言われていた。
船を所有しているが(魔導船)で有る。
おそらく大容量のアイテム袋持ち。
結婚はしていない。
そもそも人嫌い。
特に貴族は大嫌い。
アイスクリームをくれた。
ハスキーボイスで有る。
背が高い。
武器は鎖鎌。
少し露出の高い服(夏に有った)。
島に住んでいるらしい。
時々眼帯をしているが目は悪く無いのでファッション。
「なんじゃそりゃ」
躍りが上手い。
楽器が上手い。
歌が上手い。
時折吟遊詩人をしている冒険者。
かなり変わった人みたいだ。
眼帯に鎖鎌って・・・。
ワタリに出て来そうな武芸者かよ。
少し露出の多い服っのが聞いてみると、甚兵衛みたいな感じで、太ももが凄く綺麗で女でも見惚れるって。
あんた5歳だったろ!。
聞く限りスタイルはかなり良い。
島に住む褐色のナディール・・・んっ?。
なんか中二病全開では。
まさかノーチラスに乗ってねえだろうな。
「相当突っ込みたく成る話だな」
「ノマシの言う通りね」
「あの人の鎖鎌凄いよ」
「「・・・?」」
「分銅の鎖が伸びるの。それでオークの頭ぶっ飛んじゃう。鎌は振り回したら辺り一面の草が刈られて、ウサギが10羽死んでた」
「あんた5歳の頃から町の外に行ってたもんね・・・あわてて探しに行ったわよ」
う~ん、会いたいような、会いたくないような人ね。
ナディールって。
「・・・・・・島に住んでるって、何処の島か言ってた?」
「セントエレモって所らしいよ」
「・・・ゼッテー嘘だ!!」
・・・・・・いや、遊女の子供って可能性も有るか。
彼女も神に命を救われたとか。
どうやら彼女で間違いない。
デージーにホワイトボードの拡大を教えたのは彼女だと、娘がハッキリ言った。
ナディールは牧場のお嫁さんにも教えている。
将来無害な人って解って教えているのかも知れない。
娘以外にも教えていたとは。
彼女・・・人の運命が見えるのかも。
これは会わずにいよう。
そう思った。
「どっかの島のナディール」
「なんかアニメで有ったな、それ」
夫がポツリと呟いた。
折角突っ込まなかったのに。
──────────────────
しっかし暑いですね。
ちょっと仕事中へばりました。
ヤバイわ、この暑さ。
「ナディアのロマンス」タンゴの名曲ですね。
真珠採りの唄「ナディールのロマンス」とも言われています。
因にお嫁さんのホワイトボードには自分で、(王子さまと結婚)と書き込んだそうだ。
え~と、それは運命で有ってスキルでは無いから発動しないよって言ったら、驚愕の顔をされて落ち込んでいた。
だけど、「でも行き遅れだけど、農家の主人と出会えたから良かったと」数秒で立ち直っていた。
こっそり彼女のホワイトボードを鑑定したら、本当に(王子さまと結婚)って大きく書かれていて、思わず頂いていたミルクを吹き出しそうに成った。
ジャラ~ン、○から牛乳♫。
に成らなくて良かった。
彼女のスキルは土魔法系全般。
そしてテスモポロスの祝福と有る。
どうやら彼女は大地の神テスモポロスの寵愛を受けているらしい。
そう言えば、この農場は実りが良さそうだ。
果樹も麦も牧草もたわわだ。
私は加護は有るが祝福は無い、まあイシタント様には良くされてるから充分過ぎるけどね。
お嫁さんの土魔法の大穴が凄かったのは祝福のせいだろう。
他にもストーンバレットや土槍を見せて貰った。
あれならオーガでも一撃だろう。
そもそも殆どの襲ってくる魔物は生き埋めにされるのは間違いない。
ストーンバレットなんてワイバーンをも落とせる程高く上がっていた。
私の弩弓なんて比に成らなかった。
旦那様はそれ程の能力だとは知らないらしいが、畑仕事で疲れるとこっそり魔法を使うらしい。
お淑やかな女性を旦那様の前では見せていると言ってた。
こっそりホワイトボードには余白が有るので、スキルを増やせるよとは言っておいた。
虫眼鏡を渡したが、役に立つかはわからない。
後、ホワイトボードを拡大出来る事を教えてくれたのは、ナディールと言う女性らしい。
年は同じぐらいなので、その人がおそらく第3の犠牲者だろう。
帰ってノマシにナディールって人に心当たりが無いかと聞いたが、知らないと返って来た。
どうもナディールと言う人は、自身の能力を未だ隠して生活をしている様だ。
だから強力な魔物の討伐でも出会うことは無かったのかも知れない。
おそらく彼女(ナディール)は鑑定が使える。
牧場のお嫁さんを鑑定して、祝福を見つけたから(スキルとは別物なのでホワイトボードには記されていない)ホワイトボード拡大を教えたのだろう。
ただ、まさか(王子さまと結婚)なんて書くとは気付いていないと思う。
