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学園生活スタート⑤
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セーレ商会の主力商品はティアラ・シリーズだけど、もちろん他にも色々ある。その一つが期間限定の香りがある、シャンプーやコンディショナー、石鹸だ。特にシャンプーやコンディショナーの人気は凄まじく、予約枠はあっという間になくなり、店頭販売は混雑を避けるために、前もって抽選。なんだか、最新スマホみたい。
そう言えば、その為に、ローザ伯爵家夫妻は、屋敷を開けていたなあ。
期間限定商品が発売前くらいになると、呼ばれたお茶会の手土産が、それになる。もちろん、本格的なお茶会の時のみの手土産だ。
なので、この時期のキャサリン宛のお茶会の紹介状は、ひっきりなしで、厳選してやってるそうだ。
マルク・ブーア伯爵家の夫人とご令嬢は、その期間限定商品欲しさに、マルク子息に、キャサリンにブーア伯爵家のお茶会に来てもらう様に仕向けたみたい。
期間限定商品は、なかなか手に入らないけど、この時期にキャサリンがお茶会に来れば、手にはいる。
しかも、マルク令息がキャサリンに声をかけたのが、ペルク侯爵家のお茶会の最中みたい。向こうにしたら、この機会を逃したら、キャサリンにお誘いかけれない。マルク令息個人で会ったり出来ないから、一目があるお茶会で、挨拶がてら声をかけた。
「そのお茶会の誘いを、ディミア令嬢が勘違いしたと?」
「そうだね」
ため息を吐き出す、生物学上の父親。
その時の話はこんな感じ。
「初めてましてローザ伯爵令嬢。私はマルク・ブーアと申します。実は母と姉がセーレ商会の大ファンなのです。良かったら、夫人と一緒に今度うちのお茶会に来ていただけませんか?」
こんな感じに話しかけた。
別に問題ないように思えるけど。それをどう勘違いしたのか。
「まあっ、光栄ですわっ。実は私、今日、セーレ商会の期間限定のシトラスのシリーズを使っていますのっ」
キャサリンはほほを染めて、マルク令息にしなだれかかるように、髪を触らせ、超至近距離で話した。マルク令息は微妙に引きながら話していたそうだ。とにかく、お茶会に来てもらわないと、帰ったら、母親と姉がうるさいからと。
だが、いくら話しても、お茶会の誘いをしても、キャサリンからイエスが出ない。しばらく押し問答が続いたそうだ。
「それをディミア令嬢が勘違いしたと?」
無理ないかな。
婚約者が至近距離で別の女性とベタベタしていたら。しかも、自宅のお茶会の真っ最中にね。嫌な気分になったろうなあ。私は関係はないけど、ディミアって子に申し訳ないなあ。
「で、ペルク侯爵令嬢は、自分の婚約者に理由を聞けば良かったのに、黙ったままなにもせず、もんもんと怒りを燻らせていたそうだ。婚約者でもあるマルク令息とも、関係が良くなくなって。ブーア伯爵家からペルク侯爵へは、きちんと説明されたそうだ。だが、当のディミア令嬢は理解してなかったみたいだね」
ため息をつく、生物学上の父親。
元は期間限定商品が欲しさ、しかも、母親と姉の差し金だったし、マルク令息にしてはそんな気はさらさらないに、話を聞いてくれない婚約者に嫌気が差し出した所に入学式。ディミア令嬢も自分の態度で、婚約者が離れていったのに理解出来ずに、キャサリンに逆恨み。だけど、キャサリンも礼節を弁えて対応したらこんな事にはならなかったはず。
しかし、ブーア伯爵家からしては格上の侯爵からの婚約者に、勘違いされままは良くないが。ペルク侯爵家は子沢山の為に、嫡男以外、全て爵位持ちに嫁入り婿入りが厳しいらしい。財力もぶっちゃけ、ローザ伯爵家が上らしい。ただ、侯爵なんて地位があるため、下手に子供達を平民に出来ないため、四苦八苦している。なので、末っ子のディミア令嬢は、ブーア伯爵嫡男のマルク令息との婚約は運が良かったのに。
で、誰かが入学式の時に話していたのを聞き齧った。
上級生の二割程が入学式のお手伝いの為に出校していた。
そして、私がキャサリン・ローザの妹で、準特進にいることを知り、いても経ってもいられず、クラスに押し掛けたようだ。
あのキャサリンに言いきれないけど、私になら文句言えるって。
だから、何で?
