上 下
745 / 824
連載

カルーラで年越し~春まで㉒

しおりを挟む
 いいね、40万越えました。いいね、してくださった皆さんありがとうございます。励みになります。


 へー、美味しそう。
「わい、この海鮮丼な、白海老のかき揚げ単品付けて」
 晃太が即決。
 確かに見ただけで美味しそう。私はどうしよっかなあ。異世界のメニューはすべてなく、空洞がある。ここは何のメニューなんやろう?
 は、いかん。説明せんと、皆さん興味津々や。お昼ごはんはJOY-Pでいいや。
「えーっとですね」
 メニューは三つ、ソースカツ丼、北陸海の幸の海鮮丼、白海老のかき揚げ丼。海鮮丼はミニ丼があり、白海老は単品あり。うーん、残りのメニューが気になる。
 これこれこうこうと説明する。
「ソースカツ丼は、卵でとじてなくて、ソースを使っています。海鮮丼は色んなお刺身がご飯に乗ってます。白海老は、これくらい、小さな海老ですね、それを天婦羅にしてごはんに乗せています」
 皆さん、へー、と興味津々。
 私はちょっと悩んでソースカツ丼にした、卵でとじてるカツ丼は食べたことあるが、ソースカツ丼って初めてなんだよね。母は白海老のかき揚げ丼にしている。
 皆さんが悩んでいる間にビアンカとルージュ、アリスの準備だ。シルフィ達もほぼ離乳がすみ、母が予め準備していた食事を出す。ウサギ肉、胸肉を蒸して荒く裂いて、蒸した野菜の上にたっぷりふりかけている。ガツガツ、と食べてる。うんうん、よく食べるんよ。
 ビアンカとルージュ、アリスにはソースカツ丼、海鮮丼、白海老のかき揚げ丼を乗せて、と。
「はい、どうぞ」
『がつがつっ、お肉が甘いけど塩気もあって美味しいのですっ』
『このカリカリの海老っ、美味しいわっ、あ、生のもいいわねっ』
「わふんっわふんっ」
 食い付きがいい、ようございました。
 皆さん、悩んで決定。
 鷹の目は、ホークさん、ミゲル君、エマちゃん、テオ君はソースカツ丼。チュアンさんは海鮮丼、マデリーンさんは白海老のかき揚げ丼。
 蒼の麓はフェリクスさん、アンドレアスさん、ヘルト君とドロテアちゃんはソースカツ丼。エリアンさんとドーラさんは白海老のかき揚げ丼。
 山風は仲良く全員ソースカツ丼。
 まだ、こちらには、刺身に対する抵抗感があるからね。こちらでは基本的に火を通す。寄生虫問題があるからね。食べられない訳ではないが、処理に手間がかかるため高価になり、どうしても手が出ない、そんな感じだ。私達が出すから安全安心だから食べる、そんな感じだ。
 はい、人数分タップ。
『おかわりなのですっ』
『海老海老ーっ』
「わふんっ」
「まだ、頂きますしてないんやけど」
 
