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キャサリンの最後⑧
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「負けましたね」
と、朝、レオナルド・キーファーにピザトーストを出す。現在夏休みのために、またもやウーヴァ公爵家にご厄介になってる。
「でしょうね。おば様が手加減するわけない」
レオナルド・キーファーは美味しそうにピザトーストをぱくり。私も一緒頂きます。
キャサリンがローザ伯爵相手に訴えた裁判が終わった次の日、今度はキャサリンがウーヴァ公爵家から訴えられた。
国王を招いたお茶会を引っ掻き回した事、当時妊娠していたアンジェリカ様への侮辱等々。
支払い額、なんとびっくり1億。
ウーヴァ公爵家の影からキャサリンの様子は聞いているが、いまだに伯爵令嬢気取りだ。すでにローザ伯爵家から除籍しているので、ただのキャサリンなのだけど。
学園時代の友人達宅を訪れても、手のひら返したように門前払い。当然何度もローザ伯爵家に言っているが無視されている。セーレ商会にも押し掛けたそうだが、手荒に追い返されている。ウーヴァ公爵家にも来たが、当然門前払い。
今日あたり来そうだ。
私のせいだと、言って。
実はユミル学園からの帰りにキャサリンが突っかかって来た。その時、ナタリアとヴァレリーが一緒で、二人して守ってくれた。
しかしなあ、キャサリン、なんと言うか、やつれたというが、朽ちたと言うか。
裁判でローザ伯爵への支払いを差し引いた額、1億5000万が手に入っているが、それでささやかに生きるなんてするわけない。正規にメイドやシェフも雇えず、派遣を使っているが、わがまま三昧で、長くは続かないらしい。そのせいで、部屋はあれ、身だしなみを整える為のメイドもなかなか雇えない。自分ですると言う考えに行き着かないのが、キャサリンだ。
まだ、若いから、なんとかなってるって感じだった。
「そう言えば、今日、ジョナサン様がお帰りでしたね。ご馳走にしないと」
アンジェリカ様とアナスタシア様をベロベロに溺愛しているジョナサン様。私が妊活のアドバイスしたなんて言ったら、膝をついて感謝してきてくれた。
「いくら義理の兄でも、彼のためにご馳走と聞くと嫉妬します」
案外子供なレオナルド・キーファー。
「レオナルド様は毎日食べてるじゃないですか」
「そうですが」
モグモグとピザトーストを食べてる。
「もう。レオナルド様は何が食べたいですか? 準備しますよ」
「角煮の乗った卵炒飯で」
また時間のかかるものをっ。
しかし、言ったのは私だ。
「分かりました、準備しますね」
すると、レオナルド・キーファーは、朝の儀式、ほっぺにキスして、上機嫌で出勤した。
更に数ヶ月後。
キャサリンがある女性に襲われて、大怪我をしたと知らせが入った。
ウーヴァ公爵家からの訴えの後、ラムダ子爵からも名誉毀損で訴えられて敗訴していた。
襲ったのは、キャサリンがまだローザ伯爵令嬢時代に、距離感置かずに親しくした男性の元婚約者だ。男性はキャサリンのあの容姿や距離感がおかしく接するのと、口車に乗って元婚約者との関係にヒビを入れた。結局、男性はキャサリンを信じて女性を捨てた。意気揚々とローザ伯爵家に挨拶に向かったのだが、当のキャサリンはそんなつもりではなかったと、婚約者を捨てるような方はいや、とか宣った。ジョージ・ローザ伯爵もなんの事かさっぱりだったし。
当然、男性は鼻の下を伸ばして、キャサリンの口車に乗せられただけだが、責任を取らされた。
ある伯爵家の跡取りだったが、貴族の契約としての婚約者を蔑ろにしたあげく、人目がある場所で女性を貶して婚約破棄。当然、伯爵家から追い出され、元婚約者の家から訴えれた。
男性は最後は自殺。
だが、女性は、この男性を愛していた。心を入れ換えるならと、思っていたのに、女性の家族は名誉のためにと男性を訴えたのだ。女性がやめてと説得したが、家族は貴族のメンツもあるかと、男性を責め立てて。
女性は元凶のキャサリンを恨み、突破的に反抗に及んだ。
手元に持っていた香水を投げつけて、突き飛ばしたのだが、たまたま近くにいてたばこを吹かしていた人とぶつかった。
