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開花⑩
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ファングさんは少しだけ、言い出すのを躊躇う。多分、どう説明しようか悩んだのかな?
「アルスが呪い持ちであることは、テイマーさんは知っているよな」
「ええ、獣人特有の病だと」
ある一定の年齢から精神が成長を止めてしまい、誰かの何かしらの見守りや保護が必要で、短命だと。これに関しては色々な議論がなされているそうだが、まだはっきりとしたデータや論文があるわけではない。
理由としては、これを恥として隠したりするので、調べにくいという事もあるし、いままで誰も詳しく調べようとしていなかった。つまり、本当はどうなのか、はっきりわかってないってこと。
「ユリアレーナでは呪い持ちだからと避けられはするが、過激な迫害はされない。呪い持ちを保護して世話をする修道院があるくらいだからな。俺とリィマ、アルスが生まれたアスラ王国はその過激な迫害をされた歴史がある」
ただ、当時王女様のミッシェル王太后がユリアレーナに嫁いでから、国交が盛んにはなり、ユリアレーナでの呪い持ちへの考え方の違いが徐々に浸透。
今から10年以上前からアスラ王国でも呪い持ちに対する保護法やら新たな罰則などの法案が上がった。
「その法案が認可される前だった、アルスが呪い持ちであることが分かった」
ファングさんはアスラ王国での当時の呪い持ちに対する処遇を知っていた。
聞いていて気持ちのいいものではない。
当たり前のように呪い持ちだと分かると一目から隠す、最悪は処分、つまり殺してしまう。過激な所では呪い持ちを産んだ母親やその呪い持ちの姉妹なども対象とされた。
「アルスの父親は、アルスをすぐに始末する選択をした。法案が可決されたら、過去に遡り罪が暴かれる。だから、その前に、商隊の移動途中ではぐれたことにして、傷つけて、その匂いに寄ってくる魔物始末させようってな」
うわあ、最低。
どうやらリィマさんとアルスさんの父親は、呪い持ちだと恥として隠すのではなく、消す選択をしたんやね。
「リィマがそれに気付いて、アルスを連れて逃げ出した。その逃げた先にたまたま俺達がいたんだ。それで、流れで今一緒にいる」
「そうだったんですか」
ファングさんは軽くしか事情を話さないが、きっと色々あったんやろうなあ。
「もう10年も経つし、少し気が緩んでいた。リィマとアルスの父親が店を構えているのは、ルーティからずっと離れた首都だったし」
はあ、とため息を吐き出すファングさん。
そう言えば、前回、こんなことにならなかった。あら? さっきの晃太の話が頭を過る。
「実は宿に移動している時に見たんだ。リィマとアルスの父親の商会のやつを。まさかと思ったら、いたんだ、リィマとアルスの父親が、このルーティに」
アスラ王国の商会や工房はある程度の規模やランクになれば社章が持てる。リィマさんとアルスさんの父親が営む商会は、虎とハイビスカスだと。
「一目見て、アルスの父親だと思った。憎らしいほど顔が似てるんだよ」
頭を片手で抱えるファングさん。
「向こうは? アルスさんやリィマさんには気がついているようですか?」
「いや、おそらくそれはないが、ただ、怖くて」
ファングさんはごつい、頭を抱えていた自分の手で反対の手を押さえるように握る。なんや、震えてない?
