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第39話 人質救出には手段を選びません。
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キィの悪戯も可愛いものだ。
だがしかし、ふざけた事をした傭兵どもには容赦しない。
「あっ、一人だけ生かしといてねキィ」
「一人でいいんだね」
「いいよ」
カリーナさんが横で青い顔をしていた。
日が傾く手前。
野営地迄はあと僅かの所。
円形に縛られて座らされている人達がいた。
側には複数の死骸。
大きな牙で貫かれたり切り裂かれた身体が有る。
首が無かったり色々な部位が無い死骸だ。
しかし木に寄りかかった男は生きていた。
「あなた達この方達の家族ですか?」
カリーナさんの問いにロープで縛られた男達の顔を見て涙を流し、そうですと話してくれた。
彼ら彼女等は共にモーリスさんの豚さんマイクロバスに乗せられ王都に向かった。
只一人猿轡に足枷をされた男と一緒に。
その男は自分がいつ殺されるかとビクビクしながら王都に運ばれ、更に拷問も受けたのだろう。
全てを喋ってしまった。
王都に入ってからは、公爵は捕縛され一族郎党死刑と成った。
あっ、小さい子は遠い縁者に預けられたけど、もちろん平民落ちだ。
その後喋った傭兵も余罪のせいで死刑。
無理矢理賊にされた人達は鉱山奴隷と成り、その家族は王都から離れた地方に所払いに成った。
王女と友達に・・・そんなファンタジー世界じゃ有るまいし、ならないよ。
「さて行きましょうかレイナ様」
「そうですね。夏の星座の皆様護衛よろしくお願いたてまつ・・・」
コンッ。
ゴドルフさんに頭を叩かれました。
「お前も護衛だよ」
「さあ皆さんミスリル鉱山観光に向かいますわよ」
「カリーナさん何でサリーナ王女が居るんですか?」
「知らないわよ」
「珍しいミスリル鉱山視察に決まってるじゃないですかレイナ」
「いやこれミスリル鉱山に犯罪奴隷とその家族を鉱山村に護送する隊ですから。決して王女様の遠足目的では有りません。てかマイクロバスキュウギュウなんですけど」
「大丈夫ですわ。私レイナの豚さん車に乗せて貰いますから」
勘弁してぇ~!。
「ウ~・・・どうしてビョヲラさんまで」
「王女の護衛です」
「ここがニューラですか?」
「えっっと・・・サリーナ王女様。何故ゆえ此方に」
門に着くとアルフレッド様達が出迎えてくれた。
事前に鉱山奴隷と家族の所払い(実質鉱山村に移住して三年間の奴隷暮らしをサポートする。その後はニューラで好きな様に生きられる。もちろん職の斡旋もされる)は、伝達済みだったから、遠くから豚さん車が見えた時点で子爵邸に報告された様だ。
もう子爵様も大変だよ。
サリーナ王女の物見遊山なんて予想外だからね。
「アルフレッド殿決まってるでは有りませぬか、嫁入りまでの息抜きは必要でしょう。伯爵家の妻になればこんな事はもう出来ません」
「あのう国王陛下はご存知で」
「大丈夫だよ。私も陛下が許可を出すの目の前で見てたから。もうねサリーナ様に甘々だよあの人」
「・・・あはは。そうか。あっすまん、夏の星座とそのクランの者今回の護衛ご苦労である。鉱山村まで明日から引き続きお願いしたい」
「「「「「分かりまして御座います」」」」」
「あっ、御座います」
「?・・・そちらの女性は」
「エヘヘ綺麗でしょう。アルフレッド様鼻の下が伸びてますよ」
「そっそんなわけ有るか!、・・・妻が見ておるかもだ、滅多な事申すな」
「私目冒険者ギルドのビョヲラと申します。ギルドに報告の為最後まで御同行願った次第です」
「ビョヲラ・・・!、もしかしてビョヲラ・ストラフト様ですか?」
「アルフレッド様ビョヲラ・ストラフトって誰?」
「ストラフト侯爵様のご令嬢で、希代の美女と噂の高いお方だ」