 ふうっ、満腹。
 ソースカツ丼初めてだったけど、ソースが絶妙で美味しかった。
 結局、色々おかわり発生。液晶画面を開けたり閉めたりして、全メニュー確認。残りのメニューは、能登牛のコロッケ定食、能登牛のコロッケ単品、わっぱ飯、あんころ和パフェ、加賀棒茶ソフトクリーム、越後姫のジェルのせパンナコッタ。
 私は母から白海老を一匹もらった、さくさくして美味しい。それから能登牛のコロッケ単品をタップして晃太に一個渡す。
 流石にビアンカとルージュの三回目のおかわりコールに母が笑顔で止めた。ルージュがくすん海老と呟き丸くなってる。うーん、お尻がお饅頭みたいに丸い。
 他のテーブルも賑やかだ。
 鷹の目は追加メニューにわいわい。
「テオ、コロッケ半分にしない?」
「モグモグ、いいよ」
 エマちゃんとテオ君は能登牛のコロッケ単品を仲良く一個ずつ食べてる。最近よく食べるテオ君はミニ海鮮丼もペロリと食べてる。ホークさんもミニ海鮮丼。ミゲル君とチュアンさんは能登牛のコロッケ定食を半分にしている。
「やはりミズサワ殿から頂く食事はどれも美味しいですね」
 アクションイケメン俳優のフェリクスさんに言われて、悪い気は全くない。てへへ、となる。蒼の麓も賑やかに食べている。痩せの大食いアルスさんなハジェル君が目立つが、フェリクスさんも結構な大食漢。大きな人やからね。フェリクスさんは晃太がもくもくと食べていたので興味が引いたのか、海鮮丼を追加した。ミニではなく普通サイズをペロリと食べる。魚独特の臭さがないし、雲丹は恐る恐るだったが、びっくりしていた、同時に生海老が甘いと大好評だ。アンドレアスさんはわっぱ飯、ヘルト君はミニ海鮮丼。ドロテアちゃんはドーラさんと白海老のかき揚げ単品を半分にして食べている。
 山風はフェリクスさんの反応を見て、ロッシュさん、ラーヴさん、シュタインさん、マアデン君はミニ海鮮丼を追加している。
 ハジェル君? 普通サイズの海鮮丼、わっぱ飯、能登牛のコロッケ単品をペロリと食べてたよ。おずおずと白海老のかき揚げ丼も希望してきたのでタップ。隣であきれ顔のマアデン君。あれでなんであんなに細いの? 詐欺や詐欺。
 食後のデザートも賑やか。
 私は加賀棒茶ソフトクリーム。母と晃太が横からちょいちょいとスプーンで持っていく。ほうじ茶の似てるようだけど、苦味が少ない感じで好きだなあ。セレクトショップダリアに加賀棒茶ないかな? 探してみよう。
 鷹の目はチュアンさんがあんころ和パフェ、エマちゃんとマデリーンさんは越後姫のジェルのせパンナコッタ。テオ君は加賀棒茶ソフトクリーム。
 蒼の麓は、エリアンさんとドーラさんが加賀棒茶ソフトクリーム。ヘルト君とドロテアちゃんが越後姫のジェルのせパンナコッタ。
 山風はマアデン君が越後姫のジェルのせパンナコッタ。
 ハジェル君?
 ビアンカが目をかっぴらき、ルージュが爪をちゃきんしている。デザート全種類制覇しているからね。
「しばらくこれあるんかね?」
 晃太が爪楊枝で、しー、としながら聞いて来る。
「そうやない? ずっと、って訳やないと思うけど。海鮮丼美味しかったと?」
「ん、また食べたか」
「なら、今度お父さんが休みの日に食べようかね」
「ん」
 こうして満腹北陸ランチは終わった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。

くま
恋愛
「すまない、アデライトを愛してしまった」 「ソフィア、私の事許してくれるわよね?」 いきなり婚約破棄をする婚約者と、それが当たり前だと言い張る姉。そしてその事を家族は姉達を責めない。 「病弱なアデライトに譲ってあげなさい」と…… 私は昔から家族からは二番目扱いをされていた。いや、二番目どころでもなかった。私だって、兄や姉、妹達のように愛されたかった……だけど、いつも優先されるのは他のキョウダイばかり……我慢ばかりの毎日。 「マカロン家の長男であり次期当主のジェイコブをきちんと、敬い立てなさい」 「はい、お父様、お母様」 「長女のアデライトは体が弱いのですよ。ソフィア、貴女がきちんと長女の代わりに動くのですよ」 「……はい」 「妹のアメリーはまだ幼い。お前は我慢しなさい。下の子を面倒見るのは当然なのだから」 「はい、わかりました」 パーティー、私の誕生日、どれも私だけのなんてなかった。親はいつも私以外のキョウダイばかり、 兄も姉や妹ばかり構ってばかり。姉は病弱だからと言い私に八つ当たりするばかり。妹は我儘放題。 誰も私の言葉を聞いてくれない。 誰も私を見てくれない。 そして婚約者だったオスカー様もその一人だ。病弱な姉を守ってあげたいと婚約破棄してすぐに姉と婚約をした。家族は姉を祝福していた。私に一言も…慰めもせず。 ある日、熱にうなされ誰もお見舞いにきてくれなかった時、前世を思い出す。前世の私は家族と仲良くもしており、色々と明るい性格の持ち主さん。 「……なんか、馬鹿みたいだわ!」 もう、我慢もやめよう!家族の前で良い子になるのはもうやめる! ふるゆわ設定です。 ※家族という呪縛から解き放たれ自分自身を見つめ、好きな事を見つけだすソフィアを応援して下さい! ※ざまあ話とか読むのは好きだけど書くとなると難しいので…読者様が望むような結末に納得いかないかもしれません。🙇‍♀️でも頑張るます。それでもよければ、どうぞ! 追加文 番外編も現在進行中です。こちらはまた別な主人公です。

