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カルーラで年越し~春まで⑯
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『ユイ~、エビ~。ルーティのエビ~』
ルージュがきゅるん、きゅるん、とやって来る。
「はいはい、分かっとるよ、私も食べたいもん」
『買ってきて~』
「あんたね、暖房の下に陣取っといてよう言うね」
暖房の下に一日中ゴロゴロしてるくせに。
『ねえね、ヒスイもエビ食べたーい』
『ねーちゃん、わいも食べたいねん~』
くっ、ヒスイとコハクまでやって来た。
昨日パーヴェルさんと話したばっかりだから、すぐに返事は来ないかあ。
うーん、もふもふ。
たまーに、ルーティから運ばれてくるそうだが、完全予約制。その予約も抽選を勝ち抜いてからだ。
うむ、めんどくさか、現地調達がいいに決まっている。
でもなあ、ルーティ行ったら、買い物で済むわけない。ノワールでも現在冬場だから、朝から出発しないと、日没に間に合わない。
うーむ。
エビ、エビ、エビとリクエストが飛ぶ。
「なら、お母さんが買いに行ってくるよ」
「気分転換にお父さんも行こうかな」
勿論、両親二人で行かせないよ。
必要時除雪できるビアンカとアレス。アレスを抑える為にイシスも行ってくれるって。それから元気とルリ、クリスが着く。チュアンさんとマデリーンさんも着いていってくれる。馬車の内ドアに、パーティーハウスのサブ・ドアを登録した。時間を決めて開けることになる。
『お母さん、エビよ、エビ』
『ばあば、ヒスイ、エビが食べたいっ』
『わいもなー、エビが食べたいねんっ』
「はいはい、買って来るけん、待っとってね~」
2、3日ルーティに滞在して、海産物のお買い物だ。
母といつも一緒の花が、モコモコのピンクのセーターを着て、母にだっこされている。
予定は2、3日だが、問題は…………
「アレス」
『な、なんなのだ? 今日はまだ何もしていないのだっ』
びくびくしている大型ウルフ。
「分かっとるね? 今回は、お母さんとお父さんのお供よ? ダンジョン入ったらいかんよ? わかった?」
『わ、分かっているのだあ』
大丈夫かなあ?
チュアンさんがシスター・アモルとの面会予定があるからね。まだ、10日程先だけどね。
「アレス、大丈夫よね~」
『あっ、母よっ。我が着いているのだ、アイスドラゴンが出ても大丈夫なのだぞっ』
やめて、爬虫類の親玉。
「お母さんの言うこと聞くよね~」
限りなく優しい言い方だけど、圧がある。
『わかっているのだ~』
尻尾ぷりぷりしているが大丈夫かいアレス君? ここまで釘刺されてやらかしたら、お母さん、怖かよ。
日程としては、余程吹雪かなければ大丈夫かな?
『多少降っても大丈夫なのですよ。それに数日間は晴れるはずなのです。その後が大雪なのですね。その前には、帰って来るのです』
上位の魔物になればある程度の天候予測はできると。
「なあ、親父、ルーティツナあったら頼むばい」
「ん」
と、晃太も父になにやらお願いしている。海産物の買い物なのに、わざわざカルーラのギルドが、ルーティのギルドに連絡してくれた。今回主人の私が行かないからね。ありがたい。
両親は買い物だけではない、人数が一気に増えた孤児院の様子も見に行ってくれると。私が前回行った寄付で、何とかなってないなら、父名義で寄付をすると。父は職人ギルドのランクは高いからね。そこそこ高額寄付はギルドを通して行っても問題はない。多分、水澤家で一番社会貢献してる。
いつもは見送られる立場だけど、カルーラの城門前でお見送り。
「チュアンさん、マデリーンさん、お願いします」
「「はい、ユイさん」」
チュアンさんとマデリーンさんは御者台に座るので、しっかり防寒している。
「ノワール、気をつけてね」
「ぶひひんっ」
『レディ・ロストークとシルフィリアが心配だと言っているのです』
「ノワールもお父さんやね。ちゃんと様子ばホークさんと見に行ってくるけんね」
「ぶひひんっ」
「ビアンカ、イシス、お願いね」
『任せるのです』
『ウム』
「アレス」
『わかっているのだ~』
わいわいしながら出発準備。
「わんわんっ」
『ねぇね、いってきまーす』
『にーに、いってきまーす』
「はい、いってらっしゃい」
「気をつけてな~」