それはディミア令嬢が容姿にコンプレックスがあり、見た目お人形さんで、一学年上のキャサリンに言い切れず。キズのある下級生である私を攻撃しに来たって。私を通じて、キャサリンを謝罪を要求させたかったと。
なにそれ。
キャサリン並みに、色々欠如しているのディミア令嬢。はあ、ちょっと同情してしまったのに。
そう言えば、その為に、ローザ伯爵家夫妻は、屋敷を開けていたなあ。
期間限定商品が発売前くらいになると、呼ばれたお茶会の手土産が、それになる。もちろん、本格的なお茶会の時のみの手土産だ。
なので、この時期のキャサリン宛のお茶会の紹介状は、ひっきりなしで、厳選してやってるそうだ。
マルク・ブーア伯爵家の夫人とご令嬢は、その期間限定商品欲しさに、マルク子息に、キャサリンにブーア伯爵家のお茶会に来てもらう様に仕向けたみたい。
期間限定商品は、なかなか手に入らないけど、この時期にキャサリンがお茶会に来れば、手にはいる。
しかも、マルク令息がキャサリンに声をかけたのが、ペルク侯爵家のお茶会の最中みたい。向こうにしたら、この機会を逃したら、キャサリンにお誘いかけれない。マルク令息個人で会ったり出来ないから、一目があるお茶会で、挨拶がてら声をかけた。
「そのお茶会の誘いを、ディミア令嬢が勘違いしたと?」
「そうだね」
ため息を吐き出す、生物学上の父親。
その時の話はこんな感じ。
「初めてましてローザ伯爵令嬢。私はマルク・ブーアと申します。実は母と姉がセーレ商会の大ファンなのです。良かったら、夫人と一緒に今度うちのお茶会に来ていただけませんか?」
こんな感じに話しかけた。
別に問題ないように思えるけど。それをどう勘違いしたのか。
「まあっ、光栄ですわっ。実は私、今日、セーレ商会の期間限定のシトラスのシリーズを使っていますのっ」
キャサリンはほほを染めて、マルク令息にしなだれかかるように、髪を触らせ、超至近距離で話した。マルク令息は微妙に引きながら話していたそうだ。とにかく、お茶会に来てもらわないと、帰ったら、母親と姉がうるさいからと。
だが、いくら話しても、お茶会の誘いをしても、キャサリンからイエスが出ない。しばらく押し問答が続いたそうだ。
「それをディミア令嬢が勘違いしたと?」
無理ないかな。
婚約者が至近距離で別の女性とベタベタしていたら。しかも、自宅のお茶会の真っ最中にね。嫌な気分になったろうなあ。私は関係はないけど、ディミアって子に申し訳ないなあ。
「で、ペルク侯爵令嬢は、自分の婚約者に理由を聞けば良かったのに、黙ったままなにもせず、もんもんと怒りを燻らせていたそうだ。婚約者でもあるマルク令息とも、関係が良くなくなって。ブーア伯爵家からペルク侯爵へは、きちんと説明されたそうだ。だが、当のディミア令嬢は理解してなかったみたいだね」
ため息をつく、生物学上の父親。
元は期間限定商品が欲しさ、しかも、母親と姉の差し金だったし、マルク令息にしてはそんな気はさらさらないに、話を聞いてくれない婚約者に嫌気が差し出した所に入学式。ディミア令嬢も自分の態度で、婚約者が離れていったのに理解出来ずに、キャサリンに逆恨み。だけど、キャサリンも礼節を弁えて対応したらこんな事にはならなかったはず。
しかし、ブーア伯爵家からしては格上の侯爵からの婚約者に、勘違いされままは良くないが。ペルク侯爵家は子沢山の為に、嫡男以外、全て爵位持ちに嫁入り婿入りが厳しいらしい。財力もぶっちゃけ、ローザ伯爵家が上らしい。ただ、侯爵なんて地位があるため、下手に子供達を平民に出来ないため、四苦八苦している。なので、末っ子のディミア令嬢は、ブーア伯爵嫡男のマルク令息との婚約は運が良かったのに。
で、誰かが入学式の時に話していたのを聞き齧った。
上級生の二割程が入学式のお手伝いの為に出校していた。
そして、私がキャサリン・ローザの妹で、準特進にいることを知り、いても経ってもいられず、クラスに押し掛けたようだ。
あのキャサリンに言いきれないけど、私になら文句言えるって。
だから、何で?
それはディミア令嬢が容姿にコンプレックスがあり、見た目お人形さんで、一学年上のキャサリンに言い切れず。キズのある下級生である私を攻撃しに来たって。私を通じて、キャサリンを謝罪を要求させたかったと。
なにそれ。
キャサリン並みに、色々欠如しているのディミア令嬢。はあ、ちょっと同情してしまったのに。
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