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三度目の首都③

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 パーティーハウスに戻るとすでにお昼時。花がおかえりのローリングを披露してくれる。
「お帰りなさいユイさん」
 留守番役のミゲル君が出てきてくれる。ズボンの裾を糸屑付いているから、何か作っていたのかな?
「ミゲル君、留守番ありがとう、何かあった?」
「特にありません。来客もありませんでした」
「ありがとう」
 ルームを開けて、ホークさんがノワールを厩舎に移動する。サブ・ドア、ルーティのダンジョンに向かった面々は、腹時計が正解なので、鎮座して待っていた。
『お腹減ったのです』
『ユイ、私はエビね』
『ピザヲ所望スル』
『我は焼いた肉がいいのだ』
「くうっ」
「わふんっ」
 仔達も大合唱。はいはい。
 現在、ルーティのダンジョンに繋いでいるのは、20階~21階を繋ぐ階段途中にある、セーフティにある。ここには常闇の無花果が生っているのもあるが、ルーティのダンジョンは、改修後で大変な賑わいがある。いつも繋いでいる18階のセーフティまで、高ランク冒険者パーティーなら挑んでくる可能性が高くなり、遭遇する率も上がるから、こちらに変更した。ケルンさんとフェリクスさんの進言が大きかったからもある。ルーティのダンジョン20階は、あの岩山エリアだ。あそこを徒歩で突破するのは至難の技、Aランク冒険者パーティーであるラスチャーニエと蒼の麓は、揃って撤退すると言うエリアだ。ここまでたどり着ける人はいないだろうって。だけど、念には念を入れよ、だ。ちゃんと近くに気配がないことを確認してから開けている。
「エマちゃん、テオ君、お疲れ様。皆さん、ありがとうございます」
 ドロップ品拾いに、分別のお手伝い為に同行してくれたエドワルドさん達にもお礼を言う。ちょうど母達も帰って来て、お昼時なので、お昼をご馳走することに。
 一気に賑やかになる。
 どうしよっかな? よし、中華にしちゃえ。
 紫竜のランチメニューにした。もちろん、一品メニューもあるけどね。
 リバウンドしているビアンカとルージュは、棒々鶏サラダと春雨サラダと海鮮サラダ。はい、不服丸出し。
「なんね? この肉は、なんね?」
 母が容赦なく肩の肉を摘まんでいる。撃沈している二人。イシスはしっかり減量し、せっせと唐揚げ食べている。
 そして、太らないアレスは、カロリーおばけのてんこ盛りだ。
 仔達ももりもり食べている。
 私も中華ランチだ。
 私達もランチメニューを選択。ランチメニューには卵スープ、海老焼売、肉焼売、搾菜、杏仁豆腐が付いている。私は海老チャーハン、晃太は辛味噌麺、母は海老チリ、父は麻婆豆腐。単品で海鮮春巻き頼んだ、一皿に二本あり、それを半分にしたら四人分になるからね。
 ホークさんは麻婆豆腐、チュアンさんとマデリーンさんは海老マヨ、ミゲル君は五目チャーハン、テオ君は油淋鶏、エマちゃんは海老チャーハン。足りないだろうから、卵とキクラゲと豚バラの炒め物、青椒肉絲を追加。
 ケルンさんは海老マヨ、ヒェリさんとツヴァイクさんは油淋鶏、エドワルドさんは麻婆豆腐。追加で海鮮春巻き二つ、卵とトマトの炒め物、青椒肉絲。
 ファングさんとガリストさんは油淋鶏、リィマさんは海老チリ、フリンダさんは海鮮がゆ。アルスさんは海老チャーハンと油淋鶏だ。こちらも足りないから麻婆豆腐、卵とキクラゲと豚バラの炒め物、海鮮春巻き二つ。
「では、頂きます」
「「「「「頂きます」」」」」
 ビアンカとルージュの怨みがましい視線は気にしない。
 うーん、卵スープが優しい味。
 追加を聞きながらタップ。
 私達はこれでお腹は満たされたが、肉体労働の冒険者の皆さんは足りない。結局、安定のケルンさんはマンゴープリンや胡麻団子。ツヴァイクさんは海老チャーハンを平らげた。ヒェリさんとエドワルドさんは、五目チャーハンを半分していた。
 で、金の虎にも追加したのだけど、アルスさんが気持ちよく平らげて行った。フリンダさんがお腹いっぱいだからと、焼売もらっているのに。
 エマちゃんとテオ君は、細やか杏仁豆腐と言うので、即タップした。ビアンカとルージュが必死にエアーお手しているので、一つだけ、許可が降りました。

 午後になり、お客様の、お・も・て・な・しの準備万端。
「しかし、リュウタ殿は面白いものを考え付きますな」
 協力してくれたツヴァイクさんがしげしげと見ている。
 父が持ち運び用シャワーヘッドの開発が上手く行かず、気分転換に作った。

 ご自宅用くるくる寿司レーン。

 てってれってー、みたいな。
 木製だし、電池がないので、ハンドルがあり人力で回すのだけど、職人ギルドの食い付きかたがすさまじく、特許申請したそうだ。どんどん父の収入が増えていく。
 ロッシュさんとラーヴさんが小さなお子さん連れてくるから、ちょっとした余興ね。小皿もたくさん準備したし、ちゃんと問題なく動くかテストもしてある。仔達が興味津々で、軽く噛んで確認しようとするので、慌てて避難させた。
『ユイ、ロッシュ達が来たのです』
『そうね、お菓子食べたらダメ?』
「ダメよ。後でね。さて、お出迎えしましょうね」
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