エトランゼ・シュヴァル

涼香はアヤカゼと共にオークス制覇を目指していた。
フローラステークス2着と成って何とかオークスに出走。
涼カゼコンビは逃げた、オークスで逃げるのは鬼門だ。
絶対不利のオークスを20馬身離して逃げる涼カゼコンビ。
勝てるならこれしか無いと涼香の進言に、人の言葉が判るかの様に走るアヤカゼ。
府中の直線は後続馬に詰め寄られる。
粘る、粘るアヤカゼ。
わずか半馬身駆け抜けた涼カゼコンビに待っていたのは非情な運命。
ゴール直後涼香は宙を舞った。
アヤカゼが開放骨折で前のめりに転倒したのだ。
アヤカゼは祈った、涼香だけは助けてと。

翌朝の新聞には、アヤカゼの予後不良と、涼香の頸椎骨折による死亡が載っていた。


それから5年後。

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