「ビョヲラさん、何でそんな人が冒険者ギルドの偉いさんに成ってるの」
「私の職はそんなに偉く有りませんよレイナ。それに将来は平民として生きるので、社会勉強のつもりでギルドに就職しましたから」
「平民として?・・・。ビョヲラさんて職場にお相手いられるんですか?」
「・・・」
目を逸らして顔を赤くしたビョヲラさん。
誰だこんな美女射止めたのは?。
この日は子爵邸に泊めて貰い明日の朝出発だ。
「悪いなレイナ。食後のデザート出して貰って。連絡が今朝だったから用意出来なくてな」
いえいえ、私達も明日から大変なんですよ。魔物の出没する村までの道ですからね。
夕食を済ませ部屋のベッドに座ってキィを撫でて、今回は割りと頼ってしまったのでお礼を言った。
「元々レイナを守るのが僕の役目だからね。あの場合弓士を先にやるレイナの判断は正しいし、人質救出だって亜空間移動出来る僕なら、敵の直ぐ側に出て始末するのは容易いから、適切な指示だよ。ああいうのはどちらも人質も傷付く可能性が高いからね。レイナが言わなくても僕がやったと思うよ」
「有り難う・・・」
「何もかも出来るものじゃ無い。出来たら十柱神が動くのは避けたい。あの神達は手加減を知らないから。下手をすると町ごと消すからね。レイナは水没した神殿を見たよね」
「うん結構広範囲の地底湖だった」
「あの湖は3つの町を飲み込んだ水の神仕業なんだよ。潜水して探索は出来ないから皆知らないけどね。ほら例のオークの幼体の奴、アレを殺す為にね。だからね上の神って必要なら民ごと消そうとするんだ」
「まさか古代文明の滅亡って・・・」
「半分は上の神々のせいだよ。あの火山の回りの森も焼き殺す為に噴火させて住民が何十万人死んだかわからない。まあ僕も似たような事はしたけどね」
最後のは聞かなかった事にしよう。
────────────────
NHKマイル。
正直この放送局の名前を書くのも腹が立つが、予想だけはしようかな。
⑩→③⑤の2点。
JRAよ大盤振る舞いだ!。
だがしかし、ふざけた事をした傭兵どもには容赦しない。
「あっ、一人だけ生かしといてねキィ」
「一人でいいんだね」
「いいよ」
カリーナさんが横で青い顔をしていた。
日が傾く手前。
野営地迄はあと僅かの所。
円形に縛られて座らされている人達がいた。
側には複数の死骸。
大きな牙で貫かれたり切り裂かれた身体が有る。
首が無かったり色々な部位が無い死骸だ。
しかし木に寄りかかった男は生きていた。
「あなた達この方達の家族ですか?」
カリーナさんの問いにロープで縛られた男達の顔を見て涙を流し、そうですと話してくれた。
彼ら彼女等は共にモーリスさんの豚さんマイクロバスに乗せられ王都に向かった。
只一人猿轡に足枷をされた男と一緒に。
その男は自分がいつ殺されるかとビクビクしながら王都に運ばれ、更に拷問も受けたのだろう。
全てを喋ってしまった。
王都に入ってからは、公爵は捕縛され一族郎党死刑と成った。
あっ、小さい子は遠い縁者に預けられたけど、もちろん平民落ちだ。
その後喋った傭兵も余罪のせいで死刑。
無理矢理賊にされた人達は鉱山奴隷と成り、その家族は王都から離れた地方に所払いに成った。
王女と友達に・・・そんなファンタジー世界じゃ有るまいし、ならないよ。
「さて行きましょうかレイナ様」
「そうですね。夏の星座の皆様護衛よろしくお願いたてまつ・・・」
コンッ。
ゴドルフさんに頭を叩かれました。
「お前も護衛だよ」
「さあ皆さんミスリル鉱山観光に向かいますわよ」
「カリーナさん何でサリーナ王女が居るんですか?」
「知らないわよ」
「珍しいミスリル鉱山視察に決まってるじゃないですかレイナ」
「いやこれミスリル鉱山に犯罪奴隷とその家族を鉱山村に護送する隊ですから。決して王女様の遠足目的では有りません。てかマイクロバスキュウギュウなんですけど」
「大丈夫ですわ。私レイナの豚さん車に乗せて貰いますから」
