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裁判⑤
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「ウィンティア嬢、しばらくうちから学園に通いなさい」
と、セシリア・ウーヴァ女公爵よりお達しあり。
あれから、私の拙い知識でまず出来上がったのは、何故だかずんだ。
だって、ルルディのお菓子は完全に洋菓子で、見たことあるものばっかりなんだもん。しかも、手持ちの材料で気軽に出来そうなのって、ずんだしかなくて。小豆的なものはないし、散々悩んだんだよ。
しかも、ウーヴァ公爵家に通いながらなので、時間がかかってしまった。それで出来たのずんだだけ。
優しい甘さと好評だから、良かったけど。
カレーパンの件は、セシリア・ウーヴァ女公爵からもアンジェリカ様と同じ事言われたけど、出来上がったずんだをミルクジェラートと食べていたら、セシリア・ウーヴァ女公爵からお達しだ。
「で、でも、手続きが」
「私に出来ない事があると思って?」
天下のウーヴァ公爵家だもんねっ。
「花嫁修業として届けを出します」
ぶっ、と噴き出す。
「1ヶ月、こちらから通いなさい。そして絞り出しなさい」
「何を? 脂肪を?」
「貴女から出る脂肪なんてたかが知れてるでしょう。レオナルドの為に、ありとあらゆるものを作りなさい」
びしっ、と扇を突きつけるセシリア・ウーヴァ女公爵。
ひーっ。
「あのっ、ステラ様、スティーシュルラ様から、今度の休みにテヘロン大使館に来るようにって」
カレーマンの試食がっ。
「まだアイデアを隠し持っているのね?」
「アイデアって言うか、試食と言うか」
しどろもどろ。
すー、とセシリア・ウーヴァ女公爵の目が細くなる。
いぶし銀の執事さんに指示すると。
いくつかのスープが並ぶ。そして、なぜかシェフさん。スープは見た目は一緒。
何々? 何のゲーム?
「さ、ウィンティア嬢、スープを」
「あ、はい」
良くわからないけど、スープを一口、すべての種類を飲む。
「では、ウィンティア嬢、魚のスープはどれ?」
「これです」
「肉のスープは?」
「これです」
「では、野菜だけのスープは?」
「これとこれとこれです」
「豆を多く使っているのは?」
「これです」
「では、トマトのスープは?」
「トマト? トマトの入ったスープはないです」
「おかしいわね、トマトはないの?」
「はい、なかったと思います」
「どう? 料理長」
「神の舌ですっ」
なにそれ?
結局、ウィンティアの味覚が優れていただけ。
セシリア・ウーヴァ女公爵の動きは早く、手続きはその日にすみ、私はウーヴァ公爵にご厄介になることになった。
と、セシリア・ウーヴァ女公爵よりお達しあり。
あれから、私の拙い知識でまず出来上がったのは、何故だかずんだ。
だって、ルルディのお菓子は完全に洋菓子で、見たことあるものばっかりなんだもん。しかも、手持ちの材料で気軽に出来そうなのって、ずんだしかなくて。小豆的なものはないし、散々悩んだんだよ。
しかも、ウーヴァ公爵家に通いながらなので、時間がかかってしまった。それで出来たのずんだだけ。
優しい甘さと好評だから、良かったけど。
カレーパンの件は、セシリア・ウーヴァ女公爵からもアンジェリカ様と同じ事言われたけど、出来上がったずんだをミルクジェラートと食べていたら、セシリア・ウーヴァ女公爵からお達しだ。
「で、でも、手続きが」
「私に出来ない事があると思って?」
天下のウーヴァ公爵家だもんねっ。
「花嫁修業として届けを出します」
ぶっ、と噴き出す。
「1ヶ月、こちらから通いなさい。そして絞り出しなさい」
「何を? 脂肪を?」
「貴女から出る脂肪なんてたかが知れてるでしょう。レオナルドの為に、ありとあらゆるものを作りなさい」
びしっ、と扇を突きつけるセシリア・ウーヴァ女公爵。
ひーっ。
「あのっ、ステラ様、スティーシュルラ様から、今度の休みにテヘロン大使館に来るようにって」
カレーマンの試食がっ。
「まだアイデアを隠し持っているのね?」
「アイデアって言うか、試食と言うか」
しどろもどろ。
すー、とセシリア・ウーヴァ女公爵の目が細くなる。
いぶし銀の執事さんに指示すると。
いくつかのスープが並ぶ。そして、なぜかシェフさん。スープは見た目は一緒。
何々? 何のゲーム?
「さ、ウィンティア嬢、スープを」
「あ、はい」
良くわからないけど、スープを一口、すべての種類を飲む。
「では、ウィンティア嬢、魚のスープはどれ?」
「これです」
「肉のスープは?」
「これです」
「では、野菜だけのスープは?」
「これとこれとこれです」
「豆を多く使っているのは?」
「これです」
「では、トマトのスープは?」
「トマト? トマトの入ったスープはないです」
「おかしいわね、トマトはないの?」
「はい、なかったと思います」
「どう? 料理長」
「神の舌ですっ」
なにそれ?
結局、ウィンティアの味覚が優れていただけ。
セシリア・ウーヴァ女公爵の動きは早く、手続きはその日にすみ、私はウーヴァ公爵にご厄介になることになった。
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