そんな事から数日して北の侯爵ウェッド様から文が届いた。
文は冒険者ギルドの間道具で送られたファックスの様なもの。
隣の領地(あの遊郭島が有る所)で、遂に真珠の養殖に目処が立ったとの報告。
古代の書き物が役に立った。
ウェッド様の領地には国一番の港は有るが、養殖に適した所が港で、養殖に使えなかった。
隣の領地のあの入り江は全てが波が穏やかで、港以外のスペースも充分有ったから養殖に適していた。
大きな産業に成るのは間違いない。
「十年で成功か」
「そうなのよ運が良かったわ」
家で夫(ノマシ)と手紙を見ながら話していると。
「ただいまあ~」
娘が帰って来た。
また西の大陸に行っていたらしい。
西の大陸ではボーイフレンドのパーティーとクランを組んでいるとか。
娘の年だとあちらでも未だ見習い冒険者の扱いで、ボーイフレンドと共に⑤級冒険者と言う事らしい。
①~⑤まで階級があって、⑤は新人と見習いに成るとか。
娘が行く国では山賊が多く護衛依頼は常に有るので、行ったら直ぐにクランを組まされると言う。
何せ娘の魔法攻撃は半端ないからねえ。
10歳で対人戦闘は私は人の事を言えない。
だから文句を言うつもりも無い。
むしろ山賊を哀れむよ。
今回の護衛で出てきた山賊は35名にも上った様で、娘がかなり、非常に、非情な返り討ちを喰らわしたらしい。
山賊なんてするからだよ。
内戦から復興した新しい国なので、山賊と言っても軍隊崩れ。
かなり強い山賊が多く、まだまだ取り締まりが厳しい状態だ。
ほぼ山賊は殺される。
生かして連れ帰っても牢も無いし、生かす金も無い。
だからその場に放置され魔物の餌に成る。
いくら山賊が多くとも、その死骸で魔物が増える訳ではなく、魔物からしたら大した食糧では無いらしい。
厄介なのはむしろ魔物の死骸で、魔石を持っているとそれが魔物の活力に成るのだそう。
今回は35名全員放置。
放置した側から魔物達が内蔵を喰ってたらしい。
話を聞くとグロだった。
娘にナディールって人に聞いてみると知っていた。
年格好は私と同じくらいで、私よりはかなり美人らしい。
ほっとけ!。
情報は・・・。
日焼けした様な褐色美人。
ダークエルフでは無いらしい。
神出鬼没でおそらく転移が使える。
(ナディア)(ナディール)(ナディ)とか言われていた。
船を所有しているが(魔導船)で有る。
おそらく大容量のアイテム袋持ち。
結婚はしていない。
そもそも人嫌い。
特に貴族は大嫌い。
アイスクリームをくれた。
ハスキーボイスで有る。
背が高い。
武器は鎖鎌。
少し露出の高い服(夏に有った)。
島に住んでいるらしい。
時々眼帯をしているが目は悪く無いのでファッション。
「なんじゃそりゃ」
躍りが上手い。
楽器が上手い。
歌が上手い。
時折吟遊詩人をしている冒険者。
かなり変わった人みたいだ。
眼帯に鎖鎌って・・・。
ワタリに出て来そうな武芸者かよ。
少し露出の多い服っのが聞いてみると、甚兵衛みたいな感じで、太ももが凄く綺麗で女でも見惚れるって。
あんた5歳だったろ!。
聞く限りスタイルはかなり良い。
島に住む褐色のナディール・・・んっ?。
なんか中二病全開では。
まさかノーチラスに乗ってねえだろうな。
「相当突っ込みたく成る話だな」
「ノマシの言う通りね」
「あの人の鎖鎌凄いよ」
「「・・・?」」
「分銅の鎖が伸びるの。それでオークの頭ぶっ飛んじゃう。鎌は振り回したら辺り一面の草が刈られて、ウサギが10羽死んでた」
「あんた5歳の頃から町の外に行ってたもんね・・・あわてて探しに行ったわよ」
う~ん、会いたいような、会いたくないような人ね。
ナディールって。
「・・・・・・島に住んでるって、何処の島か言ってた?」
「セントエレモって所らしいよ」
「・・・ゼッテー嘘だ!!」
・・・・・・いや、遊女の子供って可能性も有るか。
彼女も神に命を救われたとか。
どうやら彼女で間違いない。
デージーにホワイトボードの拡大を教えたのは彼女だと、娘がハッキリ言った。
ナディールは牧場のお嫁さんにも教えている。
将来無害な人って解って教えているのかも知れない。
娘以外にも教えていたとは。
彼女・・・人の運命が見えるのかも。
これは会わずにいよう。
そう思った。
「どっかの島のナディール」
「なんかアニメで有ったな、それ」
夫がポツリと呟いた。
折角突っ込まなかったのに。
──────────────────
しっかし暑いですね。
ちょっと仕事中へばりました。
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