巻添え召喚されたので、引きこもりスローライフを希望します!

あきづきみなと
ファンタジー
階段から女の子が降ってきた!? 資料を抱えて歩いていた紗江は、階段から飛び下りてきた転校生に巻き込まれて転倒する。気がついたらその彼女と二人、全く知らない場所にいた。 そしてその場にいた人達は、聖女を召喚したのだという。 どちらが『聖女』なのか、と問われる前に転校生の少女が声をあげる。 「私、ガンバる!」 だったら私は帰してもらえない?ダメ? 聖女の扱いを他所に、巻き込まれた紗江が『食』を元に自分の居場所を見つける話。 スローライフまでは到達しなかったよ……。 緩いざまああり。 注意 いわゆる『キラキラネーム』への苦言というか、マイナス感情の描写があります。気にされる方には申し訳ありませんが、作中人物の説明には必要と考えました。

いきなり異世界って理不尽だ!

みーか
ファンタジー
 三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。   自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!

何でも奪っていく妹が森まで押しかけてきた ~今更私の言ったことを理解しても、もう遅い~

秋鷺 照
ファンタジー
「お姉さま、それちょうだい!」  妹のアリアにそう言われ奪われ続け、果ては婚約者まで奪われたロメリアは、首でも吊ろうかと思いながら森の奥深くへ歩いて行く。そうしてたどり着いてしまった森の深層には屋敷があった。  ロメリアは屋敷の主に見初められ、捕らえられてしまう。  どうやって逃げ出そう……悩んでいるところに、妹が押しかけてきた。

あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?

水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが… 私が平民だとどこで知ったのですか?

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

【完結】間違えたなら謝ってよね! ~悔しいので羨ましがられるほど幸せになります~

綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
「こんな役立たずは要らん! 捨ててこい!!」  何が起きたのか分からず、茫然とする。要らない? 捨てる? きょとんとしたまま捨てられた私は、なぜか幼くなっていた。ハイキングに行って少し道に迷っただけなのに?  後に聖女召喚で間違われたと知るが、だったら責任取って育てるなり、元に戻すなりしてよ! 謝罪のひとつもないのは、納得できない!!  負けん気の強いサラは、見返すために幸せになることを誓う。途端に幸せが舞い込み続けて? いつも笑顔のサラの周りには、聖獣達が集った。  やっぱり聖女だから戻ってくれ? 絶対にお断りします(*´艸`*) 【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ 2022/06/22……完結 2022/03/26……アルファポリス、HOT女性向け 11位 2022/03/19……小説家になろう、異世界転生/転移(ファンタジー)日間 26位 2022/03/18……エブリスタ、トレンド(ファンタジー)1位

【完結24万pt感謝】子息の廃嫡? そんなことは家でやれ! 国には関係ないぞ!

宇水涼麻
ファンタジー
貴族達が会する場で、四人の青年が高らかに婚約解消を宣った。 そこに国王陛下が登場し、有無を言わさずそれを認めた。 慌てて否定した青年たちの親に、国王陛下は騒ぎを起こした責任として罰金を課した。その金額があまりに高額で、親たちは青年たちの廃嫡することで免れようとする。 貴族家として、これまで後継者として育ててきた者を廃嫡するのは大変な決断である。 しかし、国王陛下はそれを意味なしと袖にした。それは今回の集会に理由がある。 〰️ 〰️ 〰️ 中世ヨーロッパ風の婚約破棄物語です。 完結しました。いつもありがとうございます!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。