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カルーラで合流⑪

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 それからホークさんに風属性のシャツ。ミゲル君は水と土、無属性を混合したシャツ。テオ君は水と風属性を混合したシャツだ、蛇のチュニックがあるので、薄手のシャツにしてもらう。エマちゃんには、火属性のシャツね。光属性は魔石あるので、それで追加。もちろん他にも色々出来るだけ付与してもらう。
 山風にはシュタインさんしか属性魔法がなく、火と無属性の羊毛で、上下揃って作って貰うことに。
 金の虎は、ガリストさんに土と無属性の羊毛で上下揃って作って貰う。フリンダさんには水属性の羊毛で、膝丈の長めのシャツとレギンスだ。母と相談して、このようなデザインになった。追加で光属性ね。アルスさんには風属性の羊毛で、オーバーオールとなる。それから薄手の手袋も希望されたので作成決定。ガリストさんは? と、思ったが、ガリストが現在使用している手袋は、オーダーメイドで作っていて、質がいいそうだ。
 蒼の麓は、まずドロテアちゃんに、風属性の羊毛で上下を作成。アンドレアスさんに火と土、無属性の羊毛で上下。これで、無と土属性の羊毛がなくなる。フェリクスさんは闇属性と土属性の混合した上下だけど、シャツは薄手を希望された。元々の身に付けている良質な山羊のシャツなんだって。普通に草をはみはみしている山羊やないんよ、口から毒ブレスを吐くようなやつだって。それ、山羊やない。このシャツは高機能の解毒作用もあるって。流石Sランクの冒険者。エリアンさんは風と闇属性の混合した上下と手袋希望された。ドーラさんには水属性の羊毛で、フリンダさんと似たようなデザインの丈の長めのシャツとレギンス。ただし、こちらはスリット深め。
 ラスチァーニエはまずヒェリさんの無、火と土属性の混合のカーゴパンツとベスト、薄手の手袋。ヒェリさんはこの中で最高体高あり、なんとびっくり213センチ。ガッチリとした籠手の下でも問題ないような薄手の手袋だけど、元がデカイ方なので、デカイ手袋。これで土属性の羊毛売り切れ。ツヴァイクさんは無と火属性の羊毛で、上下揃って作った。土属性は魔石で追加予定。これで火と無属性の羊毛がなくなった。ケルンさんには風属性の羊毛でシャツと手袋。ズボンはケルンさんの母国クラインで栽培されている特殊麻を使用して、色々追加付与あるため、なまくら刀は弾く程の強度があるんだって。普通のジーパンにしか見えないのに、ファンタジー。エドワルドさんには風と水属性の羊毛で上下ね。これで風も水属性の羊毛もなくなった。ただ、闇属性の羊毛が微妙に残ってしまった。勿体ないので、不足分を綿で補いエリアンさんにフード付きのベストを作って貰うことに。
 これでカラーシープは捌けた。
「後、これもあるんですよ」
 私が提出したメモを確認したバランさんに、もうひとつの袋を出す。
「これは?」
「アーマークイーンウルフの毛です」
 正解にはアリスのブラッシングの際に出た抜け毛。ちょっぴりシヴァの毛も混じってる。高ランクの魔物の毛だから、何か出来ないかなーって、思って貯めていたものだ。ちなみにビアンカやアレスの抜け毛もあるが、フォレストガーディアンウルフの抜け毛は、付与の際の補助機能が強く、反物にするには不向きと父の鑑定で出てしまった。出来ない訳ではないが、シャツ一枚にするのに、相当な量をいるので見送った。ロック系ウルフの毛もそうらしく、調べた結果、アーマー系ウルフの毛が装備品にするには適しているって。
「で、こっちが、クイーンではないですが、アーマー毛のウルフの毛です」
 若手達の抜け毛ね。二つの袋がバランさんの前に新たに出される。
 一瞬、理解が着いていけない雰囲気のバランさんだったが、すぐに立ち上がる。
「拝見します」
 バランさんがチェック。母が浄化や汚れを抽出しているから大丈夫だと思うけど。
「これがアーマー系ウルフ最強の毛でございますか、素晴らしいですね」
 と、ため息を出すバランさん。
「これでも、装備品を作ってほしくてですね。この二つのを混ぜて作って欲しくてですね」
「同じウルフ系のものなら、ケンカせんでしょう」
 あまり高ランクの魔物素材は、別の魔物素材と混ぜると相性が悪くなり、効果が半減するそうだ。
 でも、良かった。属性魔法のないロッシュさん達の装備品が心配だった。マーファでけちけちせんと思って、冷蔵庫ダンジョンの27階の熊の毛で、と思ったけど処理やらなんやらで一年待ち。間に合わない。ならば、と16、17階の羊や山羊と思ったら、あちこちの工房が忙しく、最低どこも半年待ち。理由は冷蔵庫ダンジョンが改修した事で、あちこちから冒険者が集まり、その冒険者が自力で調達して作成依頼を出しているからだ。私達もかなりギルドに卸したのもあるしね。
 ロッシュさん、ラーヴさん、マアデン君、ハジェル君、ヘルト君、ファングさん、リィマさんにしっかり上下揃って出来る。
 良かった、良かった。
 で、問題は。
「期間は、どれくらいかかります?」
「そうですね。お急ぎですなら、追加料金かかりますが、2ヶ月以内に仕上げます」
「お願いします」
 私には、金がある。どやっ。私が稼いだ訳じゃないけどね。
 ブラックにならないか心配だけど。
「明後日、ギルドが低階層の住民に、炊き出しをするんです。その際に、糸の紡ぎ手を募集しますので、なんとでもなりますよ。勿論、織り手もね」
 不定期だけど、ギルドが炊き出しを行っている。薪とかパンだけど、その際必ず職業斡旋や紹介など窓口を設営している。低階層の人達にしては貴重な金銭を得る機会だ。
 そうや、薪ならかなりの数が晃太のアイテムボックスにあるはずや。明後日の炊き出しに、寄贈しよう。
 私は必要な書類にサイン。木札をもらう。数日以内には、おそらくルーティに行くので、何かあればパーティーハウスの母を訪ねて貰うことにした。
 私達は挨拶して、工房を出た。
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