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第一章 辺境伯領
閑話 エーリクせんせいとぼく
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「ナガセ、これは?」
「これは、さらだ、です」
「何の野菜を使ってるの?」
「これはれたす、とまと、これは…おいも、たまご、つかいます」
「美味しそうだね。これは?」
「これは、さんどいっち、です」
「中身は何を挟んだの?」
「えっと、かつ、です」
「かつ?」
「この、おにく、ぱんこつける、あぶら、…えーっと」
「油で揚げる」
「はい、あぶらであげる、します」
「もう、ナサニエルはすぐ答え言うなぁ」
「はははっ、坊ちゃんはスパルタですね!」
「すぱるた」
「厳しいって事だ」
「エーリクが? きびしい、ちがいます」
「ナガセは耳がいいから、本当に覚えるのが早いんだ。だからつい……」
「ぼくははやく、たくさんおぼえます。だからエーリクおしえる、ぼくは、うれしいです」
「あ、うーん、……僕じゃない方がいいかな、ナガセ、「わたし」にしようね」
「わたし」
「僕じゃ駄目ですかい?」
「駄目じゃないけど、伯父上や砦のみんなと話す機会が多いから、目上の人に対する話し方を覚えた方がいいかなって」
「なるほど! ヨアキムの奴もその方がいいって言いそうですねぇ!」
「うん、そうだね」
「ナガセ! わたし、だぞ!」
「はい。わたし」
「じゃあナガセ、そろそろ鍛錬に行こうか」
「はい。わたし、きょうもはしる、します、のどがかわきます」
「おお、じゃあ飲み物も用意しよう」
「ありがとうございます。ナサニエルはやさしい」
「はははっ! これくらい大した事じゃねえよ! ナガセの料理は俺も勉強になるからな、また明日の朝、弁当の中身考えような!」
「はい! べんきょうかんがえるします!」
「うん、なんか違う気がするけどまあいいわ!」
「いいです!」
エーリクは人知れず、ふう、と息を吐いた。
ーーーーーーーー
いつもお読みいただきありがとうございます。
第一章はこれで終わり、17:00更新分から第二章になります。
引き続き、どうぞ宜しくお願いします。
「これは、さらだ、です」
「何の野菜を使ってるの?」
「これはれたす、とまと、これは…おいも、たまご、つかいます」
「美味しそうだね。これは?」
「これは、さんどいっち、です」
「中身は何を挟んだの?」
「えっと、かつ、です」
「かつ?」
「この、おにく、ぱんこつける、あぶら、…えーっと」
「油で揚げる」
「はい、あぶらであげる、します」
「もう、ナサニエルはすぐ答え言うなぁ」
「はははっ、坊ちゃんはスパルタですね!」
「すぱるた」
「厳しいって事だ」
「エーリクが? きびしい、ちがいます」
「ナガセは耳がいいから、本当に覚えるのが早いんだ。だからつい……」
「ぼくははやく、たくさんおぼえます。だからエーリクおしえる、ぼくは、うれしいです」
「あ、うーん、……僕じゃない方がいいかな、ナガセ、「わたし」にしようね」
「わたし」
「僕じゃ駄目ですかい?」
「駄目じゃないけど、伯父上や砦のみんなと話す機会が多いから、目上の人に対する話し方を覚えた方がいいかなって」
「なるほど! ヨアキムの奴もその方がいいって言いそうですねぇ!」
「うん、そうだね」
「ナガセ! わたし、だぞ!」
「はい。わたし」
「じゃあナガセ、そろそろ鍛錬に行こうか」
「はい。わたし、きょうもはしる、します、のどがかわきます」
「おお、じゃあ飲み物も用意しよう」
「ありがとうございます。ナサニエルはやさしい」
「はははっ! これくらい大した事じゃねえよ! ナガセの料理は俺も勉強になるからな、また明日の朝、弁当の中身考えような!」
「はい! べんきょうかんがえるします!」
「うん、なんか違う気がするけどまあいいわ!」
「いいです!」
エーリクは人知れず、ふう、と息を吐いた。
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