そのたばこが引火。
キャサリンは大火傷を負った。
と、朝、レオナルド・キーファーにピザトーストを出す。現在夏休みのために、またもやウーヴァ公爵家にご厄介になってる。
「でしょうね。おば様が手加減するわけない」
レオナルド・キーファーは美味しそうにピザトーストをぱくり。私も一緒頂きます。
キャサリンがローザ伯爵相手に訴えた裁判が終わった次の日、今度はキャサリンがウーヴァ公爵家から訴えられた。
国王を招いたお茶会を引っ掻き回した事、当時妊娠していたアンジェリカ様への侮辱等々。
支払い額、なんとびっくり1億。
ウーヴァ公爵家の影からキャサリンの様子は聞いているが、いまだに伯爵令嬢気取りだ。すでにローザ伯爵家から除籍しているので、ただのキャサリンなのだけど。
学園時代の友人達宅を訪れても、手のひら返したように門前払い。当然何度もローザ伯爵家に言っているが無視されている。セーレ商会にも押し掛けたそうだが、手荒に追い返されている。ウーヴァ公爵家にも来たが、当然門前払い。
今日あたり来そうだ。
私のせいだと、言って。
実はユミル学園からの帰りにキャサリンが突っかかって来た。その時、ナタリアとヴァレリーが一緒で、二人して守ってくれた。
しかしなあ、キャサリン、なんと言うか、やつれたというが、朽ちたと言うか。
裁判でローザ伯爵への支払いを差し引いた額、1億5000万が手に入っているが、それでささやかに生きるなんてするわけない。正規にメイドやシェフも雇えず、派遣を使っているが、わがまま三昧で、長くは続かないらしい。そのせいで、部屋はあれ、身だしなみを整える為のメイドもなかなか雇えない。自分ですると言う考えに行き着かないのが、キャサリンだ。
まだ、若いから、なんとかなってるって感じだった。
「そう言えば、今日、ジョナサン様がお帰りでしたね。ご馳走にしないと」
アンジェリカ様とアナスタシア様をベロベロに溺愛しているジョナサン様。私が妊活のアドバイスしたなんて言ったら、膝をついて感謝してきてくれた。
「いくら義理の兄でも、彼のためにご馳走と聞くと嫉妬します」
案外子供なレオナルド・キーファー。
「レオナルド様は毎日食べてるじゃないですか」
「そうですが」
モグモグとピザトーストを食べてる。
「もう。レオナルド様は何が食べたいですか? 準備しますよ」
「角煮の乗った卵炒飯で」
また時間のかかるものをっ。
しかし、言ったのは私だ。
「分かりました、準備しますね」
すると、レオナルド・キーファーは、朝の儀式、ほっぺにキスして、上機嫌で出勤した。
更に数ヶ月後。
キャサリンがある女性に襲われて、大怪我をしたと知らせが入った。
ウーヴァ公爵家からの訴えの後、ラムダ子爵からも名誉毀損で訴えられて敗訴していた。
襲ったのは、キャサリンがまだローザ伯爵令嬢時代に、距離感置かずに親しくした男性の元婚約者だ。男性はキャサリンのあの容姿や距離感がおかしく接するのと、口車に乗って元婚約者との関係にヒビを入れた。結局、男性はキャサリンを信じて女性を捨てた。意気揚々とローザ伯爵家に挨拶に向かったのだが、当のキャサリンはそんなつもりではなかったと、婚約者を捨てるような方はいや、とか宣った。ジョージ・ローザ伯爵もなんの事かさっぱりだったし。
当然、男性は鼻の下を伸ばして、キャサリンの口車に乗せられただけだが、責任を取らされた。
ある伯爵家の跡取りだったが、貴族の契約としての婚約者を蔑ろにしたあげく、人目がある場所で女性を貶して婚約破棄。当然、伯爵家から追い出され、元婚約者の家から訴えれた。
男性は最後は自殺。
だが、女性は、この男性を愛していた。心を入れ換えるならと、思っていたのに、女性の家族は名誉のためにと男性を訴えたのだ。女性がやめてと説得したが、家族は貴族のメンツもあるかと、男性を責め立てて。
女性は元凶のキャサリンを恨み、突破的に反抗に及んだ。
手元に持っていた香水を投げつけて、突き飛ばしたのだが、たまたま近くにいてたばこを吹かしていた人とぶつかった。
そのたばこが引火。
キャサリンは大火傷を負った。
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