『何かに怯えているのですね』
『嘘ではないわ』
黙って聞いていたビアンカとルージュが言う。
そうでしょうね。
「ファングさんが怖れているのは、アルスさんが向こう
に見つかって、害を成さすようなことをされるって事ですか?」
アルスさんが呪い持ちだと分かったは、当時まだ五歳だった。せめて隠してこっそり育てて世話するくらいならまだ許容範囲だが、始末しようとした2人の父親。もしかしたら、今でも諦めていなかったら? リィマさんとアルスさんの姿を見て、またそんな気になったら? ファングさんはそれが心配なんやな。
今では保護法や罰則があってもやり方次第では抜け道があるだろうし。
「それもある。だが、心配はアルスだけじゃないんだ。リィマもなんだ」
「リィマさんも、あ、姉妹もなんとかってやつですね」
「違う」
ファングさんは苦しそうに首を振る。
「リィマの場合はもっと悲惨だ。リィマは捕らえられたら、父親の気に入った男に孕まされて、子供を数人産ませられる。そして、始末される。2人の父親は病でもう子供が望めないらしいから」
うっわ、最悪最低。
会ったことないけど、そのリィマさんとアルスさんの父親、生理的に無理や。
何人か産んだら、その内の誰かがもし呪い持ちになっても残りがいる、そんな考えだと。うわあ、聞いただけで嫌や。素直にリィマさんを跡取りにして、アルスさんを静かにお世話すればいいのに。
「そうしなかったのは、アルスを始末する事を父親が覆さなかったからだ。それにリィマの始末は、アルスの件を勘づかれた時に厄介だったからだ。リィマは当時十五とは言え成人しているし、アルスの実の姉だ。成人しているリィマが法案が可決された後に騒がれたら、罰せられるのは自分の方だからな」
うっわ、腹立つっ。
『そいつ今から消すのです?』
『消しに行きましょうか?』
『行って来るのだ』
いつの間にか話を聞いていたアレスが、ちょっくら行こうとする。
ちょっと噛るくらい、いいよ、なんて言いたいが我慢我慢。
「アレスダメよ」
『ぶー、なのだー』
もう。
アスラ王国の商会などは家族と言うか、血族経営が基本的。アルスさんが生まれるまでリィマさんが跡取り娘として、厳しい勉強していたって。その問題の父親の商会は、宝石を扱う為に、リィマさんは宝石等の鑑定なんかを叩き込まれた。だから、宝石類には強いんやな。リィマさん自身も才能があったろうし、努力もしたやろう。
「単なる取り越し苦労になるかもしれない。向こうがアルスとリィマに気がつかない可能性だって高い。何も起きないかもしれない。だけど、もう、10年以上だ。リィマとアルスと出会って、俺達はリィマとアルスに何かあれば、もう二度と立ち上がれない」
ごつい両手で額を隠すようなファングさん。以前より薄々、何やらアルスさんに関してだけだけど、複雑な事情がありそうやないかと思っていた。金の虎の皆さんにしたら、2人の存在は私の予想以上なのかも。
「分かりました、ひとまずリィマさんとアルスさんはルーム内に避難してください。何か悪意があればビアンカやルージュが分からない訳ないですからね。どれだけ来ようと守れますから」
「アルスが呪い持ちであることは、テイマーさんは知っているよな」
「ええ、獣人特有の病だと」
ある一定の年齢から精神が成長を止めてしまい、誰かの何かしらの見守りや保護が必要で、短命だと。これに関しては色々な議論がなされているそうだが、まだはっきりとしたデータや論文があるわけではない。
理由としては、これを恥として隠したりするので、調べにくいという事もあるし、いままで誰も詳しく調べようとしていなかった。つまり、本当はどうなのか、はっきりわかってないってこと。
「ユリアレーナでは呪い持ちだからと避けられはするが、過激な迫害はされない。呪い持ちを保護して世話をする修道院があるくらいだからな。俺とリィマ、アルスが生まれたアスラ王国はその過激な迫害をされた歴史がある」
ただ、当時王女様のミッシェル王太后がユリアレーナに嫁いでから、国交が盛んにはなり、ユリアレーナでの呪い持ちへの考え方の違いが徐々に浸透。
今から10年以上前からアスラ王国でも呪い持ちに対する保護法やら新たな罰則などの法案が上がった。
「その法案が認可される前だった、アルスが呪い持ちであることが分かった」
ファングさんはアスラ王国での当時の呪い持ちに対する処遇を知っていた。
聞いていて気持ちのいいものではない。
当たり前のように呪い持ちだと分かると一目から隠す、最悪は処分、つまり殺してしまう。過激な所では呪い持ちを産んだ母親やその呪い持ちの姉妹なども対象とされた。
「アルスの父親は、アルスをすぐに始末する選択をした。法案が可決されたら、過去に遡り罪が暴かれる。だから、その前に、商隊の移動途中ではぐれたことにして、傷つけて、その匂いに寄ってくる魔物始末させようってな」
うわあ、最低。
どうやらリィマさんとアルスさんの父親は、呪い持ちだと恥として隠すのではなく、消す選択をしたんやね。
「リィマがそれに気付いて、アルスを連れて逃げ出した。その逃げた先にたまたま俺達がいたんだ。それで、流れで今一緒にいる」
「そうだったんですか」
ファングさんは軽くしか事情を話さないが、きっと色々あったんやろうなあ。
「もう10年も経つし、少し気が緩んでいた。リィマとアルスの父親が店を構えているのは、ルーティからずっと離れた首都だったし」
はあ、とため息を吐き出すファングさん。
そう言えば、前回、こんなことにならなかった。あら? さっきの晃太の話が頭を過る。
「実は宿に移動している時に見たんだ。リィマとアルスの父親の商会のやつを。まさかと思ったら、いたんだ、リィマとアルスの父親が、このルーティに」
アスラ王国の商会や工房はある程度の規模やランクになれば社章が持てる。リィマさんとアルスさんの父親が営む商会は、虎とハイビスカスだと。
「一目見て、アルスの父親だと思った。憎らしいほど顔が似てるんだよ」
頭を片手で抱えるファングさん。
「向こうは? アルスさんやリィマさんには気がついているようですか?」
「いや、おそらくそれはないが、ただ、怖くて」
ファングさんはごつい、頭を抱えていた自分の手で反対の手を押さえるように握る。なんや、震えてない?
