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ランクアップ⑭
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次は買い物籠サイズの宝箱。
ワクワクオープン。あら? 瓶詰め? よくみたら貝柱と小さな鮑みたい。びっしり入っている。瓶詰めなのに、いい香り。
「これは?」
覗き込んでいた晃太が首を傾げる。結構険しいフィールドから出た宝箱の中身が貝柱って。
「ミズサワ殿、おそらくこれ、高級品ですよ」
待ったをかけるのはフェリクスさん。
「え? 知っているんですか?」
「私が使った事があるわけではないのですけどね。確か、王家にも献上されると聞きました」
「そんな高級品っ」
父は鑑定では貝柱はマルブル貝、鮑はルーティ鮑。生だとそのまま熱を入れて食べてもいいが、加工して乾燥すると、いい出しが出るんだって。全てを引き取る。
これ、いくらするんやろ?
「確か、これくらいで、マルブル貝は2万、ルーティ鮑は5万だったはず」
大きなフェリクスさんの片方の手で、掬う形にして見せる。なら、結構なサイズの瓶詰めだから、下手した数百万だよ。母が嬉しそうだ。
『ばあば、いい匂い~』
『ルリ、食べたい~』
『クリスも、クリスも、ばーば~』
大きな瓶詰めなので、ツヴァイクさんとアンドレアスさんが運んでくれて、三人娘が母について回る。
で、次も買い物籠サイズの宝箱。はい、ワクワクオープン。びっしりポーション類が詰まっている。なになに、上級ポーションが5本、中級ポーションが5本、解毒ポーションが5本、魔力回復ポーションが4本、下級エリクサー1本。
引き取りやな。
最後は、大きめな宝箱。
なんだろ? はい、ワクワクオープン。バラエティーボックスだ。ただし、半分はドライフルーツ。魔法の水筒が2本、小瓶に入った砂金、そして胡椒。ナイフが2本、来た来た、魔除けのランプッ。最後にビロードの箱には、赤と黒いペンダントトップ。父の鑑定では赤は火属性魔法補助、黒は闇属性魔法の補助効果あり。赤はツヴァイクさんに、黒はエリアンさんの元に。
そうしていると、マデリーンさんの計算が終わる。
「ユイさん、金貨が72枚、銀貨が120枚です」
合計84万2000か。これはバトルジャンキー達の食費やな。
そこに、ボス部屋が終わったメンバーが帰ってきた。
『つまらないのだ、プラントドラゴンではなかったのだ』
『物足リヌ』
ぷりぷり、と厄災クラスのアレスとイシス。
「何が出たと?」
『アイアンゴーレムだったのだ』
『ソレカラ、属性魔法ヲ操ル蜥蜴ガイタナ』
晃太が、あれ、恐竜や、と呟く。
「姉ちゃん、宝箱出たよ」
「なら、ルージュ、お願い」
『任せて、エビよ』
「はいはい」
ルージュの罠解除の間に、次は21階の宝箱やね。フィールドにあったのは5個、1個ボス部屋のだ。フィールドには半数以上は擬態魔物だったらしい。
まずは、フィールドのを開けるかね。
一番小さいの、よく見つけたね、指輪が入っているサイズよ。はい、オープンッ。…………………大金貨ーッ。しかも、3枚っ。
「こ、これで、金の虎の皆さんと合流したら、ご馳走の足しにしますね」
「「「「「はーいっ」」」」」
元気や。
