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五日目の深い夜2※
しおりを挟む「……アメリア」
ぐったりと四肢を投げ出してベッドに沈むと、背後から心地よい重さで覆い被さられた。マリウスの肌が直接背中に触れ、高い体温が気持ちいい。
お尻の辺りにマリウスの固く熱い楔を感じて、またお腹の奥がズクリと疼く。
マリウスは何度も背中に口付けを落とし、時折ピリッと刺激を与えては丹念に舌で舐める。そのくすぐったさに、重く言うことを聞かない身体は正直に反応する。
ゆらりと動いた腰に気が付いたであろうマリウスは、私の身体をひっくり返し仰向けに寝かせた。いつの間に脱いだのか鍛え上げられた身体を惜しみなく露わにしたマリウスの、逞しい楔が視界に入った。
「よかったみたいですね。凄く濡れてる」
マリウスはそう言うとぺろりと自分の唇を舐めた。口の周りがてらてらと光るのを見て、それが何なのか理解するとまた顔に熱が集まる。
そんな私の姿を見て、マリウスは声を抑えて笑った。
「恥ずかしがる姿も可愛い……」
マリウスは自身の楔を掴むとゆるゆると私の脚の間に擦りつけた。あわいの上を滑るように何度も往復させ、溢れた蜜を纏わせる。時折あわいの入口にぐっと押し付けて、けれどまた出ていく。
その焦らすような動きに、もどかしさだけがどんどんと降り積もっていく。
「ねえアメリア、どうして欲しい? ちゃんと言って」
「な、何を……」
「アメリアは聞かないと教えてくれないから」
「ヤダ……」
「やだ? じゃあどうする?」
マリウスの固い切っ先がぬるりと滑ってあわいの上の敏感な芽をぐりっと押した。突然の刺激に身体が大きく跳ね声が上がる。身体を捩って背を向けようと動くと、すぐにマリウスに腰を押さえられ引き戻された。
「だーめ、逃げないでアメリア」
枕を引き寄せて顔を覆うと、すぐに取り上げられて両手を押さえつけられた。マリウスが身体を倒しちゅっと唇に口付けを落とす。唇に、頬に、額に。その間にも脚の間には硬い切っ先がずっと押し付けられ、けれど決して入ってくることはない。
「じゃあ、俺のこれ、欲しい?」
「……っ!」
浅いところを出たり入ったりするその動きに、何も考えられなくなる。あの快感を、たった一度の快感を、身体が覚えている。
「可愛い……腰が揺れてるよ?」
「……ぃ……」
「うん?」
「……ほ、しぃ……」
「……っ、はあ……、ほんと可愛いね、アメリア」
唇が強く合わされ、浅く出入りしていた楔がゆっくりと隘路を割り入って来た。
待ちかねたその感覚に全身がびくびくと痙攣するように震える。抑えられていた手を指を絡め合わせ、マリウスがずぶずぶと奥まで入ってきた。
「く……っ、はあ……アメリア、挿入れただけでイッちゃった? すごい、中がうねって……ごめん、俺ちょっと……抑えられないかも」
「ぁっ、あ、だめ……ッ、まだ動かな……っ、で……」
「無理、ごめん」
ずるりと一気に引いたマリウスは、強く叩きつけるように最奥を穿った。
何度も奥を強く叩きつけられて、ぎゅうっと痙攣の止まらない身体が中にいるマリウスを締め付け吸い付き、私にその感覚をつぶさに伝えてくる。
マリウスの固い切っ先に中の壁を引っかかれ擦られ、奥を抉るように穿たれ、そのたびに強く痙攣しぎゅうっと締め付け、柔らかく絡みつく自分の内側。
身体がマリウスの叩きつける勢いでベッドの上へ上へと押しやられるのを、マリウスの逞しい腕が逃がさないとばかりに柔らかく押さえつけ圧し掛かる。
逃げ場のない甘い責め苦に、頭が真っ白になってくる。
身体を起こしたマリウスは、私の両脚を肩にかけ、またそのまま身体を倒した。内側の当たるところが変わり、違う刺激に首を仰け反らせる。
「アメリア……っ、アメリア、好きです……アメリアっ」
何度もうわ言のように呼ばれる名前に、私は返事をできただろうか。
「アメリア……」
太ももの内側、脚の付け根、胸や腹、背中。あちこちに時折強い刺激を感じながら、いつまでも快楽の海から上がることが出来ないまま、私の意識は全てを手放し溺れていった。
*
翌朝、一緒にダイニングに降りてきた私たちを見て声をあげて笑うイーサンに、物凄く恥ずかしくて逃げ出したくなったのは、仕方のないことだと思う。
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