『何かに怯えているのですね』
『嘘ではないわ』
黙って聞いていたビアンカとルージュが言う。
そうでしょうね。
「ファングさんが怖れているのは、アルスさんが向こう
に見つかって、害を成さすようなことをされるって事ですか?」
アルスさんが呪い持ちだと分かったは、当時まだ五歳だった。せめて隠してこっそり育てて世話するくらいならまだ許容範囲だが、始末しようとした2人の父親。もしかしたら、今でも諦めていなかったら? リィマさんとアルスさんの姿を見て、またそんな気になったら? ファングさんはそれが心配なんやな。
今では保護法や罰則があってもやり方次第では抜け道があるだろうし。
「それもある。だが、心配はアルスだけじゃないんだ。リィマもなんだ」
「リィマさんも、あ、姉妹もなんとかってやつですね」
「違う」
ファングさんは苦しそうに首を振る。
「リィマの場合はもっと悲惨だ。リィマは捕らえられたら、父親の気に入った男に孕まされて、子供を数人産ませられる。そして、始末される。2人の父親は病でもう子供が望めないらしいから」
うっわ、最悪最低。
会ったことないけど、そのリィマさんとアルスさんの父親、生理的に無理や。
何人か産んだら、その内の誰かがもし呪い持ちになっても残りがいる、そんな考えだと。うわあ、聞いただけで嫌や。素直にリィマさんを跡取りにして、アルスさんを静かにお世話すればいいのに。
「そうしなかったのは、アルスを始末する事を父親が覆さなかったからだ。それにリィマの始末は、アルスの件を勘づかれた時に厄介だったからだ。リィマは当時十五とは言え成人しているし、アルスの実の姉だ。成人しているリィマが法案が可決された後に騒がれたら、罰せられるのは自分の方だからな」
うっわ、腹立つっ。
『そいつ今から消すのです?』
『消しに行きましょうか?』
『行って来るのだ』
いつの間にか話を聞いていたアレスが、ちょっくら行こうとする。
ちょっと噛るくらい、いいよ、なんて言いたいが我慢我慢。
「アレスダメよ」
『ぶー、なのだー』
もう。
アスラ王国の商会などは家族と言うか、血族経営が基本的。アルスさんが生まれるまでリィマさんが跡取り娘として、厳しい勉強していたって。その問題の父親の商会は、宝石を扱う為に、リィマさんは宝石等の鑑定なんかを叩き込まれた。だから、宝石類には強いんやな。リィマさん自身も才能があったろうし、努力もしたやろう。
「単なる取り越し苦労になるかもしれない。向こうがアルスとリィマに気がつかない可能性だって高い。何も起きないかもしれない。だけど、もう、10年以上だ。リィマとアルスと出会って、俺達はリィマとアルスに何かあれば、もう二度と立ち上がれない」
ごつい両手で額を隠すようなファングさん。以前より薄々、何やらアルスさんに関してだけだけど、複雑な事情がありそうやないかと思っていた。金の虎の皆さんにしたら、2人の存在は私の予想以上なのかも。
「分かりました、ひとまずリィマさんとアルスさんはルーム内に避難してください。何か悪意があればビアンカやルージュが分からない訳ないですからね。どれだけ来ようと守れますから」
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