はい、次。私の手のひらサイズが2つ。まずは、小さな小銭入れ、ひっくり返すと、中身はびっしり魔石が詰まっていた。小銭入れ自体、Eサイズのマジックバッグ。魔石は必要時寄付しよう。マジックバッグは、だいたいみんな持っているが、皆さんで話し合ってもらい、エドワルドさんが持つことになる。魔石は質とサイズが混ざっているため、ツヴァイクさんでは分類・査定は無理と言われたので、父が地道に一つ一つ鑑定だ。リィマさんなら一発で分かるのに。気を取り直して、次のワクワクオープンッ。はい、革の化粧ポーチ。サイズBの時間停止のマジックバッグ。各リーダーさんが相談。山風が持つことになり。
次は長い宝箱。これは武器でしょ、剣とか槍でしょう。ワクワクオープンッ。杖やった。すらっとして、綺麗な青い石がはまっている。マデリーンさんのエメラルドグリーンの杖を彷彿とさせれから、普通の打撃用やないはず。父の鑑定に回す。すぐに判明する。
「水属性を持つグランディトレントの杖や。重量軽減2割、硬化強化が中、消化魔力軽減と自動修復が微。水属性魔法の補助が強。後は解毒効果あり」
魔法使い用やね。話し合って、ドーラさんが持つことになる。フリンダさんにって話にもなったけど、フリンダさんの魔力操作レベルでは難しいだろうと、ケルンさんやフェリクスさんが言ったので、ドーラさんに渡った。
フィールドの最後の宝箱。ワクワクオープンッ。
サイズ的に、きっと武器っ。
てーいっ、と開けると、びっしりポーション類が詰まっている。こ、これ、全部? しかも、これ、上級とか中級とかじゃない、普通のポーションだよ。うわあ、みたら本当にポーション。108本。うーん、最下層の宝箱に、ポーションかあ。まあ、100本以上入っているし。
「待ってくだされ、これ、底に仕掛けがありますぞ」
がっかりしていると、ツヴァイクさんが知らせてくれる。え? 本当? ツヴァイクさんが底の板を丁寧に外すと、出てきましたっ。下級エリクサーが1本。この100以上あるポーションどうしよう。あ、そうだ。次にルーティのダンジョン出た後に、ギルドに寄付しよう。そこから警備の人達が、ダンジョンに挑むパーティーに回してもらおう。数量限定になるし、すぐになくなるし、偽善だろうが、ポーション類はおびただしい数ある。特になかなか出回らないエリクサーですら、各パーティーで、それぞれ2本は携帯できるようになってる。自己満足だけどね。そうしよう。エリクサーは手元に置いてっと。
最後にボス部屋から出たのを。
『ユイ、罠解除終わったわ。ふう、手強かったわ』
ワクワクオープン。あら? 瓶詰め? よくみたら貝柱と小さな鮑みたい。びっしり入っている。瓶詰めなのに、いい香り。
「これは?」
覗き込んでいた晃太が首を傾げる。結構険しいフィールドから出た宝箱の中身が貝柱って。
「ミズサワ殿、おそらくこれ、高級品ですよ」
待ったをかけるのはフェリクスさん。
「え? 知っているんですか?」
「私が使った事があるわけではないのですけどね。確か、王家にも献上されると聞きました」
「そんな高級品っ」
父は鑑定では貝柱はマルブル貝、鮑はルーティ鮑。生だとそのまま熱を入れて食べてもいいが、加工して乾燥すると、いい出しが出るんだって。全てを引き取る。
これ、いくらするんやろ?