よしよし、もふもふ。
いつもならぶひひん特急だが、雪の為に、ぶひひん快速ノワールが発進した。
ルージュがきゅるん、きゅるん、とやって来る。
「はいはい、分かっとるよ、私も食べたいもん」
『買ってきて~』
「あんたね、暖房の下に陣取っといてよう言うね」
暖房の下に一日中ゴロゴロしてるくせに。
『ねえね、ヒスイもエビ食べたーい』
『ねーちゃん、わいも食べたいねん~』
くっ、ヒスイとコハクまでやって来た。
昨日パーヴェルさんと話したばっかりだから、すぐに返事は来ないかあ。
うーん、もふもふ。
たまーに、ルーティから運ばれてくるそうだが、完全予約制。その予約も抽選を勝ち抜いてからだ。
うむ、めんどくさか、現地調達がいいに決まっている。
でもなあ、ルーティ行ったら、買い物で済むわけない。ノワールでも現在冬場だから、朝から出発しないと、日没に間に合わない。
うーむ。
エビ、エビ、エビとリクエストが飛ぶ。
「なら、お母さんが買いに行ってくるよ」
「気分転換にお父さんも行こうかな」
勿論、両親二人で行かせないよ。
必要時除雪できるビアンカとアレス。アレスを抑える為にイシスも行ってくれるって。それから元気とルリ、クリスが着く。チュアンさんとマデリーンさんも着いていってくれる。馬車の内ドアに、パーティーハウスのサブ・ドアを登録した。時間を決めて開けることになる。
『お母さん、エビよ、エビ』
『ばあば、ヒスイ、エビが食べたいっ』
『わいもなー、エビが食べたいねんっ』
「はいはい、買って来るけん、待っとってね~」
2、3日ルーティに滞在して、海産物のお買い物だ。
母といつも一緒の花が、モコモコのピンクのセーターを着て、母にだっこされている。
予定は2、3日だが、問題は…………
「アレス」
『な、なんなのだ? 今日はまだ何もしていないのだっ』
びくびくしている大型ウルフ。
「分かっとるね? 今回は、お母さんとお父さんのお供よ? ダンジョン入ったらいかんよ? わかった?」
『わ、分かっているのだあ』
大丈夫かなあ?
チュアンさんがシスター・アモルとの面会予定があるからね。まだ、10日程先だけどね。
「アレス、大丈夫よね~」
『あっ、母よっ。我が着いているのだ、アイスドラゴンが出ても大丈夫なのだぞっ』
やめて、爬虫類の親玉。
「お母さんの言うこと聞くよね~」
限りなく優しい言い方だけど、圧がある。
『わかっているのだ~』
尻尾ぷりぷりしているが大丈夫かいアレス君? ここまで釘刺されてやらかしたら、お母さん、怖かよ。
日程としては、余程吹雪かなければ大丈夫かな?
『多少降っても大丈夫なのですよ。それに数日間は晴れるはずなのです。その後が大雪なのですね。その前には、帰って来るのです』
上位の魔物になればある程度の天候予測はできると。
「なあ、親父、ルーティツナあったら頼むばい」
「ん」
と、晃太も父になにやらお願いしている。海産物の買い物なのに、わざわざカルーラのギルドが、ルーティのギルドに連絡してくれた。今回主人の私が行かないからね。ありがたい。
両親は買い物だけではない、人数が一気に増えた孤児院の様子も見に行ってくれると。私が前回行った寄付で、何とかなってないなら、父名義で寄付をすると。父は職人ギルドのランクは高いからね。そこそこ高額寄付はギルドを通して行っても問題はない。多分、水澤家で一番社会貢献してる。
いつもは見送られる立場だけど、カルーラの城門前でお見送り。
「チュアンさん、マデリーンさん、お願いします」
「「はい、ユイさん」」
チュアンさんとマデリーンさんは御者台に座るので、しっかり防寒している。
「ノワール、気をつけてね」
「ぶひひんっ」
『レディ・ロストークとシルフィリアが心配だと言っているのです』
「ノワールもお父さんやね。ちゃんと様子ばホークさんと見に行ってくるけんね」
「ぶひひんっ」
「ビアンカ、イシス、お願いね」
『任せるのです』
『ウム』
「アレス」
『わかっているのだ~』
わいわいしながら出発準備。
「わんわんっ」
『ねぇね、いってきまーす』
『にーに、いってきまーす』
「はい、いってらっしゃい」
「気をつけてな~」
よしよし、もふもふ。
いつもならぶひひん特急だが、雪の為に、ぶひひん快速ノワールが発進した。
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