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二年の年月⑫

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 キャサリンが強制退場の後、生物学上の両親は、ハインリヒ様が立たせた。化粧が崩れそうに歪んだ生物学上の母親のドレスの埃を払ったのは、なんとアサーヴ殿下だ。王子様じきじきにそうするのは、ローザ伯爵夫妻には、怒っていませんよ、と言うパフォーマンスね。

「ローザ伯爵、あれから年月は経とうと、貴殿達がウィンター・ローズ村のために尽力しているのは知っています。どれだけ、あれの教育に力を注いでいたかもです。しかし、その親の愛に答えず、家の顔に泥を塗り続けるあれの責任を負ってはならない」

 テヘロンとして、キャサリンを一生監視しなくてならないという約束は、以前、キャサリンが高等部卒業までと切り替わった。もう、キャサリンを放り出してもいいですよっ、て事ね。

「ローザ伯爵夫人を控え室に」

 セシリア女公爵からの指示に生物学上の母親は、控え室に向かう。
 私はと言うと、しっかりレオナルド・キーファーが肩を抱いている。ちょっと恥ずかしくなってきたが、大人しく守られた方がいいかな、と大人しくしている。
 アンネ達が心配そうだ。
 せっかくのウーヴァ公爵家のお茶会なのに。
 そこは天下のセシリア女公爵。うまい具合言って再びお茶会の雰囲気に。王家の皆様も気さくに話に回ってくれてるしね。
 いつの間にか、生物学上の父親もいなくなってた。
 私は色んな人達に声をかけてもらう、その都度そつなく対応する。ここで、キャサリンの事を聞くのは無粋なので、無難にお祝いは言葉ね。

 どれくらいしたか、話してばっかりでよく分からないが、招待客の皆さんをお見送りの時間だ。
 アンネやリーナ嬢が心配そうだけど、大丈夫だからとお見送りした。ナタリアとヴァレリーも心配してくれたけど、手土産持たせて馬車にのせた。
 最後の招待客をお見送りして、私はウーヴァ公爵から与えられている部屋に戻る。
 あー、ある程度覚悟していたが、疲れた。
 ウーヴァ公爵家のメイドさんにお世話されていつもの格好に。

「ウィンティアお嬢様、奥様がお呼びです」

 と、ウランさんが呼びに来た。

「分かりました」

 きっと、これからの事ね。
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