「確か、これくらいで、マルブル貝は2万、ルーティ鮑は5万だったはず」
大きなフェリクスさんの片方の手で、掬う形にして見せる。なら、結構なサイズの瓶詰めだから、下手した数百万だよ。母が嬉しそうだ。
『ばあば、いい匂い~』
『ルリ、食べたい~』
『クリスも、クリスも、ばーば~』
大きな瓶詰めなので、ツヴァイクさんとアンドレアスさんが運んでくれて、三人娘が母について回る。
で、次も買い物籠サイズの宝箱。はい、ワクワクオープン。びっしりポーション類が詰まっている。なになに、上級ポーションが5本、中級ポーションが5本、解毒ポーションが5本、魔力回復ポーションが4本、下級エリクサー1本。
引き取りやな。
最後は、大きめな宝箱。
なんだろ? はい、ワクワクオープン。バラエティーボックスだ。ただし、半分はドライフルーツ。魔法の水筒が2本、小瓶に入った砂金、そして胡椒。ナイフが2本、来た来た、魔除けのランプッ。最後にビロードの箱には、赤と黒いペンダントトップ。父の鑑定では赤は火属性魔法補助、黒は闇属性魔法の補助効果あり。赤はツヴァイクさんに、黒はエリアンさんの元に。
そうしていると、マデリーンさんの計算が終わる。
「ユイさん、金貨が72枚、銀貨が120枚です」
合計84万2000か。これはバトルジャンキー達の食費やな。
そこに、ボス部屋が終わったメンバーが帰ってきた。
『つまらないのだ、プラントドラゴンではなかったのだ』
『物足リヌ』
ぷりぷり、と厄災クラスのアレスとイシス。
「何が出たと?」
『アイアンゴーレムだったのだ』
『ソレカラ、属性魔法ヲ操ル蜥蜴ガイタナ』
晃太が、あれ、恐竜や、と呟く。
「姉ちゃん、宝箱出たよ」
「なら、ルージュ、お願い」
『任せて、エビよ』
「はいはい」
ルージュの罠解除の間に、次は21階の宝箱やね。フィールドにあったのは5個、1個ボス部屋のだ。フィールドには半数以上は擬態魔物だったらしい。
まずは、フィールドのを開けるかね。
一番小さいの、よく見つけたね、指輪が入っているサイズよ。はい、オープンッ。…………………大金貨ーッ。しかも、3枚っ。
「こ、これで、金の虎の皆さんと合流したら、ご馳走の足しにしますね」
「「「「「はーいっ」」」」」
元気や。
はい、次。私の手のひらサイズが2つ。まずは、小さな小銭入れ、ひっくり返すと、中身はびっしり魔石が詰まっていた。小銭入れ自体、Eサイズのマジックバッグ。魔石は必要時寄付しよう。マジックバッグは、だいたいみんな持っているが、皆さんで話し合ってもらい、エドワルドさんが持つことになる。魔石は質とサイズが混ざっているため、ツヴァイクさんでは分類・査定は無理と言われたので、父が地道に一つ一つ鑑定だ。リィマさんなら一発で分かるのに。気を取り直して、次のワクワクオープンッ。はい、革の化粧ポーチ。サイズBの時間停止のマジックバッグ。各リーダーさんが相談。山風が持つことになり。
次は長い宝箱。これは武器でしょ、剣とか槍でしょう。ワクワクオープンッ。杖やった。すらっとして、綺麗な青い石がはまっている。マデリーンさんのエメラルドグリーンの杖を彷彿とさせれから、普通の打撃用やないはず。父の鑑定に回す。すぐに判明する。
「水属性を持つグランディトレントの杖や。重量軽減2割、硬化強化が中、消化魔力軽減と自動修復が微。水属性魔法の補助が強。後は解毒効果あり」
魔法使い用やね。話し合って、ドーラさんが持つことになる。フリンダさんにって話にもなったけど、フリンダさんの魔力操作レベルでは難しいだろうと、ケルンさんやフェリクスさんが言ったので、ドーラさんに渡った。
フィールドの最後の宝箱。ワクワクオープンッ。
サイズ的に、きっと武器っ。
てーいっ、と開けると、びっしりポーション類が詰まっている。こ、これ、全部? しかも、これ、上級とか中級とかじゃない、普通のポーションだよ。うわあ、みたら本当にポーション。108本。うーん、最下層の宝箱に、ポーションかあ。まあ、100本以上入っているし。
「待ってくだされ、これ、底に仕掛けがありますぞ」
がっかりしていると、ツヴァイクさんが知らせてくれる。え? 本当? ツヴァイクさんが底の板を丁寧に外すと、出てきましたっ。下級エリクサーが1本。この100以上あるポーションどうしよう。あ、そうだ。次にルーティのダンジョン出た後に、ギルドに寄付しよう。そこから警備の人達が、ダンジョンに挑むパーティーに回してもらおう。数量限定になるし、すぐになくなるし、偽善だろうが、ポーション類はおびただしい数ある。特になかなか出回らないエリクサーですら、各パーティーで、それぞれ2本は携帯できるようになってる。自己満足だけどね。そうしよう。エリクサーは手元に置いてっと。
最後にボス部屋から出たのを。
『ユイ、罠解除終わったわ。ふう、手強かったわ』
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