勘弁してぇ~!。
「ウ~・・・どうしてビョヲラさんまで」
「王女の護衛です」
「ここがニューラですか?」
「えっっと・・・サリーナ王女様。何故ゆえ此方に」
門に着くとアルフレッド様達が出迎えてくれた。
事前に鉱山奴隷と家族の所払い(実質鉱山村に移住して三年間の奴隷暮らしをサポートする。その後はニューラで好きな様に生きられる。もちろん職の斡旋もされる)は、伝達済みだったから、遠くから豚さん車が見えた時点で子爵邸に報告された様だ。
もう子爵様も大変だよ。
サリーナ王女の物見遊山なんて予想外だからね。
「アルフレッド殿決まってるでは有りませぬか、嫁入りまでの息抜きは必要でしょう。伯爵家の妻になればこんな事はもう出来ません」
「あのう国王陛下はご存知で」
「大丈夫だよ。私も陛下が許可を出すの目の前で見てたから。もうねサリーナ様に甘々だよあの人」
「・・・あはは。そうか。あっすまん、夏の星座とそのクランの者今回の護衛ご苦労である。鉱山村まで明日から引き続きお願いしたい」
「「「「「分かりまして御座います」」」」」
「あっ、御座います」
「?・・・そちらの女性は」
「エヘヘ綺麗でしょう。アルフレッド様鼻の下が伸びてますよ」
「そっそんなわけ有るか!、・・・妻が見ておるかもだ、滅多な事申すな」
「私目冒険者ギルドのビョヲラと申します。ギルドに報告の為最後まで御同行願った次第です」
「ビョヲラ・・・!、もしかしてビョヲラ・ストラフト様ですか?」
「アルフレッド様ビョヲラ・ストラフトって誰?」
「ストラフト侯爵様のご令嬢で、希代の美女と噂の高いお方だ」
「ビョヲラさん、何でそんな人が冒険者ギルドの偉いさんに成ってるの」
「私の職はそんなに偉く有りませんよレイナ。それに将来は平民として生きるので、社会勉強のつもりでギルドに就職しましたから」
「平民として?・・・。ビョヲラさんて職場にお相手いられるんですか?」
「・・・」
目を逸らして顔を赤くしたビョヲラさん。
誰だこんな美女射止めたのは?。
この日は子爵邸に泊めて貰い明日の朝出発だ。
「悪いなレイナ。食後のデザート出して貰って。連絡が今朝だったから用意出来なくてな」
いえいえ、私達も明日から大変なんですよ。魔物の出没する村までの道ですからね。
夕食を済ませ部屋のベッドに座ってキィを撫でて、今回は割りと頼ってしまったのでお礼を言った。
「元々レイナを守るのが僕の役目だからね。あの場合弓士を先にやるレイナの判断は正しいし、人質救出だって亜空間移動出来る僕なら、敵の直ぐ側に出て始末するのは容易いから、適切な指示だよ。ああいうのはどちらも人質も傷付く可能性が高いからね。レイナが言わなくても僕がやったと思うよ」
「有り難う・・・」
「何もかも出来るものじゃ無い。出来たら十柱神が動くのは避けたい。あの神達は手加減を知らないから。下手をすると町ごと消すからね。レイナは水没した神殿を見たよね」
「うん結構広範囲の地底湖だった」
「あの湖は3つの町を飲み込んだ水の神仕業なんだよ。潜水して探索は出来ないから皆知らないけどね。ほら例のオークの幼体の奴、アレを殺す為にね。だからね上の神って必要なら民ごと消そうとするんだ」
「まさか古代文明の滅亡って・・・」
「半分は上の神々のせいだよ。あの火山の回りの森も焼き殺す為に噴火させて住民が何十万人死んだかわからない。まあ僕も似たような事はしたけどね」
最後のは聞かなかった事にしよう。
────────────────
NHKマイル。
正直この放送局の名前を書くのも腹が立つが、予想だけはしようかな。
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JRAよ大盤振る舞いだ!。
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